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162 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 17:40:49 ID:EKPVPPDs0
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163 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 17:42:26 ID:EKPVPPDs0
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素直さんの震えも治まり、目に入った公園のベンチに腰を下ろした僕たち。
夕暮れも過ぎ、辺りの薄暗さが強くなってきた。公園内の切れかけた電灯がポチポチと点き始めると
素直さんが口を開いた。
川 ﾟ -ﾟ)「さっきは、ありがとう……」
（ ＾ω＾）「あ、ううん。気にしないで良いお」
川 ﾟ -ﾟ)
（ ＾ω＾）
川 ﾟ -ﾟ)
（； ＾ω＾）「……」
そしてまた沈黙。
というか、まずい。なんで。どうして。終わったんじゃなかったのか。
（； ＾ω＾）（何で、まだフラグがあるんだお……！ ）
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164 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 17:44:43 ID:EKPVPPDs0
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|＼ ﾋﾟｺｰﾝ！
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|:.:ﾘﾊ弋::ﾘ 弋::ｿ}|:.::i ）:.| ＼:::; ;;;ゞ゛//;;ヾゞ
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i }ヾﾚﾍﾊ. | /: : : ｲi i l ノﾉ;;; ;;:illヽ
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ゞ__r―-＼ヽ! 〃ｲi／ ﾉ l
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ｋ'ヽ ｌ ｀ﾐ l
|ﾉ´＞ ヽ ﾉ
| レ ＞､ _,， -‐'"
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素直さんの頭には、まだ旗が立っていたままだったのである。
あの抱き着いてきた変態は、関係ないのか？だとすれば、どこだ。
朝のように、どこかで事故でも起こるのか。
もしかして、今日は何も起こらず明日、明後日……いつか起こるのか？
川 ﾟ -ﾟ)「……実は、ストーカーみたいなことされてて」
（； ＾ω＾）「え！？ 」
ξ；=⊿=)ξ ﾌﾞｰｰｰｰｰｰｰｰｯ
川；ﾟ -ﾟ)「あ、えっと……保健室の話、ストレスとか……あと、助けてくれたし、言っておかなきゃと思って」
（； ＾ω＾）「あ、あぁ……うん」
びっくりした。
僕の事かと思った。
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165 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 17:46:46 ID:EKPVPPDs0
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ｋ'ヽ ｌ ｀ﾐ l
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ξﾟ⊿ﾟ)ξ「立派なストーカーじゃもんな」
（ ＾ω＾）（うるさい）
川 ﾟ -ﾟ)「毎日、誰かに見られてるような気がしてたんだけど」
川 ﾟ -ﾟ)「変な手紙も来るし、夜も習い事の帰りに追いかけられたことあって……」
（ ＾ω＾）「……」
川 ﾟ -ﾟ)「そのせいで、眠れない日が多くなっちゃってね……」
川 ﾟ -ﾟ)「警察に行ったら、殺すって手紙あって……」
川 ﾟ -ﾟ)「うん、でも今日、ブーン君たちが助けてくれたから……」
川 ﾟ -ﾟ)「捕まるかは分からないけど、なんか……」
川 ；-；)「ほっと……して……」
（； ＾ω＾）「！？ な、泣かないでー……ほらー、笑って笑って―…… 」
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166 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 17:47:36 ID:EKPVPPDs0
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安心したせいか、泣き出してしまった素直さんに対して僕は精一杯のフォローを入れる。
こういう時、どんな話をすればいいのだろう。どんな声をかけてあげればいいのだろう。どんな顔をすればいいのだろう。
僕は何もわからない。ので、持てる知識を総動員して対応をする。
（ ＾ω＾）「そ、そうだ！ ジュース！ ジュース買ってくるお～！ 泣かないで～！ 笑って～！ 美味しいよぉ～！ 」
多分失敗だこれ。
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「失敗だわこれ」
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167 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 17:49:09 ID:EKPVPPDs0
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ベンチから離れたところにある自販機で、僕はジュースを買う。
素直さんの話から、どうやらあの変態の所為で相当参ってしまっていたようだ。
本来なら助けが誰も来ないであろう場面に僕たちが出くわし、助けた。
だからつい、話した。だから心が、緊張が解れてしまったのだろう。
そして思わず、泣いてしまったのだろう。
（ ＾ω＾）「お、当たりだ」
ボタンをもう一度押し、ジュースを買う。
当たりとはついてると思うが、この状況ではいささか……いや、話の種には出来るか。
戻ったころには素直さんも落ち着いてるだろう、その時に当たりの事を自慢してやろう。
（； ´ω｀）（でもフラグどうしよう……）
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「ほんとそれな」
僕はジュースを両手に、頭に旗の生えた彼女の所へ戻るのであった。
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168 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 17:49:55 ID:EKPVPPDs0
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169 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 17:52:56 ID:EKPVPPDs0
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二二二二二二二二 ﾞｰl , ',:===.､` .,!'′ ::::::::::::| .||内| | ／ﾊ ／ / ＼
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('A`；) 「ぜぇ……ぜぇ……」
(；´・_ゝ・)「ﾌﾞﾋｨ……ﾌﾞﾋｨ……」
(；´・_ゝ・)「な、なんなんだよお前らぁ！ 」
(´･ω･`)「はい捕まえた」
('A`；) 「おぉ、さすがマッチョ。すげぇ力だ」
(；´・_ゝ・)「ｸｷｨｨｨｨ！！！ 離せ、離せ！！！！ 」
(´･ω･`)「暴れない暴れない。警察にも電話したし、大人しくしようねぇ」
(；´・_ゝ・)「ぼ、僕にこんなことして良いと思ってるのかぁ！？ 」
('A`) 「お約束の展開で、良いところのお坊ちゃんか？」
(´・_ゝ・｀)「いや普通のニートだよ」
('A`) 「なんだよ……」
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170 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 17:56:22 ID:EKPVPPDs0
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ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ ';:::::;ｨ'" ~`､:::ﾐ; . . ...::::::! .|.＿_ | | ● ● | ﾑｷｨ！！
ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ 〈::::;' ／ ＼ ; ::i' . ..::::::::::::::| ||〓| | ヽ （__人__） /
ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ ,};;! ● ● i;;;!､ .::::::::::::::::::! .||矢| | ､.,＿ イ
ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ | ﾞｌ．'; ＞ ∴ｉ|ﾞ | ::::::::::::::::::! .||羅| | -―{ ＼ ／jー-
二二二二二二二 ﾞｰl , ',:===.､` .,!'′ :::::::::::::::| .||内| | -‐∠ ...:小 ､:::￣::::::人:.. ＼__
─┬─┬─┬─ ／ヽ、 .‘ﾆニﾆ' _,r'ｉ￣ヽ. :::::::::::::::| .|| ／ ´￣ -=ﾐ /ﾆ=―-- く´ ヽ 、
┬┴┬┴┬┴,,-‐/ lゝﾆ`ー--‐'"_ノl┌、ﾍ、 ::::::::::| . / 八 ∨ __ } ,
┴┬┴┬ ,／ /,. ﾍ .ｌ ヽ`ニニニ"∠l/ ＼ト、::::::| .{ ､__, ヽ _ ｨ´ ､__ ,i､ ´ ゝ ﾉ } ',
┬┴┬ ,／ '" `l l' ` ＼ :::| .〉 ⌒{ ⌒ヽ ＼ ￣｀| 厂 く |
┴┬ ,/ . l l・ `; | ′ ー=ﾐﾊ、 |ﾆ=‐ / ﾉ Ｙ '，
─┴ ,i' l l `i i /ヽ ￣￣ | | } __ 二ﾆ=‐' ―､--､- !、, '´ く }
━ ,ﾉヽ., i ,／ ｌ i i i | / ヽ ━ ∨ﾘノ 〈 ￣ }///! ／ ｝ !
/ i、 i /ﾞ ／ l .i・ i i l/ , 〈 V ｖ ｰ-≠-‐ ,!｡s≦ ﾉ:Y
,i| ＼ ヽl,/ ／ i ＿＿＿＿ ＼ i Y /ﾉ l、 ゝ _人 ..｡s≦ イ ｝
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(´･ω･`)「悪いけど目撃者もいるし、ばっちり抱き着いてたから服の繊維とかでアウトなんじゃない？知らんけど」
('A`) （服を脱いだお前も十分アウトだよ）
(；´・_ゝ・)「ｸｷｨｨｨｨｨｨｨ！！！ 可愛い子を見たら抱き着くのは当たり前だろう！？ 」
(；´・_ゝ・)「彼女を今日初めて見たけど、正直我慢できなかった！！！！ どうせ学校でも誰にでも股を開くようなビッチだろう！？ 」
('A`) 「なぜそういう発想に至った」
(´･ω･`)「やれやれ。ま、とにかく警察が来るまで待とうか」
('A`) 「そうだな」
(；´・_ゝ・)「離せよおおおおおおおおおお！！！！ 」
('A`) 「……ブーン、しっかり送れてっかなぁ」
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171 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 17:56:47 ID:EKPVPPDs0
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172 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:09:35 ID:EKPVPPDs0
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二二ｌ二二ｌ二二ｌ二二!. ヽ ヽ .i .| .i .|.l | _|二二ｌ二二ｌ二二ｌｌ |i:;.i:i;;;;|
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j /,. ヽ .l .| .i |｀ヽ| ノﾉ;;; ;;:illヽ
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（ ＾ω＾）
（； ＾ω＾）「は！？ 」
ξ；ﾟ⊿ﾟ)ξ「なんと」
川；ﾟ -ﾟ)「……」
（ ´∀｀）「おぉっと、お前か？ お前なんだ？ あ？」
ジュースを両手に持って戻った僕を出迎えたのは、包丁を手に素直さんに迫る男であった。
目の焦点が合っておらず、口の端に大量の泡を作っている。薄暗い中でも顔が真っ赤になっているのが分かる。
酔っぱらっているのかもしれないという呑気な考えは、しかしはっきりとした足取りと声、しっかりと握られている
包丁で消え去る。
（； ＾ω＾）「な、なんだおお前……す、素直さんから離れろ！ 」
（ ´∀｀）「ああああぁぁぁぁ！？ お、お前、お前お前お前！ お前こそなんだ、彼女のなんなんだ！ 」
（ ´∀｀）「彼女は僕の物だ！ お、お前こそあとから出てきたくせに何なんだよぉ！！！ 」
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173 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:12:01 ID:EKPVPPDs0
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二 !. ヽ ヽ .i .| .i .|.l | ／_| / ｝:i:i|i::.∧ ｢ │:/ ＼| ＼
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僕の声を遮るように声を荒げ、包丁を振り回す男。
年は２０と少し、大学生くらいだろうか。
ちらりと見る素直さんは怯えてしまい、動けそうもないようだ。
（； ＾ω＾）（フラグは、これだったのかお────！ ）
（； ＾ω＾）（ツンさん、なんとか……）
ξ；ﾟ⊿ﾟ)ξ「悪霊相手だったら出来るが、一応あんなんでも人間じゃからな……」
（； ＾ω＾）（……）
どうやらツンさんに頼ることは出来ないらしい。
先ほどと同じように火事だと叫ぶかと考えるも、僕と素直さんの距離は離れているうえに相手は刃物持ちだ。
何をされるか分からない。
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174 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:13:41 ID:EKPVPPDs0
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// '"´ ￣'＜/ | ┳ ヽ /::/::.::.::.::.::.::.::.＼::.::.＼ .ゞヾゞ;ゞ
/ '" ＿ ｀ヽl '⌒)|.| /::/::.::.:/:|::.::.::.::.::.::ヽ::.::.:ヽ ;"; ゞ; ;
/ '~´ ::::::::: ー-､ ', |.| '::.:|i::.ｉ::.j| |::.ヽ :|ｉ:.::.::|::.:.l::.ﾊ ;"ヾ
| ::::::::::: l |:| i::.::|i::.ト八|＼jー＼::|::..:i.::.::| ゞ; ; ;
| ┌──┐ ｜ |.| |::.::|iYf:心 ヽ ィ行ﾊ|:.::.|::.::| ゞヾ.,
＼、 └──┘ ノ |:| |:.:ﾘﾊ弋::ﾘ 弋::ｿ}|:.::i ）:.| ;;ヾゞ
_ ---‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜ |:| ∨|::.:: ' U:.:.:|::.::.|
ｒ'"";;; /´ l l ＼ | r-ヽ ｀ヽ |:| | i人 ｎ /::.::||:::.:|
i;i;i;i;i;/ | ヽ .>､ r'__..>＞ | ＿＿＿＿＿_|;|_ ,,,,,, ,l::∨ ≧ｭ イ V::..||.::.:|
iii;i;i; | ヽ .|＿ヽ.イ .〈Y´ i ｀''１ | |三三三三三三三|| ,iiiii;;;:V|::.::./r} ∨::.::i|::.::.:|
iwW |. 、 < ´ .i | i | | | 三三三三三三三|| iiiii イi:i:/::.:/:卜＿＿/!::.::八::.|_
二 !. ヽ ヽ .i .| .i .|.l | ／_| / ｝:i:i|i::.∧ ｢ │:/ ＼| ＼
｜ / ヽ i .| i |l ..| ￣￣￣￣￣|_| | |:i:i|i::ﾊ. | |厶 /i// ヽ
j /,. ヽ .l .| .i |｀ヽ| i }ヾﾚﾍﾊ. | /: : : ｲi i l
━ | |: l/ .| ヽ| .l ━━━━━━━ }/ ヾiﾄ: : :l ｍ /: ／i イ l ／ l ━━
| |: / l /.＼ ヽ ゞ__r―-＼ヽ! 〃ｲi／ ﾉ l
| | / .l 〉 ＼l / / ／ `''＜_廴,L -=≦- ﾉ !
| | ／＿_,..--'┬-イ | ｋ'ヽ ｌ ｀ﾐ l
|＝＝=:| ／―‐┴''"´￣￣l | |ﾉ´＞ ヽ ﾉ
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（； ＾ω＾）「お、落ち着こうお……」
（ ´∀｀）「ああああああああああああああ！？ お、落ち着いてる！ 僕は落ち着いてお前をぶっ殺してやる！！！！ 」
（ ´∀｀）「ずっと、ずっとずっとずっと見てた！ 彼女を守ってきた！ 彼女を虐めてきたやつだって排除してやった！ 」
（ ´∀｀）「練習だって一杯やったんだよ？ 家で一生懸命勉強した。一杯一杯刺して勉強した！ 」
（； ＾ω＾）「！？ 」
こいつ、まさか噂の不審者か？
というか、排除って……まさか人を殺している、のか？
（ ´∀｀）「ねぇ何で！？ なのに何で！？ なんでこいつと一緒にいるの！？ 」
川；ﾟ -ﾟ)「ひっ」
（ ´∀｀）「僕でしょお！？ 一緒に居るべきなのは！ 隣にいるべきは僕だろ！？ なあ！！！！！！ 」
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175 名前：名無しさん[] 投稿日：2017/08/20(日) 18:14:33 ID:EKPVPPDs0
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// ∧ ヽ、 ,,ィ┐ ` ; ; ゞ゛ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ., .ゞ
// '"´ ￣'＜/ | ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ
/ '" ＿ ｀ヽl ヾ ; ;";ヾ; ;"/" ; ;ヾ ;ヾ "゛;"; ゞ; ;
/ '~´ ::::::::::ー-､ ', ゞゞ; ;ゞ ;" "ゞ ; ;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ
| ::::::::: l ゞ:.y.ﾉゞ ; ;ヾ ; ;ゞ ;" "ゞ; ; ;
| ┌──┐ ｜ ゞ ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ.,
＼、 └──┘ ノ ＼:::; ;;;ゞ゛//;;ヾゞ
_ ---‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜ |:| |i!ｉ:;;;:;i:|ソ
ｒ'"";;;ゝ, , ,,,,,, , /´ l l ＼ | r-ヽ ｀ヽ |il.i:::. :;;)
i;i;i;i;i;;;;::.ヾ. r"iiiii;;ﾞ;:、, / | ヽ .>､ r'__..>＞ | ,,,,,, , ,,,,,, , ||iii;i.;..;|
iii;i;i;i;;;;::::::::iiii;;;;;:::::::iiiii;( | ヽ .|＿ヽ.イ .〈Y´ i ｀''１ | | | ,iiiii;;;::..ﾞ ,,iiiii;;;::. ﾞ ,. |ii:i;;;:;ｉ:|
iwWwii i w wiiwWwiiii |. 、 < ´ .i | i | | | | iiiiii;;;;:::::::iiiii;;;;;:::::::ｉ..||iii;i.;..;|
二二ｌ二二ｌ二二ｌ二二!. ヽ ヽ .i .| .i .|.l | _|二二ｌ二二ｌ二二ｌｌ |i:;.i:i;;;;|
｜ / ヽ i .| i |l ..| |iii;i.;...;;|
j /,. ヽ .l .| .i |｀ヽ| ノﾉ;;; ;;:illヽ
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素直さんに包丁を突き付け、近づく男。
（； ＾ω＾）「ま、待て！！！ 勘違いしてるお！！！ 」
咄嗟に、何とかしたい一心で声を上げてしまった。
（ ´∀｀）「かん……違いぃ……？」
（； ＾ω＾）「そ、そう！ そう、勘違い、ですお」
（ ´∀｀）「……」
（； ＾ω＾）「ぼ、僕は彼女と何の関係も
（ ´∀｀）「一緒にいたじゃあないか！ 」
（； ＾ω＾）「ち、違うんです違うんです！ そ、相談されたんです！ す、好きな人にどう接すればいいか分からないって！ 」
（ ´∀｀）「……あ？」
（； ＾ω＾）「か、彼女……いつも自分を守ってくれてる人が居るって。で、でも声をかけられないって」
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176 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:16:05 ID:EKPVPPDs0
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// '"´ ￣'＜/ | ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ
/ '" ＿ ｀ヽl ヾ ; ;";ヾ; ;"/" ; ;ヾ ;ヾ "゛;"; ゞ; ;
/ '~´ ::::::::::ー-､ ', ゞゞ; ;ゞ ;" "ゞ ; ;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ
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| ┌──┐ ｜ ゞ ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ.,
＼、 └──┘ ノ ＼:::; ;;;ゞ゛//;;ヾゞ
_ ---‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜ |:| |i!ｉ:;;;:;i:|ソ
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i;i;i;i;i;;;;::.ヾ. r"iiiii;;ﾞ;:、, / | ヽ .>､ r'__..>＞ | ,,,,,, , ,,,,,, , ||iii;i.;..;|
iii;i;i;i;;;;::::::::iiii;;;;;:::::::iiiii;( | ヽ .|＿ヽ.イ .〈Y´ i ｀''１ | | | ,iiiii;;;::..ﾞ ,,iiiii;;;::. ﾞ ,. |ii:i;;;:;ｉ:|
iwWwii i w wiiwWwiiii |. 、 < ´ .i | i | | | | iiiiii;;;;:::::::iiiii;;;;;:::::::ｉ..||iii;i.;..;|
二二ｌ二二ｌ二二ｌ二二!. ヽ ヽ .i .| .i .|.l | _|二二ｌ二二ｌ二二ｌｌ |i:;.i:i;;;;|
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j /,. ヽ .l .| .i |｀ヽ| ノﾉ;;; ;;:illヽ
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自分でも何を言っているのか分からない。
だけど、男の動きが止まる。
だから喋るのを止めるわけにはいかない。
なるようになれ、だ。もう、どうにでもなれ！
（； ＾ω＾）「そ、そう。先ほどのあなたの話で僕は分かったんです！ ははーん、守っていたのはあなただったと！ 」
（； ＾ω＾）「と、いうことは……？」
（ ´∀｀）
（； ＾ω＾）「そう、彼女はあなたの事が好き！ どう接したらいいか分からなくて、悩んでいたんです！ 」
（ ´∀｀）「……へへ」
（ ＾ω＾）（あ、ちょろい）
（ ´∀｀）「なんだ、好きならそう言ってくれよ。へへへっ」
川 ﾟ -ﾟ)「え、やだ。嫌いだよこんな人」
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177 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:18:46 ID:EKPVPPDs0
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'::::|:::::::|::/､/ |::::/::/ ﾏ:::|:::::::. ヾ ; ;";ヾ; ;"/" ; ;ヾ ;ヾ "゛;"; ゞ; ;
,::::::|:::::::|/イ__ノ{从/ヽ__从j:::::: ゞゞ; ;ゞ ;" "ゞ ; ;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ
/::::::|:::::::| 〇:::::::::::::〇 }:::::::| ゞ:.y.ﾉゞ ; ;ヾ ; ;ゞ ;" "ゞ; ; ;
/::::::::|:::::::| rfh_rfh |:::::::| ゞ ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ.,
,:::::::::: |:::::::| r| ||h|.||| {ﾉ:::::::: ＼:::; ;;;ゞ゛//;;ヾゞ
, :::::::::: |:::::::ﾄ、 ,'. | .| 人:::::::,| |i!ｉ:;;;:;i:|ソ
ｒ'"";;;ゝ, , ,,,,,, , /:/::::::::::|:::::::|:| .| | !:::|::::::::}| |il.i:::. :;;)
i;i;i;i;i;;;;::.ヾ. r"iiiii;;ﾞ;:、, {:/i:::::::::: |:::::::|.> ┴-､ |＿ﾄ〈::|::::: ; , ,,,,,, , ||iii;i.;..;|
iii;i;i;i;;;;::::::::iiii;;;;;:::::::iiiii;(○)(O) i/ |::::::／{::::./- ､ .Y }ヽ|:::::/ i;;;::..ﾞ ,,iiiii;;;::. ﾞ ,. |ii:i;;;:;ｉ:|
iwWwii i w wiiwWwiiiiヽｌﾉヽｌﾉ/ j::::/ |::/ ＼∧__,/イ j:::/､ i;;;;:::::::iiiii;;;;;:::::::ｉ..||iii;i.;..;|
二二ｌ二二ｌ二二ｌ二二ｌ二二 ,.:::::| ｜ | | ゞV | ｌ二二ｌ二二ｌｌ |i:;.i:i;;;;|
/:::::::', ＼/ ! | ,' |iii;i.;...;;|
/::::::::::::. ./ | ! ,' ノﾉ;;; ;;:illヽ
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（ ´∀｀）
（ ＾ω＾）
川；ﾟ -ﾟ)「あ、ご、ごめんなさい！ 気持ち悪いとか、思ってごめんなさい！ 」
（； ＾ω＾）（うおおおおおおああああああああああああああああああああ！！！！！ ）
（； ＾ω＾）（素直おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！！！！ ）
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「……素直なのは良いことじゃぞ、うん」
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178 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:20:51 ID:EKPVPPDs0
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/ U~´ :::::::::ー-､ ', |.| '::.:|i::.ｉ::.j| |::.ヽ :|ｉ:.::.::|::.:.l::.ﾊ ;"ヾ
| ::::::::::: U l |:| i::.::|i::.ト八|＼jー＼::|::..:i.::.::| ゞ; ; ;
| ┌──┐ ｜ |.| |::.::|iYf:心 ヽ ィ行ﾊ|:.::.|::.::| ゞヾ.,
＼、 └──┘ ノ |:| |:.:ﾘﾊ弋::ﾘ 弋::ｿ}|:.::i ）:.| ;;ヾゞ
_ ---‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜ |:| ∨|::.:: ' U:.:.:|::.::.|
ｒ'"";;; /´ l l ＼ | r-ヽ ｀ヽ |:| | i人 ｎ /::.::||:::.:|
i;i;i;i;i;/ | ヽ .>､ r'__..>＞ | ＿＿＿＿＿_|;|_ ,,,,,, ,l::∨ ≧ｭ イ V::..||.::.:|
iii;i;i; | ヽ .|＿ヽ.イ .〈Y´ i ｀''１ | |三三三三三三三|| ,iiiii;;;:V|::.::./r} ∨::.::i|::.::.:|
iwW |. 、 < ´ .i | i | | | 三三三三三三三|| iiiii イi:i:/::.:/:卜＿＿/!::.::八::.|_
二 !. ヽ ヽ .i .| .i .|.l | ／_| / ｝:i:i|i::.∧ ｢ │:/ ＼| ＼
｜ / ヽ i .| i |l ..| ￣￣￣￣￣|_| | |:i:i|i::ﾊ. | |厶 /i// ヽ
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（＃ ∀ ）「そ、そんな……そんな、そんなそんなそんなそんなそんなバカなバカなバカバカバカバカバカバああああああああああ！！！！ 」
（＃ ∀ ）「嘘じゃないかあああああああああああああああああああああ！！！！！ 」
（ ＾ω＾）「お、落ち着いて落ち着いて落ち着いて！ 」
（ ´∀｀）「もう、いい、ぶっ殺す……殺してあげる……」
川；ﾟ -ﾟ)「ひ……」
まずい、男が逆上した。
正直、素直さんの所為だけど。素直さんの良くも悪くも正直なところが悪い方に出ちゃった所為だけども！
（； ＾ω＾）（そうは、させるかお！ ）
（； ＾ω＾）「バーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッカ！！！！！！ 」
（ ´∀｀）「！？ 」
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179 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:22:26 ID:EKPVPPDs0
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// ∧ ヽ、 ,,ィ┐ _ ` ; ; ´::.::.::.:.::.::.:..｀丶 ; ; :ヾゞヾ., .ゞ
// '"´ ￣'＜/ | ┳ ヽ /::/::.::.::.::.::.::.::.＼::.::.＼ .ゞヾゞ;ゞ
/ '" ＿ ｀ヽl '⌒)|.| /::/::.::.:/:|::.::.::.::.::.::ヽ::.::.:ヽ ;"; ゞ; ;
/ U~´ :::::::::ー-､ ', |.| '::.:|i::.ｉ::.j| |::.ヽ :|ｉ:.::.::|::.:.l::.ﾊ ;"ヾ
| ::::::::::: U l |:| i::.::|i::.ト八|＼jー＼::|::..:i.::.::| ゞ; ; ;
| ┌──┐ ｜ |.| |::.::|iYf:心 ヽ ィ行ﾊ|:.::.|::.::| ゞヾ.,
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_ ---‐| ＼､ ＿＿＿_ ,,..-＜ |:| ∨|::.:: ' U:.:.:|::.::.|
ｒ'"";;; /´ l l ＼ | r-ヽ ｀ヽ |:| | i人 ｎ /::.::||:::.:|
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iwW |. 、 < ´ .i | i | | | 三三三三三三三|| iiiii イi:i:/::.:/:卜＿＿/!::.::八::.|_
二 !. ヽ ヽ .i .| .i .|.l | ／_| / ｝:i:i|i::.∧ ｢ │:/ ＼| ＼
｜ / ヽ i .| i |l ..| ￣￣￣￣￣|_| | |:i:i|i::ﾊ. | |厶 /i// ヽ
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（ ＾ω＾）「バカだなぁ、お前ほんっとバカだなぁ。ご丁寧に陰から守ってばかりで」
（ ＾ω＾）「彼女は確かにお前の事が好きだったよ。あぁ、”だった”よ？」
（ ＾ω＾）「でもね、姿を見せないでどうするの。わかんないじゃん。気持ち、伝えらんないじゃん」
（ ＾ω＾）「だからね」
（ ＾ω＾）「僕が獲った」
（ ＾ω＾）「僕が彼女を寝取った」
（ ＾ω＾）「だからもう、きみの事なんて好きじゃないの。気持ち悪いの」
（ ＾ω＾）「いやぁ、痛快痛快。どうどう？ 今まで陰ながら守ってきましたーって！ 夢見る白馬の王子様！ 」
（ ´∀｀）
（ ＾ω＾）「ざまぁみろ」
（ ＾ω＾）「ばぁか」
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180 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:24:20 ID:EKPVPPDs0
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/ '" ｀ヽl ヾ ; ;";ヾ; ;"/" ; ;ヾ ;ヾ "゛;"; ゞ; ;
/ ', ゞゞ; ;ゞ ;" "ゞ ; ;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ
| l ゞ:.y.ﾉゞ ; ;ヾ ; ;ゞ ;" "ゞ; ; ;
| ┌──┐ ｜ ゞ ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ.,
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二二ｌ二二ｌ二二ｌ二二!. ヽ ヽ .i .| .i .|.l | _|二二ｌ二二ｌ二二ｌｌ |i:;.i:i;;;;|
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（ ´∀｀）
（ ´∀｀）
（ ´∀｀）
（＃ ∀ ）「ぶっ殺おおおおおおおオオオオオおｵｵｵｵおおおおおおおぉぉぉぉオオオｵｫｫｫス！！！！！！！！！ 」
男が走る。
僕の方へ走る。
包丁を振りかぶり、向かってくる。
（； ＾ω＾）「ツンさん、あと何回！ 」
ξ；ﾟ⊿ﾟ)ξ「は！？ 」
（； ＾ω＾）「死ねる回数！ 」
ξ；ﾟ⊿ﾟ)ξ「え！？ あ、あと９５じゃが……お前まさか！ 」
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181 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:25:31 ID:EKPVPPDs0
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（； ＾ω＾）「……死にやすいけど、死なない」
（； ＾ω＾）「こい、やるお、やってやるお、こいお、やってやるお……」
ξ；ﾟ⊿ﾟ)ξ「お、おいお前！ 」
（； ＾ω＾）「包丁ごと、捕まえてやるおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！！！ 」
体にどっぷりと包丁を突き刺せ。
大丈夫、僕は死なない。
だから、そのままお前を捕まえてやる。
さぁ来いめっちゃ怖い！！！
出来たら誰か助けに来て！
もしくは自滅してお願い！
（＃ ∀ ）「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！！ 」
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182 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:27:32 ID:EKPVPPDs0
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| ヽー'-- ､ .| |.| ゞゞ; ;ゞ ;" "ゞ ; ;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ
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,......l ヽ＿ﾉ `ー'/...........ヽ |i!ｉ:;;;:;i:|ソ
ｒ'"";;;ゝ, , ,,,,,, , 、..ヽ ,, -─' ／..................>＿_ |il.i:::. :;;)
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(,,ﾟДﾟ)「現行犯逮捕」
（ ´∀｀）
（ ＾ω＾）
川 ﾟ -ﾟ)
（ ´∀｀）「……え？」
(,,ﾟДﾟ)「最近噂になってる不審者だな。おい、危ない所だったな君たち」
(,,ﾟДﾟ)「ニュースにはなってないが、こいつ幼い子にも怪我させていてな……」
(,,ﾟДﾟ)「俺の妻と娘も……っと、まあとにかく無事で何より。後で話を聞くから、悪いが俺と一緒に残ってくれ」
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183 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:29:26 ID:EKPVPPDs0
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| ヽー'-- ､ .| |.| ゞゞ; ;ゞ ;" "ゞ ; ;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ
| ヽ| |:| ゞ:.y.ﾉゞ ; ;ヾ ; ;ゞ ;" "ゞ; ; ;
|/ , -､ |..＼ |.| ゞ ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ.,
| ＿＿ﾉ l |.|.......ヽ :| ＼:::; ;;;ゞ゛//;;ヾゞ
,......l ヽ＿ﾉ `ー'/...........ヽ |i!ｉ:;;;:;i:|ソ
ｒ'"";;;ゝ, , ,,,,,, , 、..ヽ ,, -─' ／..................>＿_ |il.i:::. :;;)
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包丁を持った男が襲い掛かる。
しかし僕の元に着く前に、男は後ろから夏場というのにコートを着た男に
羽交い絞めにされ、投げ飛ばされた。そしてそのまま包丁を蹴り飛ばされ、腕を固められた。
投げ飛ばしたコートの男は胸ポケットに入れていた警察手帳を僕たちに見せると、手錠を包丁男の手にかけた。
最初は暴れていた男も観念したのか、動きを大人しくさせる。するとタイミングよく、遠くからサイレンの音が
聞こえてきた。どうやらパトカーのようだ。
(,,ﾟДﾟ)「ん？どうした」
（； ＾ω＾）「……」
あっけにとられる僕だが、
ξ；-⊿-)ξ「ビックリさせるんじゃない……」
というツンさんの言葉と
川；ﾟ -ﾟ)「だ、大丈夫！？ ブーン君！ 」
僕の身を案じてくれる素直さんの言葉でようやく、自分は助かったのだと分かった。
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184 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:30:30 ID:EKPVPPDs0
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（ ；ω；）「こ、怖かった……」
(,,ﾟДﾟ)「ギコハハハハ！ 彼女を助けるために啖呵を切ったんだろ？ 良い度胸だ」
(,,ﾟДﾟ)「だが、自分の命を投げ打つ真似は感心しないな。もう二度とやらないことだ」
パトカーに包丁男を乗せたあと、僕たちは助けてくれた男性────
───ギコさんに詳細を話した。
より詳しいことはまた後日、警察署に行って話す事になるようだ。
(,,ﾟДﾟ)「大声が聞こえなかったら、俺も気づかなかったな」
と、ギコさんが言っていたことを考えると、本当に運がよかったんだなと思う。
また、包丁男はその様子を察するに、薬物使用の疑いがあるそうだ。
いや、ホント運がよかった。思いもしない行動をとられて、とっとと刺されていたかもしれなかった。
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185 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:31:26 ID:EKPVPPDs0
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そうしてギコさんの話も終え、僕たちは帰路に就く。
ギコさんは送っていくと言っていたが、素直さんの家はこの近くだそうで、素直さんは断った。
僕はどうしようかと思っていると、「じゃあお前、無事送ってやれよ」とギコさんの判断で送ることになったわけだ。
（； ´ω｀）（あ、あんなことがあっただけに気まずい）
川 ﾟ -ﾟ)「……」
既に時刻は夜。辺りはとっくに暗くなっている。
公園とは違い、明るい光を放つ電燈の下を僕たちは歩く。
素直さんの頭の旗は、すっかり無くなっている。
フラグは、折れたのだ。
（ ＾ω＾）（素直さん、なんか歩く速度落としてる？）
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186 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:32:33 ID:EKPVPPDs0
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どことなく、素直さんの歩調が遅い。
やはりまだ恐怖で身が竦んでしまっているのだろうか。
であれば、彼女に合わせよう。
川 ﾟ -ﾟ)「……あの」
（ ＾ω＾）「お？」
川 ﾟ -ﾟ)「きょ、今日は本当に……ありがとう」
（ ＾ω＾）「お！ べ、別に気にしなくていいお！ 」
川 ﾟ -ﾟ)「う、うん……」
（ ＾ω＾）
川；ﾟ -ﾟ)
（ ＾ω＾）
川；ﾟ -ﾟ)
（； ＾ω＾）
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187 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:34:11 ID:EKPVPPDs0
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何だか素直さんの様子がおかしい。
きょろきょろしたり、髪の毛をやたら触ったり。
というかやっぱり歩くのがだいぶ遅い。お腹でも痛いのだろうか。
川；ﾟ -ﾟ)「……」
（； ＾ω＾）「……」
川 ﾟ -ﾟ)「つ、月がきれいだね」
（ ＾ω＾）「お、おぉ……」
めっちゃ雲に隠れてますが。
（ ＾ω＾）
（； ＾ω＾）
というか、あれ、このセリフって。
というか、この雰囲気って。
（ ＾ω＾）（……まさかね）
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188 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:35:19 ID:EKPVPPDs0
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（ ＾ω＾）（まさかね）
（ ＾ω＾）（まさか、ね）
（ ＾ω＾）（……）
（ ＾ω＾）（いやいやいや。まさかまさかまさかまさかまさかまさかまさかね！ ）
（ ＾ω＾）（まーさーかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー……………っね！？ ）
（ ＾ω＾）
（ ＾ω＾）
（ ＾ω＾ ）（……っね！？ ）
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「きもい」
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189 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:38:52 ID:EKPVPPDs0
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僕の事を自意識過剰と呼んでも良いだろう。
好きなだけ呼んでくれて構わない。
でも、これはアレではないかろうか。
彼女の寂しい思いを温めた男。それは誰だ。
（ ＾ω＾）（僕です）
彼女のピンチに颯爽と駆けつけた男。それは誰だ。
（ ＾ω＾）（僕です）
彼女の命を救った男。それは誰だ。
（ ＾ω＾）（僕です）
これはもう、そうとしか考えられない。
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190 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:39:34 ID:EKPVPPDs0
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（ ＾ω＾）（か、彼女……！ 恋人！ 付き合う！ カップル！ 結婚！ ）
告白、というやつだ。
間違いない。僕は詳しいんだ。一杯勉強したから知っている。
ではここですべきことは一つ。
（ ＾ω＾）（女に恥をかかせちゃあ、なんねぇってばよ）
ξﾟ⊿ﾟ)ξ（きっつ……）
（ ＾ω＾）「素直さん。いや、クー」
川 ﾟ -ﾟ)「！ 」
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191 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:40:58 ID:EKPVPPDs0
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（ ＾ω＾）「言いたいことが、あるんだね？」
川 ﾟ -ﾟ)「！！ 」
（ ＾ω＾）「……実は僕もなんだ」
川 ﾟ -ﾟ)「！！！ 」
（ ＾ω＾）「素直に、正直に言うね」
川 ﾟ -ﾟ)「！！！！ 」
川；ﾟ -ﾟ)「ま、待って……しょ、正直に……うん、私も、言う」
（ ＾ω＾）「……じゃあ、せーので言おうか」
川；ﾟ -ﾟ)「！！！！！ 」
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192 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:46:14 ID:EKPVPPDs0
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（ ＾ω＾）「はいせーの！ 」
（ ＾ω＾）「僕と付きあって
川；ﾟ -ﾟ)「と、友達になってください！！！！！！！！ 」
（ ＾ω＾）「 ﾄﾓﾀﾞﾁﾆﾅｯﾃｸﾀﾞｻｲ！！！！！！！ （早口）」
川 ﾟ -ﾟ)「え？」
（ ＾ω＾）「僕も、素直さんと友達になりたいと思ってたんだお！ 」
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！
ああああああああああああっぶねえええええええええええええええええええええ！！！！！
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193 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 18:50:37 ID:EKPVPPDs0
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人 ﾉ! ﾟ， ヾ:､ { ／ .ﾉｌ }
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川*ﾟ -ﾟ)「あ、ありがとう！ 」
川 ﾟーﾟ)「ブーン君、ありがとう！ 」
川 ﾟーﾟ)「正直に伝えられて、ほんっとうに良かった！ 」
川 ﾟ -ﾟ)「私、これからたくさん喋る！ 話す！ あ、なるべく空気を読んで……」
川 ﾟーﾟ)「が、頑張るね！ 」
（ ；ω；）「頑張れ！ 」
川；ﾟ -ﾟ)「な、何で泣いてるの？」
（ ；ω；）「えー何コレわっかんないなあ。気にしなくて良いお」
川 ﾟーﾟ)「？ あ、私の家もうすぐそこだから！ ありがとう、本当にありがとう！ 」
川*ﾟーﾟ)ﾉｼ「……そ、それじゃあ、また明日！ 」
（ ；ω；）「うん、また明日」
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194 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 19:02:56 ID:EKPVPPDs0
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ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ ｝: : : : : :/: : : :/|: : : : : : :ハ : : ', : : ｝ | |
ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ ≧=‐-/: : : :/⌒i : : j/⌒} : : i:≦||矢| |
ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ 〔:_:_: :ノィ: : 厶=ミﾍ : :.厶=ﾐ|: :.N_:_〕 | |
二二二二二二二二二二二二`マﾆ :| :/圦{じﾘ )ノ じﾘ |: :|_:了 内| |
─┬─┬─┬─┬─┬─┬ [_:_:_:_|/: ⌒ ⌒ ﾁﾊ|:ｱ |科| |
┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴く:_:人: :ト ー ─ ｲ/ｧ┘ .| ￣ .|
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ﾘ′ ﾉi′ l丁: : 丁 | ′ ﾉ
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すっぽ抜けてしまわないかと思うほど、腕をぶんぶん振る素直さん。
何度も振り返りながら、彼女は帰ってく。
僕はそれを、最後まで見送った。
（ ＾ω＾）「……帰るかお」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ
（ ＾ω＾）
ξﾟ⊿ﾟ)ξ
（ ＾ω＾）「……なんだお」
ξ*ﾟ⊿ﾟ)ξ ﾌﾋｯ
（ ＾ω＾）「殺せ」
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195 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 19:04:10 ID:EKPVPPDs0
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二二二二二二二二二二二二`マﾆ :| :/圦{じﾘ )ノ じﾘ |: :|_:了 内| |
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ﾘ′ ﾉi′ l丁: : 丁 | ′ ﾉ
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こうして、僕の長い一日が終わった。
まだ死にやすい呪いは残っているけど、良いんだ。ひとまず、良いんだ。
彼女を、素直さんを助けられた。だから、良いんだ。
（ ＾ω＾）「なんで笑う」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ「笑ってないが？」
ξﾟ⊿ﾟ)ξ
ξ*ﾟ⊿ﾟ)ξ ﾌﾋｯ
（ ；ω；）「わああああぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん！！！！！！ 」
ξ；ﾟ⊿ﾟ)ξ「あ、こら待たんか！ 女に恥をかかせちゃあならんってば！！！！ ﾌﾋﾋｯ 」
（ ；ω；）「恥ずかしさで死んじゃうおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！！ 」
-
196 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 19:06:52 ID:EKPVPPDs0
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内藤ホライゾンの残り残機
残機：（ ＾ω＾）×９５
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197 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 19:07:12 ID:EKPVPPDs0
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198 名前：名無しさん[sage] 投稿日：2017/08/20(日) 19:08:47 ID:EKPVPPDs0
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ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ ';:::::;ｨ'" ~`､:::ﾐ; . . ...::::::! .|.＿_ | | ● ● |
ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ 〈::::;' ／ ＼ ; ::i' . ..::::::::::::::| ||〓| | ヽ （__人__） /
ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ ,};;! ● ● i;;;!､ .::::::::::::::::::! .||矢| | ､.,＿ イ
ＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸＸ | ﾞｌ．'; ＞ ∴ｉ|ﾞ | ::::::::::::::::::! .||羅| | -―{ ＼ ／jー-
二二二二二二二 ﾞｰl , ',:===.､` .,!'′ :::::::::::::::| .||内| | -‐∠ ...:小 ､:::￣::::::人:.. ＼__
─┬─┬─┬─ ／ヽ、 .‘ﾆニﾆ' _,r'ｉ￣ヽ. :::::::::::::::| .|| ／ ´￣ -=ﾐ /ﾆ=―-- く´ ヽ 、
┬┴┬┴┬┴,,-‐/ lゝﾆ`ー--‐'"_ノl┌、ﾍ、 ::::::::::| . / 八 ∨ __ } ,
┴┬┴┬ ,／ /,. ﾍ .ｌ ヽ`ニニニ"∠l/ ＼ト、::::::| .{ ､__, ヽ _ ｨ´ ､__ ,i､ ´ ゝ ﾉ } ',
┬┴┬ ,／ '" `l l' ` ＼ :::| .〉 ⌒{ ⌒ヽ ＼ ￣｀| 厂 く |
┴┬ ,/ . l l・ `; | ′ ー=ﾐﾊ、 |ﾆ=‐ / ﾉ Ｙ '，
─┴ ,i' l l `i i /ヽ ￣￣ | | } __ 二ﾆ=‐' ―､--､- !、, '´ く }
━ ,ﾉヽ., i ,／ ｌ i i i | / ヽ ━ ∨ﾘノ 〈 ￣ }///! ／ ｝ !
/ i、 i /ﾞ ／ l .i・ i i l/ , 〈 V ｖ ｰ-≠-‐ ,!｡s≦ ﾉ:Y
,i| ＼ ヽl,/ ／ i ＿＿＿＿ ＼ i Y /ﾉ l、 ゝ _人 ..｡s≦ イ ｝
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(´･ω･`)「……警察来ないね」
('A`) 「……そうだな」
(´・_ゝ・｀)「ねぇ、恋バナしようよ。君誰が好き？僕ね、したらば学園のしぃちゃんも好きなんだ」
('A`) 「反省してくれ」
この後無事保護&逮捕されました。
