2012年芸術の秋ラノベ祭りのようです
みんなの絵本『ξ゚听)ξぶどう売りの魔女とぶどう哲学のようです』



43 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:08:06 ID:Yx23OjVg0
ξ゚听)ξ 
昔々あるところに、一人の魔法少女がいました
魔法少女と言ってもみなさんが思うようなピチピチのソレではなく、既に二十歳を超えてしまったソレです
察するのが優しさというものです、察しましょう


ξ゚听)ξ ぶどうは、ぶどうはいりませんか?

自称魔法少女はぶどうを売り歩いていました
長くて黒いローブをずるずると街を練り歩き、熟れたぶどうをみんなにすすめます
しかしそこは常識ある街の人達、魔女の売るものなんて怖くて食べれません
誰にもぶどうが買われることはありませんでした


ξ゚听)ξ 売れないわね、んもうっ

彼女に他意はありませんでした
つまるところ、ただただ普通に、自分の作った美味しいぶどうを食べてもらいたかったのです
ジュースやお酒にしてみたらもしや、と考えたこともありましたが結果は代わりません
世間はボジョレー・ヌーヴォー一色です、老いも若きもボジョレー色に染まっていました


一粒でも食べてもらえたらなあ、そんなことを考えながら今日も彼女は売り歩きます


みんなの絵本『ξ゚听)ξぶどう売りの魔女とぶどう哲学のようです』


44 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:09:11 ID:Yx23OjVg0
ξ゚听)ξ ぶどうはいりませんかぁ! 美味しい美味しいぶどうですよ!

魔女(仮)は街角で声をはりあげます
しかし人々は無関心にその場を通り過ぎていくばかり 都会とはそういう所なのです
無口な他人と街に置き去りにされた人々で溢れかえった、ロンリロンリー切ない場所なのです


ξ゚听)ξ どうして誰にも買ってもらえないのかしら こんなに美味しいおぶどうなのに・・
       こいつらみんな舌がアホなのかしら、クソどもめ

ξ゚听)ξ あっ そこの子供、おぶどういらない?

( ・∀・) うわっ 魔法少女のおばさんだ・・ いらないよー 

ξ゚听)ξ ぶっ殺すぞ いっぱい食べないと大きくならないわよゥ

( ・∀・) 毒とか入ってそうだし・・

ξ゚听)ξ なんだと、お前を毒人間にしてやろうか

(; ・∀・) 毒人間って何!? 怖いぞこの人、うわーん!

ξ゚听)ξ あのやろう今度あったら剥製にする

魔女は心優しい人でしたが、少しばかり人付き合いが苦手でした
そのせいもあって売れないぶどうはますます売れず、結局一人で消費するばかり

45 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:10:22 ID:Yx23OjVg0
ξ゚听)ξ 今日も売れなかった はぁ、おいしいのになぁ・・ んーんまい
モグリモグリ

結局一つも売れず、自分で美味しいぶどうを頬張る魔女
一粒噛むごとに甘い香りが鼻から抜け出し、とっても幸せな気分になります
だけどこの想いが共有出来たら、もっと幸せになれるでしょう


ξ゚听)ξ 明日もまた来ようっと そんであのガキ見つけたらこr・・ ん?



  ヾヽヽ
  (;;::゚∋゚) ドゥードゥー
   ミ#__ノ
   ″″

ξ゚听)ξ あら、まぁ


魔女が明日の幸せ計画を立てている時、一匹の小鳥が目に入りました
体は傷つき目は淀み、今にも死んでしまいそうな状態
人間で言うなら落伍者といったところです 君たちみたいですね

46 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:11:18 ID:Yx23OjVg0
ξ゚听)ξ 可哀想に・・ そうだ、この小鳥にぶどうを食べさせてあげましょう ほら、おいで

(;;::゚∋゚) ドゥドゥ

魔女は小鳥にぶどうを食べさせてあげました
お腹の空いた小鳥は大喜び、目にはみるみる精気が宿ります
魔女の作るぶどうには、生き物を元気にさせるほどの美味しさがあったのです


(;;::゚∋゚) ドゥドゥ! ドゥドゥ!

ξ*゚ー゚)ξ ふふふ

小鳥さんに喜んでもらえて、魔女はとっても嬉しい気持ちになります
人には食べてもらえなかったけれど、それでも魔女は大喜び
お腹いっぱいになるまで食べさせてあげました


(;;::゚∋゚) ドゥードゥ! ドゥードゥ!

ξ゚听)ξ あら、懐かれちゃったかしら

(;;::゚∋゚) ドゥー!

ξ ゚ー゚)ξ ・・いいわ、飼ってあげる うちに来なさい

こうして魔女は小鳥を拾い、育ててあげることにしました
そんなにお金は無いけれど、自分が作ったぶどうならたくさんあります
たんせいこめて作ったぶどうで、小鳥を元気いっぱいにしてあげようと思ったのです

48 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:12:14 ID:Yx23OjVg0
そして数ヶ月──
小鳥はぶどうを食べながら、すくすくと育ちました




                   ヾヽヽ
          ,,.ィ'''フ''''=、r'"~ ( ゚∋゚) '''''", `ヽr''"`ヽ、 < ドゥー
        ,r'"´ ノ"    )=、 ̄ ̄,,..ィ'"´i       ヽ、
         (       ノ  ´ ̄ `Y"´            i
           )     __,,..         レ      _,,,,、       j、、
        r''ヽ. ,.ィ'''i"        J   ,,.ィ'"~  `'ヲ''ー-、ノ、 ヽ、
       / ,,.イ')'"  人        ,,l、        ノt   ) `ヽヽ
     /   /   / `ゝ、       人       ,,イ  jt、 ヽ    i
    f ,   ノ   /、   `ー--;::-ニ"_,ゝ=---‐''"    ノ ヽ、 ヽ  t、、
     )'  f   ノ ヽ、 r  、 f"   `i´ ̄` Y  `ヽ /   ゝ-,ヲ'''   )
  .   ( ,.ィ''ーr"~    ヽj  ミi      !    j'   | /       ,r"    ft
    ノ、,ノ   ヽ,     `i  、〉、.__,人,___,..イ、,i" j''       (   ,ノ j
   ( t、    l      i  ヽf     Y    ,j,.  ,/      ) ,.イ´ ノ
   fヽ ヽ、   l      l ヽ、    .|   ノ ,. /     ,.イ '"ノ   ノ
   t i   l、.  t      l  、j`ー‐‐'`ー="レ' j'     // / ,/



ξ゚听)ξ どういうことだよ


元気に育った小鳥を見て、魔女も手放しの大喜び!
魔女の作るぶどうには不思議な力があり、小鳥はいつしか大きな翼を生やすほどに成長したのです

ξ゚听)ξ 一ミリも喜んでねぇよ、翼退化してるぞおい

50 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:13:23 ID:Yx23OjVg0
( ゚∋゚) 魔法少女様 数ヶ月前、私の様な畜生を救けて頂き真に嬉しゅう御座います

ξ゚听)ξ しかも人語解しやがる・・ どうなってんだってばよ

( ゚∋゚) 貴方様の作った葡萄を食べてからというもの、全身に力が溢れるようです
     どうか私めに恩返しをさせて下さい

ξ゚听)ξ 別にいいけど・・ じゃあ家事とかよろしく
       あとぶどうの収穫も手伝ってもらおうかしら

( ゚∋゚) 有難き幸せ

こうして回復した小鳥は魔女のため、身を粉にして働きました
どの仕事も一生懸命にこなしましたが、ぶどう畑で働いている時の顔は本当に幸せそうでした
彼にとって魔女とぶどうは自分の恩人なのです、彼はこの二つを心の底から愛しました


そして彼は気付きました、魔女が本当に望んでいることを
そう、たくさんの人にぶどうを食べてもらいたいという魔女の願いです
小鳥は魔女に切り出しました

52 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:14:03 ID:Yx23OjVg0
                      ヾヽヽ
                     (  ゚∋゚)  < 魔法少女様、お話があります
                 __,,.= '"::l:. ':: : : :::'' .:': : : . .  ヘ
                ,r.''" 、:`' : : :;:. ゙;:.:.:'",:':.:.:: : : : ' '   .`ヽ、
                / , ' ..: :' '゙ ' 、.,:レ ' ". : ' '  :'  .:    : ::. :Y
             l .: ,.':..    .,;'     ゙':、..   :  .'   . . :.::..:.:l
              人::'´   `'::'⌒     `:.::::l、..'  . . : :.:.:.:.:./
  .          /,  ゙f : : : : : ::'l、..  .. . . : : : : /⌒ヽ .,r‐.ィ"´ .i'
           ,'.,'  : ゙i、: : : : ;,l、: : : : : : : : ,-i'  : r   .:. . .: :.ノ
          ,イ i:. . : ⊥::'__  :'  `'': : :' '"彡}: : : ;' :  ::' :.:.:,:':/
        y'.ィ'"゙ヘ": : : : :  ̄ ''''=-..、∠ニl´‐-〈  .:' .:'´ :〃
         ,!.:.. .::'"''X.、:. : . .      `' :..   `: ´ .:' //
       i' `' :  .,‐- ..,≧、'':: .., : : : . ..  -_゙ー ::- '.:' //
       ゙!、:.:.:.: : : : :..:,.;.,: : `ト、: : : :,,: : . .   `''" ./::/
        `¨¨'' ‐- +-‐ ''¨´l::'"`ト .,,_:_: : : : ::,.. _/:::/
             ,!: i':..: : :{": : : : : : : :~7''‐-'ー'l:.:.:./
 .              / .::r'' '''tr‐-:: : 、: : :::,': : : : :.:,':.:.:.l
             / ゙: ::'.  :'    : : :,:': : : : .:,::': :.:.:{



ξ゚听)ξ おいやめろ、無駄に行数使うんじゃねえ

53 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:14:55 ID:Yx23OjVg0
( ゚∋゚) 魔法少女様、お話があります 実は私めに葡萄売りのお手伝いをさせてほしいのです

ξ゚听)ξ え? そんなの別にいいわよ、もうたくさん働いてもらってるし・・

( ゚∋゚) 魔法少女様 私はあなたのもとで、葡萄哲学を学びました

ξ゚听)ξ ぶ、ぶどう哲学?

( ゚∋゚) 人間、一人では生きてゆけません

( ゚∋゚) そう 葡萄の様に、互いが一つの房で実を結び、コミュニティを形成していかねばならぬのです

( ゚∋゚) コミュニティ、それは助け合い

( ゚∋゚) 私は葡萄の様に、貴方様の力になりたいのです どうか働かせて下さいませ

ξ゚听)ξ (なに言ってんだコイツ)

魔女は小鳥の発言にいたく感動してしまいました
ぶどう哲学! 荒んだ世界でうしなわれてしまった大切なことを、この小鳥は一人で学んだのです!
我々人類の最後の希望! それがぶどう哲学!!

55 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:16:07 ID:Yx23OjVg0
小鳥は魔女とともに街角に立ち始めました
何とか魔女を喜ばせてやろう、その一心で声をだします

ξ゚听)ξ ぶどうは、ぶどうはいりませんか?

( ゚∋゚) いりませんか

(; ・∀・) うわっ・・ 魔法少女のおばさんが妙なの連れてきた・・

ξ゚听)ξ あ? なんだいつもの糞ガキか どう、今日はぶどう食べたくない?

(; ・∀・) いらないよ・・ ていうかその隣のキメラみたいなのは何なの?

ξ゚听)ξ ぶどう食わせてたらこうなったのよ どう、君も肉体改造しない?

(; ・∀・) このぶどう食ったらこうなんの!? 誰がこんなの食うか、言いふらしてやろっ!

ξ#゚听)ξ あぁん!? この糞ガキマジでぶっ殺す! 待ちやがれ! 内蔵えぐりだす!!

( ゚∋゚) お待ち下さいませ魔法少女様 殺生はいけませぬ

ξ#゚听)ξ 何でよ! 一人ぐらいどうってことないじゃない!


子供をバラそうとする魔女を小鳥は丁寧にさとします
(バラすとは殺して解体するという意味です)

56 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:17:10 ID:Yx23OjVg0
( ゚∋゚) 魔法少女様、たわわに実ったこの葡萄を御覧ください

ξ゚听)ξ は?

( ゚∋゚) 葡萄は一つの房に沢山の実をつけます

( ゚∋゚) しかし決して粒同士が争い合うことはありません
     一つの粒だけが大きな主張をし、巨大な実となろうとはしないのです

( ゚∋゚) 一粒一粒が互いに遠慮しあうことで、そこには調和が保たれます

( ゚∋゚) それ即ち、和を以て貴しと為す譲り合いの精神

( ゚∋゚) 思い通りにならないことがあっても、こちらから譲歩するのです 相手もいずれ分かってくれるでしょう
     葡萄がそう教えてくれました

ξ゚听)ξ (本格的になに言ってんだコイツ)

魔女は驚きのあまり声が出ませんでした
そう、自分が忘れてしまっていた道徳心を小鳥から、ひいてはぶどうから再認識したのですから!
ぶどうにこんな素晴らしい知恵が隠されていただなんて! なんという叡智!
ああ、ぶどう哲学! 素晴らしいぞぶどう哲学!

57 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:18:32 ID:Yx23OjVg0
さて、それからも彼らは街角に立ち続けました
時には積極的に売り込もうともします
しかし一向ににぶどうは売れません


ξ゚听)ξ やっぱりだめみたいね はぁ

( ゚∋゚) 魔法少女様 物事、酸いも甘いもあって当然です

( ゚∋゚) いずれ甘き成果となるでしょう そう、葡萄の様に・・
     全ての物事は葡萄の仮象に過ぎないのですから

ξ゚听)ξ (だから意味わかんねーんだよコイツ)


落ち込む魔女を、小鳥はぶどう哲学を以って励まします
葡萄哲学は生活のちょっとした一場面にも有効なのです
なぜなら人生とは生活の積み重ね、日々の生活にも有効な思想こそが真の力ある思想
痒い所にも手が届く、それがぶどう哲学!



しかし来る日も来る日も売れないと、ぶどうの叡智を吸収した小鳥も焦ります
頑張って売り込もうとしますが、彼の肉体を見ると人々は恐れをなして逃げていくばかり
彼の大きな体は、ぶどう売りの邪魔になるだけだったのです

59 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:19:30 ID:Yx23OjVg0
( ゚∋゚) (私は魔法少女様の力に、それも真の力になりたい)

( ゚∋゚) (しかし私の大きな肉体がその障害となる)

( ゚∋゚) (どうすれば良いのだろう・・ 葡萄様、私めに知恵をお与え下さい・・)

小鳥がぶどうに祈っても、ぶどうは何も答えてくれません
ぶどうの偉大なる知恵は我々が汲み取らねばならないもの
だからこそ、得られた知識は我々に深く身につくのです
時には厳しさを以って我々に立ちはだかる、それがぶどう哲学


彼は悩み続けました
結局自分は魔女の力になれない、周りの手伝いはできても真に望んでいることを叶えてやれない
いつしかそれは絶望にも似た色合いを帯び始めます


ξ゚听)ξ ぶどうは、ぶどうはいりませんかー

( ・∀・) 今日もいらぁ

ξ゚听)ξ 買ってけクソが

( ・∀・) いーらね

( ゚∋゚) ・・・・・・


そうして小鳥はある日、大きな決意をしました

61 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:20:33 ID:Yx23OjVg0
( ゚∋゚) 魔法少女様 少し時間をもらってよろしいでしょうか

ξ゚听)ξ え? 別にいいわよ、いようがいまいが変わらんし

その言葉を聞くと、小鳥は少しだけ悲しそうな顔をしました
だけどすぐに力強い表情に戻ると、どこかへと歩き出します


ξ゚听)ξ ぶどうは、ぶどうはいりませんかー

( ・∀・) ねぇ、マッチョ戻ってきたよ

ξ゚听)ξ あら本当ね、なんなのかしら

戻ってきた小鳥の手の中には、謎の液体の入った瓶がありました
そしてすぐさま魔女に切り出します


( ゚∋゚) 魔法少女様 私は貴方様に恩返しがしたかった

( ゚∋゚) しかし私は木偶の坊、貴方様の力になるどころか邪魔をしてばかり

ξ゚听)ξ まぁ邪魔っちゃ邪魔だけど・・ お前汗臭いし・・ ムワッとするし・・

( ・∀・) いい香水知ってるよ

( ゚∋゚) そこで私は決意しました ・・いえ、葡萄が決意させてくれました

ξ゚听)ξ は?

( ・∀・) ?

62 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:21:42 ID:Yx23OjVg0
( ゚∋゚) 葡萄の役目とは、それ即ち食べられること 自身の身を捧げる、自己犠牲の精神

( ゚∋゚) これぞ究極の葡萄哲学 貴方様ならお分かりになってくれるはず

ξ゚听)ξ だからしらねーよ、なんなんだよぶどう哲学って お前と私の温度差がさっきからすげーんだよ

魔女は目を見張りました
ああ、どうしてこの小鳥はこれほどまでに賢いのだろう! そして私のことを考えてくれているのだろう!
感極まって目には涙がきらめきます 葡萄哲学は感動の哲学なのです


( ゚∋゚) 私はずるずると貴方様に迷惑をかけたくはない ですから

( ゚∋゚) バシャッバシャッ

ξ゚听)ξ !?

( ・∀・) !?

小鳥は、持ってきた液体を頭からかけました
そう、それは────食用油

63 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:22:33 ID:Yx23OjVg0
ξ;゚听)ξ えー・・ ちょ、ちょっと待って・・ あんた何・・ 何してはんの・・ えぇ・・ まさか・・

( ゚∋゚) 魔法少女様 貴方様に貰った命、お返しします・・ どうか美味しくお食べ下s
シュッ

(;;:从∋从 
ボッ

(; ・∀・) うぎゃああああああああああああああああああああああああああああ!!

ξ;゚听)ξ (ええええ・・ なんか・・ なんか知らんけどマッチョ自殺した・・!)

(;   ∀) うわ、な、なんか臭・・ おええええぇぇぇ!! 人肉の焼ける匂いがするよー!!
ゲボシャアァァ

ξ;゚听)ξ (くせぇ・・)

魔女は大きな悲しみのあまり、膝から崩れ落ちます
側で見ていた子供は、小鳥のその犠牲心に心を打たれて泣き叫びます
小鳥は… 小鳥は自身の命を、心優しい魔女に捧げたのです…



燃えゆく炎の中、小鳥はこう願いました
もし生まれ変わったら、美味しい美味しいぶどうになりたい、と それだけを願いました…
こうして小鳥の悲しい、けれどもぶどうに満ち溢れた生は幕を閉じたのです────



ξ゚听)ξ (なんで死んだんコイツ)

64 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:23:39 ID:Yx23OjVg0
ボオオオオォオォォォ

(; ・∀・) おええぇ・・ なんか壮絶な場面に立ち会っちゃったよう・・! ぐええぇぇっぷ・・!

ξ゚听)ξ (わけわからん・・ いいや、全部忘れてどうぶつの森やろ)
スタスタ

(; ・∀・) !? うわ、無表情で帰ってく! 後始末しろよおい! 公共の場所だぞ! なんてぶどう売りだよ、もう!
       幼い子供にグロテスクな光景みせつけやがって!

(; ・∀・) 全く、変なトラウマ植え付けられちゃったよ! 焼身自殺するマッチョなんて一生見たくな・・

(; ・∀・) (・・うん? マ・・ マ、マッチョ・・?)

( ・∀・) (マッチョ・・ マッ・・ マ、マッチ・・ョ)

( ・∀・) (マッチ・・ 魔法少女・・ 魔法・・ 少女・・ おばさん、少女・・ 燃える・・ マッチ・・ 少女・・ おばあさん・・)

( ・∀・) !!!!


::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::



川 ゚ -゚) ──こうして小さなアンデルセン少年が見たワンシーンが
     のちの「マッチ売りの少女」となりました ぶどうとマッスルに感謝しましょう

('A`) ばかやろう


〜Fin〜

67 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2012/11/23(金) 02:24:34 ID:Yx23OjVg0
おわりです
幼きアンデルセン少年と炎上するマッスルが一緒に描かれている絵も最後に使おうと思ったんですが
RESTさんを穴が空くほど探しまくってもアンデルセン少年がいませんでした ふざけるなよ貴様等、なんなんだこの祭りは
それはそうとNo.35の方、素敵な絵をありがとうございました



支援イラスト『アンデルセン少年と炎上するマッスル』 同スレ>>379より


トップ2012秋ラノベ祭り投下作品一覧みんなの絵本『ξ゚听)ξぶどう売りの魔女とぶどう哲学のようです』
元スレ
inserted by FC2 system