-
36 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:35:45 ID:KR6c8fWI0
-
ニ.おとひめさまの ごちそうに
たいやひらめの まいおどり
ただめずらしく おもしろく
つきひのたつのも ゆめのうち
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37 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:36:38 ID:KR6c8fWI0
-
川 ; -;) ザバザバ
ξ;゚听)ξ「ね、この人、どして急に泣き出したの?」
(´・ω・`)「……さぁ」
川 ; -;)「おーやおやおや」
ξ;゚听)ξ「しかもなんなのよその腹立つ泣き声……まったく」
ξ゚听)ξ)) ゴソゴソ
ξ゚听)ξつ□「ほら、鼻チーーーーーンってしなさい」
川つ -;)「失礼、鼻チーーーーーンブハハハハハハwwwババアかよwww」
ξ゚听)ξ「ほんとに失礼ね」
-
38 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:37:17 ID:KR6c8fWI0
-
川 ゚ -゚) スン…
川 ゚ o゚) =3 ハァーッ
川 ゚ -゚)「すまない、取り乱してしまった。
私はこの竜宮でバン張ってる乙姫と申す者だ、よろしく」
ξ゚听)ξ「ヤンキーみたいな紹介だわ」
川 ゚ -゚)「いやあ、万年童貞だったあのカメがこんな若い女の子を
連れてきたことに、つい感動してしまってな」
(´・ω・`)「本当に失礼ですね」
ξ゚听)ξ「え?童貞なの?」
(´・ω・`)「本当に失礼ですね」
-
39 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:38:45 ID:KR6c8fWI0
-
川 ゚ -゚)「真面目ににそろそろ子供作ることも考えんと……
跡を継ぐやつがいないと、困るよ」
(´・ω・`)「カメの寿命はよっぽど長いから大丈夫ですよ、
個人的にはまだ青春ですからね」
伏線マン「と、余裕の表情を見せるカメだったが、
その後待ち受ける過酷な運命に、
彼はまだ気づいていなかった……」
ξ;゚听)ξ「伏線マン!?誰!?」
伏線マン「あ、どうも伏線マンと申します。
伏線をさりげないタイミングで散りばめるお仕事をしております」
ξ゚听)ξ「全然さりげなくないわよ、だいたい名乗っちゃ駄目でしょ」
伏線マン「機会があれば今度飲み行きましょうよ」
ξ゚听)ξ「やだよ」
-
40 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:39:36 ID:KR6c8fWI0
-
(´・ω・`)「じゃあ私はここで失礼します」
ξ゚听)ξ「あら?どこ行くの?」
(´・ω・`)「砂浴びの時間なので、ちょっくら砂を浴びに」
ξ゚听)ξ「爬虫類かよ」
(´・ω・`)「爬虫類ですよ」
ξ゚听)ξ「ああ……そうだったね、いってらっしゃい」
川 ゚ -゚)「では我々は城の中に入ろうか、ツン」
ξ゚听)ξ「あ、うん……」
ξ゚听)ξ「ん?」
ξ゚听)ξ(もう言ったっけあたしの名前?)
川 ゚ -゚)「長旅でお腹がすいただろう、ご馳走を用意してあるぞ」
ξ*゚听)ξ「ごちそう!?」
-
41 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:41:52 ID:KR6c8fWI0
-
川 ゚ -゚)「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、
ほとけのざ、すずな、すずしろのフルコースだ」
ξ゚听)ξ「せめて海草にしてよ」
川 ゚ -゚)「ああ良かった、全部言えた……」
ξ゚听)ξ「そういうことは趣味の範囲でやってくれない?」
川 ゚ -゚)「すまんすまん、ほら。ここが大食堂だ」ガチャ
| | || / || |
| | || / || |
| | ||__.|| |
| | + ===== . |
| | ┌=) 欠 |
| / ̄ ̄ ̄ ̄|_二_| ̄ ̄|__|  ̄ ̄/
| __/_____ [O] /
| ./ , ――――‐ァ ./| /
| / /~~~~~'~~~'~~/ / | /
|/ `ー―──‐'' / / /
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ./ /
|________|/ /
川 ゚ -゚)「しまった、ここは夜の食堂だったよw」
ξ゚听)ξ「最低ね」
-
42 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:42:46 ID:KR6c8fWI0
-
――大食堂
∬ ∬ ∬ ∬ ∬ ∬ ∬ ∬
j─i j─i j─i j─i
/ \ / \ / \ / \
〔_ ̄ ̄ ̄ ̄_〕 〔_ ̄ ̄ ̄ ̄_〕 〔_ ̄ ̄ ̄ ̄_〕 〔_ ̄ ̄ ̄ ̄_〕
\__/ \__/ \__/ \__/
_〔 从 〕_ _〔 从 〕_ _〔 从 〕_ _〔 从 〕_ グツグツ
| 【○】| | 【○】| | 【○】| | 【○】| グツグツ
川 ゚ -゚)「さぁ、どんどん食べなさい」
ξ*゚听)ξ「わぁ、豪華な料理がたくさん!
豪華すぎて鍋以外の料理が処理落ちしてて映らないわ!」
川 ゚ -゚)「シェフのオススメは白いたい焼きらしいぞ。
ブームの時仕入れたやつがアホほど余ってるから」
ξ*゚听)ξ「うん、じゃあそれ以外食べるね!」
川 ゚ -゚)「懸命な判断だ」
( ФωФ)「乙姫様、こちらへどうぞ」
川 ゚ -゚)「む、ありがとうロマネスク」
( ФωФ)「ご客人も」
ξ゚听)ξ「あ、はい!ありがとうございます」
-
43 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:43:41 ID:KR6c8fWI0
-
ξ゚听)ξ ムシャムシャ
つ=* ))
川 ゚ -゚)「……陸から来たらしいな?
陸の世界の話とか、聞かせてもらえないだろうか」
ξ゚听)ξ「そりゃせっかくだから話したいんだけどね……
あんまり、楽しいことなかったからなぁ」
川 ゚ -゚)「む?そうなのか」
ξ゚〜゚)ξ「かあちゃんがね、いなかったから」
ξ゚ 3゚)ξ フゥフゥ、ズーゥ
につ旦
ξ゚听)ξ「あたしが物心つく頃には、とうちゃんしかいなくて」
ξ゚听)ξ「かあちゃんがいないってことで、村の人達からも
随分冷たくされたの。ひどいことも言われたし」
ξ゚听)ξ「それでとうちゃんも、どんどん心すり減らしてって、
今から1年前に亡くなったわ」
-
44 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:44:34 ID:KR6c8fWI0
-
川 ゚ -゚)「……」
ξ゚听)ξ フゥ
ξ゚听)ξ「まだ若かったのに、髪が真っ白になって、
まるでよぼよぼのおじいさんになって……
あたし、もう、最後はみるのが辛かった」
川 ゚ -゚)「そうか……それは、すまなかったな」
ξ゚听)ξ「えー?べつにに乙姫様が謝ることないじゃない」
ξ゚听)ξ「こっち来れて、こんなに美味しい食べ物食べられて、
それでいいの、あたしは幸せだから」
川 ゚ -゚)「うむ……なら、しばらくここに居るといい」
ξ゚听)ξ「いいの?」
川 ゚ -゚)「ああ、カメを助けてくれたお礼だ」
ξ゚听)ξ「あれ?そういえばまだ、カメ助けたこと言ってないはずじゃ」
-
45 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:45:15 ID:KR6c8fWI0
-
川 ゚ -゚)「あ、ああ、乙姫ともなると、人の心読むのも容易いことだ」
ξ;゚听)ξ「ええ?うさんくさ……」
つ=@
川 ゚ -゚)「いや、本当に」
ξ゚〜゚)ξ「んー……でも」モグモグ
ξ゚〜゚)ξ ン
ξ゚听)ξ
○○
○○○
( ̄ ̄ ̄ ̄)
.\__/
ξ゚听)ξ(なにかしらアレ……?」
-
46 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:45:55 ID:KR6c8fWI0
-
ξ゚听)ξ ムンズ
につ○ ○
○○○
( ̄ ̄ ̄ ̄)
.\__/
ξ゚听)ξ (あったかい……?中で燃えてるみたいな)
(つ○
ξ゚听)ξ パクッ
(つ○
ξ゚听)ξ !!
-
47 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:46:50 ID:KR6c8fWI0
-
ツンツン
ξ*゚听)ξσ川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚)「なんだ?」
ξ*゚听)ξ「ねぇねぇ、あれ、なんて料理?」
川 ゚ -゚)「あれとは」
ξ*゚听)ξ「あの、丸くて、あったかくて、甘くて、
生クリームのように濃厚な口溶けで、
まるでチーズをカリカリに焼いたような食感、
それでいて大胆不敵、空前絶後、電磁誘導、
食べるものを圧倒させるような逸品のことよ!」
川 ゚ -゚)「んー、あぁ、アレか」
川 ゚ -゚)「あれはな、カメのごはんだ」
━━┓┃┃
(二 ◯ ◯ ┃ ━━━━━━━━
(__ /| ┃ ┃┃┃
(___ / ,. ‘-,,' ≦ 三 。 ┛
( ./ ゝ'゚ ≦ 三 ゚。 ゚
\  ̄ ゚̄ 。≧ 三 ==-
_) \-ァ, ≧=- 。
イレ,、 >三 。゚ ・ ゚
`Vヾ ヾ ≧
。゚ 。・イハ 、、 `ミ 。 ゚ 。 ・
-
48 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:47:41 ID:KR6c8fWI0
-
イレ,、 >三 。゚ ・ ゚
ヒュッ `Vヾ ヾ ≧
川 ゚ -゚) 三ニ- 。゚ 。・イハ 、、 `ミ 。 ゚ 。 ・
(つ つ 三ニ イレ,、 > 。゚ ・ ゚
`ー`\〈 `Vヾ ヾ
\ nice!
川 ゚ -゚)「こら、お行儀が悪いぞ」
ξ;゚听)ξ「なんで人間の食べ物と一緒の食卓に置くのよ!」
川 ゚ -゚)「そんな……まるでカメを爬虫類扱いするなんて」
ξ゚听)ξ「爬虫類だろ」
川 ゚ -゚)「まぁ確かにカメしか食わないものだが、
人が食べても特に体に影響はないだろう、多分……」
ξ;゚听)ξ「ほんとう……?」
-
49 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:48:17 ID:KR6c8fWI0
-
ξ゚听)ξ(まぁ、食べても大丈夫なら……こっそりキープしとこ)ゴソゴソ
川 ゚ -゚)「おい」
ξ;゚听)ξ「わわわっちゃ!ななななに?」
川 ゚ -゚)「いや、食事だけだと退屈だろうし、余興を見せてやろうと」
ξ゚听)ξ「余興?」
川 ゚ -゚)「漫才だよ。
なんでも、あの有名漫才コンビ『去る者おわず・おわず』の
おわず師匠の方に師事していたという実力コンビらしいぞ」
ξ゚听)ξ「どっちのおわず師匠なの?」
川 ゚ -゚)「おい、さっそく呼んでくれ」
( ФωФ)「はい」
-
50 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:49:00 ID:KR6c8fWI0
-
♪チャンカチャンカチャンカチャンカ
rィィィ
, o"´ 二ニ=- 、ノ{
ヽ ノ>_ 二ニ=-ヽ{ ヒラメです!
`ヽ〈
rハハ
}ヽ-=ニ二  ̄`o 、
タイです! }ノ‐=ニ二 _<ヽ _ン
〉ノ´
ξ゚听)ξ「ちょっと待ってくれよ」
rィィィ rハハ
, o"´ 二ニ=- 、ノ{ ふたり合わせて }ヽ-=ニ二  ̄`o 、
ヽ ノ>_ 二ニ=-ヽ{ ヒラメイタです! }ノ‐=ニ二 _<ヽ _ン
`ヽ〈 〉ノ´
ξ゚听)ξ「上手いこと名付けたもんだわね」
-
51 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:49:31 ID:KR6c8fWI0
-
rィィィ
, o"´ 二ニ=- 、ノ{
ヽ ノ>_ 二ニ=-ヽ{ と、まあこんな二人でこれから
`ヽ〈 漫才やっていこうと思うんですがね
ξ゚听)ξ「というかなんで互いに顔そむけてるの?」
rィィィ rハハ
, o"´ 二ニ=- 、ノ{ なりたいな♪ }ヽ-=ニ二  ̄`o 、
ヽ ノ>_ 二ニ=-ヽ{ なりたいな♪ }ノ‐=ニ二 _<ヽ _ン
`ヽ〈 〉ノ´
ξ゚听)ξ「ここにきてビッグスモールンのパクリかよ」
rィィィ rハハ
, o"´ 二ニ=- 、ノ{ 男女の関係に }ヽ-=ニ二  ̄`o 、
ヽ ノ>_ 二ニ=-ヽ{ なりたいな♪ }ノ‐=ニ二 _<ヽ _ン
`ヽ〈 〉ノ´
ξ゚听)ξ「無理でしょ」
-
52 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:50:07 ID:KR6c8fWI0
-
_ _ チュンチュン…
./o|ハ ./o|ハ
{ ム | { ム |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.| _,,..i'"':,
| | ̄ ̄ ̄ ̄| | |\`、: i'、
| | @ @| | .\\`_',..-i
| |@ @ | | .\|_,..-┘
| |____| |
|__________|
ξ゚听)ξ「なってる……」
┃| 三
┃| 三
┃| 三
┃|
┃| ピシャッ!
┃| ∧∧
┃| (; ) 三
┃|⊂ \
ξ゚听)ξ「おわり!?」
川 ゚ -゚)「おい、誰だこいつら呼んだのは?」
ξ゚听)ξ「あんただろ」
-
53 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:50:43 ID:KR6c8fWI0
-
――
ξ;゚听)ξ「ん」
ξ゚听)ξ「ちょっと失礼」
川 ゚ -゚)「どこへ行くんだ?」
ξ゚听)ξ「えっとね、お手洗い」
川 ゚ -゚)「場所分かるのか?」
ξ゚听)ξ「うん、なんとなく」
川 ゚ -゚)「そうか。先方によろしくと伝えてくれ」
ξ゚听)ξ「誰よ先方って」
-
54 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:51:23 ID:KR6c8fWI0
-
ξ゚听)ξ「えーと、たしかこの角を曲がって……」
ξ゚听)ξ バッタリ _
(゚∀゚ )
ξ゚听)ξ「あなたは……」
_
( ゚∀゚)「う、美しい……」
ξ;゚听)ξ「え?」
_
( ゚∀゚)「な、なんて美しいんだ……!君は……!」
ξ;゚听)ξ「あたしィ?」
-
55 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:52:07 ID:KR6c8fWI0
-
_
( ゚∀゚)「華麗に褒めてやりたいが、うまい言葉が見つからない」
_
( ゚∀゚)「あ!そうだ!」
_
( ゚∀゚)つ□ 「こんな時は、この"褒め言葉ルーレット"で……!」
ξ;゚听)ξ「褒め言葉ルーレット!?」
_
( ゚∀゚)つ□ 「スイッチ・オン!」
感嘆詞 強調詞 褒め言葉 語尾
[!i!i!i!i!i!i!] [!i!i!i!i!i!i!] [!i!i!i!i!i!i!] [!i!i!i!i!i!i!] グルグル…
_
ξ;゚听)ξ ( ゚∀゚)
-
56 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:52:54 ID:KR6c8fWI0
-
感嘆詞 強調詞 褒め言葉 語尾
[うおーっ] [!i!i!i!i!i!i!] [!i!i!i!i!i!i!] [!i!i!i!i!i!i!] バン!
感嘆詞 強調詞 褒め言葉 語尾
[うおーっ] [すっごく] [!i!i!i!i!i!i!] [!i!i!i!i!i!i!] バン!
感嘆詞 強調詞 褒め言葉 語尾
[うおーっ] [すっごく] [犬臭い] [!i!i!i!i!i!i!] バン!
感嘆詞 強調詞 褒め言葉 語尾
[うおーっ] [すっごく] [犬臭い] [ぜーっ!] バァーン!
_
( ゚∀゚)「うおーっ、すっごく犬臭いぜーっ!」
ξ゚听)ξ「褒める気あんのかお前」
-
57 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:53:38 ID:KR6c8fWI0
-
_
( ゚∀゚)「すまん、あんまり君がタイプなんで焦ってしまったよ。
おれはジョルジュ。この竜宮城を守る兵士だ」
ξ゚听)ξ「乙姫様のそばにいなくていいの?」
_
( ゚∀゚)「ああ、乙姫様ん所にはロマネスクさんがいるからな」
ξ゚听)ξ「ロマネスクさん?」
_
( Φ∀Φ)「ほら、こーんな顔したおっさんいただろ、あの人だよ」グイッ
∩ ∩
ξ゚听)ξ「その顔どうやってるの?」
_
( ゚∀゚)「一日15分練習すれば1ヶ月でマスターできるぜ」
ξ゚听)ξ「一日15分もそんなことに時間割きたくないわよ」
_
( ゚∀゚)「おれも後悔してるよ」
-
58 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:54:51 ID:KR6c8fWI0
-
ξ゚听)ξ「にしても……」
ξ゚听)ξ「門も合言葉がなきゃ開かないし、警護もいるけれど
こんな海の底を攻めてくる人なんているのかしら?」
_
( ゚∀゚)「まあ、ちょっと前までは、いたんだよな」
ξ゚听)ξ「そうなの?」
_
( ゚∀゚)「玉手箱を狙ってくる輩ってのがさ」
ξ゚听)ξ「玉手箱?なにそれ」
_
( ゚∀゚)「おれも良くは知らないけどさ、玉手箱っていう
なんかすっげえ大事な宝物がここにあってさ、
それ狙って一時期悪い奴らが次から次に襲ってきたんだ」
ξ゚听)ξ「ええ?大丈夫なの?」
-
59 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:56:04 ID:KR6c8fWI0
-
_
( ゚∀゚)「そこは、このおれの拳でぽっかぽっかとなぎ倒していったよ」
ξ゚听)ξ「あったかそうな擬音ね」
_
( ゚∀゚)「大体返り討ちにしてやったから、
最近じゃめっきり、全然襲ってこなくなったぜ」
ξ゚听)ξ「へぇーっ、強いのねあなた」
_
( ゚∀゚)「あたぼうよ、
海底だけ伝わる究極拳法"海拳"の使い手だぜ、おれは」
ξ゚听)ξ「ひねりのない名前ね」
_
( ゚∀゚)「ウニのように舞い、タコのように刺す!ってな」
ξ゚听)ξ「逆のほうが良くない?」
-
60 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:56:47 ID:KR6c8fWI0
-
_
( ゚∀゚)「おっと、うどんが煮える時間だ、そろそろ失礼するよ」
ξ゚听)ξ「ちゃんと仕事しなよー」
_
( ゚∀゚)「じゃあな、また会おうぜ雑魚ちゃん!」
ξ゚听)ξ「子猫ちゃんみたいに言わんでよ」
ξ゚听)ξ「まったく……」
ξ゚听)ξ
ξ;゚听)ξ「あ、お手洗い!」
――
-
61 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:57:38 ID:KR6c8fWI0
-
.〈´ ̄\
L ー」
ξ゚听)ξ
(O____))
ノノハヽヽ、
`〜rrrrー'′
|_|i_(_
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
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川 ゚ -゚)「そんなとこいて、落ちたら危ないぞ」
ξ゚听)ξ「あ、ごめんなさい」
川 ゚ -゚)「何を見てたんだ?」
ξ゚听)ξ「月を」 / ̄ ̄\
/ ⊂二二⊃
川 ゚ -゚)「月?ああ、月か」 | |⊂二⊃
⊂二⊃ /
\__/
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62 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:58:34 ID:KR6c8fWI0
-
ξ゚听)ξ「海の底にも、月があるのね」
川 ゚ -゚)「それがな、この月は、陸から見える月と同じ月なんだよ」
ξ゚听)ξ「えっ?月の光が海底まで届くの?」
川 ゚ -゚)「うん。月の光というのは、思っている以上に、強い」
ξ゚听)ξ「海を突き抜けて届くくらい強いの?」
川 ゚ -゚)「うん。だから時々、月の住民が光に巻き込まれて、
この地に落ちてくることがあるらしい。
そういう人々は、今も月に帰る日を待ち望んで暮らしている」
ξ゚听)ξ「ふーん……」
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63 名前: ◆twP.Hc0t2o 投稿日:2016/04/02(土) 19:59:16 ID:KR6c8fWI0
-
ξ゚听)ξ「あれ?そういえばカメがまだ戻らないわね」
川 ゚ -゚)「お、そうだな」
川 ゚ -゚)「まあ、あいつも258歳だ。
子供じゃないんだからあまり干渉されるのも
恥ずかしい年頃だろう」
ξ゚听)ξ「カメの思春期って250歳超えてから訪れるのね」
ザッ、ザッ……
ξ゚听)ξ(ん?なんだろうこの音)
川 ゚ -゚)「さあ、中に戻ろう。もう夜も遅い」
ξ゚听)ξ「うん……」