2012年芸術の秋ラノベ祭りのようです
(-_-)爪'ー`)y‐从 ゚∀从神社の六子さんのようです



145 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:18:23 ID:y72MjMr20


 その社には、六子(りくこ)さんが住むと言われている。



爪'ー`)y‐「あー……」

从 ゚∀从「何だよ変な声だして」

爪'ー`)y‐「いや、夏に扇風機の前であーってやるじゃん?
       あの声出せねーかなーって」


爪'ー`)y‐:フォックス
       いい加減な性格の狐神


(-_-)「そんなもん出してどうすんのさ……意味わかんない」

从 ゚∀从「こいつが馬鹿なのは今に始まったことじゃないけどさ」


从 ゚∀从:ハイン
      すぱすぱ物を言う犬神


爪'ー`)y‐「馬鹿はねーだろ馬鹿は」

(-_-)「じゃあ阿呆でもいいよ」


(-_-):ヒッキー
     ひきこもり体質の狸神


爪'ー`)y‐「おめーら最近さぁ、頓におれをバカにしてくるよな」

从 ゚∀从「バカにしてんじゃなくて、馬鹿だと思って見下してるだけだ」

爪#'ー`)y‐「尚悪いわ!! ヒッキーも一人でさり気なく戻ろうとしてんじゃねー!!」

(-_-)「めんどい……寝たい」

爪'ー`)y‐「ひきこもりめ」

(-_-)「大馬鹿阿呆よりマシだよ」

爪'ー`)y‐「酷くなってんじゃねーか」

146 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:19:03 ID:y72MjMr20


从 ゚∀从「でさあ、最近どうよ」

爪'ー`)y‐「あん? 何が?」

从 ゚∀从「手紙だよ、テガミ。お前ら叶えてるの?」

(-_-)「……ボクは0」

从 ゚∀从「うん予想済み」

爪'ー`)y‐「おれは1」

从 ゚∀从「何だ仕事してんな」

爪'ー`)y‐「おめーは?」

从 ゚∀从「1」


爪'ー`)y‐「……仕事ねーのってさ、いいことなのかな」

从 ゚∀从「……こうも暇だとな」

(-_-)(ずっとこのペースのままならいいのに)

147 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:20:20 ID:y72MjMr20




(-_-)爪'ー`)y‐从 ゚∀从神社の六子さんのようです








.

149 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:21:06 ID:y72MjMr20



 六子さん。りくこさんと読む。
 この小さな社に手紙を持っていくと、六子さんが叶えてくれるという。
 恋から人生から呪いから、降霊まで幅広く。
 種類によって、手紙の書き方や色が決まっているそうな。

 しかしてその実態は、ひきこもりと煙中毒とゴーイングマイウェイの気まぐれ三柱である。


从 ゚∀从「しかし俺らもこの社に祀られてから長いな」

爪'ー`)y‐「だな。三柱も一気に祀るってすごくね? つかかなり小さくなっちまったよな、社」

从 ゚∀从「ところでさんはしらって言いにくいよな」

爪'ー`)y‐「んじゃ何て言やあいいんだよ。人じゃないし」

(-_-)「体とかでいいんじゃないの……匹とか」

爪'ー`)y‐「出自考えたらおかしかねーけど微妙。あと匹っつーとお前みたい」

从 ゚∀从「まあいいや何でも」

150 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:22:01 ID:y72MjMr20



* * * * *



( ‘∀‘) 「六子さん……」

川( ‘∀‘)「あたしが悪かったんです。呪いなんて……試してしまったから……」

川 ( ‘∀‘)「もうキュウリに埋もれて溺れてしまえなんて考えません!」

川д ( ‘∀‘)「だから、呪いを解いて下さい!!」


川д( ‘∀‘)つ□

川д( ‘∀‘)パンパンッ
     つ;:⊂

   川д川 ペリッ
   ζζ
(‘∀‘; )三3
         スタタタター...


川д川


川д川「あっ」


川д川「離れた!!」

.

151 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:22:44 ID:y72MjMr20


从 ゚∀从「封筒はなしで一回も折りたたんでない紙。中身は青いボールペン。
      文句なしに解呪だな」

爪'ー`)y‐「ハインちゃん仕事はやーい」

从 ゚∀从「半分自動受付みたいなもんだろ。一応ここ神域だし」

爪'ー`)y‐「でもおれなら放置しちゃうかも。あ、でも可愛い子だったからやっぱやったかも」

(-_-)「フォックスは気まぐれすぎるね」

爪'ー`)y‐「最近の達成数0のお前に言われたかねー」

川д川「あの……貴方たちは……」

从 ゚∀从「ん? ああ、六子さんて呼ばれてる神様?」

(-_-)「何で疑問形なのさ……」

川д川「貴方たちが、私をあの子から引き離したの?」

从 ゚∀从「そうなるな。お、何だやるか?」

(-_-)「めんどいから止めてよ」


川;д川「ありがとおおおお!!!」


从 ゚∀从「……んん?」

152 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:23:59 ID:y72MjMr20

* * * * *


ξ゚听)ξテクテク

 シクシク

ξ゚听)ξテクテク

 シクシク

ξ゚听)ξ「……? 何だろう」

 グスングスン

ξ゚听)ξ「あ、壁と電柱の間に……」


○ ヒックヒック


ξ゚听)ξ(……何か丸いのがいる)

ξ゚听)ξ「どうしたの?」

○ !?

( ノAヽ)「ね、ねえもしかして、おいらが視える!?」ポンッ

ξ*゚听)ξ「うん。……わあ、ふにってしてる」

( ノAヽ)そ「お嬢ちゃんもおいらをいじめるノーネ!?」




153 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:24:44 ID:y72MjMr20

ξ゚听)ξ「あ、ごめんつい……あとお嬢ちゃんじゃないよ、もう六年生だもん」

( ノAヽ)「じゃあ……お嬢さん?」

ξ゚听)ξ「あんまし変わんない。ツンだよ」

( ノAヽ)「ツン。……ツンはいじめない?」

ξ゚听)ξ「うん」

( ノAヽ)「ほんと?」

ξ゚听)ξ「本当。どうしてあんな所で挟まってたの? 名前は?」

( ノAヽ)「おいら、ノーネ。……実は、追われてたノーネ」


.

155 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:25:46 ID:y72MjMr20


* * * * *


川д川「もうテレビから出てくるのも本から出るのも疲れたんです。だからお休みしてたんです。
     そしたら今度はやり方間違ったエンジェル様的な降霊術ですよ!!」

川;д;川「もう疲れたんですぅぅぅ」サメザメ

从 ゚∀从「ああ、うん……お疲れ」

川д川「分かるわけないじゃないですか。
     リコーダーから思念読んで、誰が好きか教えてくれとか、分かるわけないじゃないですか!」

爪'ー`)y‐「神様でも難しいわなー」

川д川「しかも『誰々さんですか』で合ってたら何々の曲吹いてとか知るわけないでしょおおお」

爪'ー`)y‐「最近のがきんちょは無茶ぶりしやがんなー」





川д川「しかも帰してくれないし。適当に答えたら呪ってくれって言うし」

爪'ー`)y‐「んでそれも方法間違ってて、本人に祟るしかなかったと。
       ユーレイも大変だねー」

156 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:26:39 ID:y72MjMr20

从 ゚∀从「おいヒッキー、何帰ろうとしてんだ」

(-_-)「もう呪わなくてよくなったら、いいかなって……ボクそろそろひきこもる」

爪'ー`)y‐「ええー、おま、おれたちに押し付け――」

川д川「私もひきこもる!!」

(-_-)「え?」

爪'ー`)y‐「え?」

从 ゚∀从「え?」

川д川「もう嫌です! ひきこもってやる! 誰も呼び出さないでえええ!!」

(-_-)「え、ちょ、くっつかないで、のわあああ」

 ヒュンッ

爪'ー`)y‐「…………」从 ゚∀从

爪'ー`)y‐「見事に吸い込まれたな」

从 ゚∀从「だな」

爪'ー`)y‐「……どうする?」

从 ゚∀从「……まあ、貞子が平穏取り戻したんならいいんじゃね?」

爪'ー`)y‐「…………ま、そーゆーことにしておくか」

从 ゚∀从「な!」


 若干聞こえてくるヒッキーの声は、聞こえないことにしたフォックスとハインだった。

157 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:27:40 ID:y72MjMr20


* * * * *


ξ゚听)ξ「ふーん。お姉ちゃんを探しに来たら、変な人に会っちゃった、か」テクテク

( ノAヽ)「うん……怖かったノーネ」フワフワ

ξ゚听)ξ「よしよし。それで、その社に行くだけでいいの?」

( ノAヽ)「きっと六子さんなら助けてくれるノーネ。
       ……あっ」

ξ゚听)ξ「ん?」

( ;ノAヽ)「…………」

ξ゚听)ξ「……いいよ、遠慮しないで。
      本当は私が人形でお姉さん呼べたらいいんだけど、まだ出来ないし……。
      私が助けてあげられることなら、助けるよ」

( ノAヽ)「……じゃあ、もう一つだけお願いがあるノーネ」

ξ゚听)ξ「うん」

( ノAヽ)「手紙を書いて欲しいノーネ。おいらの手じゃ書けないノーネ……」

ξ゚听)ξ「いいよ。それでノーネが助かるんだもん」

( *ノAヽ)「ツン……!」ウルウル

158 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:28:56 ID:y72MjMr20
( ´∀ )「そこのお嬢ちゃん」

○=3 シュンッ

○ノξ゚听)ξ「……だれ?」

( ´∀ )「怪しい者ではないモナ。ちょっと、探し物をしてるモナ」

○ノξ゚听)ξ(……まさかノーネ?)

(( ノAヽ))(ここここの人なノーネ!!)

( ´∀ )「お嬢ちゃん、そのマリ……見せてくれるモナか」

ξ゚听)ξ「お嬢ちゃんじゃない、もう六年生」

( ´∀ )「失敬。レディ、では――」

ξ><)ξ「きゃー!!」

( ;´∀ )「!?」


ξ゚听)ξ「へんたーい! 小学生に手を出そうとする変態がいるー!!
       誰か助けてー(棒」

( ;´∀ )「誤解モナ! 違うモナ!」

ξ゚听)ξ「犯人はいっつもそういうのよ! ろりこん!」

( ;´∀ )「冤罪の上、性癖まで付加されたぁー!」

 ザワザワ エッ ドウシタ

( ´∀ )「まずい……!」

( ∀`; )フ三3 ピューン


ξ゚听)ξ+「ふ……悪は滅びる」

( ノAヽ)「つーん!! 凄い! ありがとなノーネ!!」

ξ*゚听)ξ「ふふ。ブーンに自慢してやろっと」

ξ゚听)ξ「さ、手紙書いて行こう」

( ノAヽ)「うん!」

ξ゚听)ξ(……あの人、何か後ろに見えたけど……気のせい、だよね?)

159 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:29:51 ID:y72MjMr20


* * * * *


川 ゚ -゚)「やあ、暇神たち」

从 ゚∀从「相変わらず繕うってことしねーよな、手紙屋」

川 ゚ -゚)「受け取りにサインくれ」

爪'ー`)y‐「どうせ殆ど受付やしねーのによー」

川 ゚ -゚)「手紙の行く末は知らん。頼まれたから運ぶだけだ」

从 ゚∀从「処分してくれてもいいのによ」

川 ゚ -゚)「受け取りにサイン」

爪'ー`)y‐「へぇい」

川 ゚ -゚)「ふむ、ではな」

160 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:30:39 ID:y72MjMr20


从 ゚∀从「マイペースな奴」ポイポイ

(-_-)「クーだしね」ポイポイ

爪'ー`)y‐「お前らもな」ポイポイ

川д川「手紙……読まないんですか?」

(-_-)「うん。どうせ書式守られてないし」

从 ゚∀从「つーか何で妖から手紙くんだよ。自分でどうにかしろよ」

爪'ー`)y‐「おれらが願い聞くのは、人が祀ってるからだしなー」

川д川「私も……ごめんなさい……」

(-_-)「貞子ちゃんは元人だし、あの子の書式も合ってたからいいんだよ」

爪'ー`)y‐(あれ、何かヒッキーが優しい)

从 ゚∀从「貞子『ちゃん』? お前、俺は呼び捨てなのに」

(-_-)「ハインちゃんとか気持ち悪い」

从 ゚∀从「同意はするが言葉は選べ」

161 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:31:22 ID:y72MjMr20


川д川「人のお願い、か……」

爪'ー`)y‐「貞子もお願い聞く側だもんなー。大変だよなー」

川д川「いえ、神様の方が……ヒッキーくんも、大変そう」

爪'ー`)y‐(あれ、ヒッキー限定?)

(-_-)「一応祀られてるからね」

从 ゚∀从「そうそう。お供えしてくれるし、ほら何かコケシとかあるし」

爪'ー`)y‐「ばーさまが持ってきたんだよなー。何でコケシなんだろ」

从 ゚∀从「かわいんだけど、何でだろうな」

(-_-)「……あー、もしかしてさ」

川д川「心当たりが?」

(-_-)「フォックスが人助けする度、『可愛い子好きだからいいよ』って……」

从 ゚∀从「……あー、つまりあれか。祟られちゃかなわんから、人身御供の代わりってか」

爪'ー`)y‐「え、おれのせい?」

162 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:32:06 ID:y72MjMr20


(-_-)「ところで貞子ちゃん、帰らなくていいの?」

川д川「あ、迷惑……ですよね、ごめんなさい」

(;-_-)「いやそうじゃなくて……その、単純に大丈夫かな、って」

川д川「……ここに居たら、呼び出されないし……居心地、いいし」

(-_-)「……そっか」

川д川「……仲のいい子はいるんですけど、もう少し……だけ、居たい、なって」

(-_-)「……うん」

爪'ー`)y‐(あれ、何この空気)

从 ゚∀从「ひゅう」

川;д川「あ、いえ、あ」

163 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:32:51 ID:y72MjMr20


ξ゚听)ξ「ここが六子さんの社?」

( ノAヽ)「うん」

爪'ー`)y‐「おや可愛い子」

ξ゚听)ξ「こんにちは。……六子さんて女の子じゃないの?」

从 ゚∀从「この三柱まとめてそういうのさ」

ξ゚听)ξ「へえ……」

(-_-)「……ていうか、見えるんだ」

爪'ー`)y‐「あ」从 ゚∀从川д川

( ノAヽ)「あ!!」

川д川「ああ!!」

( ノAヽ)「さだこお姉ちゃん!!」

川д川「ノーネ! どうしてここに?」

从 ゚∀从「え、知り合い?」

(-_-)「もしかして、仲のいい子って」

川д川「はい……この子です。弟みたいなもので」

ξ゚听)ξ「ノーネのお姉ちゃんもここに居たなんて……よかったね、ノーネ」

( ノAヽ)「うん! ツンが連れてきてくれたおかげなノーネ! ありがとなノーネ!」

164 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:33:55 ID:y72MjMr20


* * * * *


爪'ー`)y‐「なーる。面白い縁だねー」

ξ゚听)ξ「うん。もうお姉ちゃんは見つかったけど、この手紙、一応渡しとくね」

爪'ー`)y‐「可愛い女の子の頼みならいつでも聞いちゃう」

从 ゚∀从「一回だけ折り畳んだ紙に、鉛筆書き。四隅に鳥居。書式もクリアだな」

ξ゚听)ξ「ねえ。女の子は一人だし、全員で三人なのに、何で六子さんなの?」

从 ゚∀从「それはな」


(-_-)「狸。り」

从 ゚∀从「狗。く」

爪'ー`)y‐「狐。こ」


爪'ー`)y‐「ってわけ」

(-_-)「祀られた順番」

从 ゚∀从「まあいつの間にやらって感じだけど」

爪'ー`)y‐「だよなー。おれなんて適当に女の子助けてたらさー、こいつらと一緒に祀られてた」

从 ゚∀从「平和な奴。俺は祟ってたら」

爪'ー`)y‐「こえーこえー」

川д川「凄く、らしい……。この中だとヒッキーくんが、一番古いんですね……」

(-_-)「元々ボクのウチだし」

爪'ー`)y‐「縄張りから色んなモン排除してたら、
       知らない間に水源守ってたり疫病防いだりしてて、祀られるようになったんだっけ?」

从 ゚∀从「ひきこもりはその頃からか」

( ノAヽ)「かみさまの事情って、意外と単純なノーネ……」

165 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:34:55 ID:y72MjMr20


* * * * *


ξ゚听)ξ「じゃあ私、行くね。ばいばい、ノーネ」

( ノAヽ)「ツン、本当にありがとなノーネ。元気でね」

川д川「ありがとうございました……」

ξ゚听)ξノシ

( ノAヽ)ノシ

从 ゚∀从「それにしても、人魂攫いたぁな……」

爪'ー`)y‐「物騒なもんだ。女の子ならまだ攫いたくなる気持ちも分かろうってもんだが」

从 ゚∀从「ほれコケシ」

爪'ー`)y‐「わーい、ってアホか」

(-_-)「やっぱり引きこもってるのが一番だよ」

从 ゚∀从「そらお前だけだ」


川д川「ノーネ、無事でよかった。ごめんね、私が帰ってこないから心配させて」

( ノAヽ)「お姉ちゃんが無事ならいいノーネ。ツンにも会えたし」


     「ふふ……見つけたモナ」


爪'ー`)y‐「ん?」

.

166 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:35:54 ID:y72MjMr20


( ´∀`)


( ノAヽ)「ああっ、こ、この人!」gkbr

从 ゚∀从「こいつがそうなのか」

( ´∀`)「そこの幽霊のお嬢さん。確か女の子に憑いてたモナね」

川д川「えっ……ど、どうして」

<( ´∀`)「おや、それにさっきの人魂……ついてるモナ」

从 ゚∀从(いや、何か憑いてんのお前じゃね?)

(-_-)「……あんた」

爪'ー`)y‐「おいおい、おれたちの目の前でいい度胸してんじゃねー?」

<( ´∀`)「いやいや、何も悪い話じゃありませんモナよ?
        モナはそこの幽霊と人魂を――」

(-_-)「悪党め、貞子ちゃんたちに手出しはさせない……!」

<_( ´∀`)「え、ちょ、神様って簡単に手は出せないんじゃ」

爪'ー`)y‐「ふははっ! ところがどっこい!!」

爪'ー`)y‐ □


   『ノーネとノーネのお姉ちゃんを助けて下さい』


爪'ー`)y‐「ツンからの手紙があるのさー!!」

从 ゚∀从「書式ばっちり、人からの手紙、しかもまだ叶えられてない」

(-_-)「その願い、承る……!」

167 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:36:37 ID:y72MjMr20



 ゴウッ


<_;( ;´∀`)「モナっ!? 風!? 何かぬるい!」


(-_-)「この神域(ボクのウチ)の力、舐めるなよぉぉぉぉ!!」


( ;´∀`)「モナああああああ!!」「わああああ」<_プー゚;)フ



从 ゚∀从「あ、俺たちの力とかじゃないんだ」

爪'ー`)y‐「流石ヒッキー、そこにシビれないあこがれない」

( ノAヽ)「すっ凄いノーネ!」

川д川(入口まで吹き飛ばされた……)


.

168 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:37:34 ID:y72MjMr20


* * * * *


( #)∀`)「すみませんでしたモナ」

<_プー゚)フ「あのすみませんでした」


爪'ー`)y‐「何だよ、人魂攫いじゃなかったのかよー」

从 ゚∀从「何か憑いてると思ったら協力者って」

( ノAヽ)「本当? さらわないノーネ?」ビクビク

川д*川「大丈夫よ。それに何かあっても……その、守って、くれるし……」

(*-_-)「……」

爪'ー`)y‐(うわああヒッキーのくせにいいい」

从 ゚∀从「出てる出てる」


( #)∀`)「あの本当……無理やりとかじゃなくて、このエクストみたく協力してくれないモナかと」

<_プー゚)フ「幽霊の人は祟りも出来るみたいで、丁度いいんじゃないかなーと、はい」

爪'ー`)y‐「お化け屋敷に本物使うって、馬鹿かおめーら」

( #)∀`)「リアリティでるモナ。それに噂になったら儲かるモナ」

从 ゚∀从「お前それ、ゾンビ映画で本物出せっつってるようなもんだろ。
      ブードゥーか、アンブレラか?」

(-_-)「それに噂になったら普通、客足遠のくよ……」

( #)∀`)そ「ええ!? そうモナ!?」

<_プー゚)フ「マジかよ、てっきり心霊スポットみたいに盛況になるもんだと」

从 ゚∀从(馬鹿だ)

爪'ー`)y‐(アホがいる)

(-_-)(同レベル)

169 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:38:43 ID:y72MjMr20


川д川「……私もノーネも、協力しません。ノーネを怖がらせたし」

( #)∀`)「すみませんでしたモナ……」

<_プー゚)フ「ご迷惑おかけしました……」

( ノAヽ)「おいらは、お姉ちゃんたちが無事ならもういいノーネ」

川д川「……なら、私もいいです。……あの、皆さんありがとうございます」

(-_-)「……気にしないで。ボクのウチのことだし」

从 ゚∀从「久々にいい仕事したぜ」

爪'ー`)y‐「お礼はツンに言うといいさ」


( #)∀`)「それじゃあ、失礼しますモナ」

<_プー゚)フ「お化け屋敷できたら知らせにくるぜ」

从 ゚∀从「諦めないとか凄いな」

(-_-)「とっとと行って」

爪'ー`)y‐「もう迷惑かけんなよー」

( ノAヽ)ノシ

川д川ノシ

( #)∀`)ノシ
<_プー゚)ノシ


从 ゚∀从「友達みたいに去ってったな」

(-_-)「……貞子ちゃんもノーネも優しいね」

川д川「そんなことないです……フォックスさんやハインさん、ヒッキーくんが助けてくれたから……」

( ノAヽ)「ツンも」

川д川「またお礼、言わなきゃね」

( ノAヽ)「うん、いつかまた会いに行くノーネ」

.

170 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:39:40 ID:y72MjMr20


* * * * *


从 ゚∀从「あー……」

爪'ー`)y‐「何だよ変な声だして」

从 ゚∀从「まぁた暇だなって。貞子もノーネも帰ったし、手紙も相変わらず書式違うし」

爪'ー`)y‐「変な所きっちりしてるよなー、ハインは」

(-_-)「細かいんだよ……」

从 ゚∀从「何かある度ひきこもる奴に言われたかない」


川 ゚ -゚)「やあ、今日も暇してるな」

爪'ー`)y‐「おう。相変わらずストレートだな」

川 ゚ -゚)「受け取りにサインを」

从 ゚∀从「はいよ。ほんっとクーのトコで処分してくれたらいいのによ」

川 ゚ -゚)「ヒッキー、サイン」

爪'ー`)y‐「……ん? 何でヒッキーだけ?」

川 ゚ -゚)「六子さん宛てじゃないんだ」

(-_-)「……ありがと。代わりに、これ」

川 ゚ -゚)「承知した。ではまたな」

.

171 名前: ◆v9sUzVr/7A[] 投稿日:2012/11/24(土) 20:40:23 ID:y72MjMr20


(*-_-)「…………」

从 ゚∀从「お、もしかして!」

爪'ー`)y‐「文通かよひゅーひゅー。でも何でヒッキーなんだ、おれの方がかっこいいのにさー」

(-_-)「冗談やめてよ」

从 ゚∀从「お前らどっちもどっちだよ」

爪'ー`)y‐「安心しろ、おめーにゃそんな気ないから」

从 ゚∀从「あっても困るわ馬鹿野郎」



 今日も、六子さんの社は平和のようです。


 おわり。


.


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