- 105 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 15:58:14 ID:ImOESfj60
-
◆
( ^ω^)「いけ、やる夫!」
(( ( ^ω^) ))「まかせなはれwwwwww」 ボワン
('A`)「ゴー、ヒッキー!」
(( (-_-) ))『………』 ボワン
( ^ω^)「ゴーwwwwゴーってwwwお前のあたm」
('A`)
( ^ω^)「天才のそれに近いな」
( ^ω^)「やる夫……」
.
- 106 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 15:58:57 ID:ImOESfj60
-
('A`)「はー。 いっつも思うんだけど、なんでしゃべんの、そいつ」
( ^ω^)「愛……なんだお……」
( -ω-)「『愛……なんだお……』」
( ^ω^)「だっておwwwwwwwwww」 バンバン
( ;^ω^)「ええい、やかましい! ドクオ、はじめるお!」
('A`)「はいはい。 ヒッキー、『からにこもる』!」
∩-_-∩『……帰りたい……』 ヒュッ
実技練習、後半は私有のポケモンによるバトル。
僕は相棒?のやる夫――ビーダルを、
ドクオはヒッキー――パルシェンを、出した。
お互いに見慣れたポケモン同士での戦い。
言っちゃえば身内の戦いになるのだが、これがまた、勝敗は五分五分なのだ。
.
- 107 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 15:59:41 ID:ImOESfj60
-
( ;^ω^)「あっ、せっけえ!」
('A`)「ただでさえ硬いパルシェンの防御力が、さらにあがったんだぜ!」
('A`)「やる夫が物理攻撃技しかないのを思い出してだな、覚えさせたんだよコレ」
( ;^ω^)「身内メタは反則でーす……」
('∀`)「おら、かかってこい!」
( ^ω^)「よーし……だったらこっちも新技見せてやるお」
('A`)「え?」
、.、 、 、、.、 、
( ゚ω゚)「やる夫! 『はかいこうせん』!!」
( ゚ω゚)「ぶるああぁぁぁっぁああああああああああああああああああああああああああ!!!」
._,. -;=''" _ |
_,. -;=''" '-'"`" -‐ニ‐"___=__-- .\、ノし ’
..:,/゙ _-_''w `'' .,√".___)(⌒ /`''-w´ヽ ,√"´\ O /`''-w´ヽ ,
. .,/′ .:  ̄0 ̄/ ̄ ̄  ̄ ̄^\. ̄ ̄`゛ ̄ ̄ ̄/ ̄○ ̄ ̄ ヾ  ̄ ̄`゛ ̄ ̄/ ̄
.; i:::″ 〈.............〉__○...........o....... 〈............-;=''" _.. ,.. ; ..´´...........゙.0.. 〈...............................〉...。......
. .!::^ : . = _ _......./............-;=''" -'"`" -‐ニ‐"___=__-- ' ´.................\................../.........
. ;ヽ::^: . =.-;=''" .-'"`" -‐ニ‐"___=__--.== ,:从; ==从 .,;从 .O ゙`'i、 /´ 0
..`ヽ.iw: : _ __ .‐"___=__--.从、== ,;人 人,== 从,; ;;,, 从从、、,,;、人 从人゙ ̄ヾ'' ̄ ̄○ ̄
-;=_ =;_
'-- ,'_
.
- 108 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:00:51 ID:ImOESfj60
-
( A ) ゜ ゜ ポーン
( _ ) ゜ ゜ ポーン
(゜_゜)『ひぎゃあああああああああああああ!!!』
ドテ
(;'A`)「ひ……ひっきいいいいいいいいいいいいいッ!!」
やる夫の新技にして必殺技、「はかいこうせん」が決まったパルシェンは、ごろんと後方に転がった。
今までは「とっしん」しか能のなかったやる夫だが、これからは光線をぶっ放すのだ。 口から。
実際に使ってみたのは今日がはじめてだが……わりと、いい感じみたいだ。
.
- 109 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:01:35 ID:ImOESfj60
-
____
/ ヽ _ ジタバタ
i´( _ノ ヽ、_ ) ヽ
ゝ>o゚ ⌒-o-⌒ ゚o \ ひぎいいいいいいいいいいいいいいい!!!
| (_ (__人__) ) |
\  ̄i__i__i  ̄ /
 ̄`ー、__,-‐´ ジタバタ
( ;^ω^)「ど、どうしたお! やる夫!」
( ;゚ω゚)「からだが、からだが痛えおおおおおお!」 ジタバタ
( ^ω^)「あ、なんだ。 それ、技の反動なだけだからキニスンナ」
( ;゚ω゚)「て、てめええええええええ!!!」 ジタバタ
(;'A`)「ヒッキー! 大丈夫か!」
(; _)『ぐぐ…………、……?』
(-_-)『……あれ? 意外とダイジョウブ……』 ムク
('A`)「! 大丈夫だった」
( ;゚ω゚)「は、はアアアア!!? うちのやる夫の必殺技なのに!!」
( <●><●>)「特殊防御の低いパルシェンに特殊攻撃を使おうと思った、その判断は正しいです」
(゚ω゚; )「先生! いつの間に!!」
.
- 110 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:02:17 ID:ImOESfj60
-
( <●><●>)「しかし、同様に、ビーダルの特殊攻撃も、決して高いわけではない。
だから、芳しくない結果に至ったのです」
( <●><●>)「それはそうと……ほかに、そのビーダルはどんな技を持っているのですか?」
( ;^ω^)「え、えっと……いまのに、『とっしん』……」
( <●><●>)「ほうほう」
( ;^ω^)「あと……『まもる』と……『かげぶんしん』……とか……ゴニョゴニョ」
( <●><●>)「………えっと……どうして?」
( ;^ω^)「この『はかいこうせん』、実は技マシンで覚えさせたんだけど……」
( ;^ω^)「『はかいこうせん』買ったあまりのお金で買えた技マシンが、これらくらいしかなくって……」
( <●><●>)「は、はあ………。」
( ;^ω^)「だから……その……」
(゚A゚)「チャンスだ! 『だいばくはつ』!!」
( ;^ω^)
( ;^ω^)
( ^ω^)
( ^ω^)「え?」
.
- 112 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:05:36 ID:ImOESfj60
-
:; (;_;) ;: 『しにたくないよおおおおおおおおおおおおおお!!!』 ピカー…
ヽ`
´
´.
__,,:::========:::,,__
...‐''゙ . ` ´ ´、 ゝ ''‐...
..‐´ ゙ `‐..
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.................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´ ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
.......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ .' ヽ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
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゙゙゙゙゙;;;;;;;;............ ;゙ ゙; .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
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ノi|lli; i . .;, 、 .,, ` ; 、 .; ´ ;,il||iγ
/゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li ' ; .` .; il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
`;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´
( ゚ω゚)「UWAAAAAAAAAAAA!!!」
( <○><○>)「ばッバリアアアアアアアアアア!!!」
.
- 114 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:07:16 ID:ImOESfj60
-
◆
( ヽ´ω`)「疲れた……」
(ヽ'A`)
実習も終わり、ホームルームを迎える頃合になった。
各々がそれぞれの表情を浮かべつつ席に就く。
満足げな笑みを浮かべる者から悔しがるような表情を浮かべる者などなど。
だが、くたびれた顔をしていたのは僕とドクオだけだった。
先生が教卓に就き、闘技場から全員帰ってきたかを確認する。
すると、前方の席にひとつ、空席があることに気がついた。
近くにいた生徒に、その席を指差して問う。
|::━◎┥
|::━◎┥σ”
(・∀ ・)「あ、素直さんなら保健室です」
( ^ω^)「(……クー?)」
.
- 115 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:08:21 ID:ImOESfj60
-
|::━◎┥
先生が意外そうな顔をしていると、教室の前方の扉が開かれた。
なんだ、と思うと、澄ました顔をしたクールが、その長い髪をなびかせながらカツカツと入ってきた。
先生が不思議そうな顔をすると、クールは保健室で受け取ったであろう紙を渡す。
そのまま、彼女は自分の席に就いた。
川//-゚)
「どうしたんだろう」
「なんか今日、先生に怒られてたみたいだぞ」
「それだけのことで? えーーー?」
('A`)「さすがの素直さんでも、それくらいのことで……」
(#^ω^)「……」
('A`)「そういや、包帯も巻いてるし……傷が痛んだのかな?」
|::━◎┥ ガキンガキン
先生が手を叩き、静粛を訴えた。
そして軽い報告を済ませて、いつものように短いホームルームは幕を閉じ、今日も一日が終わった。
部活に向かったりバイトだからと急いだり、各々は思うがままの放課後に臨んでいく。
.
- 116 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:09:04 ID:ImOESfj60
-
僕は、とにかくクールを追いかけるしかなかった。
チャイムが鳴ったと同時に、僕は前のほうにあるクールの席に向かう。
だが、それよりも早く、クールは席をたってはすたすたと教室から出て行った。
僕はそれでも追いかける。
だが、人混みのなかに消えていくクールを、目で追うのは難しかった。
僕も同様に人混みをかき分けていくが、とうとう、クールを追いかけるのは叶わなかった。
階段の踊り場に出たあたりで、僕は断念し、備え付けのベンチに腰を下ろした。
( ;^ω^)「……クー……」
(;'A`)「なんだなんだ、どうした」
( ゚ω゚)「わっ!」
(;'A`)「顔見て驚くな、おれだって……」
.
- 117 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:09:47 ID:ImOESfj60
-
鬱田ドクオ、一年の頃から「できない」タッグとして仲良くなった友人だ。
勉学ができない、実技もできない、ただ運よく入学できただけの存在。
気がつけば、実技演習もだいたいこいつとペアを組むよになっていた。
おかげで、こいつのポケモン、パルシェンとも仲良く?なれた。
('A`)「どうしたんだよ、急に走って……」
( ;^ω^)「あうう……」
(*'A`)「それよりもさ、ブーン。 今日、暇か?」
( ;^ω^)「ど、どうしたお?」
ドクオが鼻息を荒げて、言う。
彼がこうなっている時は、大抵ろくでもないことが提案されるのだ。
この前は、ラルトスをゲットしようぜ、とかなんとか。
もっとも、ゲットしたい理由が、人間の恋人という存在に諦めがついたからとのことだったのだが。
今回はなんだ。
そう問うと、ドクオは彼にしては珍しい提案をしてきた。
(*'A`)「C棟のこと、ちっくらおれらで調べてみないか?」
――ろくでもないことには変わりがなかったが。
.
- 118 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:10:49 ID:ImOESfj60
-
◆
C棟は半径二十メートルほどを黄色いテープに囲まれていた。
関係者以外立ち入り禁止で、警察官やどこぞの新聞記者、リポーターがその周りでうろうろしている。
テープの内部では、やはりコイル、レアコイルたちがせわしなく動き回っていた。
だが、それは指示されたからではなく、手持ち無沙汰であるからだとなんとなくでわかった。
隣で、ドクオが鼻息を荒げる。
そんな調子だとあっさりばれそうなのだが、ドクオは抑えられなかったようだ。
草の茂みから隠れて事を観察する僕たちは、とにかくばれないようにしなければならないのだが……
ww(*'A`)ww「すげえ、すげえよこれ……宇宙人のしわざじゃねーのか?」
ww( ^ω^)ww「宇宙人て……あと、声がでかい」
ww(*'A`)ww「大丈夫だって、ばれやしない」
ww( ^ω^)ww「まあ、なんだっていいけど……」
(( ( <●><●>) テクテク
ww('A`)ww「! ワカッテマスさんがきたぞ」
ww( ^ω^)ww「ビロードさんと合流するみたいだお」
.
- 119 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:11:45 ID:ImOESfj60
-
長身にして痩身、スーツがよく似合うワカッテマス先生が、倒壊した建物の前にまでやってきた。
現場には、ほかに白衣をきた太っちょの医者のような人や関係者の人がいる。
先生の登場を見て、彼らは先生のまわりに集まった。
そして、なにやら小声でぼそぼそと話している。
どうも、僕たちのいる茂みにまではその声は聞こえてこなかった。
それもそうだろう、黄色のテープこそ抜けたものの、まだ現場と十メートルほどの距離があるのだから。
「・・・で・・・・・む・・・す・・・・。」
( <●><●>)「・・・・・・・が・・・・・だ・・・」
ww('A`)ww「………聞き取りづらいな」
ww( ^ω^)ww「諦めるお。 聞かせないためにみんな、小声でしゃべってるんだから」
「こ・・いわ・・・、・・・・・・」
( <●><●>)「・・・・・とくし・・・ざ?」
ww( ;^ω^)ww「(……『特殊技』……?)」
.
- 120 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:12:36 ID:ImOESfj60
-
いま、確かに、聞こえた。
いや、口の動きとかすかに聞こえてくる声とを統合させた結果に過ぎないのだが、
いま、確かに、「特殊技」らしき言葉が聞こえた。
特殊技……それは、最近授業でよく習っている内容だ。
格闘技や岩技など、物理的な打撃などを使った攻撃の場合、それは「ぶつり」技と分類される。
「こうげき」の値が高ければ高いほど、その「ぶつり」技で与えられるダメージ量が多くなるのだ。
一方の「とくしゅ」技とは、エスパーや水、氷技のように超能力的な攻撃のことを指す。
「とくこう」――特殊攻撃の略――の値が高ければ、同様にその分大きなダメージを与えられる。
しかし問題は、どうして、今この場で「ぶつり」「とくしゅ」という言葉が出てこなければならなかったのか、だ。
所詮、それは戦いの上で必要となる知識で、このC棟崩壊とは何ら関係がないであろう。
最初は、僕の聞き間違いかと思った。
だが、「特殊技」以外の聞き分けようが、ほかに浮かばない。
いったい……何の話だ?
C棟大破の事件と、「特殊技」との関連性……。
ww('A`)ww「ううん……やっぱし聞こえづらいな」
ww( ^ω^)ww「………」
ww(;'A`)ww「もうちょっとだけなら、近寄れるかな……うわっ!」 ガサッ
ww( ;^ω^)ww「!!」
( <●><●>)「誰だッ!」
.
- 121 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:13:21 ID:ImOESfj60
-
ww(;;;゚A゚)ww「――――ッ!!!」
ww(;;;^ω^)ww「静かにするお!」 ゴニョゴニョ
( <●><●>)「………、」 カツカツ
ww(;;;゚A゚)ww「こここ、こっちに、こっちに来る!!」
ww( ;゚ω゚)ww「だァァーから、静かにするお!」 ゴニョゴニョ
( <●><●>)「……」 カツカツ
ワカッテマス先生が、こちらのほうへ歩み寄ってくる。
その足音が、死刑宣告へのカウントダウンを刻む音のように聞こえる。
自然と、毛穴が開き、ぶわあっと汗がにじみ出てくる。
心臓の鼓動が高鳴り、その音で居場所がばれてしまうのではないか。
そんな被害妄想に近い懸念を抱きながら、僕は祈ることしかできなかった。
幸い、ここらは草ポケモンが多くいる植物園。
ここで、漫画みたいにコラッタとかが出てきてくれたら、なんとかなるのだが……
.
- 122 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:14:09 ID:ImOESfj60
-
( ><)「どうしたんです」
( <●><●>)「……誰か、野次馬がひそんでいるかもしれないと思いましてね」
(*><)「またまたwww警戒しすぎでしょww」
( <●><●>)「警戒するに越したことはありません。 ビロード、拘束を」
ww( ;^ω^)ww「拘束?」
ww(;'A`)ww「いったい、なんの話……――」
( ><)「やれやれ。 マ、いいですけど」
( ><)「いけ、ソーナンデス!」
(( ( >w<) ))『ソォォーーーナンデス!!!』 ボワン
.
- 123 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:14:51 ID:ImOESfj60
-
ww( ^ω^)ww「……ソーナンス? なんで――」
ww(;゚A゚)ww「!!! しまった!!」
ww(^ω^ )ww「どうしたんだお」
ww(;'A`)ww「お前、ソーナンスの特性を思い出してみろ!」
ww( ^ω^)ww「………??」
ww(;'A`)ww「ソーナンス、特性は―――『かげふみ』!!」
ww(;'A`)ww「もうおれたち、逃げられなくなっちまったぞ!!」
ww( ^ω^)ww「………」
ww( ^ω^)ww
ww( ;゚ω゚)ww「―――――――ッッ!!?!?」
.
- 124 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:15:35 ID:ImOESfj60
-
ww(;'A`)ww「あとは、気づかれないのを祈るしか……」
ww( ;^ω^)ww「!! おい、ワカッテマスさんもなにかしてくるお!」
ww(;'A`)ww「…え?」
( <●><●>)「ゆくのです、ミルナ」
( ゚д゚)『………。』 フワリ
ww('A`)ww「あのポケモンは……」
ww(;'A`)ww「……っ! ジュペッタ! お化けポケモンの、ジュペッタだ!」
ww( ;^ω^)ww「お化け!?」
ww(;'A`)ww「そう! で、特性が―――」
.
- 125 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:16:16 ID:ImOESfj60
-
( <●><●>)「ミルナ! その草むらを―――」
( <●><●>)「お見通せ≠チ!!」
―――『おみとおし』。
.
- 126 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:17:13 ID:ImOESfj60
-
―――瞬間、
-──
/::○::;;;○.:\
|:::::::::../ .|..:::::::::|
\::.├-┤.:::/
∩/.::::::::::::::::..\∩
( ;゚ω゚)「ひゃああああああああああああ!!!」
(;;゚A゚)「ぎええええええええええええええええええええ!!」
( ゚д゚)『………いた。』
( ><)「ッ! 誰なんです!」
( <●><●>)「………」
( ><)「―――って……確か君たちは、二年の……」
.
- 127 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:18:01 ID:ImOESfj60
-
◆
(#><)「立ち入り禁止なんです! いくら生徒でも、入ってきちゃあだめなんです!」
( ;´ω`)「すみませんお……」
( <●><●>)「一歩間違えれば、停学処分すらありえたのですよ。
……まあ、今回は見逃してあげますが」
(;'A`)「ありがたき幸せ……」
――その後、逃げようとするもあっさりと捕まって、僕たちはお説教を受けることになった。
幸い、先生側にも事情があったようできついお咎めは食らわなかったのだが、
それでもこの十分ほどの調査は、ひどいスリルに見舞われたものとなってしまった。
(#><)「まだC棟をやぶったやからの正体がわかってないんですから!」
(;'A`)「てっきり、おれはビロードさんがやったのかとばかり……」
( ><)「…え?」
( <●><●>)「そんな噂が広がっているみたいですね」
( ><)「……、」
( ><)
.
- 128 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:18:47 ID:ImOESfj60
-
( ;><)「なんだってええええええええええええええええええええ!!?」
( <●><●>)「まあ、そんなことはどうでもいい。 あなたたちは、はやく帰りなさい」
(;'A`)「はーい…」
(><; )「あ、ちょ、待って! うわさってナニ!?」
( <●><●>)「帰さないとだめだってのに止めるバカがありますか」
( ;><)「うるさいんです! 最近、やっと女子にも人気出てきたってのに
. ンなうわさほっとけますか! バカ!」
( ;´ω`)「ドクオ、帰るおー…」
(;'A`)「おー…」
スタスタ
(><; )「あ、ちょっと! ねえ! 待って!」
( <●><●>)「オサム、『くろいまなざし』ッ!」
【+ 】ゞ゚)『……』 フワ
【+ 】ゞ ゜)『……ッ…』 カッ
(。><)「びえええええええええええええええええええええええっ!!!」
.
- 129 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:19:33 ID:ImOESfj60
-
◆
('A`)「大した情報はつかめなかったな……」
( ^ω^)「お…」
('A`)「どうした」
ワカッテマスさんは、いままで薄々気づいてはいたが、お化けポケモンの使い手だ。
眼力がすごかったジュペッタのミルナに、さっきいた棺桶みたいなポケモン。
棺桶のほうは種族名は知らないけど、まあ、おどろおどろしいことには違いない。
一方でビロードさんの手持ちには、ソーナンスのソーナンデスとダグトリオのビコーズとがいる。
他にもいるとは思うけど、ビロードさんと言えば基本この二体だ。
前者は「かげふみ」、後者は「ありじごく」なんて特性を持っている。
なんでも、授業で聞いた話だが、これらは「移動を制限する」ほかに類を見ない超強力な特性らしい。
僕たち同期生の間で有名な「先生三人衆」には、もう一人凄腕の先生がいるのだが……
まあ、それはそのうちまた会うだろう。 とにかく根性だけで突っ走る先生だ、とだけ言っておこう。
( ^ω^)「宿題、なんだったかなーって」
('A`)「あー、なんかあったよな。 あとでメールくれ」
( ^ω^)「いや、ドクオが送って」
('A`)っ「最初はグー、」
( ;^ω^)「え」
.
- 130 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:20:16 ID:ImOESfj60
-
C棟大破事件、その概要は生徒にもほとんど公開されていない。
ただわかっているのは、何者かの仕業で岩石が降ってきてC棟が襲われたということだけ。
主犯者も、被害者が出たのかも、奇妙な点なども、まるで広まっていなかった。
ただ、僕は知っている。
クールが、この事件に一枚噛んでいることを。
もしかしたら、ただ偶然その場に居合わせた被害者なだけかもしれない。
だが、それだったらなんで、そのことを隠そうと努めるのだろうか。
それに、今朝のことを思い出してみると、どうも現時点では食い違うことが出てくるのだ。
今朝、崩壊したC棟の上から、瓦礫のなかに向けて、声をかけている人がいた。
それも、一人二人ではなく、多人数でやっていたのだ。
となると、生き埋めになってしまった人がまず間違いなくいる、とされているはずなのだ。
生き埋めになってしまった人。
それって……クールじゃないのか?
('A`)「じゃーんけーん…」
( ;^ω^)「あ、ちょ」
そうじゃなければ、ポケモンの力を借りられる現代において、
時間をかけても生き埋めになった人を助けられない、という事態なんて、まずありえないだろう。
だから、クールはC棟にいて、それを警備員か誰かが確認してて、
当のクールは倒壊の寸前になんとか逃げ出した、ってことになるのだろうが……
.
- 131 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:21:00 ID:ImOESfj60
-
(;'A`)「クソ」
( ;^ω^)「……お?」
――なんて考えてるうちに、じゃんけんは終わってた。
無意識のうちに出したチョキが、ドクオのパーをやぶっていた。
(;'A`)「あー調子わりい! 調子わっりいわー!」
( ^ω^)「メール頼んだ(笑)」
(;'A`)「うっぜ! 死ね!」
( ^ω^)「死ね言うな殺すぞ」
('A`)「あーもう、帰るのがだりくなってきた」
( ^ω^)「今にはじまった話じゃ」
('A`)「飛行ポケモンほしいな……」
( ^ω^)「どうせ飛ぶならドラゴンが欲しい」
('A`)「わかる。 やっぱ憧れよなァ、ドラゴン……」
( ^ω^)「おっおっ」
.
- 132 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:21:43 ID:ImOESfj60
-
( ^ω^)「―――――」
そこでふと、脳裏に電撃が走った。
あの時、C棟を襲った “岩石” 。
あれって、実は岩石なんかじゃなくって、
.
- 133 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:22:31 ID:ImOESfj60
-
('A`)「今度、オヤジに頼んでどっか遠い町にいきてえな」
(*'A`)「そこでよ、珍しいポケモンをゲットして……」
( 'A`)「……、どーした」
( ^ω^)「え、え?」
('A`)「なんだ、元気ねーな今日」
( ^ω^)「い、いや、……なんでも」
('A`)「だったらいいけど……」
岩石なんかじゃなくって―――
.
- 134 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2013/08/29(木) 16:23:11 ID:ImOESfj60
-
――― “隕石” なんだったと……したら?
.