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351 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:35:19.49 ID:fJTgQXGu0
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(=゚ω゚)ノ「時間に関する証明は以上だよぅ。
. ほかになにか、尋問することはあるかよぅ?」
川;゚ -゚)「……」
(=゚ω゚)ノ「ないなら、今度こそ判決を……」
川;゚ -゚)「……無言をいちいち肯定と捉えていては、この先やっていけないぞ?」
(=゚ω゚)ノ「新人さんに言われる言葉じゃないよぅ……」
( ´∀`)「なら、尋問はまだ終わってない、と」
「ああ」と、クールは言った。
言ったのはいいが、言うまでもなく、これもただのハッタリだった。
「終わらせてはだめだ」という強迫観念だけが、今の彼女を動かしていた。
また、一方で。
検察側がことさらに早急な判決を望むのを、不審に思っていたのだ。
だから、クールは尋問の権利を手放すつもりはまったくなかった。
そして、ハッタリがばれないうちに、と
クールは再び、頭の中を空っぽにして、イキオイとノリだけで尋問を再開させた。
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352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:38:30.37 ID:fJTgQXGu0
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川 ゚ -゚)「えっと……そうだな」
川 ゚ -゚)「被害者は、転んで、おでこに打撲痕を残したのだな?」
爪゚ー゚)「はい」
川 ゚ -゚)「で、それを氷で癒した…」
爪゚ー゚)「そのとおりです」
川 ゚ -゚)「…」
川;゚ -゚)「……うーん」
(;*ぅ−t)「(もう見てられない…!)」
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358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:43:29.24 ID:fJTgQXGu0
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川;゚ -゚)「……あ、…しょ、証人!」
爪゚ー゚)「は、はい」
川;゚ -゚)「氷、と一言に言うが、それはほんとうに保冷剤だけ、だったのか?」
爪゚ー゚)「へ?」
川;゚ -゚)「ほら……保冷剤のような冷たいものを素肌に当てると、だめじゃないか」
爪゚ー゚)「あ、ああ……」
川;゚ -゚)「そこらへんを、詳しく……その。聞かせてもらいたい」
(=゚ω゚)ノ「……ほんとうに、それが必要な尋問なのかよぅ?」
川 ゚ -゚)「打撲とそれにまつわる行動は、犯行時刻に関わってくる。
だから細かいところまで把握しておくべきだ、と弁護側は考える!」
(=゚ω゚)ノ「そ、そうかよぅ……もう勝手にするよぅ」
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360 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:44:05.72 ID:fJTgQXGu0
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川 ゚ -゚)「さて……そのあたり、どうなのだろうか」
爪゚ー゚)「どう、って言われても……」
爪゚ー゚)「……ああ。保冷剤は、一度水にさらしましたね」
川 ゚ -゚)「水?」
爪゚ー゚)「布は部屋にはなかったから……一応、水にさらすだけさらしておこう、って思って」
(=゚ω゚)ノ「献身的だよぅ」
川 ゚ -゚)「(水……)」
「水」となれば、おそらくそれは台所の蛇口から出したものだろう。
そう連想すると、台所関連で、クールの頭には別のものが浮かんだ。
なぜかそのとき、あそこにあった――
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363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:46:16.28 ID:fJTgQXGu0
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川 ゚ -゚)「そういえば、アレはそのときはどんな様子だったんだ」
爪゚ー゚)「 “アレ” ?」
川 ゚ -゚)「あの、花瓶」
爪゚−゚)「花瓶?」
川 ゚ -゚)「…え?」
爪゚−゚)「?」
クールが何気ない様子で訊くと、じぃは予想外の反応を示した。
首をかしげ、ぽかんとしている。
ここにきて、急に、互いの話がかみ合わなくなった。
それに気づいたクールは、じゃっかん速くなった胸の鼓動に気づかないふりをしつつも、言葉を速めていった。
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366 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:47:25.83 ID:fJTgQXGu0
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川;゚ -゚)「 『?』 じゃなくて……」
川 ゚ -゚)「証人、そのとき、花瓶はなかったのか?」
爪;゚−゚)「え……? 花瓶…?」
川 ゚ -゚)「……!」
――そして、じぃの行動のぎこちなさの理由が、わかった。
クールはすぐさま、ようやく様になった「反証」に移った。
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368 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:48:28.65 ID:fJTgQXGu0
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川 ゚ -゚)「待て! 証人、一度 『上画面』 を見てほしい」
そう言って場内のモニターに、その 『上画面』 を映す。
裁判長やいよう、しぃもその画面に目を遣った。
(→ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_859.png)
川 ゚ -゚)「冷蔵庫から保冷剤をとって、それを水にさらす、となれば……」
川 ゚ -゚)「必ず、証人は、『花瓶』 を見ることになるのだ」
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370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:49:20.67 ID:fJTgQXGu0
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爪;゚−゚)「…え?」
川 ゚ -゚)「それを見てない、というのはムジュンしている!」
(;=゚ω゚)ノ「異議ありィ! たまたま見てなかった、というだけかもしれないよぅ!
しかも、だからどうしたって話だよぅ!」
川 ゚ -゚)「たまたま見ていなかった、わけがない!
この花瓶は、台所という、本来あるべきではない、似つかわしくない場所にあった。
台所に向かったのであれば、この存在に気づかないハズがないではないか!」
「だからどうした」には触れず、クールはそう言った。
――こうは言うもののしかし、クールは、この花瓶の話はどうでもよく思っていた。
ただとにかく、つけられるイチャモンがあればすべてつけておいて、
とにかく判決を引き伸ばそう――などと、思っていたのだから。
争点がどこに向かっているのか、しぃも裁判長もわからなかった。
ただ、クールのイキオイに圧倒されるだけだ。
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371 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:49:55.02 ID:fJTgQXGu0
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(;=゚ω゚)ノ「しかし証人が花瓶の存在を知らなかった、ということは、
このときは花瓶はこの場所にはなかったんだよぅ!」
川 ゚ -゚)「なに…?」
(;=゚ω゚)ノ「弁護人の言うとおり、花瓶がこの場所にあった、というのはいささかヘンだよぅ。
つまり、犯行前……少なくとも証人と被害者がいたときは、花瓶は別の場所にあったんだよぅ!」
( ´∀`)「話がよくわかりませんが……、
“このとき花瓶は上画面の位置にはなかった”
これに何か、問題でもあるのですかな? 弁護人」
川 ゚ -゚)「( “このとき花瓶は上画面の位置にはなかった” ……)」
川 ゚ -゚)「(……この考え方で、問題はあるのか?)」
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375 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:51:41.02 ID:fJTgQXGu0
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川 ゚ -゚)「……いいや。問題はある!」
(=゚ω゚)ノ「証拠を出すよぅ!」
川 ゚ -゚)「証拠は、この 『割れた花瓶』 そのものだ!」
(;=゚ω゚)ノ「なんだって…?」
川 ゚ -゚)「休廷前の、刑事の証言を思い出してみろ!」
( ><)『……そうそう。これが、その台所の上にあった 「割れた花瓶」 です。
置かれていたところに跡があったから、
少なくとも一日は 「上画面」 の位置にあったと思われるんです。
あ、花はなかったんです』
(;=゚ω゚)ノ「あッ!」
( ´∀`)「……! となると、台所にある花瓶を見ていないと、辻褄が合いません!」
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377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:55:21.27 ID:fJTgQXGu0
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ワカンナインデスの証言を思い出すやいなや、
いようも裁判長も、とたんに目が見開かれた。
ここにきて、事の重大さがようやくわかったのだ。
そしてそれは、じぃも一緒だった。
爪;゚ー゚)「割れた……あ! 見ました! 『割れた花瓶』!」
川 ゚ -゚)「異議あり! 証人が 『割れた花瓶』 を見ることはできない!」
爪;゚ー゚)「え…?」
川 ゚ -゚)「そもそも、どうしてこの花瓶が割れていたのか?」
川 ゚ -゚)「簡単だ。犯人が撃った弾が、当たったからだ」
爪;゚ー゚)「…!」
川 ゚ -゚)「だから、犯行よりも前に被害者と会っている証人は、『割れた花瓶』 を見ることができない」
川 ゚ -゚)「そして同時に、“証人は台所で花瓶を見ていなかった” という証明につながったわけだ」
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378 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:55:58.81 ID:fJTgQXGu0
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( ´∀`)「しかし……だとすると、いったいどうして証人は花瓶を見ていなかったのでしょう」
( ´∀`)「どうでしょう、弁護人。
《証人が花瓶を見ていなかった理由》 ……それを、証明できますか?」
川 ゚ -゚)「ム……(やはり、問題となるのはそこか……)」
爪;゚−゚)「花瓶は、割れ……いや、あった……、えっと」
川 ゚ -゚)「( “証人は花瓶を見ていなかった” 。
……じゃあ、“どうして見ていなかったのか” だと?)」
川 ゚ -゚)「(簡単だ。 “ほんとうは台所に向かっていなかったから” に違いない。
これを言えば、被害者の打撲の件について、錯乱させることが……)」
川;゚ -゚)「(………いや、待て。
. そもそも、リビングに足を運んでいるのに、どうして花瓶を見ていなかったんだ?
. 台所に向かわずとも、ふと目を向けるだけで花瓶を見ることはできるはずだっていうのに)」
川 ゚ -゚)「(まさか、彼女たちはリビング以外の場所で……いや、違う。
わざわざ、自ら犯行現場でのやり取りを証言したほどだ、この点にウソはないだろう)」
川 ゚ -゚)「(彼女たちは、実際にリビングに訪れた。しかし、花瓶は見ていない。
だとすると……)」
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379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 01:58:14.77 ID:fJTgQXGu0
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川 ゚ -゚)「……花瓶は、“なにかに隠されていた” …?」
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382 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:01:11.33 ID:fJTgQXGu0
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クールは次の瞬間、全身の鳥肌がわきたつのを実感した。
川 ゚ -゚)「…………あ」
川;゚ -゚)「あああああああああああッ!!」
(;*゚−゚)「ちょ…な、なんなんですか、さっきから!」
( ´∀`)「答えがでましたか?」
川;゚ -゚)「裁判長!」
( ;´∀`)「な、なんですか、さっきから」
川;゚ -゚)「ワレワレはひとつ、“大きなカン違い” を犯している!……かも」
(*゚−゚)「『かも』…」
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385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:09:20.45 ID:fJTgQXGu0
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( ´∀`)「大きな……」
(=゚ω゚)ノ「カン違い?」
川;゚ -゚)「 『上画面』 だ!」
川;゚ -゚)「これは、正しい図ではない!」
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388 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:10:40.57 ID:fJTgQXGu0
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(;=゚ω゚)ノ「い、異議あり異議ありィ! それは捜査陣に対する冒涜だよぅ!」
( ´∀`)「いや……どうやら、弁護人に指摘してもらうほうが早いようですね」
裁判長は少しうつみきぎみになって、ため息をついた。
( ´∀`)「いいでしょう、弁護人。よくわかりませんが、とりあえず指摘してください」
( ´∀`)「 《上画面のどこがまちがっているのか》 ……指をさして!」
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392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:12:34.38 ID:fJTgQXGu0
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クールはそこで、いま表示されている 『上画面』 をもう一度見た。
――間違いない。クールは、そう確信した。
確信した上で、クールは顔をあげ、裁判長のほうに顔を向けた。
川 ゚ -゚)「…… 『上画面』 にはひとつ、“足りないもの” があるのだよ」
( ´∀`)「足りない? ああ、そういえば、事件に
関係のなさそうなものは省略した、と刑事が言ってましたね」
川 ゚ -゚)「いいや。省略がどうこうではなくてだな」
( ´∀`)「……というと?」
川 ゚ -゚)「 “足りないもの” ………それは!」
川 ゚ -゚)「 『カーテン』 だッ!」
(→ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_860.png)
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397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:14:24.82 ID:fJTgQXGu0
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( ´∀`)「か、カーテン…? しかし、どうし――」
(;=゚ω゚)ノ「いっ異議ありッ!! べ、弁護人! それだけはありえないよぅ!!」
川 ゚ -゚)「どうしてだ?」
(;=゚ω゚)ノ「どうしてもなにもないよぅ! もし 『カーテン』 が広がってたら……」
(→ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_861.png)
(;=゚ω゚)ノ「犯行時、花瓶を撃てなくなるよぅ!」
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399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:17:05.81 ID:fJTgQXGu0
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川 ゚ -゚)「……そうだ」
(;=゚ω゚)ノ「なんだって…?」
川 ゚ -゚)「ワレワレのしていた “カン違い” 」
川 ゚ -゚)「それは―――」
.
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401 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:18:36.18 ID:fJTgQXGu0
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川 ゚ -゚)「 “犯行現場” だったのだ!!」
BGM推奨
http://www.youtube.com/watch?v=gL-ZIbF6J6s
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406 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:20:27.99 ID:fJTgQXGu0
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(;=゚ω゚)ノ「!?」
( ;´∀`)「犯行現場をカン違いしていた……ですって!?」
(;=゚ω゚)ノ「異議ありィ! なにをコンキョに――」
川 ゚ -゚)「問題となるのは、『カーテン』 だ!」
川 ゚ -゚)「証人は、花瓶を見ていなかった。それはどうしてか……」
(;=゚ω゚)ノ「たまたま見ていなかっただけだよぅ!」
川 ゚ -゚)「いいや、違う。そもそも、リビングに足を踏み入れただけで、
そのときの体の向きからしてみても、自然と見えるはずなんだ、花瓶は」
川 ゚ -゚)「とすると、“そのとき視界を遮るものがあった” と考えると、辻褄が合う」
(;=゚ω゚)ノ「しかし、花瓶の前には冷蔵庫がある!」
(;=゚ω゚)ノ「カーテンがなくとも、冷蔵庫があったから、花瓶は……」
川 ゚ -゚)「……そう」
(;=゚ω゚)ノ「?」
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408 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:21:46.14 ID:fJTgQXGu0
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川 ゚ -゚)「リビングに入るとき、に限定すれば、まだ可能性はあった」
川 ゚ -゚)「しかし証人は、自ら言ってしまったではないか」
川 ゚ -゚)「『冷蔵庫に向かい、そして台所の水を使った』、と!」
(;=゚ω゚)ノ「――ッ! し、しかし!
だったらどうして、それが “カーテンは閉まっていた” ということになるんだよぅ!」
川 ゚ -゚)「もしほんとうに証人が保冷剤を被害者に渡していたら、必ず花瓶は見るはずなんだ」
川 ゚ -゚)「なのに見ていなかった……ということは、“そもそも保冷剤は使ってなかった” と考えるべきなのだよ」
(;=゚ω゚)ノ「……!」
( ´∀`)「なら、どうして証人はウソを吐いたのですか!」
( ´∀`)「保冷剤を使った……など、と!」
川 ゚ -゚)「おそらくそれは、“被害者は転んだことで打撲を負った” というのを強調するためだ」
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410 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:23:53.09 ID:fJTgQXGu0
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(;=゚ω゚)ノ「……なら、示してもらうよぅ…!」
川 ゚ -゚)「なにを、だろうか」
(;=゚ω゚)ノ「本来 『犯行現場』 だと思っていた、リビングの入り口……」
(;=゚ω゚)ノ「しかし、『カーテン』 が広げられていたら、ここからの犯行は不可能なんだよぅ!」
( ´∀`)「もしそのまま撃てば、カーテンに弾痕がつく。しかし、そのようなデータはないですからな」
(;=゚ω゚)ノ「じゃあ、いったい……この花瓶は、どうやって割られたのか!」
(;=゚ω゚)ノ「 “ほんとうの犯行現場” を示してもらうよぅ!!」
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412 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2013/03/26(火) 02:24:38.89 ID:fJTgQXGu0
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川 ゚ -゚)「(…… “ほんとうの犯行現場” )」
川 ゚ -゚)「(これは大事なポイントだ。はずすわけにはいかない)」
川 ゚ -゚)「(考えてみればわかることだ。『カーテン』 が閉まっていた以上、
“廊下側では事件は起こらなかった” となる)」
川 ゚ -゚)「(じゃあ、残る、《犯行が可能だった場所》 ……)」
( ´∀`)「では、示してもらいましょう」
( ´∀`)「いったい、犯人は……どこから、この花瓶を撃ったのか!」
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