ξ゚听)ξ幽霊裁判が開廷するようです

ニュッとデレの出会い

370 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/05/01(木) 22:31:30 ID:wXDCqB1o0
ニュッ君とデレの出会いとか気になるわぁ

374 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/05/02(金) 01:02:21 ID:ZNiPwPvIO
>>370

〜17年前・鵜束ニュッ11歳 学校帰り〜

( ;ν;) ヒックヒック

彡 l v lミ「やはり、このガキ俺らが見えているぞ」

( l v l)「美味そうだ、喰ってしまおう。この町もそろそろ去らねばならないし、その前に」

彡 l v lミ「そうだな。……おのれフォックスめ、おばけ法など面倒なものを……」

( ;ν;) グスッグスッ

( l v l)「俺は右足から」

彡 l v lミ「俺は目玉が好きだな」

( l v l)「それでは早速……」


「──やいやいやい! そこな悪党共! それ以上その子に近付けば、ただじゃ済みませんよ!」


彡 l v lミ「何だ」

( l v l)「誰だ」

ζ(゚ー゚*ζ「私です!」

375 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/05/02(金) 01:03:26 ID:ZNiPwPvIO

ζ(゚ー゚*ζ「幼気な少年を食べようだなんて見過ごせません。
      このまま去るなら、まあ、見逃してあげなくもありませんが。
      そうでないなら──」

彡 l v lミ「照屋じゃないか」

( l v l)「……行こう。あいつは厄介だ」

彡 l v lミ「ああ」

彡l v l ミ(l v l )≡≡ スタコラサッサ


ζ(゚ー゚*ζ「……ふー」

( ;ν;)「……」

ζ(゚ー゚*ζ「さて……」

ζ(゚ー゚*;ζ「──あのう、すみません、ねえ、そこの僕、あのね、そのですね、
       ちょっとだけ、ちょっっっとだけ、あれ、血をね、ちょっとだけですよ、
       お姉さんに飲ませてくれませんかね、本当ちょっとだけ! 痛くしませんから! 先っちょ(牙の)だけ!」

( ;ν;)

376 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/05/02(金) 01:04:42 ID:ZNiPwPvIO

ζ(゚ー゚*;ζ「お腹空いてるんです! もう一ヶ月、血を飲んでなくて!
       助けてあげたでしょう? ギブアンドテイクですよ! お願いします!」

( ;ν;)「一ヶ月……?」

ζ(゚ー゚*;ζ「はい、一ヶ月前に高校生の女の子の血を飲んで以来、獲物……じゃなくて
       いい感じの子が見付からなくて。あっ、死にはしませんよ! 私そこまではしませんから!」


( ;ν;)つ⊂ζ(゚ー゚*ζ ギュッ


(;ν; )つ⊂ζ(゚ー゚*ζ , , , テクテク


ζ(゚ー゚*ζ「あら、場所を移すんですか?
      ですよね、道端じゃちょっとね」

ζ(゚ー゚*ζ「あらあら、どこまで行くんです? どんどん人通りの多いとこに……
      こっち? はいはい、もしかしてあなたのお家に連れてってくれるんですか?
      その方がゆっくり吸えますもんね」

ζ(゚ー゚*ζ「あのう、何か県警に近付いてません? ねえ、ちょっと。
      あっ県警入りましたね。これ良くない展開ですね。
      あー。あー。チクりやがりましたね。あーあ。あー。そう来ますか。あー」


.

377 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/05/02(金) 01:06:09 ID:ZNiPwPvIO

〜それから10年後〜

ζ(゚ー゚;ζ「やっと霊界から出られた……うう……酷い……
      そりゃ、たしかに血を吸った相手はいっぱい居ましたけど……
      命に関わるほど吸っちゃいないんだからもっと軽くしてくれたって」ヨロヨロ

ζ(゚ー゚;ζ「お腹空いた……月に一回微量な血液渡されただけじゃ全然足りない……」

ζ( ー ;ζ「あ、駄目……動けない……」バタッ

ζ( ー ;ζ(野垂れ死ぬんでしょうか……ああ……
      それもこれも、あのときの少年のせいです……)

ζ( ー ;ζ(……ん……?)

ζ( ー ;ζ(口の中に何か入れられた……指……? 誰……ああ駄目、お腹が空いて……)

ζ( ー ;ζ(吸ったらいけません、許可もとらずに吸ったのがバレたらまた逮捕……
      うう、声を出す気力もない、許可とれない……お腹空いた……お腹……)

ζ( ー ;ζ チューチュー

ζ( ー ;ζ チュー…

ζ(゚ー゚;ζ「──まっっっず!! 何です、この不健康な味は!!
      これは推定21歳、大学に通いつつ他に仕事か何かしてるため疲れも取れず生活習慣も不規則
      ひたすら不健康な生活を送っている男性の味!!」ペッペッ

( ^ν^)「何でそこまで分かんだ気持ち悪ィよ」

ζ(゚ー゚;ζ「吸血鬼をナメないでいただきたい! ……。……あれ? あなたは」

378 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/05/02(金) 01:06:54 ID:ZNiPwPvIO

( ^ν^)「吸血鬼って10年経っても見た目の年齢変わんねえのな」

ζ(゚ー゚;ζ「──あのときの少年!! おのれ、ここで会ったが100年目!
      せっかく助けてあげたのに、恩人を警察に突き出すとは何たる所業!
      しかもあんなにお願いしたのに血の一滴も寄越さない鬼畜め!」

( ^ν^)「くれてやったろうが、今」

ζ(゚ー゚;ζ「え? ……あっ、今の指……」

( ^ν^)「っつうか、お前なんでこんなところで倒れてんだ。
       警察で雇われたんだろ?」

ζ(゚ー゚;ζ「へ?」

( ^ν^)「……お前みたいなのは野放しにしたらまた繰り返すし、
       それに吸血鬼って種族はその名前だけで色々使えそうだから
       警察で引き取るって話になってた筈だが……。手違いで外に出されたな」

ζ(゚ー゚;ζ「そうなんですか? っていうか何であなたがそんなこと知って……
      あれ、その片手に持った本は何です。おばけ法?
      べ、弁護士さんですか? あ、検事の方……。はあ」

379 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/05/02(金) 01:07:35 ID:ZNiPwPvIO

ζ(゚ー゚;ζ「それにしても、ううむ、私が警察ですか。面倒だなあ……。
      聞かなかったふりして逃げましょうかね」

( ^ν^)「まあ俺はどうでもいいが。
       警察に入るなら、今後しばらくは安定して血液が供給されるらしいぞ」

ζ(゚ー゚*ζ「やりましょう」

( ^ν^)「じゃあとっとと県警行け。
       俺も呼び出されてるから行くところだ」

ζ(゚ー゚*ζ「はい!」

ζ(゚ヮ゚*ζ(安定した供給……! 美味しい血だといいなあ!)

( ^ν^)(こいつが刑事になった暁には利用し倒してやる)



*****

380 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/05/02(金) 01:09:52 ID:ZNiPwPvIO

 _、_
( ,_ノ` )y━・~「──うん、適性試験は大体合格だね」

ζ(゚ー゚*ζ「ありがとうございます!」
 _、_
( ,_ノ` )y━・~「後でまた色々テストあるけど、まあ心配ないだろう。これからよろしく」

ζ(゚ー゚*ζ「はい! ……それでですね、あのう、『血液の安定した供給』というのは……」
 _、_
( ,_ノ` )y━・~「ああ、そのことだけど。
        一応ね、念のため見張りとして、おばけ法に詳しい人と一緒に暮らしてほしいんだ。
        住居はこっちで準備するから。血液はその人からもらって」

ζ(゚ー゚*ζ「承知しました!」

ζ(゚ヮ゚*ζ(同居ということは女性!? 若くて生娘だったら最高ですね!
      そうでなかったとしても、まあ一定の水準は……!)

< コンコン
 _、_
( ,_ノ` )y━・~「入って」

( ^ν^)「失礼します」
 _、_
( ,_ノ` )y━・~「というわけで鵜束検事、よろしく。N地検にも話は行ってるから」

( ^ν^)ζ(゚ヮ゚*ζ「は?」
 _、_
( ,_ノ` )y━・~「今後は鉄分たくさん摂った方がいいよ。豆乳飲みなさい豆乳」

( ^ν^)ζ(゚ヮ゚*ζ「は?」



終わり

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