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1 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:05:59 ID:fUYK5Ec.0
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(´^ω^`)「やあ! ここはショボン様の図書館だ!」
(´・ω・`)「近頃の子供は、図書館に通うことを知らない。それは実によくないことだ」
(´・ω・`)「いまや学歴以上に生涯学習が重要視されている時代だというのに、
. 嫌いな本を、それもわざわざ図書館に行ってまで――なんて子供が多い。いや、大人でもだ」
(´・ω・`)「でも、この図書館ならどうだろう?」
(´・ω・`)「というのも、この図書館で扱う本は、どれも、読みやすく、また楽しい本ばかりだ」
(´・ω・`)「バトルからファンタジーから恋愛まで、よりどりみどり!」
(´・ω・`)「それでも、活字を追わない人は、確かに増えている」
(´-ω-`)「実に、嘆かわしいとは思わんかね?」
(´^ω^`)「そんなご時世だからこそ、僕は、あるサービスを取り入れた」
(゚、゚トソン「あるサービス?」
(´・ω・`)「そう、その名も―――」
.
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2 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:06:41 ID:fUYK5Ec.0
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(´・ω・`)「……ねえ、いつからいた?」
(゚、゚トソン「独り言がはじまってから」
(´・ω・`)マーケティング・ライブラリアンのようです
.
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3 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:07:25 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「っていうか、いい加減閉めないんですか、この図書館」
(´^ω^`)「閉める? なにをばかな」
(゚、゚トソン「ではショボンさんにうかがいますが」
(´・ω・`)「どうぞ」
(゚、゚トソン「開いてからおよそ八年」
(゚、゚トソン「本館の利用者は、いったい何人でしたっけ」
(´^ω^`)「うーんと……数え切れてないなあ」
(゚、゚トソン「数えることができない、の間違いでしょう」
(´^ω^`)「うんうん。多すぎて数えられないや」
(゚、゚トソン「数える対象がいないから、の間違いですね」
(´・ω・`)「なにが言いたいんだい?」
(゚、゚トソン「どうして、誰もこない図書館を今日もまた開いてるのですかってことです」
(´^ω^`)「……」
.
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4 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:08:07 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「しかも、なんですかさっきの、鏡に向かっての口上」
(´・ω・`)「ほら、図書館の内面って一般人にはあまり知られてないじゃん?」
(゚、゚トソン「じゃん?じゃないでしょうに」
(´・ω・`)「今日こそは誰か来ると思うんだけど……」
(゚、゚トソン ガサゴソ
(´・ω・`)「?」
ロと(゚、゚トソン ピッ
(´・ω・`)
ロと(゚、゚トソン 『今日こそは、きっと子連れのばあちゃんが……』
ロと(゚、゚トソン 『ロクオンシマシタ ニセンロクネン シガツ ジュウハチニチ』
ロと(゚、゚トソン ピッ
.
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5 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:08:52 ID:fUYK5Ec.0
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(´・ω・`)
(゚、゚トソン
(´^ω^`)「……いい声だったね」
(゚、゚トソン「七年前」
(´^ω^`)「いやあ、きっとこの声の主は、イケメンビューリホーな……」
(゚、゚トソン「七年前から、同じことを言ってますね」
(´・ω・`)「え、なに? 僕がなにかしたの? なあ」
(゚、゚トソン「いえ、特に」
(´・ω・`)「だったらほっといてよ! いいじゃん、ドーラクで図書館したって!」
(゚、゚トソン「いや、そういうものじゃあ……」
(´^ω^`)「今日こそは、きっとくる〜♪ きっとくる〜♪」
(゚、゚トソン「……」
.
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6 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:09:37 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「……ところで」
(´・ω・`)「なに、まだいたの」
(゚、゚トソン「さっき言ってたサービスって、結局なんなんですか」
(´^ω^`)「そうか、気になっちゃうかぁ」
(゚、゚トソン「まあ、いろいろと」
(´・ω・`)「ネタバレサービスさ」
(゚、゚トソン「はあ。え、え?」
(´・ω・`)「なに驚いてんの」
(゚、゚;トソン「い、いや……ね、ネタバレ? え、予告編じゃなくって?」
(´^ω^`)「ネタバレさ、ネ・タ・バ・レ」
(゚、゚;トソン「あなた、名ばかりとはいえ司書でしょ。なに考えてんの」
.
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7 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:10:20 ID:fUYK5Ec.0
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(´・ω・`)「とはいうけどさ、科学的な効果も証明されてるんだよ」
(゚、゚トソン「…?」
(´^ω^`)「適度なネタバレをされるほうが、面白さが増すんだって」
(゚、゚トソン「はあ。ソースは」
(´・ω・`)「2ちゃん」
(゚、゚トソン「今すぐ取り下げてください」
(´・ω・`)「――の、まとめブログ」
(゚、゚トソン「今すぐ取り下げなさい」
.
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8 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:11:03 ID:fUYK5Ec.0
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(・ω・` )「で、だ」
(゚、゚トソン「あ、無視…」
(´・ω・`)「なにか読もうと思ってる人に、僕はカウンターで、言うのさ」
(゚、゚トソン「なにを」
(´・ω・`)「ネタバレ」
(゚、゚トソン「なにを」
(´・ω・`)「ネタバレ…」
(゚、゚トソン「……あなた、お話を読もうと思ってる人のことをなんだと思ってるんですか」
(´・ω・`)「そ、そんな怖い顔をしなくたって……」
.
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9 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:11:57 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「え、なに」
(゚、゚トソン「本を借りにきた人に」
(゚、゚トソン「カウンターで」
(゚、゚トソン「『よろしければネタバレをしてさしあげますが』」
(゚、゚トソン「とでも言うおつもりで?」
(´・ω・`)「いや、さすがにそんな」
(゚、゚トソン「(よかった)」
(´・ω・`)「なんの前置きもなくいきなりバラす」
(゚、゚トソン「今すぐ取り下げろ」
.
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10 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:12:59 ID:fUYK5Ec.0
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(´・ω・`)「えーーー? 科学的に立証されてるんだよーーー?」
(゚、゚トソン「部外者の私が言うのも失礼でしょうが、やめろ」
(´・ω・`)「失礼どうこう考えるなら、せめて敬語で……、……」
(´・ω・`)「……そうだ」
(゚、゚トソン「?」
(´・ω・`)「逆に、なんでトソンちゃんはきてるの? ここ」
(゚、゚トソン「あ、ああ」
(゚、゚トソン「会社をクビになりまして」
(´・ω・`)「ほーん……え、え!?」
(;´・ω・)「なにやらかしたの!」
(゚、゚トソン「い、いやあ……特に――」
(´・ω・`)「ひどい世の中だなあ」
(゚、゚トソン「―――部長に、部長と課長じゃどっちが攻めかを聞いたら馘首されました」
(´・ω・`)「なにしてんだよ!! バカ!!」
.
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11 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:13:50 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「え、だって」
(゚、゚トソン「部長ってああ見えて、結構オクテなところがあるから……
. ただ、なんだかんだで部下をすぱっと切り捨てるほどの度胸はある」
(゚、゚トソン「でも、課長は課長で、平生じゃあ勇み足が目立つけど、
. ほんとうに大切な局面では一歩を踏み出せずにいるような性格ですし」
(゚、゚トソン「オクテな部長がもしそんな課長に迫られたとしたら、部長は最初は戸惑うでしょうが、
. だんだんと勢いが大きくなってきたところで、立場逆転、部長が課長に迫るように」
(゚、゚トソン「そうすると、結果として部長が攻めに転じるわけなんですが、
. しかし、もともとはオクテな、慎重派な人なんですよ、部長って」
(゚、゚トソン「だから、やっぱり一歩迫ろうとしたところで踏みとどまるんじゃないかなあ、
. そう考えると、互いに一歩を踏み出せずに、しかし局面としてはそろそろ挿入も辞さな」
(´・ω・`)「僕が悪かった」
.
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12 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:14:33 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「――まあ、私のことはいいじゃないですか」
(´・ω・`)「ホントだよ」
(゚、゚トソン「そんなネタバレサービス、導入したのはいいとして」
(゚、゚トソン「誰も利用しないんじゃあ、意味がないじゃないですか」
(´・ω・`)「言ってくれるなあ」
(゚、゚トソン「そんなのだったら、まだ三十一の今のうちに、どこかの三流企業にでも」
(´・ω・`)「そういうトソンちゃんはどうするんだよ。もう二十九だろ」
(゚、゚トソン「ほっといてください」
(´・ω・`)「養ってくれる人もいないだろうし」
(゚、゚トソン「ほっといてください」
.
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13 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:15:14 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「あーあー」
(´・ω・`)「ほら、帰った帰った」
(゚、゚トソン「無職になったから、暇つぶしにきたんだけど」
(´・ω・`)「つぶす暇があるならそっちこそ働けよ!」
(´・ω・`)「って、え? なに、本借りにきたの?」
(゚、゚トソン「え? え……はい。当初は」
(´^ω^`)「そ、そうかそうか! いや〜、ようこそ! 図書館へ!」
(゚、゚トソン「いや、当初はって言ってるでしょ」
(´^ω^`)「この図書館には、楽しい本がいっぱいいっぱい……」
(´・ω・`)「え?」
(゚、゚トソン「ネタバレされるのに、本なんか読めるわけないでしょうに」
(´・ω・`)「え、えぇ〜〜〜〜?」
(゚、゚トソン「というわけで。さようなら」
(´・ω・`)「ま、待ってよ!!」
.
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14 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:16:00 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「なんですか……」
(´^ω^`)「ま、ま。いいじゃない。どうせ暇なんでしょ?」
(゚、゚トソン「……、……まあ」
(´・ω・`)「じゃあ、なんか読んでってよ! ネタバレはあんまりしないからさ!」
(゚、゚トソン「なにネタバレすることが前提になってるんですか」
(´・ω・`)「いや、だって……新サービス……」
(゚、゚トソン「お断りします」
(´・ω・`)「……しょぼーんだよまったく」
(゚、゚トソン「……あ」
(´・ω・`)「借りる? 読む? 借りる?」
(゚、゚トソン「どんだけ利用してもらいたいのよ……」
.
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15 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:16:42 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「そうじゃなくって。ここにきた当初の目的を思い出したんです」
(´・ω・`)「え、暇つぶしじゃなかったんだ」
ロと(゚、゚トソン「はい」 ピラ
(´・ω・`)「ん? 新聞か。どうしたの」
(゚、゚トソン「昨日の新聞。図書館のことで、気になる記事を見つけたから」
(´・ω・`)「どこよ」 パラパラ
(゚、゚トソン「三面の……あっ、そこそこ」
(´・ω・`)「……? 作品紹介サービス?」
(゚、゚トソン「人気図書の概要というか、あらすじを利用者に紹介するサービスです」
(´・ω・`)「へー」
(゚、゚トソン「このサービスが近頃はやりみたいだから、あなたに知らせにきたんですが……」
(´・ω・`)「(紹介サービスねえ……)」
(´^ω^`)「(……! そうだ!)」
.
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16 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:17:23 ID:fUYK5Ec.0
-
(゚、゚トソン「じゃ、これで」
≡(;´・ω・)「わーったったった!」 ガバッ
(゚、゚;トソン「きゃっ……。なんなの」
(;´・ω・)「なんか読んでってよ!」
(゚、゚トソン「いや、だって、ネタバレ……」
(;´・ω・)「ネタバレはしないからさ!」
(゚、゚トソン「え、ほんとうですか?」
(´・ω・`)「ほんとほんと」
(゚、゚トソン「しかし、どうして急に」
(´^ω^`)「なあに。ネタバレから、僕も作品紹介サービスに転向しようかな、ってね」
(゚、゚トソン「ほんとかなあ」
(´^ω^`)「ほんとほんと」
.
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17 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:18:05 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「じゃ、じゃあ……」
(゚、゚トソン「え、ほんとうにネタバレはしないのね?」
(´・ω・`)「疑りぶかいなあ」
(゚、゚トソン「………」
(´・ω・`)
(´^ω^`) ニカッ
(゚、゚トソン「……」
(゚、゚トソン「にくたらしい顔…」
(´・ω・`)「ぶち殺すぞ」
.
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18 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:18:48 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「じゃあ、」
(´・ω・`)「うんうん」
(゚、゚トソン「なにか紹介してくださいよ」
(´^ω^`)「まァーってましたあああ!!」 ガタッ
(゚、゚;トソン「…」
(´・ω・`)「いやね、最近入ってきた新しい本の紹介をさせてもらうよ!」
(´^ω^`)「なあに、図書館だからね。お金はとらない!」
(´・ω・`)「その代わり、読んだら、感想なんかを聞かせてくれるとうれしいな」
(´・ω・`)「あ、でも入ってきたって言ってもあくまで最新話の話だから、」
(´・ω・`)「初出そのものはわりと昔、っていうのも多いけど、そこは許してね」
(´・ω・`)「あと、あと」
(゚、゚トソン「わかったから、おちつきなさい」
.
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19 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:19:29 ID:fUYK5Ec.0
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(´^ω^`)「そうだなあ……なにを紹介しようかなぁ……」
(゚、゚トソン「…」
(´・ω・`)「……! そうだ、じゃあこれは」 ガサゴソ
(゚、゚トソン「…」 ワクワク
.
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20 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:20:24 ID:fUYK5Ec.0
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( ^ω^)は魔法道具屋さんのようです
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(゚、゚トソン「……」
(´・ω・`)「読んで字のごとく。商人のブーンと呼ばれる青年が主人公の本だ」
(゚、゚トソン「ビジネス書ですかね?」
(´・ω・`)「いや。内容は、いたってふつうの、ファンタジーだ」
(゚、゚トソン「まったく想像がつかない」
(´^ω^`)「そ〜れ〜を〜! 僕が紹介するんじゃないですか〜! やだなー!」
(゚、゚トソン「……」
.
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21 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:21:54 ID:fUYK5Ec.0
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(´・ω・`)「ヴィップのあるところに建っているちいさな商店、サンライズ」
(´・ω・`)「魔法道具屋、というタイトルを見ればわかるように、その店では魔法道具と呼ばれるものが売られている」
(゚、゚トソン「魔法道具……ということは、魔法が常識となっている世界なのでしょうか」
(´・ω・`)「まあ、存在そのものは常識となってるね」
(゚、゚トソン「存在……そのもの?」
(´・ω・`)「魔法は、限られた人にしか扱えないんだ」
(゚、゚トソン「ああ……そういうタイプのお話ですか」
(´・ω・`)「お、わかるクチかい? じゃあこういえばわかるかな?」
(´・ω・`)「このお話は、世界観としては、言うところの勇者ものだ」
(゚、゚トソン「勇者ものって、ドラク」
(´・ω・`)「おぉーっと、その先は言わせないぜ?」
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22 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:22:34 ID:fUYK5Ec.0
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(゚、゚トソン「じゃあ、格闘家とか遊び人とかでるんですね」
(´・ω・`)「まあ、なにが出るかはお楽しみ、として……」
(´・ω・`)「傷を癒す薬草だとか、なんらかの護符だとかがこの店では売られている」
(´・ω・`)「その道具には、当然ながら、魔力たるパワーが籠められているんだ」
(゚、゚トソン「へえ」
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン「……ん? 待ってください」
(゚、゚トソン「魔法は、限られた人にしか使えないのですよね?」
(゚、゚トソン「で、その魔力を籠めないと、その道具はつくられない……」
(´・ω・`)「そうそう」
(゚、゚トソン「だったら、」
(゚、゚トソン「主人公のブーンとやらは……いったい、何者なんですか」
.
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23 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:23:35 ID:fUYK5Ec.0
-
(´^ω^`)「よぉーく聞いてくれた!」
(゚、゚トソン「…」
(´・ω・`)「そこが、彼がこのお話の主人公たるゆえん!」
(´・ω・`)「なんと、彼のおじいさんは―――」
(゚、゚トソン「うんうん」
(´・ω・`)「―――この続きは、本を読んでから、で」
(゚、゚トソン
(゚、゚;トソン「え……えっ!」
(´^ω^`)「読む? 読む? なんだったら、僕が読み聞かせてあげようか?」
(゚、゚;トソン「いや、ちょ、……えー!?」
(´^ω^`)「(ああ……射精しちゃいそう)」 ゾクゾク
.
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24 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:24:20 ID:fUYK5Ec.0
-
(゚、゚トソン「――まあ、いいですけど」
(´^ω^`)「お、読み聞かせかな? よかろう、ヘリウムガスを――え?」
(゚、゚トソン「ファンタジーはあまり好きじゃないので、遠慮しときます」
(´^ω^`)
(゚、゚トソン「ほかの本をお願いします」
(´^ω^`)
(´・ω・`)
(゚、゚トソン「はやく」
(´・ω・`)
(´・ω・`)「え、あ……うん」
.
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25 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:25:02 ID:fUYK5Ec.0
-
(´・ω・`)「ちなみに、長いお話と短いお話は、どっちが好き?」
(゚、゚トソン「うーん……」
(゚、゚トソン「のめりこめる作品なら、長いほうが」
(´^ω^`)「じゃあこれなんかどうだろう」 ガサゴソ
(゚、゚トソン「…」 ワクワク
(´・ω・`)「よーいしょ」 ズン
(゚、゚トソン「……? さっきのよりも冊数少ないですよ?」
(´・ω・`)「さっきのもだけど、完結はしてないからね。入荷待ちさ」
(゚、゚トソン「えーと、タイトルは……」
.
-
26 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:26:00 ID:fUYK5Ec.0
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( ^ω^)は自らのパラレルワールドに迷いこんだようです
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(´^ω^`)「これはねぇ、」
(゚、゚トソン「待ってください」
(´^ω^`)「ん? ん?」
(゚、゚トソン「なんか主人公らしき人物の顔が、さっきと一緒ですよ」
(´^ω^`)「触れちゃだめだ」
(゚、゚トソン「え? でも……」
(´・ω・`)「トソンちゃん。……触れちゃ、だめだ」
(゚、゚;トソン「………、……ハイ」
.
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27 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:26:42 ID:fUYK5Ec.0
-
(´・ω・`)「これは、ひらたく言えば能力バトル小説だ」
(゚、゚トソン「能力バトル……?」
(´・ω・`)「魔法とも科学とも似つかない、超能力で戦うってことだね」
(゚、゚トソン「念力とか、テレポートとかですか」
(´・ω・`)「まあそうなんだけど、そんな程度で済まないのが、この作品の特徴だ」
(゚、゚トソン「というと?」
(´・ω・`)「登場人物たちは、それぞれが持っている超能力で戦うんだけど」
(´・ω・`)「その超能力が、あまりにも非現実的すぎる、ってことさ」
(゚、゚トソン「あまり能力バトルって知らないので、実感がわかないですね」
(´・ω・`)「そうだね、単刀直入に言うと、」
.
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28 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:27:26 ID:fUYK5Ec.0
-
(´・ω・`)「出会いがしらに相手を殺す」
(゚、゚トソン
(´・ω・`)「そんな能力が、この世界での強さの平均的なラインだ」
(゚、゚トソン
(´^ω^`)「なんでも自分の思い通りに世界を変える能力だったり、」
(´^ω^`)「何から何までをひっくり返したり、自分という存在を世界から優先させたり」
(´^ω^`)「そうそう。時間の流れを完全にリピートさせるなんて能力もあったなあ」
(゚、゚トソン
.
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29 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:28:28 ID:fUYK5Ec.0
-
(´^ω^`)「どうだい? このインフレーションな世界が、ストレスを発散させてくれ」
(゚、゚トソン「チェンジ」
(´^ω^`)「るし、あと登場人物が意外なところでつながってたりして、伏線回収も多くなっ」
(゚、゚トソン「チェンジ」
(´^ω^`)「てると思うんだけ、え、え?」
(゚、゚トソン「私、野蛮なお話は好きじゃないので」
(´^ω^`)
(゚、゚トソン「チェンジ」
(´^ω^`)
(´・ω・`)
(´・ω・`)「なあ、ちょっとは最後まで紹介させてよ」
(゚、゚トソン「チェンジ」
(´・ω・`)「……しょぼーん…」
.
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30 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/26(日) 12:29:11 ID:fUYK5Ec.0
-
(´・ω・`)「野蛮じゃないのがいいんだね?」
(゚、゚トソン「はい」
(´・ω・`)「じゃあ……」 ガサゴソ
(´・ω・`)「ミステリーチックなものとか、どうだろう……」 ボソッ
(゚、゚トソン「ヒストリー?」
(´・ω・`)「これこれ」 ガサッ
(゚、゚トソン「あれ。一冊だけ、ですか。しかも薄い…」
(´・ω・`)「まあ、さっきの二つはこのなかじゃ特別長いほうだからね」
(゚、゚トソン「タイトルは……、……」
(´・ω・`)「読めない? しかたないなあ」
(´・ω・`)「この作品は――」
.