■２０１２年芸術の秋ラノベ祭りのようです
└また明日会いたいようです

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186 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/11/24(土) 00:11:53 ID:YJtI/q9k0

('A`)「おい、見舞いに来てやったぞ」


ﾉﾊﾟ�听)「お、今日も来たか......ありがとうねドクオ君」


('A`)「おい。名前で、しかも君づけで呼ぶなっていってんだろうが」


ﾉﾊﾟ�听)「うん、そうだった......かな？ごめん」


('A`)「ったく」


ﾉﾊﾟ�听)「あはは！怒った怒った！」


('A`)「......そんなこといってるとこれやらねーぞ」


ﾉﾊﾟ�听)「ん？それは？」


('A`)「ああ、リンゴ。好きだったろ？」


ﾉﾊﾟ�听)「んー、知らない。なんか私いったっけ？」


('A`)「......おう、ずっと前に言ってたぞ？」


ﾉﾊﾟ�听)「あるぇ？そうだっけ？あはは！わかんないや」

187 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/11/24(土) 00:12:35 ID:YJtI/q9k0

('A`)「笑い事じゃねーっての、ったく」ｼｬﾘｼｬﾘ


ﾉﾊﾟ�听)「おおー。ドクオ君、皮剥くのうまいなー」


('A`)「そうか？やってみると意外に簡単だぞ？」


ﾉﾊﾟ�听)「んー、やったことないことをやるのはなぁ......」


('A`)「ま、やってみろよ」


ﾉﾊﾟ�听)「んー、こうか？」ｼﾞｬﾘｼﾞｬﾘ


('A`)「そうそう、ちょっとやり過ぎかんはあるが」


ﾉﾊﾟ�听)「うーん、歪な形になってきたぞ......」

188 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/11/24(土) 00:13:20 ID:YJtI/q9k0

('A`)「ま、はじめてのしては上手かったんじゃねーの？知らんけど」


ﾉﾊﾟ�听)ゞ「いやー、それほどでも」


('A`)「本当はもっとうまかったけどな」


ﾉﾊﾟ�听)「.....ん？」


('A`)「......いや、なんでも？」ｼｬﾘｼｬﾘ


ﾉﾊﾟ�听)「そうか」


('A`)「ああ......」ｼｬﾘｼｬﾘ


('A`)「......っと、ほい剥けた」


ﾉﾊﾟ�听)「お！ありがとうな！」


ﾉﾊﾟ�听)「ん？」

190 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/11/24(土) 00:14:00 ID:YJtI/q9k0

('A`)「どうした？」


ﾉﾊﾟ�听)「なんでこのリンゴ、皮がついてるんだ？」


('A`)「ああ、それはなこうすると......」


ﾉﾊﾟ�听)「おお！リンゴをくっつけたら毒って字ができた！」


('A`)「どうだドクオ特製の毒リンゴだ！」


ﾉﾊﾟ�听)「ものすごく食いたくないな！」


('A`)「俺もそう思う！」


ﾉﾊﾟ�听)「でさー、私はいつになったら退院できるかね」ｼｬｸｼｬｸ


('A`)「結局食べんのな......どうだろう」


ﾉﾊﾟ�听)「大体でいいから！」


('A`)「んー、俺にはわからん」

191 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/11/24(土) 00:15:05 ID:YJtI/q9k0

ﾉﾊﾟ�听)「んー、じゃあ先生はなんかいってたか？」


('A`)「......」


ﾉﾊﾟ�听)「？」


('A`)「......そろそろ退院できるってさ」


ﾉﾊﾟ�听)「おお！本当か！？」


('A`)「ああ......明日にでも退院できるかもとも言ってたぞ」


ﾉﾊﾟ�听)「おおおお......ついに家に帰れるのか！そうだよな！私、悪いとこ何てどこもないし！」


('A`)「ああ......そうだな」


ﾉﾊﾟ�听)「なあドクオ君」


('A`)「......なんだ？」

192 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/11/24(土) 00:16:04 ID:YJtI/q9k0

ﾉﾊﾟ�听)「私な、高校生なんだ。へへ、部活ではエースでさ。バスケットやってんだよ」


('A`)「いいな、イメージ通りじゃん」


ﾉﾊﾟ�听)「でもさー、こんなとこにいたらからだだめになっちゃうじゃん！あー、早く帰りたいなぁ！」


('A`)「......帰りたい、ねぇ」


ﾉﾊﾟ�听)「おう！お父さんもお母さんもメチャクチャやさしいいい家なんだぞ！」


('A`)「へぇ、そいつはいいな。俺の家みたいだ」


ﾉﾊﾟ�听)「へー、そーいやドクオ君の家って、どんな感じなんだ？」


('A`)「......暖かい場所だよ、ものすごく」

193 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/11/24(土) 00:16:51 ID:YJtI/q9k0

('A`)「うちの家さ、母さんがいるとさすぐ心配そうに駆け寄ってくるんだよ。『手は洗ったの？』とか『テスト悪かったけど体調悪かった？』とかさ」


ﾉﾊﾟ�听)「へー」


('A`)「それだけじゃないさ。料理もうまくてさ、あのリンゴの剥き方は母さんに習ったんだ」


ﾉﾊﾟ�听)「器用だな」


('A`)「ああ、でも、ドジなんだよ。いい歳してさ、何もないところで転ぶのよ。見てられねーわ、いつ大怪我してもおかしくなかったし」


ﾉﾊﾟ�听)「あはは！いいなそのおかーさん」


('A`)「優しくて、暖かくて......大好きだったよ」


ﾉﾊﾟ�听)「ドクオ君は本当にそのおかーさんのことが好きだったんだな」


('A`)「ああ......今でも大好きだよ」

194 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/11/24(土) 00:17:31 ID:YJtI/q9k0

('A`)「......母さん」







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195 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/11/24(土) 00:18:22 ID:YJtI/q9k0

ﾉﾊﾟ�听)「ドクオ君！」


('A`)「......なに？」


ﾉﾊ＾�凵O)「その言葉はちゃんとおかーさんに伝えないとダメだよー。私に伝えたって伝わらないぞ？」


('A`)「......」


('A`)「......うん、わかってるよ」


ﾉﾊﾟ�听)「さ、時間も時間だし今日はこれでおしまい！私も寝たいしね」


('A`)「......ああ、お休み。また、明日も会おうな」


ﾉﾊ-��-)ﾉ「んー、わかったぁ......おやすみぃ......」


ﾉﾊ-��-)ｽｰｽｰ


('A`)「......」

196 名前：名も無きAAのようです[sage] 投稿日：2012/11/24(土) 00:19:07 ID:YJtI/q9k0

( A )「......」


( A )「......なんでだよ」


( A )「なんでなんだよ母さん！！」


( A )「なんで俺を息子だと見てくれないんだ！！なんで俺を君付けなんかで呼ぶんだよ！！」


( A )「俺は......俺はぁ......」


(;A;)「どうして俺は覚えてるのに忘れちまうのさ......母さん......」


(;A;)「なんで怪我なんかしたんだよ......なんでそんなに重症なんだよ......なんで、なんで母さんが......」


(;A;)「......母さんが、このまま母さんじゃなくなったら」


(;A;)「もう、俺たちは家族じゃないのか？」


(;A;)


(;A;)「......また、明日か」


(つA⊂)ｸﾞｼｸﾞｼ


('A`)「......勿論来るさ。だからさ、明日こそは俺のこと」


「ちゃんと思い出してくれるよね？」

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