■2012年芸術の秋ラノベ祭りのようです
└川 ゚ -゚) 夕暮れとまどろみのようです (´<_` )
- 402 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 21:00:30 ID:eg4sEbdYO
- 川 ゚ -゚) パラ
本は良い。
喜び、怒り、悲しみなど、
文章一つで色々な気持ちにさせてくれる。
知識を享受できる。
私は本が大好きだ。
私は今、学校の図書室にいるが、図書室は良いところだ。
将来は、本に囲まれた生活も悪くない。
川 ゚ -゚) 「おや」
ふと時計を見ると、5時を回っていた。
もうこんなに時間が経っていたのか。
つい先程図書室に来たばかりだと思っていたが。
本は時間を忘れさせてくれる。
やはり、本は良い。
そう思いながら、私は読んでいた広辞苑をそっと閉じた。
- 403 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 21:01:53 ID:eg4sEbdYO
川 ゚ -゚) 夕暮れとまどろみのようです (´<_` )
- 404 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 21:05:30 ID:eg4sEbdYO
川 ゚ -゚) 「ふぅ、今日も勉強になったな」
なんとか「け」の項目まで読み切ることができた。
だが、「き」の項目を読み飛ばしてしまっている。
後日マイ広辞苑でじっくり読むとしよう。
川 ゚ -゚) 「よし弟者、そろそろ……」
私は隣に座っているクラスメイト、流石弟者のほうを向いた。
弟者は、整った顔立ちをしており、人気者である。
ちなみに、一つ上の学年に兄がいる。
そして、その弟者はというと、
(‐<_‐ )スゥ…スゥ…
安らかに寝息を立てていた。
_,
川 ゚ -゚) 「……まったく」
私というものがありながら、睡魔なんかにうつつをぬかしおって。
心の中でひとりごちながら、その寝顔を見つめる。
川*゚ -゚) 「……」
自然に顔が赤くなってしまう。
私は火照った顔を両手で包んだ。
しかし、最近少し不安になっている。
- 405 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 21:09:21 ID:eg4sEbdYO
- 私たちは付き合っている。
告白は私からした。
付き合って半年になるのだが、半年で一度も、
弟者の口から「好き」という言葉を聞いたことがないのだ。
川 ゚ -゚) 「……」
クールだのなんだの言われているが、私も一人の女の子だ。
流石に不安にもなる。
川 ゚ -゚)σ)‐<_‐ ) プニ
ちょっとした恨みをこめて、頬をつついた。
男のわりにすべすべな肌だ。
きちんと手入れをしているに違いない。
(‐<_‐; ) 「んぅ……やめろ兄者……俺はFMVじゃないぞ……」
川 ゚ -゚)σ
なんの夢を見とるんだコイツ。
私が今世紀最大の謎に頭を悩ませていると、
(‐<_‐; ) 「……クー……」
弟者に名前を呼ばれた。
川;゚ -゚) 「!」
びっくりした。
バレたと思い、とっさに指をひっこめる。
しかし、そんなことはなく、弟者は目を閉じたままだ。
- 407 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 21:12:17 ID:eg4sEbdYO
すると、
(‐<_‐; ) 「好きだ……」
川 ゚ -゚) 「……!」
弟者の口から、私が一番聞きたかった言葉が出た。
夢ではあるのだが。
(‐<_‐; ) 「……だからそのツルハシは置いてくれ……やめろぉ……」
川 ゚ -゚) 「……」
お前の中で私はなんなんだ。
そして夢で私は何をしているんだ。
目が覚めたら小一時間ほど問い詰めたい。
でも、
川*゚ -゚)
よかった。
夢だけど、安心した。
顔のほてりが止まらないが、気にならないほど嬉しい。
- 408 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 21:14:30 ID:eg4sEbdYO
川 ゚ -゚) 「(そういえば、付き合ってから一度も甘えたことが無かったな)」
椅子ごと身体をよせる。
そして、弟者の肩に、頭を預けた。
弟者の体温が伝わって、とても暖かい。
ふいに、眠気がやってきた。
その眠気に逆らわず、私は目を閉じた。
川 - -) 「たまには……いいよな……」
川 - -) スー…スー…
二人分の寝息が、夕暮れの図書室に響き続けた。
ちなみに下校時間5分前に飛び起き、二人してギリギリで校門を出たことは秘密だ。
おしまい
● 支援イラスト 同スレ>>676より
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