■2012年芸術の秋ラノベ祭りのようです
└( ´_ゝ`)双子は竜騎手のようです(´<_` )
└第三話
- 104 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:20:43 ID:Vnq6d7r.0
-
目を閉じても無駄だった
耳を塞いでも無駄だった
誰よりも嘲っていたのは
自分自身だったのだから
.
- 105 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:21:24 ID:Vnq6d7r.0
-
( ´_ゝ`)双子は竜騎手のようです(´<_` )
第三話: 用意する。
.
- 106 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:22:06 ID:Vnq6d7r.0
母と父は、本当に優秀な騎手であった。
こなした任務は数知れず。
彼らを師と仰ぐ竜騎手は多く、消息を絶った今でもその名は強い存在感を持っている。
幼い頃は、そんな父と母が誇らしく大好きだった。
(´<_` ) 「……」
( ゚_ゝ゚)「目標を捉えてキック。目標を捉えてキック」
(´<_` )「アニジャ。リュウジャはキックだと前進の合図だぞ」
( ゚_ゝ゚)「もう何が正しいか分らない」
今も両親を尊敬している。
むしろ幼い頃よりも、竜騎手の難しさを知った今の方が尊敬は大きい。
息子である兄弟にとって、重圧になる程度には。
よく言われた言葉がある。
「サスガ夫婦の子供なのに」であったり「七光り」であったり「鷹の子供が鳶だった」など一つにはおさまらない嘲り。
両親の影を重ねられるからこそ吐き出される失望の言霊。
両親と比べられるのは当然だ。
息子として優れた両親を持ったこと誇らねばならない。
しかし、一人の竜騎手としてはその存在は重苦しく、苦しい以外の何者でもなかった。
- 108 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:22:58 ID:Vnq6d7r.0
単に竜と空の好きな兄と違い、弟は両親を超えるため、努力を重ね続けてきた。
養成所では誰よりも多く魔法を学び、誰よりも早く、誰よりも的確に魔法を扱えるようになった。
内外から評価され、研修に出た先での正竜騎手達からの覚えもよい。
教習課程が最終に差し掛かった頃には複数の竜騎手から推薦を受け竜騎助手としては主席。
同期全体で見ても杉浦ロマネスクに次いで二番目という好成績を残してきた。
ここまで来てやっとオトジャの心の中に芽吹き始めた。
目の前でゆらゆらと揺れている両親の幻影に祖の目はすぐに摘まれてしまうのだけれど。
( ´_ゝ`)「オトジャは何やってるんだ?」
(´<_` )「竜騎武闘に出る騎手たちのデータを借りてきた」
( ´_ゝ`)「え?そんなの借りられるの?」
(´<_` )「俺達のことも載ってるぞ。基本情報くらいしか無いからどれくらい役に立つか分らんが」
アニジャとオトジャは来るネ竜祭、竜騎武闘への準備を着々と重ねていた。
先日の戦闘で多少なりとも傷を負ったリュウジャは休憩中のため、今日は竜に乗らずに出来る訓練を行っている。
午前中は模型に跨っての姿勢取りの基礎教練。
午後からは膨大な資料を閲覧し、少しでも戦術の幅を広げようと躍起になっていた。
(´<_` )「今から新たな戦法を付け焼刃で覚えるよりも、少しでも対戦相手を想定した対策を練っておくべきだ」
( ´_ゝ`)「うーん、確かにそうかもなぁ」
- 109 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:24:14 ID:Vnq6d7r.0
( ´_ゝ`)「でもさ、ここ数回の戦闘で思ったんだけど、俺達決め技見たいなのが無いなって思って」
(´<_` )「目晦ましからの回り込みがあるだろう。アレで倒せなかったのは杉浦とジョーンズくらいだぞ」
ついでに言えば、格上のフォックスにも通用した。
要は、技そのものの破壊力より、使うまでの積み重ねが重要なのである
ボルトールに破られたのは技能差はもちろん、焦りによる凡ミスが原因だった。
( ´_ゝ`)「そうだけどさー」
机に上半身を凭れさせ、鼻と唇でペンを挟むアニジャ。
視線の先には比較的リュウジャとタイプの近い飛竜たちの訓練記録がある。
ほとんどが映写物ではなく、文字による表記なので何がどうなっているのかよく分らないという難物だ。
図解のある物に優先して目を通してはいるが、それでも意味不明なものが多かった。
(´<_` )「ま、いいさ。明日からはジョルジュと戦闘訓練尽くしだからな。何か仕込むならそれまでには決めておけよ」
( ´_ゝ`)「あいあーい」
据わった目で書類の束に目を通すアニジャを置いて、オトジャは座学教練室を出た。
殆どの同期は皆研修に出ているため、養成所は静かである。
時折聞える声は、今期入ってきた後輩達のものだろうか。
廊下を歩きながら、窓越しに空を見やる。
- 110 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:25:07 ID:Vnq6d7r.0
ζ(゚ー゚*ζ「あ……」
目的地である資料室の前で、亜麻井デレに遭遇した。
丁度、体が隠れるほど大量の資料を抱えお尻で扉を閉めているところだ。
オトジャがいることに気付き微妙に腰を突き出したままの姿勢で硬直する。
蛇に睨まれた鼠みたいだな、と口に出さずに呟いた。
ζ(゚、 ゚*ζ´、「こここここここんにちわッ!」
(´<_` )「ああ、こんにちわ」
ζ(゚、 ゚*ζ´、
(´<_` )
ζ(゚、 ゚*ζ´、「あっ、あのっ!」
(´<_` )「ん?」
ζ(゚、 ゚*ζ「わ、私に何か御用ですかっ!」
(´<_` )「いや、資料室に。そこにいられると入れないんだが」
ζ(゚、 ゚;*ζ「ホヴァァァ!?し、失礼しました!!」
(´<_` )(ホヴァァァ?)
- 111 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:25:57 ID:Vnq6d7r.0
明らかに動揺している様子のデレは、頭を下げながら左へ動くという器用な避け方をして見せた。
しかし、元来器用な性分ではないのか捲れた床板に足を引っ掛けバランスを崩した。
養成所の建物は古く、あちこちの床がめくれたり沈んだりしているので油断すると危険なのだ。
ζ(゚□゚;*ζ「ホヴェェェ!」
バランスを立て直すことが出来ず、デレはそのまま盛大にすっ転ぶ。
支えようと咄嗟に伸ばしたオトジャの腕は全く間に合わず宙を掻いた。
資料を庇って手をつかず、腰から倒れるデレ。
残念なことに守ったはずの資料はその弾みで盛大にぶちまけられる。
ζ( 、 ;*ζ「ぃっ〜〜……」
(´<_` )「大丈夫か。ここらへんは特に老朽化が酷いんだから、気をつけろ」
ζ(゚、 ;*ζ「ぅぅ……すいません」
(´<_` )「俺に謝られてもな」
腰を打って動けないデレの代わりに散らばった資料の冊子を集め始めた。
それを見て、デレも慌てて手を伸ばしたが、余程強打したのか顔を青くして再び引っ込める。
オトジャとしては純粋な優しさよりも敵手であるデレが何を閲覧しようとしていたのかが気になっただけなのだが。
(´<_` )「大丈夫か?医務室行くか?」
ζ(゚、 ゚*ζ「うぐぐ、ライバルに施しを受けるわけには……」
(´<_` )「ライバル以前に同期の仲間だろうが。ほら、肩かせ」
- 112 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:26:43 ID:Vnq6d7r.0
(´<_` )「……レモナさん、いないのか」
屈辱なのか単に恥ずかしいのか、なんかキョッとした顔のデレに肩を貸し医務室にたどり着く。
清潔感とどこか不快な薬品のにおいが漂うそこに、担当の医師はいない。
訓練中に怪我人が出て出張しているのだろうか。
慌てて準備をして出立したような後が、戸棚や机周りに残っている。
(´<_` )「座れるか?横になる方が楽かな」
ζ(゚、 ゚*ζ「あ、あの、ここまでれば自分で何とかするので、もう大丈夫だから」
(´<_` )「湿布。あそこの戸棚だぞ」
ζ(゚、 ゚*ζ´、
オトジャが指を差したのは、デレを寝かせたベッドとは対の位置にある戸棚。
通常ならばまだしも、腰を痛めて歩くのが容易でない彼女には辛い距離だ。
彼女はうつ伏せに寝かされたまま、ぐぬぬと呻きを上げる。
ζ(゚、 ゚*ζ「あ、あの、湿布だけ、取ってもらえませんか?」
(´<_` )「自分で何とかするんじゃなかったのか?」
ζ(゚、 ゚*ζ´、
(´<_` )「冗談だ」
ζ(゚、 ゚;*ζ(やっぱりこの人苦手……)
- 113 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:27:58 ID:Vnq6d7r.0
湿布薬の入った引き出しを開ける。
独特の鼻にツンと来る臭いがオトジャを出迎えた。
少し眉間に皺を寄せ、素早く湿布を取り出して元通りに推し戻す。
ζ(゚、 ゚*ζ「ありがう、ございます」
(´<_` )「服捲るぞ」
ζ(゚Д゚;*ζ「は、はぃぃぃい?」
オトジャが服の裾を掴むと、デレは腰の痛みに響かない程度に抵抗した。
寝ぼけたオットセイが背中の虫を追い払おうと苦戦しているようなその動きをオトジャは怪訝そうな顔で眺める。
ζ(゚、 ゚#ζ「何考えてるんですか?!婦女子の衣服を殿方が捲るなんて」
(´<_` )「湿布を張るだけだろう。貞操を狙ってるわけでもあるまいし」
ζ(゚、 ゚;*ζ「ててててててててていそう?!」
(´<_` )「分ったわかった、出来る限り見ないようにやるから」
左手でデレの頭を掴みベッドに押さえ込み、右手でさっと上着をまくりスカートを良識の範囲で下げる。
自身の言葉に従いやや視線を逸らしながら大きな青タンになっている骨盤付近に湿布を貼り付けた。
ζ( *ζ「ホヴィィィ!」
湿布の感触に悲鳴を上げるデレを無視して、捲った時の逆順で衣服を元に戻した。
- 114 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:28:56 ID:Vnq6d7r.0
(´<_` )「念のため骨に異常が無いか診るぞ」
ζ(´、 `。ζ「ううう、何でこんな目に……」
力尽きた様子のデレを他所に、オトジャは患部に手を翳し腰の診察を始める。
ざっと見たところでは骨や神経に問題は無いようだ。
痛み自体も幾分か落ち着いてきているようだし、大事に至りそうには無い。
一先ずは痛み止めで十分動けるようになるだろう。
もちろん最終的な判断は医師であるレモナが下さねばならないが。
(´<_` )「鎮痛と、あと軽く損傷した組織の再生もしておくか」
ζ(゚、 ゚*ζ「オトジャさん、回復魔法まで使えるんですか?」
(´<_` )「本家には劣る。覚えておいて損は無いと思ってな」
ζ(゚、 ゚*ζ「……損は無い、で手を出せる範囲ではないと思うんだけど」
開き直ったのか、何かを悟ったのか大人しくなったデレにオトジャは回復魔法をかける。
本来は飛竜に使うために覚えたものだが、同じ生き物。
人間に使っても何の問題も無い、はず。
- 115 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:30:10 ID:Vnq6d7r.0
(´<_` )「ところで亜麻井」
ζ(゚、 ゚;*ζ「ひゃいっ?!何でしょう?!」
(´<_` )「お前なんで露骨に俺を避けてるんだ」
ζ(゚、 ゚;*ζ´、「そそっそっそそんなことないですよ!デレさんデレさせなかったら大したもんですよ!」
そんなことあるのが丸分りなのだが、本人が追求を拒みたいのも丸分りなのでそれ以上は何も言わなかった。
オトジャ自身、もともと人好かれする性格ではないので避けられる事態にはなれている。
惜しいのは、少しでもロマネスクの隙を探すという目的が、上手く果たせずにいるということ。
ζ(゚、 ゚*ζ「あ、じゃあ、私もついでに聞いていいですか?」
(´<_` )「ん?」
ζ(゚、 ゚*ζ「何で、ここまでしてくれるんです?」
(´<_` )「目の前であれだけすっ転ばれて、ほっとける奴の方が少ないと思うぞ」
ζ(゚、 ゚*ζ「ここに連れてくるだけならまだしも、その後も色々(余計なことも)してくれてるじゃないですか」
(´<_` )「……一つ。あわよくば、杉浦の情報を少しでも引き出したい」
ζ(゚、 ゚;*ζ「そ、そんなの、ぜ、絶対言いませんよ!」
- 116 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:32:09 ID:Vnq6d7r.0
(´<_` )「二つ。俺達は、ネ竜祭で杉浦に堂々と勝ちたい。そのためには、正式な相方の亜麻井に何かあっちゃ困る」
ζ(゚、 ゚*ζ「竜騎武闘……」
(´<_` )「出るんだろ?毎年、主席や次席の竜騎手はほぼ強制でエントリーされるから、杉浦も例外じゃないはずだ」
ζ(゚、 ゚*ζ「はい、でも……」
デレが、うつ伏せので顔を横に向けたまま表情を翳らせた。
出切る限りの魔法を施行し終え、オトジャは傍にあった椅子に腰掛ける。
ζ(゚、 ゚*ζ「私ぐらいいなくなっても、ロマは誰か騎助手を見つけて、それで勝つと思います」
見つけた。とオトジャは内心で前傾姿勢を取った。
身体は椅子に凭れ特別の関心が無いように装う。
言葉尻の気配から察するに、デレとロマネスクの間には何かある。
高速機動が主の竜騎手同士の戦闘において騎手と騎助手の連携は必要不可欠。
そこに不備があるなら、ロマネスクを攻略する鍵になるかもしれない。
あとは適当に煽って、話を聞き出せばいいのだ。
(´<_` )「そんなこと無いだろう。急ごしらえの騎助手じゃ、いくらなんでも無理がある」
ζ(゚、 ゚*ζ「普通は、そうだと思います。でも……」
消え入った言葉の先は聞かずとも分った。
杉浦ロマネスクは、その「普通」ではない。
- 117 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:32:50 ID:Vnq6d7r.0
ζ(゚、 ゚*ζ「ロマとボルトールの信頼関係は、多分正竜騎士を含めてもトップクラスです」
ζ(゚、 ゚*ζ「私単体だと、近づくことすら許してくれないのに、ロマがいるだけで、大人しく乗せてくれるんですよ」
ζ(゚、 ゚*ζ「飛んでいる間だって、私はついていくのが精一杯で、自ずから二人をサポートするなんて出来ないし」
ζ(゚、 ゚*ζ「一緒に居るのに、遠くで見せられているようで、凄くもどかしくて」
顔の半分を布団に埋めたまま、デレが堰を切ったように話し出す。
様子からして、相当に溜まっていたのだろう。
分らなくは無い。絶対的なエースの後ろを何の達成感も無く追い続ける辛さは、何となくではあるが分った。
この世にはあるのだ。
その場にいるだけで周囲の人間の自信を、誇りを削り去っていく程の、絶対的な才覚というものが。
本気で追い縋るからこそ、目の前に広がる超えようのない差にどうしようもなく足を砕かれてしまうことが。
ζ(゚、 ゚*ζ「思いたく無くても思っちゃうんです。私はあくまで、いくらでも代えの利く存在なんじゃないかなって」
(´<_` )「……だろうな」
黙って聞きに回っていたが、ついつい口を開いた。
しまった、と思った時には、既に亜麻井の視線がオトジャに向いている。
(´<_` )「竜に選ばれなければ手綱を握らせてもらえない騎手に比べれば、助手はいくらでも替えが利く」
(´<_` )「重要だ、と謂われながらもその実、本当に騎助手を重要視している奴らは少ない」
- 118 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:34:20 ID:Vnq6d7r.0
ζ(゚、 ゚*ζ「でも、オトジャさんは」
(´<_` )「成績が良いいとか魔法を多く使えるとか、そういうんじゃないよ、俺も」
ζ(゚、 ゚*ζ「……」
(´<_` )「単に、相方が馬鹿だから、助手の俺が目立つだけだ」
それに、両親が優秀だからな、と付け加えた。
デレがはっとしたような顔をする。
彼らの扱いについて、やはり何かしらの噂を聞いてはいるのだろう。
(´<_` )「でも、それでいいんじゃないかね。世の中に、本当にそいつじゃなけりゃいけない人間なんかいない」
(´<_` )「誰もが誰かの代替品だ。だから特別気を揉む必要なんて無いんだよ」
オトジャは椅子から立ち上がり、ベッドに歩み寄る。
片目で見上げるデレに屈んで目線を合わせながら、頭にそっと手を置いた。
(´<_` )「全うすればいいんだ。その時の役割を。替えが利こうとなんだろうと、今そこにいるのは誰でもない。自分だ」
ζ(゚、 ゚*ζ´、
(´<_` )「そういう意味で亜麻井は誰より良くやってる。杉浦の後ろに乗るのは並大抵じゃ無いと思うぞ」
- 119 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:35:30 ID:Vnq6d7r.0
ζ(゚、 ゚*ζ´、「……あの、オトジャさん」
戸惑うデレの視線を真正面から受け、オトジャは慌てて手を引いた。
服をまくり上げておいて変な話ではあるが、年頃の娘の頭に迂闊に触れたことを恥じる。
(´<_` )「悪い。妹がいるんで、丁度いいところに頭があると置きたくなる」
ζ(゚、 ゚*ζ「妹……」
視線ごと丁度いいところに合わせにいったことは真顔でスルーする。
落ち込んだ子供を見ると頭を撫でたくなる性分が変なところで炸裂してしまった。
(´<_` )「そろそろ痛みも引いただろう」
ζ(゚ー゚*ζ「え?あっ本当だ」
(´<_` )「念のためにレモナさんにはちゃんと診てもらった方がいい
ζ(゚ー゚*ζ「あ、はい!」
(´<_` )「じゃあ、俺は戻る。ぶちまけた資料は、元の場所に戻しておくからな」
- 120 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:36:30 ID:Vnq6d7r.0
ζ(゚ー゚*ζ「オトジャさん」
そそくさと医務室を出て行こうと、ドアに手を掛けたところで呼び止められ、振り返る。
デレは痛みが回復したからか、足を下ろしてベッドに座っていた。
オトジャと目が合うとその亜麻色の髪を垂らしながら頭を下げる。
ζ(゚ー゚*ζ「ありがとうございます。何だか元気が出ました」
(´<_` )「そうか」
ζ(゚ー゚*ζ「あと、竜騎武闘、負けませんから!」
(´<_` )「それは、こっちの台詞だな」
笑顔のデレを置いてオトジャは扉を閉めた。
ぼんやりと、歩いて壁に上半身でもたれかかる。
(´<_`; )(……ふっつーに励ましてどうする、俺!)
ウィークポイントを見つけるどころか、自らノリノリで削除してしまった。
どうにも無視しきれない内容の話だったためついつい熱くなったのが全ての原因だ。
(´<_`; )「……俺も、まだまだだな」
(・∀ ・) 「全くだな」
(´<_` )
- 121 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:37:21 ID:Vnq6d7r.0
壁に寄りかかるオトジャに肩を組むようにまたんきがのしかかる。
いつの間に現われたのか、いくらなんでも見逃すような状況ではなかったはずだ
(´<_` )「お前、いつから……」
壁|Д^) ヒョコッ
(´<_` )
壁|Д^)+ 「誰もが誰かの代替品だ(ドヤッ」
(´<_` )
壁|Д^)+ 「丁度いいところに頭があると置きたくなる(キリリッ」
壁|彡 サッ
壁| 「(絶妙に聞える小声で)プークスス……自分から丁度いい目線に合わせたのに……プゥーギャーwww」
(´<_` )「……殺す」 ダッ
壁|´、 ピャーッ
(・∀ ・) 「オトジャー、殺すのだけは止めといてくれー」
** ** **
- 122 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:38:47 ID:Vnq6d7r.0
( ´_ゝ`)「へー、亜麻井がなあ」
プギャーを捕まえ思いつく限りの拷問を行った後、オトジャはアニジャの元へ戻った。
遅くなった理由を尋ねられ正直に答えると、アニジャは笑うことも無くそれを聞いて頬杖をつく。
( ´_ゝ`)「風上にいても風上にいても、あいつの傍にいるのは辛いもんだな」
(´<_` )「あのままほっとけば、少しは隙が出来たかも知れないと思うと、余計なことをした」
( ´_ゝ`)「いいんじゃないか?たとえ作戦でも、落ち込んだ女の子そのままにするのは良くない」
アニジャは、何か具体的な目標が出来たのか、話しながらも資料から目を離さない。
どうやら、火竜種の扱える魔法を調べているらしかった。
確かに、パワーの低いリュウジャには、魔法攻撃の方が見合っている。
( ´_ゝ`)「それに、勝つも負けるも杉浦が万全な状態で戦いたいし」
( ´_ゝ`)「結果的に、GJだよオトジャ。流石だな」
(´<_` )「……」
兄が羨ましいと思うのは、こういったところだ。
まるで子供のような真っ直ぐな理屈を鼻にかけず素直に言える。
口では綺麗ごとを言っても内心では卑怯を姑息を燻らせているオトジャには無いものだ。
- 123 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:39:44 ID:Vnq6d7r.0
(´<_` )「そっちの首尾はどうだ?何か間に合わせられそうか?」
( ´_ゝ`)「ああ、これなんだけど」
アニジャが見せたのは、リュウジャの扱う火球の上位互換にあたる、爆破魔法の資料だった。
基本は火球と同じく、熱波を圧縮し放つという手順。
異なるのはその威力で、防壁も無く直撃すればボルトールのようなタフな竜にも相当なダメージを与えられるだろう。
しかし。
(´<_` )「それ、前に一度覚えさせようとしてダメだった奴じゃないか」
養成所に通う間、いくらアニジャの成績が不良だったといっても、何のチャレンジもしてこなかったわけではない。
リュウジャの覚えられそうな魔法は全て試し、出来うる限りの性能向上を目指す努力はしてきた。
その末でたどり着いたのが、余計な魔法を使わず長所を活かした現在の戦法だ。
魔力自体は豊富に持つリュウジャではあるが、火炎系の魔法を扱うのが苦手なのである。
それを、急に今になって覚えさせようというのも、少々無理のある話だ
( ´_ゝ`)「あの時はリュウジャも戦闘の経験が少なかったし、魔法の威力に打つ前からビビッてたんだ」
( ´_ゝ`)「あの頃よりも身体も大きくなった。フォックスに勝って勢いのある今なら、魔法の威力を畏れず挑戦できると思う」
(´<_` )「……わかった、後で試してみよう」
( ´_ゝ`)「サンキューオトジャ!多分余波の関係上、防壁の調節とか大変だと思うけど」
(´<_` )「問題ないさ。たまにはそれ食らい無茶を言ってくれなければやりがいが無い」
( ´_ゝ`)「にっしっし、流石だな、オトジャ」
- 124 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:40:24 ID:Vnq6d7r.0
( ´_ゝ`)「それと、これも試してみたいんだ」
アニジャが付箋を貼り付けていた別の冊子を開く。
そこに載っているのは、全身に魔法を纏って突進する付加格闘タイプ魔法だ。
ボルトールや犬神行部、その他多くの竜も扱っている。
魔法としては非常に扱いやすくスピードやウェイトによって威力を補完できるため適性が幅広い。
リュウジャも問題なく使えるが、華奢な体躯での突進が危険なことと、視界が狭まることを嫌って使わせないようにしてきた。
(´<_` )「リュウジャじゃ、威力が心元無いぞ」
( ´_ゝ`)「それでも、ただ単に食いかかるよりはマシだろ?」
(´<_` )「確かにそうだが、逆に突進への警戒心を高められるのは厄介じゃないか?」
リュウジャの決め技である、目くらましからの回りこみは突進と併用してこそ意味がある。
今まではリュウジャが華奢で舐められることを上手く利用して、迎え撃たせることで成功させてきた。
それが多少なりとも強化となると警戒されて、奇襲へ繋げにくくなるかもしれない。
( ´_ゝ`)「そこらへんにも考えがあるんだ。あとは、実際に模擬戦でやってみせるよ」
(´<_` )「わかった。とにかく今は兄者を信じよう」
( ´_ゝ`)「多分、リュウジャもやってくれると思う。やっぱ、犬神行部に勝てたのは、大きいな」
(´<_` )「……ああ、そうだな」
- 125 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:41:09 ID:Vnq6d7r.0
フォックスと犬神行部に勝って変わったのは、リュウジャだけではない。
なにやらうじうじと悩みこんで湿気たスルメのような顔をしていたアニジャが、吹っ切れた顔になっている。
元々柔軟な思考回路が売りのこの男は、アホ面を晒していてこそ真価を発揮できるのだ。
今まで面倒なことから逃げ回り溜め込んだツケを、ネ竜祭前に払いきれたことは大きい。
見世物とはいえ竜騎武闘はノリや勢いだけで勝てるものでは無いのだから。
一体どんな心の動きがあったのか、オトジャには分らなかったが、アニジャが口だけでなく本気になったことは純粋に喜んでいる。
本気になるのが遅すぎだ、という文句はネ竜祭が終わってからでも遅くない。
( ´_ゝ`)「さて、と、プランはこんなとこかな。ヤバイな。本気を出した途端次々イメージがわいてくる。勝つる」
(´<_` )「……本気になるのが遅すぎだ。馬鹿が」
( ;´_ゝ`)「そ、それを言わないでおく優しさ的なものは……」
(´<_` )「無い」
言ってしまったがこれは例外である。
調子に乗る馬鹿が悪い。
- 126 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:41:59 ID:Vnq6d7r.0
( ´_ゝ`)「まあ、いっか。これからリュウジャと飛ぶけど、来るか?」
(´<_` )「もちろんだ」
資料を手早く片付け二人は厩舎へ向かう。
竜医の治療を受け藁の上で眠っていたリュウジャは、足音を聞くなり目を開いた。
首を擡げアニジャたちの姿を見ると興奮した様子で立ち上がる。
(´<_` )「怪我は殆どいいみたいだな。十分乗れそうだ」
( ´_ゝ`)「グフォッ……よしよし、退屈だったろ。ちょっとだけ飛ぼうな」
頭突きの勢いで頭をこすり付けられ、アニジャはよろめく。
何とか耐えリュウジャの顔を抱くように撫でまわすと、猫のようにグルグルと咽を鳴らした。
( ´_ゝ`)「さってと、いくか」
(´<_` )「おう。ドクオ、ブーン頼むぞ」
('A`) 「検索エンジン機動。データ通信、異常なし」
( ^ω^)「レーダー問題なし。いつでも良いお」
( ´_ゝ`)「よし、いくぞ!」
リュウジャは、翼を広げ、空気を打って空へと飛び立った。
- 127 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:42:41 ID:Vnq6d7r.0
( ´_ゝ`)「……よーし、まずは軽くいくぞーー」
ウォーミングアップ代わりに、まずは大きく縦に一回転。
次は雲を突き抜く勢いの急上昇。
そこから急停止し、頭を下に切り揉みしながら落下する。
( ´_ゝ`)「オトジャも調子良いか?」
(´<_` )「まあまあ、だな」
繰り返し簡単な動作を確認していると、養成所から一頭の飛竜が飛び出してきた。
ドドメ色の鱗に、前脚部と一体化している小ぶりな翼。
何より目を引くのは、頭に埋もれぎょろぎょろと回る三つの目玉だ。
プギャー、またんき組みの飛竜、メメメオンである。
単純な戦闘能力は最弱に近いが、リュウジャに並ぶ飛行能力に加え、唯一無二の擬態ステルス魔法を扱う曲者。
彼らに苦戦しなかった同期は一人もいないという怖ろしいトリオだ。
(;;#^Д^) 「アニジャ、訓練飛行なら模擬戦やろうぜ」
( ´_ゝ`)「いいけど、どうしたんだその傷?」
(;;#^Д^) 「分らん、気がついたら廊下に倒れていてこんなことになっていた」
(´<_` )
(・∀ ・)
- 128 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:43:25 ID:Vnq6d7r.0
( ´_ゝ`)「何か大変だな、お前も」
(;;#^Д^) 「おう。俺くらいになると常に命を狙われるからな。苦労する」
その後、諸々の打ち合わせを経て、二組は模擬戦に移る。
ルールはシンプルに後ろを取ったもの勝ち。
監督者がいない状況のため、魔法や直接的な交戦は避けることになった。
さらに、戦闘の範囲を養成所の上空に限定する。
竜騎武闘は比較的狭い範囲内で行われるためその予行も含んでいるのだ。
( ^ω^)「周囲に障害物無し。範囲を養成所上空に限定。敵騎情報を同期」
('A`) 「解析。前戦闘時より数cmの成長。機動力、魔力保有量に若干の上昇補正」
(´<_` )「流石伸び盛りだな。数日とは思えない成長だ」
( ´_ゝ`)「それは、リュウジャも同じだ」
( ^Д^) 「じゃあいくぜ!三つ数えたらスタートだ!」
( ´_ゝ`)「3……」
( ^Д^) 「2……」
( ´_ゝ`)「『1!」』 ('A`)
空気の弾ける音が、心地よく空に響き渡る。
** ** **
- 129 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:44:21 ID:Vnq6d7r.0
それから数日後。
参加者となった候補生達が各々の思いを胸に送る日々は瞬く間に過ぎ去った。
打ち上げられた花火の轟音。
集まった人々が沸き起こす楽しげなざわめき。
ヘラを鉄板に打ちつけながら客を呼ぶ男がいればその周囲には香ばしいソースの香りが漂っている。
ついに、その日が来た。
国内一の大祭典、ネ竜祭。
夢が叶うか破れるかはこの時に懸かっている。
( ;´_ゝ`)「あ、いた!オトジャ!」
(´<_` )「遅いぞ兄者」
( ;´_ゝ`)「いやもう、人が凄くて。普段の何十倍だよ。それより、組み合わせはまだか?」
(´<_` )「一応は、まだ見たいだな」
アニジャとオトジャの兄弟は、VIPの街の中央、オサッン城前の広場に来ていた。
目の前にあるのは巨大な掲示板。
普段は国からのお触書などが張り出される役目を果たしているが、祭りの間だけは色を変える。
まっさらな木の板に、祭りの範囲となる地区を記した地図に、出店の案内が張り出されていた。
その中央には何も張られていないスペースがある。
面積で言えば掲示板の半分は占めるそこに、竜騎武闘の組み合わせ表が張り出されるのだ。
- 130 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:45:35 ID:Vnq6d7r.0
(´<_` )「いきなり杉浦は避けたいものだが」
( ´_ゝ`)「だよな。やっぱ、初戦はなるべく楽に行きたい」
オトジャは手に持った小さな手帳に目を落とす。
手元のそれには発表された参加8組の情報がメモされていた。
この8組は申請された中から審査を抜けて選ばれた、強者ばかり。
先頭の成績でアニジャたちより下にいるのは、ギリギリでプギャーたちくらいのものである。
参加が認められたことを伝えに来たジョルジュは「フォックスの件が認められた」と言っていた。
違法竜騎手さまさまだ。
( ´_ゝ`)「あ、来たぞ!」
大きな紙を丸めた束を二人の兵士が持ってくる。
人が避けられ、脚立を使い掲示板の開いているスペースを埋める形で兵士がよじ登った。
( ´_ゝ`)「……」
(´<_` )「……」
張り出された組み合わせ表を見て、二人は押し黙った。
おまけ:竜騎武闘に参加する竜騎手たち
- 132 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:47:27 ID:Vnq6d7r.0
登録No.1『ロマネスク・デレ組』
騎手:( ФωФ)杉浦ロマネスク
騎助手:ζ(゚ー゚*ζ亜麻井デレ
騎竜:ボルトール[獣竜型]
妖精:( ∵) ビコーズ(( ∴)ゼアフォー)
備考:
一角を持ち赤い鬣を靡かせる暴竜、ボルトールに騎乗する最強のペア。
騎竜の性能はもちろんのこと、それを御すロマネスクの技量は正竜騎手達と比べても遜色が無い。
結成当初から不安視されていた騎助手デレの役者不足感もここに来て薄まり騎・助共に隙の無いコンビとなっている。
高い探査能力と演算能力を備えた妖精によって、彼らの前に安全圏は存在しない。
登録No.2『ジョーンズ・オワタ組』
騎手:(’e’)セント=ジョーンズ
騎助手:\(^o^)/オワタ=マイライフ
騎竜:レーヴァンテイル[獣竜型]
妖精:J( 'ー`)し カーチャン
備考:
赤銅の巨躯に、剣状の尾を携える火竜レーヴァンテイルを操るコンビ。
騎手のジョーンズは通称、不幸な天才。同期にロマネスクがいなければ間違いなく主席になったであろう器だ。
オワタは騎助手には珍しく攻撃型の魔法を多用するため、非常に派手でアクティブな戦闘が期待される。
妖精のカーチャンは単体汎用型で最高の能力を持つ。なのに勝つビジョンが見えない?気のせいだ。
- 133 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:48:08 ID:Vnq6d7r.0
登録No.3『ニダー・シナー組』
騎手:<ヽ`∀´>金ニダー
騎助手:( `ハ´)王シナー
騎竜:ドーペルゲーガ[獣竜型?]
妖精:(゚A゚* )のーちゃん
備考:
絞められ血抜きされ羽毛を剥がされたチキンのような質感の不気味な桃色竜、ドーペルゲーガに乗るコンビ。
嫌いな騎手No.1。嫌いな騎助手No.1。嫌いな騎竜No.1。を記録する過去最悪のヒール。
その戦法に気を取られやすいが地力は非常に高く、同期内でもジョーンズ組に次ぐ優秀な候補生である。
妖精ののーちゃんは感知・分析に重きを置いた汎用型。彼らの戦闘の要でもある。
登録No.4『抹消』
初戦の相手がロマネスクと知り棄権した。
発表から棄権申請までの早さは過去最高の1分14秒。
- 134 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:49:46 ID:Vnq6d7r.0
登録No.5『イトーイ増井組』
騎手:以`゚益゚以イトーイ増井
騎助手:無し
騎竜:牛頭荒王[獣竜型]
妖精:( ゚∋゚)クックル ▼・ェ・▼ビーグル (・(エ)・)クマー
備考:
遠距離攻撃皆無、完全な格闘型の飛竜牛頭荒王を単身で駆る豪快な騎手。
イトーイはハイブリッドの騎手。単身で魔法を使い手綱を捌く超人である。
近づいて殴りかかる単純な戦術ではあるが破壊力は群を抜く。
妖精は動物園状態。人語を操るものはいないが、何故かイトーイには分るらしい。
登録No.6『プギャー・またんき組』
騎手:( ^Д^)プギャー
騎助手:(・∀ ・)斉藤またんき
騎竜:メメメオン[鳥竜型]
妖精:ξ゚听)ξツン 川 ゚ -゚)クール
備考:
高い擬態能力、三つの目による広い視界が特徴の飛竜メメメオンを駆る異色のコンビ。
本来偵察や潜入に特化しているが、騎手の気性の荒さが反映され、妙な攻撃性を発揮。
姿を消し相手をじわじわと追い詰める狩りのような戦術に苦戦しなかったものはいない。
騎助手のまたんきは、元々騎手であったが騎助手に転向したハイブリッド。最悪プギャーは不要。
妖精のツン、クールは非常に扱い難い妖精ではあるが、彼らの元では淡々と仕事をこなしている。
- 135 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/21(水) 23:50:30 ID:Vnq6d7r.0
登録No.7『ヒッキー・サダコ組』
騎手:(-_-)小森ヒッキー
騎助手:川д川井戸中サダコ
騎竜:ヒュドラ[鳥竜型]
妖精:<_プー゚)フ エクスト / ゚、。 /ダイオード
備考:
猛毒の牙と高い自己再生能力を持つ奇竜、ヒュドラに乗る暗いペア。
養成所での成績はパッとしないがやることはやっているため既に推薦がある。
教官に勧められるまま竜騎武闘に参加したもののやる気は無い模様。
妖精のエクストは探知、ダイオードは分析検索を担当しているが共に汎用型のため、能力を合同して出力を上げることができる。
登録No.8『アニジャ・オトジャ組』
騎手:( ´_ゝ`)サスガ=アニジャ
騎助手:(´<_` )サスガ=オトジャ
騎竜:リュウジャ[鳥竜型]
妖精:( ^ω^)ブーン ('A`)ドクオ
備考:
言わずと知れたサスガ夫妻の子供の双子竜騎手。
騎手のアニジャは少々抜けているところが目立つが、反面窮地における判断力は異常に高い。
養成所トップ騎助手のオトジャは堅実で幅広い魔法を扱い、騎手と騎竜に不満を感じさせる暇が無い。
妖精の二体は比較的優秀なものの、騎手に似たか、若干抜けている。
下馬評での人気は、今のところ芳しく無いようだ。
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