■2012年芸術の秋ラノベ祭りのようです
└杉浦ロマネスクの恥かしい日常のようです( ФωФ)
- 1 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 15:32:14 ID:6TsI3QAM0
- 誰しも、人生の中で危機が訪れる。
ある者は、帰りのHRで女子に吊し上げをくらうとき。
またある者は、電車の中で突然の便意に襲われたとき。
人々は己の人生の儚さを噛み締める。
そして俺もまた――
不良1「テメエどう責任取るつもりだクラァ!!」
_
(;゚∀゚)「だーかーらー!ぶつかってスンマセンって何度も謝ってるじゃないっすか!」
不良2「スイマセンで済むわけねぇだろ!」
不良3「チクショウ……、v速中の”にこやかサイクロン”と呼ばれたあの内藤さん( ^ω^)が……」
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以 「グゴガギ」
不良3「ガ行しか喋れねぇだなんて……、テメェいったい何しやがった!!」
_
(;゚∀゚)「ぶ、ぶつかった拍子に劣化ウランがちょっとアナルに刺さっただけなのにそんな怒らなくても……」
不良1「怒るどころのレベルじゃねえだろクラァ!!!」
_
(;゚∀゚)「ひぃぃいい!!」
今現在、己の人生の儚さを噛み締めている。
- 2 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 15:33:11 ID:6TsI3QAM0
- _
(;゚∀゚)「そんな!ヒドい!だいたい俺だって被害者なんすよ!『俺のシニカルしぃたん』返せ!!」
不良「シ、しっ……、なんだって?」
_
(;゚∀゚)「ご存知ないのですか!?彗星のチャートインした『魔法少女シニカルしぃθ』を!?
あの大人気アニめを!?」
不良「……お前しってるか?」
不良「さあ?俺オタクじゃねえしw」
不良「だよなwあっはっはっはw」
_
( ゚∀゚)
- 4 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 15:41:40 ID:6TsI3QAM0
- 不良123「あっはっはっはw」
_
( ゚∀゚)
_
( ゚∀゚)「あっっはっはっはw」
_
(#゚∀゚)「だと!?ふざけんなゴルァ!!!!」
誰しも、人生を賭して戦わねばならぬときがある。
_
(#゚∀゚)「こっちはブルーレイ初回特典『シニカルしぃたん実物大実弾劣化ウランステッキ』が尻穴に吸い込まれてんだぞ!!!」
俺にとって”それ”が”今”なのだ!
教えてやらねばなるまい。モノを知らぬ情報弱者救済のためにも。
そして何より――
、
(#;д;)「初回特典なっめんなうわああああああああん!!!!」
俺の初回特典のために。
- 5 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 15:46:08 ID:6TsI3QAM0
- 不良1「んだと!?っコロスぞクラァ!!??」
、
( ゚∀゚)「スンマセンっしたあ!!口が滑りましたあっ!!」
アクロバティックに身を翻し、可及的速やかに土下座シークエンスを完遂。
決して恫喝に屈したわけではない。
ここまでがルーチンなのだ。
不良2「テメェ、さっきから俺達のこと舐めてるフシがあるよなぁ」
_
( ゚σ∀゚)「そっすか?ンな事ないっすよ」
不良2「鼻くそほじんじゃねえ!その態度が舐めてるってんだよ!!」
_
( ゚∀゚)「さーせんw」
時間は稼いだ。
それこそ人生を賭して。
だから俺の危機はこれでお仕舞い。
なぜなら後1分もたてば――
....( ФωФ)
不良123「!!!」
- 6 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 15:47:25 ID:6TsI3QAM0
- ....( ФωФ)
不良3「おい、見ろよ。”憤怒のロマネスク”だぜ」
不良2「あいつ一人で”亞琉腐亞”を潰したって噂だぜおっかねぇ……」ヒソヒソ
不良1「ハッ!!マジかよ!?120人はいるんだぜどうせガセだろ!?
あいつなんかより俺のがよっぽど強エエし!!」
不良2「バカッ……、お前!!」
( ФωФ)
( ФωФ )ギラッ
不良2「てめバカ!こっち見てるじゃねえか!」
不良3「あの目はぜってぇ何人か殺してるぜ……。は、早く謝っちまえよ……」
不良1「ハ、ハン!かかって来いっつうの!!」
- 7 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 15:48:16 ID:6TsI3QAM0
- ( ФωФ)
....( ФωФ)「何か……?」
不良2「に、逃げろお!!」ダバダバダバ
:::不良1:::「アバッバババババ」ジョロッロロロロロ
:::ィ'ト―-イ、:::
:::以`゚益゚以 ::: 「ガゴッガゴゴゴゴゴ」ジョバッババババ
不良3「オラ、いくぞ!!」ダバッバババババ
( ФωФ)
_
( ゚∀゚)
( ФωФ )
_
(;゚∀゚)「あ……」
- 9 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 19:02:40 ID:wi49DZMIO
- ( ФωФ)
,_
(;゚∀゚)
( ФωФ)
,_
(;゚∀゚)「あ……」
( *ФωФ)「おっはー!ジョルっち!」
,_
(*゚∀゚)「あ、ありがとなロマ、助かったぜー!」
( ФωФ)「んにゃ?」
,_
( ゚∀゚)「いーのいーの。分からなければいーの。こっちのことだから」
( ФωФ)「ふーん……」
こいつは杉浦ロマネスク。
強面だが気のいい俺の幼馴染みだ。
- 10 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 19:08:35 ID:wi49DZMIO
- (;ФωФ)「あ゙ーーーーー!!」
,_
(;゚∀゚)そ「オオウ!?な、なに!?」
(*ФωФ)「ジョルっちったら眉毛寝癖ついてるぞー!恥かしーなーもお!」
,_
( ゚∀゚)「おおホントだ」
_
( ゚∀゚)「直った!」
強面で気が良くてよく気がつく。
自慢の幼馴染みである。
- 11 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 19:14:06 ID:wi49DZMIO
- ( ФωФ)「しっかりしてよー。恥かしいのは一緒にいるこっちなんですからねー」
_
( ゚∀゚)「気が利くところとかアイツにウケそうなんだけどな」
( *ФωФ)ノシ「やーめーてーよー!今そーゆーはなし関係ないじゃーん!!」
_
( ゚∀゚)「あっはっはっは」
三度訂正しよう。
強面で気が良くてよく気がつくが、
少し恥ずかしがり屋さんなところがある強面の幼馴染み。
それが俺にとっての杉浦ロマネスクである。
( *>ω<)ノシ「もー!ハーズーいー!!」バシバシ
_
(;゚∀゚)「はっは……、イテイテテイテちょっと手加減してね、うん」
( *Фωー)ゝ「了解でっす☆」
_
( ゚∀゚)「お、噂をすればアイツだ」
(;ФωФ)「ええっ!?」
- 12 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/25(日) 20:10:30 ID:wi49DZMIO
('A`)
(*ФωФ)「ヤダ!ドックン!」
(;'A`) (^ω^∪)...ジリジリ
(*ФωФ)「へー動物に優しいんだー。かわいいワンコさんと仲良しなんだねっ☆」
_
( ゚∀゚)「俺には野良犬に朝飯の肉まんタカられてるように見えるぞ」
_
( ゚∀゚)「あ、負けた」
(;A;)アウアウ (^ω^*∪)はむはむお
_
( ゚∀゚)「アイツ見てると不良に絡まれるくらいマシに思えてくるから不思議だな」
- 13 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/26(月) 00:28:17 ID:un2tcfvYO
(;ФωФ)「ああんっ!ドックンが醜悪なケダモノにキズモノにされちゃうう!!」
いやいや。お前ケダモノにって。
さっきまで『きゃわわなワンコ』とか言ってただろう。
_
( ゚∀゚)「んじゃあ助けたら?」
その逞しい肉体でさ。と言いかけると食いぎみに否定。
( ФωФ)「そうしたいのはやぶさかではではないんですがっ!!ないんですがっっ!!」
(*>ω<)「でもでもっ、朝の浮腫んだ顔なんてハズくて見せらんないようっ!」
_
( ゚∀゚)「筋肉はどこに出しても恥ずかしくないレベルなのにな」
( ФωФ)「それだ!!」
_
( ゚∀゚)「えっ」
( ФωФ)「こうすれば!!」
- 16 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/26(月) 00:42:50 ID:un2tcfvYO
バア-----( / ̄\)z_____ン!!!
_
( ゚∀゚)
( / ̄\)「これでハズくないしっ!誰も私だって気づかないよっ!!」
_
( ゚∀゚)
フム。
確かに引き締まって何処に出しても恥ずかしくない腹筋。
これならばいやでも腹筋に目がいって顔なんて気にならな――――ってそういう問題じゃない!
( / ̄\)「 行くよっ!どっきゅぅぅぅん!!」
_
( ゚∀゚)「えっ……」
_
(;゚∀゚)「行くの!?ホントに!?それで!?」
⊂二二二( / ̄\)二⊃「止められぬものの名!!それは、愛!!!」
だめだ。こうなるとコイツは止まらない。
ならば俺にできる事はただ一つ――
_
( ゚∀゚)「乳毛見えてっぞー」
( / ̄\)「イエェスッ!!」ブチィッ
戦乙女の純情を守ってやることだけだった。
- 18 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/26(月) 00:53:40 ID:un2tcfvYO
(;A;) (^ω^*∪)ハムハムオ
( / ̄\)「あいや待たれい!ワンコ!」
(∪^ω^)そ
( / ̄\)「喰うか喰われるか、弱肉強食の東京砂漠!」
(∪^ω^)
(∪^ω^)ガジガジオ
( / ̄\)「だがしかし!大自然の理に背いても遂げねばならぬ想いがある!!」
_
( ゚∀゚)「いきなり喰われてっぞ」
(∪^ω^)ガジガジ
(;/ ̄\)「ぬ、ぬっはあ!?」
( / ̄\)「わはははは!!やるではないか”地獄の駄犬”よ!!」
( / ̄\)「共に闘おうではないか!お前は朝食のため!そして私は――」
(∪^ω^)ガジガジガジガジ
( / ̄\)「我が愛のため!まかり通らせてもらおう!!」
- 19 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/26(月) 01:14:05 ID:qcNktomQ0
- ( / ̄\)「いざ!!!」
身体を捻る半身の構えをとる。
鋼を思わせる肉体が柔軟なゴムの様にしなり、
否が応でも繰り出される技の果敢さを連想させた。
( / ̄\)「七転抜刀杉浦流奥義!!!!」 ← 飛天の御剣的な構え
( / ̄\)「えっと……」
( / ̄\)「ふ、腹中食糧強奪掌!!」
五指を全ての物を捻り切る牙に変え。
腕は全てを押さえ込む強靭な頸のように。
螺旋の動きで周囲の空気を巻き込んだ掌が、唸り声を上げて”地獄の駄犬”に襲い掛かる。
(∪゜ω゜)ギャワワンオ
でも――
_
( ゚∀゚)「その技名、絶対今考えたよな」
- 21 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/26(月) 01:18:08 ID:qcNktomQ0
- ( / ̄\)「勝った……いつでも闘いは虚しさを産むわ……。
それが例え愛のためだとしても」
( / ̄\)「では勝者の証、戦利品をば……」
< クーン
( / ̄\)「ん?」
( ・ω・)クンクンオ
_
( ゚∀゚)「子犬?そうか、奴は腹をこいつのために……。どうするロマ?」
( / ̄\)
( / ̄\)「七転抜刀杉浦流奥義……」
_
(;゚∀゚)「おま……、まじか!?」
- 22 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2012/11/26(月) 01:22:39 ID:qcNktomQ0
- ( / ̄\)「強奪食糧……分断拳……っ!」
チョップ デ チョッキン
( / ̄\)「はいはんぶんこ。パパと一緒にお食べ」
(*・ω・)クンクンオ
( / ̄\)「ごめんドックン……。半分だけど、肉まん……」
_
(;゚∀゚)「渡すんかい!唾液どころか犬の胃液にまみれた肉まん渡して
受け取る奴がいたら逆に引くわ!!」
('A`)
('〜`)モシャモシャ
_
(;゚∀゚)「く、食いおったーーー!!!」
(*/ ̄\)「さっすがドックン!心がひろーい!」
_
(;゚∀゚)「こ、心が広いというレベルか?」
恐ろしい。流石ロマが一目置く男だ。
一週回って畏怖の念を覚えてきた。
('A`)=3 ゲフー
管理人:まだ序盤もいいとこですが、投下ここまで、残念……。作者さん、続き待ってますよ!
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