■2012年芸術の秋ラノベ祭りのようです
└o川*゚ー゚)o流れ星が見たいようです
- 1 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:02:26 ID:X9J.JXTY0
知ってる?
流れ星ってお願い事を叶えてくれるんだって
- 2 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:04:44 ID:X9J.JXTY0
私は小学校で初めてその話を聞いた。
(*゚∀゚)「ねーねー、流れ星にお願いするとどんなことでもホントにかなうって知ってるー?」
从'ー'从「知らないー」
o川*゚ー゚)o「わたしもー」
(*゚ー゚)「わたし知ってるよー、星が流れてる時に三回お願い事をしたらいいんでしょ?」
从'ー'从「なんかロマンチックだねー」
(*゚∀゚)「なべちゃんはどんなことお願いしたい?」
- 3 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:05:48 ID:X9J.JXTY0
从'ー'从「わたしはねぇ…えっと…」
(*゚ー゚)「ドクオ君と仲良くなりたい?」
从*'ー'从「ち、ちがうよ〜!」
o川*゚ー゚)o「わ、なべちゃん顔真っ赤ー」
从*'ー'从「もう!キュートちゃん!」
(*゚∀゚)「私はたっくさんお願い事あるから決めらんないや!」
(*゚ー゚)「私もー」
お願い事かぁ…
どんなことでも叶うなら、一つだけかなえて欲しいんだよなぁ。
- 4 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:06:37 ID:X9J.JXTY0
o川*゚ー゚)o「それじゃみんなバイバーイ!」
从'ー'从「ばいばーい!」
(*゚∀゚)「また明日ー!」
(*゚ー゚)「またねー!」
みんなと別れて家に帰り着く、鍵を開けて中に入る。
リビングには割れた皿や花瓶などが散らばっていて、まさに悲惨な状態だ。
…うん、相変わらずだね。
とりあえず掃除しとかないと。
- 5 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:07:24 ID:X9J.JXTY0
掃除と宿題が終わってごろごろしてると飼い猫のモララーが私の方によってきた。
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
左手で白い体を、右手で喉のあたりを優しくなでる。
∧ ∧
(*・∀・)=3
とても気持ちよさそうな表情にとても気分が良くなる。
その時に玄関から声がした。
たぶんお父さんだろう。
- 6 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:09:09 ID:wl/tJDQU0
( ´∀`)「ただいまだモナー」
o川*゚ー゚)o「お父さんお帰りなさーい」
( ´∀`)「ただいま、キュート。お母さんはまだモナ?」
o川*゚ー゚)o「うん、まだだよー」
( ´∀`)「あれ、部屋が綺麗になってるモナ。キュートが掃除してくれたモナ?」
o川*゚ー゚)o「うん、宿題出来ないからねー。」
o川*゚ー゚)o「そういえばさ、お父さんは流れ星にお願い事すると何でもかなうって知ってるー?」
( ´∀`)「ああ、もちろん。だけどお父さんはお願い事が出来なかったなぁ。」
o川*゚ー゚)o「なんで?」
( ´∀`)「三回お願い事を言うときにどうしても舌を噛んじゃってねぇ。」
o川*゚ー゚)o「おっかしーのー」
- 7 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:10:42 ID:wl/tJDQU0
お父さんとはなしている間にモララーはどこかへ行ってしまったようだ。周りを見ても見当たらない。どこに行っちゃったかな。
また玄関から声がした。お母さんが帰ってきたみたいだ。
川 ゚ -゚)「ただいま」
o川*゚ー゚)o「お母さんお帰りなさーい」
川 ゚ -゚)「ただいま、キュート」
( ´∀`)「キュート、お父さんはちょっとお母さんとお話しするからお部屋に行ってるモナ」
o川*゚ー゚)o「はーい」
お父さんの言うとおりに二階の私の部屋に行く。
- 8 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:11:41 ID:wl/tJDQU0
私の部屋には机とベットと本棚とクローゼットと少しのぬいぐるみが置いてある。
やることがないから本でも読もうと思ったけど全部最近読んでしまってるから面白くない。
する事がないからベットに倒れ込んでみる。少しすると、下から怒鳴り声が聞こえる。
「どうして部屋を掃除しなかったんだモナ!キュートが掃除をしてくれたんだモナ!ちっさい子供にそんなに家事をたせたいモナか!」
「あんたが部屋を荒らしたからキュートが掃除をしてくれたんだろうが!本当はお前が掃除をするはずなのに!」
「お前のせいでああなったんだモナ!」
怒鳴り声は今日に始まったことではない。
お父さんとお母さんは毎日よくわかんない理由でよく喧嘩する。
喧嘩のせいで夜ご飯を食べられなかったことが何度かある。
それが原因でまた喧嘩する。
喧嘩しないで仲直りしたらいいのにと何度も思う。
今のお父さんとお母さんにはそんなこといっても意味が無いみたいだし、仲直りなんて考えられない。
- 9 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:13:00 ID:wl/tJDQU0
だけどそれも今日までだ。
明日からはお父さんとお母さんは仲直りして前のお父さんとお母さんが帰ってくるんだ。
- 10 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:14:35 ID:wl/tJDQU0
外が暗くなった頃、しっかりと寒さ対策した服を着て、家からこっそりと抜け出す。
お母さんとお父さんはまだ喧嘩してるみたいだったから気づいていないみたいだ。ホントにいつまで喧嘩してるんだろうか。
とりあえずはいつも遊んでいる公園に行こう。そこからなら流れ星が見えるだろう。
よし、頑張るぞ、と歩き出した時に足元から鈴の音が聞こえた。
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
いつの間にかモララーが私の横を歩いていた。
o川*゚ー゚)o「モララーも流れ星見に行く?」
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
o川*゚ー゚)o「よし、じゃあ一緒に行きますか」
そう言って、公園まで歩き出す。
- 11 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:15:33 ID:wl/tJDQU0
モララーは私の横をぴったりとついてくる。
まるで私のお供してるみたい。
私はふと冒険をしている気分になってきて
o川*゚ー゚)o「さあ、これから魔王の城に向かうぞ!」
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
o川*゚ー゚)o「ふふっ」
可笑しくなってきて吹き出した。
そういえば、よく考えてみたらこれって家出になるのかな?
o川*゚ー゚)o「ねぇモララー、これは家出になるのかな?だとしたら私不良デビュー!?かっくいいー」
∧ ∧
( ・∀・)?
モララーにはわからなかったようだった。
- 12 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:16:35 ID:wl/tJDQU0
そうやってふざけているうちに目的の公園に到着。灯りがあったのでわかりやすかった。
o川*゚ー゚)o「さあ魔王の城にとーちゃくだー」
そう言って近くのベンチに座って空を見上げてみるが、空は周りの光で明るく見えた。
o川*゚ー゚)o「周りが明るいから星が見えないじゃんかー」
灯りのせいで見えないや。どうしょう。
その時ふと小さな公園を思い出した。
この場所からは少し遠いがそこ以外にいい場所が思いつかないのでそこに向かうことにしよう。
o川*゚ー゚)o「めんどくさいけど仕方ない」
o川*゚ー゚)o「なんと、ここは魔王の城ではなかったのだー」
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
o川*゚ー゚)o「さっそく、本当の魔王の城へしゅっぱーつ!」
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
そういうことで、いざ出発だ。
- 13 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:17:35 ID:wl/tJDQU0
o川;゚ー゚)o「遠いねー、ちと疲れちゃってきたよ」
さすがに結構歩いたと思う。ちょっと疲れてきた。
o川*゚ー゚)o「モララーは疲れた?」
∧ ∧
(( ・∀・)) フルフル
o川*゚ー゚)o「そうか、まだいけるのか」
o川*゚ー゚)o「よし、じゃあ私もまだ頑張りますか」
残り半分はすぎたはずだしなんとかなるかな。うん………
- 14 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:18:22 ID:wl/tJDQU0
「キュート、ご飯だモナー」
「まだ?」
「返事もないモナ…」
「あんた嫌われたんじゃない?私が部屋に行ってくるから嫌われ者は大人しくしてなさい」
「そんなことはないモナ!絶対に!」
「どこにいるの!?」
「…どうしたんだモナ?」
「いない!キュートがどこにも見当たらない!」
「モナッ!?本当モナか!?」
「私が嘘をつくわけ無いだろ!どうしよう、もしかして誘拐!?」
「今すぐ探すモナ!」
- 15 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:19:40 ID:wl/tJDQU0
………公園に到着。喉が乾いたから自動販売機であったかいココアを買う。お金も持ってきた私マジ賢い。
o川*゚ー゚)o「よし、ここならバッチリだね。」
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
o川*゚ー゚)o「暗いからベンチがどこあるかわかんないなぁ」
ベンチを探すのに苦労したけど何とか見つけて座る。モララーも私の隣に座る。上を見上げると星がとても綺麗な景色を作り出していた。
o川*゚ー゚)o「うわぁ…きれーい」
ここなら流れ星も見えるかな。とりあえずココアを飲もう。
o川*゚ー゚)o「あちっ」
これって「あったか〜い」じゃなくて「あつ〜い」じゃないの?
息を吹きかけて少し飲む。
体の中からじんわりと暖かさがひろがってくる。
ああいいねぇこれ。ほっとする。
さっきの疲れがふっとんでしまいそうだ。ふっとびはしないけどね。
- 16 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:21:00 ID:wl/tJDQU0
o川*゚ー゚)o「モララーも飲む?暖かくなるよ?」
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
空いている手でモララーの体を撫で回す。暖かいなぁ。
o川*゚ー゚)o「ああ、いいなぁこの毛皮」
さて、そろそろお願い事をしないとなぁ。
o川*゚ー゚)o「流れ星まだかなぁ…」
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
o川*゚ー゚)o「ふわぁ……いつもならもう寝てるからなぁ……ねむたい」
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
o川*゚ー゚)o「そういえばモララーには私がどんなお願いしたいか言ってないよね。」
猫に言うのも何だかなとは思うけど、なんか急に誰かに言いたくなってきた。
- 18 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:22:47 ID:wl/tJDQU0
o川*゚ー゚)o「あのね、私のお父さんとお母さんがいつも喧嘩してるの。前は仲良しだったのに…。
だからね、お願いするの、お母さんとお父さんがまた仲良しになりますように、って。」
言い終わった後、ココアを一口。
誰かに言うだけで少し気が楽になってくるものなんだね。
突然、モララーが私の頭の上にのってきた。
私のこと、慰めてくれているのかな。なんかすごい嬉しい。
o川*゚ー゚)o「それじゃ一緒に流れ星を探そうか」
∧ ∧
( ・∀・)ニャー
- 19 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:23:52 ID:wl/tJDQU0
静かな公園。周りには誰もいない。私とモララーは星を見ている。たくさんの星があるけど、流れ星は見つからない。
o川*゚ー゚)o「見つからないなぁ…」
十分…
o川*゚ー゚)o「星の川だ!」
二十分……
o川*゚ー゚)o「赤色の星?初めて見たー」
三十分………
- 20 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:26:17 ID:wl/tJDQU0
まだ見つからない。後少し待ってたらきっと流れ星は来るから。もう少し待ってたら来るんだから。
ちょっと涙が出てきた。見つからない訳ないんだから。後少し……
o川;--)o「見つからない…今日は流れ星が無いなんてことはないよね。絶対そうだ。
流れ星が私に意地悪してるだけなんだよ。きっとそうだよ。うん。絶対そうなんだ…」
目を閉じて同じ事をなんども呟く私。
そんな私に、ふと声がかかる。
「大丈夫、きっと見つかるよ」
驚いて周りを見るけど誰もいない。お化けが出てきたのかな。
o川;゚ー゚)o「だ、誰?」
( ・∀・)「こっちだよ、こっち」
o川*゚ー゚)o「モララー…?」
- 21 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:26:59 ID:wl/tJDQU0
( ・∀・)「そう、そうだよ。モララーさ。」
o川*゚ー゚)o「モララーはしゃべれるの?」
( ・∀・)「そりゃそうさ。僕はしゃべれるよ」
o川*゚ー゚)o「そんなこと知らなかったよ」
( ・∀・)「本当ならバレたらいけないけどね。今日は特別さ。さあ、意地悪してる流れ星に会いに行こうか」
o川*゚ー゚)o「会いに行くってどうするの?」
( ・∀・)「大丈夫、待ってて」
ふわり、と体が浮いているのに気づく。
o川;゚ー゚)o「うわっ!」
( ・∀・)「大丈夫だからね。それじゃ会いに行こうか。僕から離れないでね。迷ったら大変だから。」
o川*゚ー゚)o「うん、わかった。」
- 22 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:27:56 ID:wl/tJDQU0
だんだんと私のすんでいる町が遠くなっていった。まだまだ上がっていく。すると周りには星がちりばめれられていた。
o川*゚ー゚)o「きれーい」
その中に星が集まって一本の線のようになっているところがある。星の川だ。
o川*゚ー゚)o「モララー、星の川だ!」
( ・∀・)「そうだね、今からあそこに行くよ。そこで舟に乗るんだ」
o川*゚ー゚)o「舟があるの?楽しみだなぁ!」
私とモララーは星の川に向かっていった。
( ・∀・)「おーい!ハインはいるかい?」
モララーが誰かを呼んだ。
从 ゚∀从「おー、モララーじゃねぇか!」
いつの間にか私たちの近くに一隻の舟があった。
中に人が乗っている。
- 23 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:28:48 ID:wl/tJDQU0
从 ゚∀从「久しぶりだねぇ、お前がここにくるとは。んで、そっちの子は…」
( ・∀・)「キュートだよ。早速だけど彼女は流れ星に用があるんだ。連れて行ってくれないかい?」
从 ゚∀从「んなこたぁお安いご用さ、このハインちゃんに任せなさーい!ヨロシクなキュートちゃん。」
o川*゚ー゚)o「よろしくね、ハインちゃん。」
从 ゚∀从「さあ、いざ出航!」
舟がゆっくりと動き出した。
从 ゚∀从「ちょっと時間かかるからなー。あと、あっちにつくまで舟からでちゃいけないからな?」
o川*゚ー゚)o「はーい」
そう言って、周りを見回す。たくさんの星がちりばめられている。
- 24 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:31:40 ID:wl/tJDQU0
o川*゚ー゚)o「あ、赤色の星だー」
从 ゚∀从「ああ、あの星か、キュートちゃんは星にも命があることを知ってるか?」
o川*゚ー゚)o「ううん、知らなーい」
从 ゚∀从「星はね、生まれたときは綺麗な青色の光なんだ。だけど年をとっておじいちゃんおばあちゃんになってしまうと赤色になってしまう。
そしておじいちゃんおばあちゃんはそのうち爆発をしてしまうんだ」
o川*゚ー゚)o「爆発するの?」
从 ゚∀从「そう、爆発するんだ」
o川*゚ー゚)o「でも私は爆発なんてみたことないよ?」
从 ゚∀从「そりゃあそうさ。爆発といってもキュートちゃんの知ってるものと違うからな」
- 26 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:32:46 ID:wl/tJDQU0
その時、赤色の星が急に光を放つ。
私の知ってるものとは違い、沢山の色が混ざっていて、
从 ゚∀从「ほら、爆発した」
o川*゚ー゚)o「きれい…だけどなんか怖い…」
何故かはわからないけど、私はあの爆発が怖かった。綺麗で見ていたいけど、怖くてみたくない。あべこべだ。
从 ゚∀从「そうだな…そういえばキュートちゃんは星座ってわかるか」
o川*゚ー゚)o「星座?乙女座とか天秤座とかの?」
ちなみに私は乙女座だ。
从 ゚∀从「そそ。今なら…オリオン座かな。見つけやすいし」
o川*゚ー゚)o「オリオン座?初めて聞いた!」
从 ゚∀从「よし、じゃあオリオン座を探しますか。キュートちゃんも探して欲しいな」
o川*゚ー゚)o「いいよー」
- 27 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:34:30 ID:wl/tJDQU0
从 ゚∀从「よし、まずは三つ子の星を見つけて欲しい。こう…みっつ並んでいるやつ。他よりは明るいだろうからわかりやすいと思うけど」
ハインちゃんが説明したけど三つ子の星なんて見つかるのかな?周りにたくさん星があるのに。
o川*゚ー゚)o「あ」
見つかった。意外と早い。
从 ゚∀从「早いな、すごいぞキュートちゃん」
o川*゚ー゚)o「えへへ…」
从 ゚∀从「えっとな…あそこの周りに四つ、四角形ごできるように周りに一つづつ星があるの、わかるか?あれが繋がって…」
三つ子の星から線が伸びていき、周りの4つの星と繋がっていく。
从 ゚∀从「んで…」
また、線がのびる。
o川*゚ー゚)o「うわぁ…」
从 ゚∀从「あれが、オリオン座。三つ子の星がすぐ見つけられるキュートちゃんならいつでも見つけられるんじゃないか?」
o川*゚ー゚)o「そうかな…?」
从 ゚∀从「ああそうさ、他にもたくさんの星座があるけど、みたいか?」
o川*゚ー゚)o「うん!」
- 28 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:35:21 ID:wl/tJDQU0
私は、ハインちゃんからたくさんの星座について教えてもらう。また星から線がのびて星座の形を教えてくれる。
ふと、ハインちゃんが前を見て、
从 ゚∀从「お、もう着いたみたいだな」
ハインちゃんが見た先には地面が続いていた。
( ・∀・)「ありがとう、ハイン。それじゃあ降りようか」
モララーと私は舟から降りる。ハインちゃんとはお別れだ。
o川*゚ー゚)o「ハインちゃん…またあえるかな?」
从 ゚∀从「さあどうだろうかな…たぶんまた会えるさ」
o川*゚ー゚)o「それじゃあそのときはまたいろいろ教えてね!約束だから!」
从 ゚∀从「ああ、約束だ。それじゃあな」
手を振るハインちゃんをのせた船はどこかへ行ってしまった。またあえるといいな。
( ・∀・)「それじゃあ行こうか」
もう、周りの星に線は無かった。
- 29 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:36:31 ID:wl/tJDQU0
モララーと一緒に進んでいると、小さい小屋があった。
( ・∀・)「さあ、意地悪な流れ星を呼んでくるよ。おい!ブーン!」
モララーが大きな声を出すと大柄な男の人が現れた。
( ^ω^)「お、モララーかお?久しぶりだおねー」
( ・∀・)「ああ、まったくだよ。ところでさ、今から流れ星を流して欲しいんだよ」
( ^ω^)「お?なんでだお?」
( ・∀・)「お願い事をしたい子がいるんだ」
( ^ω^)「その子かお?またなんで」
( ・∀・)「まあ後ではなすからさ、頼むよ」
( ^ω^)「任せるお。お嬢ちゃん、今から流れ星が流れるから、しっかりお願いするんだお」
o川*゚ー゚)o「はーい。あのさ、おじさんは流れ星を呼べるの?」
( ^ω^)「呼べるお。それがブーンのやるべき事だからだお」
o川*゚ー゚)o「ふーん、そうなんだー」
- 30 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:37:13 ID:wl/tJDQU0
( -ω-)「〜〜〜」
おじさんが何かを唱えると流れ星が一つ、きらりと流れた。
o川*゚ー゚)o「あ!流れ星!」
だが、その星はすぐに消えてしまった。
o川*゚ー゚)o「ああ…」
( ^ω^)「あらま、仕方ない。今日は大サービスだお!」
おじさんがまた何かを唱えるとまた、流れ星が現れた。
( ^ω^)「さあ、しっかりとお願い事をするんだお。」
一つ、二つ、三つ、四つ…
だんだんとたくさんの流れ星が私の上を流れる。
- 32 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:38:30 ID:wl/tJDQU0
とても綺麗な景色で少し見とれていたけど、気を取り直して。
私は目を閉じて三回唱えた。
o川*--)o「お父さんとお母さんが仲良くなりますように
お父さんとお母さんが仲良くなりますように
お父さんとお母さんが仲良くなりますように 」
( ^ω^)「よし、これでお願い事は叶ったお」
o川*゚ー゚)o「ほんとに!?明日からお父さんとお母さん喧嘩しないの?」
( ^ω^)「そうだお。ブーンがいうんだから間違いないお。がんっばったおね、キュートちゃん」
o川*;ー;)o「やった…やったよ…」
涙が出てくる。この涙はすぐには止まりそうにないかも。おじさんが頭を優しくなでてくれている。
( ^ω^)「辛かったおね。もう大丈夫だお。だから今は思いっきり泣くといいお」
o川*;ー;)o「うん、うん…」
しばらくの間、ずっと泣き続けた。
開放されて、嬉しくて、嬉しくて、
涙が枯れるにはまだ時間がかかりそうだ。
- 33 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:41:09 ID:wl/tJDQU0
( ^ω^)「ほんとよかったお。なあモララー」
( ・∀・)「ああ、そうだね」
( ^ω^)「そういや、なんでここまでつれてきてあげようと思ったんだお?いけないことなのに」
( ・∀・)「決まってるだろ」
( *-∀-)「キュートには笑って欲しかったからさ。いつも僕と遊んでくれるときの笑顔を絶やさないで欲しかったんだよ」
( ^ω^)「そういうことだったのかお」
( ・∀・)「そういうことさ」
涙が出尽くすし顔をぬぐうと、モララーとおじさんが何か話してたが私にはよく聞こえなかった。
- 34 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:42:34 ID:wl/tJDQU0
( ・∀・)「さて、そろそろ帰らないとね。キュート、もう大丈夫?」
o川*゚ー゚)o「うん、大丈夫だよ」
( ・∀・)「ほら、お迎えが来たみたいだよ」
モララーが指を指す。そちらの方を向くとお父さんとお母さんが立っていた。
( ´∀`)「キュート、ほら、帰るよ」
川 ゚ -゚)「キュート、早く帰るぞ」
o川*゚ー゚)o「お父さん!お母さん!」
( ^ω^)「もう帰っちゃうのかお、まあ仕方のないことか」
- 35 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:43:45 ID:wl/tJDQU0
( ^ω^)「キュートちゃん」
o川*゚ー゚)o「なに?」
( ^ω^)「みんな知らないかもしれないけど、流れ星のお願い事っていうのは一回こっきりだお。
だからキュートちゃんはお願い事はもう出来ないんだお。だから、これからは自分の力で頑張るんだお」
o川*゚ー゚)o「うん、わかった。頑張るよ」
( ^ω^)「ブーンもキュートちゃんのこと応援してるお。これ、あげるお。大切にしてもらえると嬉しいお」
おじさんの手には、星のついたネックレスがあった。
o川*゚ー゚)o「ありがとうね、おじさん」
私はそれを受け取り、ポケットに入れる。
そして、おじさんに手を振る
( ^ω^)「おっおっお」
おじさんは笑って手を振り返した。
( ^ω^)「ばいばいだお、キュートちゃん」
o川*゚ー゚)o「うん、ばいばいおじさん」
( ・∀・)「じゃあ帰ろうか」
o川*゚ー゚)o「うん、そうだね」
- 36 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:44:28 ID:wl/tJDQU0
川 ゚ -゚)「キュート」
o川*゚ー゚)o「お母さん」
川 ゚ -゚)「帰るぞ」
o川*゚ー゚)o「うん!あのね、お母さんとお父さんにね、話したいことがたくさんあるの!」
( ´∀`)「それは楽しみだモナ」
o川*゚ー゚)o「うん、あのね!…」
お父さんとお母さんと手をつないで、今日見たこと、聞いたことを私は話し始めたーーー
.
- 37 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:45:56 ID:wl/tJDQU0
「こんなところにいたのか…」
「本当に心配させて…ん?」
「あ…」
「流星群…綺麗だモナ…」
「そうだな…」
「…モナ…」
「キュート、起きたのか?」
「…お父さんとお母さん…仲よし…お願い…」
「…………」
「……………」
- 38 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:47:09 ID:wl/tJDQU0
「なあ」
「どうした?」
「今度の休みにどこか出かけるというのはどうモナ?家族みんなで、遊園地とか」
「奇遇だな、私も同じ事を考えてた」
「だけど、その前に…」
「ああ…キュートにちゃんと謝らないとな」
「そうモナ…」
夜道を歩く三人と一匹の上には、たくさんの流れ星が途切れることなく、延々と降り注いでいた。
- 39 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/20(火) 00:50:03 ID:wl/tJDQU0
あの日、私は夢を見ていたのか気付いたときにはベットの上だった。
だけど朝にお父さんとお母さんに謝られたり。
今度の休みに遊園地に家族みんなで行くことになったり。
ポケットに、あのおじさんからもらった星のついたネックレスが入っていたり、
あの日のことはたぶんホントの“奇跡”ってやつなんだろう。そして私はいくつになってもあの“奇跡”を忘れない。きっと。
● 支援イラスト 同スレ>>48より
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