从；'ー'从「ふえぇ、遅刻しちゃうよぉ！」
私、渡辺・マツダZoom-Zoomスタジアム・純一郎！
皆からは親しみと脂身を込めて「ナベちゃん」とか「偽・千原せいじ」とか
呼ばれているけど、どうせ偽名だし皆は好きに呼んでもいいよ！
この春晴れて、膝が震えるほどの名門学校、国立VIP大学に
入学することになったんだけど……何の因果か入学初日から
絶賛遅刻中なの！
从；'ー'从「こんなことなら朝からいただきストリートなんか
するんじゃなかったよぉ……」
从'ー'从「えーと、コックリさんが言うにはこの辺が大学の住所らしいわね」
从'ー'从「もう降ろしてくれてもいいよ、送ってくれてありがとうペパーミントパティ！」
从'ー'从「本当に！？うーわやったー！ちょっとそこのヤフーメールみたいな顔してる人、カモン！」
（ ・∀・）「えっ？俺っすか？」
从'ー'从つ＠「はい、これあげる！妹と思って大事にしてね！」
（ ・∀・）「は、はぁ……」
砂うどん（砂をうどんと思い込んで食べる、石川県民にとって一番のごちそう）が
晩御飯だと聞いた私は嬉しさのあまり、ここが公道だということも忘れて
ついつい見知らぬ通行人に関白の位を渡しちゃった！てへへ！
校門から敷地内に入ると、スカートに付着した血痕を手で払い、私は空を仰いで涙ぐむ。
从；ー'从「もう入学式始まっちゃってるだろうなー……入学初日から遅刻だなんて、
これじゃあたしの学内での立ち位置は担当T屋なみに暴落しちゃいそう……」ｸﾞｽｯ
从'ー'从「でも気にしない！いざとなったら最高裁まで持ち込めばいいし、
ここはポジティブシンキングで頑張ろっと！」ｹﾛｯﾋﾟ
セレクトボタンで気持ちを切り替えると、私は只今入学式が行われているであろう
給湯室に向かってダッシュしたの！
从'ー'从「待ってろよ入学式！私と言う名のレジェンドはこのVIP大学から
始まっちゃうんだから！」
三三从'ー'从 ﾊﾞﾋﾞｭｩｩｩｩｩﾝ
('A`)「今の子……もしや。こいつはリツイートする必要がありそうだ……」
――VIP大学、第231講堂。
(,,ﾟДﾟ)「続きまして、荒巻学長からのとてつもなくありがたい言葉です」
/ ,' 3 ﾌﾟｽﾝ
/ ,' 3 「全員、起立」
ｶﾞﾀｯｶﾞﾀｶﾞﾀｯ……
/ ,' 3 「えー、そのままの体勢でいいので、足を楽にして聞いてください」
/ ,' 3 「現在、日本国は未曾有の危機に直面しています。
これからの社会を生きていくためには、学生皆さんの叡智を結集し、
立ち向かう必要があります。わが校ではそんな……」
/ ,' 3 「そんな……そんな、へ……？そんな、へを……？これなんて読むの教頭？」
(,,ﾟДﾟ)「ひと、です。学長」
/ ,' 3 「ああ、ひとか……。えーと失礼、そんな人を育てて行きたいと思っております。
で、あるからにして……」
ｷﾞｨｨｨｨｨｨ……
/ ,' 3 「誰かね？手が後ろに回るほど超ありがたい私の話の邪魔をする馬鹿者は……」
从；'ー'从（南無三！よりによって学長のお話中に入っちゃったよぉ……）
从；'ー'从（ここはとりあえず他の学生の尻ポケットに隠れよう！）ｻｻｯ
/ ,' 3 「さっき扉を開けたのは誰だ？全然怒ってないから出てきなさい」ﾎﾞｺﾎﾞｺﾎﾞｺ……
从；'ー'从（ふえぇ！怒りすぎて手に持ってるバニラシェーキが一瞬で沸騰してるよぉ！）
从；'ー'从（なんとかやり過ごす方法は……、そうだ！）
/ ,' 3 「早く出てきなさい、今ならバインダーもついて創刊号３５０円だぞ」
从'ー'从「びょう！びょうびょうびょうびょう……びょう！」
/ ,' 3 「……なんだ、平安時代の犬か……びっくりさせおって」