■('A`)どうやら時は金なりのようです(゚∀゚ )
└その2.目覚まし時計−トランスフォーム
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36 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:32:11 ID:SbQQVwv20
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その2.目覚まし時計−トランスフォーム
3階からのフリーフォール。
_
(; ∀ )「っでぇッ!!」
(; A )「ぐぁぇっ」
モロに背中を打った。
しばらくその場でのたうち回って、それからふと我に返る。
(;'A`)(地面!?)
教室からは地面もクソも何も見えなかった。
しかし今こうして、俺たちが転がっているということは……
(;'A`)「戻った……」
_
(;゚∀゚)「……」
空がちゃんと青かった。
いやごめんどこも青くなかった。日はもう沈んで真っ暗だった。
辺りを見れば校舎があるし西棟東棟ともに健在。2年見てきた高校だった。
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37 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:32:51 ID:SbQQVwv20
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(;'A`)
_
(;゚∀゚)
お互い何も言わなかった。何も言わずに3階を見上げる。
ナスが降ってくるんじゃあないかとしばらくビクビクしていたが、そんな気配はまるでない。
どうにか痛みも引いてきたので、恐る恐るケツを上げる。
(;'A`)
_
(;゚∀゚)
_
(;゚∀゚)「ぜぃぶ……生物室……見てくるか……?」
(;'A`)「怖い」
ジョルジュがどうにか口を開くが、言葉の最初が掠れてる。
そして内容も内容で嫌だ。よくそんなセリフ言えるよな。
(;'A`)
_
(;゚∀゚)
(;'A`)
_
(;゚∀゚)
_
(;゚∀゚)「……帰るか」
(;'A`)「おう……」
2/2の満場一致で見なかったことになりました。
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38 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:33:35 ID:SbQQVwv20
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('A`)
_
( ゚∀゚)
ジョルジュは頑なに口を開かず俺もそんな気になれず、すごく静かな帰り道。
仕方ないので2人同時にまったく同じ白昼夢を見る確率について計算してみた。無理だった。
('A`)「……」
_
( ゚∀゚)「……」
気まずい。
('A`)「……意外と、さぁ」
_
( ゚∀゚)「……?」
軽く話題を振ってみる。
('A`)「大丈夫なもんなんだな」
('A`)「3階って……」
_
( ゚∀゚)「……」
_
( ゚∀゚)「……あァ……そうだな……」
まるで意味のない会話だった。
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39 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:34:25 ID:SbQQVwv20
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('A`)「ただいま……」
J( 'ー`)し「おかえり。遅かったけどどうしたの?」
('A`)「あー……ジョルジュと殴り合ってた」
そんなわけで帰宅です。
('A`)「……お父さんは?」
J( 'ー`)し「後輩と飲むって言ってたから、興信所の人に尾行してもらってるわ」
('A`)「またかよ。そろそろ証拠掴めるんじゃない?」
我が家はごく一般的家庭であるとわたくし自負しております。
夕飯できてると言われたが、後で食うと返して自室へ。
('A`)「……」
カバンをベッドに放り投げたあとすぐにPCの電源を入れる。
ここまでは俺の日課だが、今日は他にやることがある。
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40 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:35:07 ID:SbQQVwv20
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('A`)「あの時計……」
普段はめったに開けることのない部屋の押し入れをフルオープン。
謎空間で見かけた時計、昔使ってた時計を探す。
('A`)「……あった!」
中学生のころに使ってた木製目覚まし時計を発見。
どうも調子が悪くなったので、高校からは別のに変えた。
押し入れの隅に鎮座している、今日まで記憶からも消えていた、懐かしい時計。
('A`)「……」
思い切って、その時計を手に取った。
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41 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:36:13 ID:SbQQVwv20
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L_|_|
(;'A`)「……」
なんつーか、もう、なんというか、もう驚かないけど。驚かないけど。
時計には針が1本もなかった。
調子が悪くなったというのは破損したとかそんなのじゃなくて、単純に時間が合わなくなっただけであって、
その時は確かに長針も短針もくっついてたわけで、それ以降この時計にはまったく触れていないわけで、触れるにしても針だけ持っていくとか意味わからないわけで……
マジかよ。
(゚A゚)「槍!」
そこで大事なことを思い出す。
ナスのインパクトが強すぎて記憶がきれいにぶっ飛んでいたが、そういや俺は槍を持っていた。
膨張した短針と長針、それらで組み立てられた槍。
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42 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:37:09 ID:SbQQVwv20
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('A`)「え、いやでも……」
(;'A`)「……持ってなかったよな?」
落ちた時……というか、周囲が謎空間じゃなくなった時。
あの時点で俺は既に槍など持っていなかった。
('A`)「……」
流石に落としてれば気付くぞ。そのへんに転がってたら気付くぞ。
じゃあ何か、消えてしまったのか?
(#'A`)「知らん!」
わからない、つーかわかるわけがない。俺は時計を机に置いた。
PCが立ち上がっていたので、お気に入りからブログを開く。
('A`)【●】+「とりあえずこれを……」
スマホで時計の写真を撮って、それをPCのほうに送る。
何を隠そうこのドクオ、実はブログを書いているのだ。
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43 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:37:58 ID:SbQQVwv20
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('A`)「多少時代遅れな感は否めんがな!」
twitterにFacebook、LINE。ブログはもはや主流とは呼べない。
が、俺としてはこっちのほうが性に合ってるので、なんだかんだ今でもブログを書き続けている。
友達が1人しかいないせいで前3つに手を出せないだけかもしれない。
('A`)「えーっと……」
――――――――――――――――――――――――――――――――
あ……ありのまま 今日起こったことを話すぜ!
「俺はなぜか時計まみれの謎空間にいたかと思ったら
いきなり昔使ってた時計が突っ込んできて槍になったあと
ナスに突進食らって吹っ飛ばされて3階から落ちた
な……なにを言ってるか わからねえと思うが(ry」
――――――――――――――――――――――――――――――――
('A`)
この文章の最後に『という夢を見ました。いくら夢でもカオスすぎるだろ(太字)』との一文を添えて記事にするつもりだったのだが、
改めて見るとカオスすぎて少々ためらわざるを得ない。
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44 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:38:45 ID:SbQQVwv20
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('A` )「うーーーーーむ……」
唸りながらもさっき撮った時計の写真をアップロードする。
後ろのほうで声がした。
『え、まだブログやってんのか?』
声がした。
('A` )
('A` )
-
45 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:39:28 ID:SbQQVwv20
-
('A` )
('A`)
( 'A`)
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〔 ^ω^〕 『飽きっぽいお前がよくもまあここまで続けたもんだ』
|(| |)
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L_|_|
∪∪
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46 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:40:23 ID:SbQQVwv20
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( 'A`)
〔 ^ω^〕
('A`)
〔 ^ω^〕『よう。久しぶり』
叫んだ。
(゚A゚)「うわァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」
駆けつけたカーチャンに119番を押されかけた。
-
47 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:41:04 ID:SbQQVwv20
-
カーチャンは気づかなかった……というか、カーチャンが来た時は普通の時計に戻っていたようだ。
だが、今は。
〔 ^ω^〕『部屋キタネーのはそのまんまだな。ブログつけるマメさはあんのによォ』
時計に手足が生えていた。しかも顔までちゃんとあった。
ミニドラみたいな謎の……生物? ロボット? が、俺の目の前で日本語を喋る。
〔 ^ω^〕『まあ、なんでもいいけど。別に。マジで久しぶりだよなー、お前』
('A`)
〔 ^ω^〕
('A`)
〔 ^ω^〕『……不本意ながらこの姿だと話が進まねーっぽいから、一応そっちに合わせてやる』
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48 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:41:48 ID:SbQQVwv20
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\ \__/
〔 ^ω^〕 『せー、の! ハイッ!』
|(| |)
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L_|_|
∪∪
/⌒ヽ
⊂二二二( ^ω^)二⊃
| /
( ヽノ 【transform!】
ノ>ノ
三 レレ
(゚A゚)「!?」
時計が人間に変身した。
トランスフォームというかメタモルフォーゼだった。
クソビビった。
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49 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:43:35 ID:SbQQVwv20
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/⌒ヽ
( ^ω^))) 「あー、気持ち悪いお……この体喋り方おかしくなるから嫌いなんだお。構造に欠陥があるお」
(( ( つ ヽ、
〉 と/ )))
(__/^(_)
(゚A゚)
ミニドラがぽっちゃり系少年に変貌した。
(゚A゚)「……パッとしねえ……」
( ^ω^)「やっぱ時計モードに戻るお」
素直な感想が漏れてしまった。
('A`)「あ、いやそのほうが話しやすいから…そのままで……いて……くれ……」
('A`)
自分で言ってから思う。
変身する時計に対し、『人間のほうが話しやすいからそのままでいてくれ』と要求する。
こんな状況、たとえ5回生まれ変わっても出くわす機会ないと思う。思ってた。
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50 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:44:30 ID:SbQQVwv20
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( ^ω^)「ひどく不愉快だけど、まあしょうがないから許すお」
人畜無害な顔と比べて、セリフは若干とげとげしい。
時計は俺のベッドに腰掛け、太い足を無造作に組んだ。
( ^ω^)「んじゃまあ、手っ取り早く行くお」
( ^ω^)「何から聞きたい?」
('A`)「あなたは誰ですか」
即答だった。
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51 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:45:11 ID:SbQQVwv20
-
( ^ω^)「観測者だお、君のね」
('A`)「はい?」
( ^ω^)「あーいや違う、観測者だったんだお。過去形だお。この語尾クソうぜえお」
('A`)「観測者?」
なにやら厨二なワードが飛び出す。
心をくすぐる年でもないが、気になる言葉ではあった。
( ^ω^)「それで、君は……」
('A`)「いやちょっと待って、観測者って何?」
( ^ω^)「ん? あー、そこからかお? めんどくさいお……」
説明が来ると思っていたら別の話に行こうとしたので、どうにかこうにか制止する。
時計はめんどくさそうに語り始めた。
( ^ω^)「誰のおかげで生きてられると思ってるお?」
('A`)「はい?」
根源的かつ高圧的な問いだった。
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52 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:46:06 ID:SbQQVwv20
-
( ^ω^)「君たち人間が生きていられること。誰の、何のおかげだと思うお?」
('A`)「……」
( ^ω^)「僕たちだお」
('A`)「は?」
答えを考える暇もなく、時計は傲慢な答えを出した。
時計があるから生きていられる、それっぽい答えと言えばそうだが……
( ^ω^)「時計は観測するんだお。そしてすべてを記録する」
('A`)「はあ……」
( #^ω^)「そして……っあークソめんどくせえお! 戻る!」
(;'A`)「え、ちょ」
どこがムカついたのか知らんが、時計はいきなりキレだした。
勢いよく両手を広げる。
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53 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:47:08 ID:SbQQVwv20
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〔 ^ω^〕『ふぅ……で、だ』
|(| |)
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L_|_|
∪∪
次の瞬間、ぽっちゃり少年はミニドラ時計に戻っていた。
('A`)「……」
いやまあ確かに、人間の姿をしていたほうが受け入れやすいっちゃやすいのだが。
こっちのほうがかわいい気もする。
〔 ^ω^〕『お前、俺のこと……この時計のこと、いつからいつまで使ってた?』
('A`)「えーっと……」
('A`)「……完璧には覚えてねーけど、たしか中学の3年間だったような」
〔 ^ω^〕『2006年3月4日の19時56分12秒から2009年7月2日の16時28分16秒までだ。コンマ以下要るか?』
('A`)「あ、いや別に……」
なんというか、ありがちな台詞である。
それが本当なのかどうか俺には判断つかないものの、おそらく合っているのだろう。
メタモルフォーゼするくらいだし、そのくらいできてもおかしくない。
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54 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:47:49 ID:SbQQVwv20
-
〔 ^ω^〕『その間のお前を俺はすべて記憶している』
('A`)「は?」
〔 ^ω^〕『言いすぎた。正確には、その期間中部屋にいたお前の行動及び思考を俺はすべて記憶している』
('A`)「……いやいや、え? え? いや、え?」
ごめん、やっぱ納得いかねえ。
なんだそのプライバシーもクソもない話は。
〔 ^ω^〕『納得いかねえならお前が何年何月何曜日に何回抜いたか約3年間トータル何回抜いたかとか教えてやってもいいんだが、どうせお前のほうは覚えてねーからなァ』
('A`)「わかりました。わかりました」
それが本当なのかどうか俺には判断つかないものの、できれば聞きたくない話だった。
なるほど確かにこいつの言ってることは正しいようだ。正しいようだがなんだこのファンタジー。
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55 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:48:33 ID:SbQQVwv20
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〔 ^ω^〕『そもそもの話、世界には裏があるんだよ』
('A`)「裏?」
〔 ^ω^〕『今俺とお前がいるこの世界と……その裏側、えー、名前つけんのめんどくせーから時計の世界ってことでいい』
('A`)「……」
時計の世界、ですか。
〔 ^ω^〕『時計は時間の観測者なんだ。歴史の担い手とも言えるかね』
('A`)「……?」
〔 ^ω^〕『だから、だ。この地球ができてから46億年、その46億年の間に起きた出来事すべてを記憶する使命を負ってる』
('A`)「……」
ピンと来ない。
うんうん首をかしげていると、時計が深々とため息を吐いた。
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56 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:49:20 ID:SbQQVwv20
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〔 ^ω^〕『……頭悪くなったよなぁ、おまえ』
やたらに情感がこもっていた。
('A`)「えっ」
〔 ^ω^〕『ざっくり言うぞ。この世界の裏には時計の世界がある』
('A`)「はい」
それに一瞬違和感を覚えるが、時計はなんでもない風に話す。
どうやら要約してくれるらしい。
〔 ^ω^〕『この世界に生き物がいるように、時計の世界には俺みたいなやつがいっぱいいる』
('A`)「はい」
〔 ^ω^〕『この世界での俺たちはこういう時計の姿をとり、そこに生きる者すべてを観測している』
('A`)「……はい」
〔 ^ω^〕『で、そうして観測した情報を記録する場所が時計の世界にはある』
('A`)「おお」
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57 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:50:02 ID:SbQQVwv20
-
〔 ^ω^〕『俺たち時計の観測した情報はすべてそこに記録される。言ってみれば……かなり雑な言い方だが、過去だけ書いてるアカシックレコードみたいなもんだ』
('A`)「……おお?」
アカシックレコード。アカシックレコード……アカシックレコード?
いきなり話がSFチックに。いやまあここまでも十分SFだったが。
〔 ^ω^〕『ここまで基礎だ。わかったか?』
('A`)「まあ、なんとか……」
わかっているようないないようなだが、とりあえずは頷いておく。
アカシックレコードってあれだよな、過去と未来の運命が全部載ってるアレだよな?
言葉を脳内で噛みしめつつ、次の言葉を待ってみる。
〔 ^ω^〕『んじゃ、続きな。お前は……いや、お前たちは今日こっちの世界に来た』
('A`)「え」
一瞬何の話だかわからなかった。
が、すぐに思い出した。紫色の空と時計。
('A`)「……あれか!」
理科室がいきなりワープして、ナスにタックル食らったアレだ。
あれは時計の世界だったのだと、そういうことを言ってるのだろう。
わけのわからない状況だけども、とりあえず謎が解けるのは嬉しい。
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58 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:50:47 ID:SbQQVwv20
-
〔 ^ω^〕『そうだ。なんで迷い込んだのかは俺にもわかんねーが、たまにあるんだよ、こーいうのは』
('A`)「あ、そうなんだ……」
解けてなかった。
『なぜ俺たちはあんな場所にいたのか』? 「たまにある」で片付いてしまった。
〔 ^ω^〕『あそこは"ねじれ時計の海"っつーんだよ』
('A`)「ねじれ……?」
〔 ^ω^〕『全てを記録するレコードがあるっつったろ?』
('A`)「うん」
〔 ^ω^〕『それの近くにある場所だからな。現在と過去、情報の渦がすぐ傍にあるせいで、いろいろ不安定なんだよ、あそこ』
〔 ^ω^〕『だからかもしんねーな、たまに紛れ込む人間がいるの』
('A`)「……」
「だからかもしんねーな」で片付いてしまった。
〔 ^ω^〕『さて、ここから本題だ』
〔 ^ω^〕『あそこに紛れ込むのは大抵つまらねー人間なんだよ』
-
59 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:51:29 ID:SbQQVwv20
-
('A`)「は……?」
つまらない人間が迷い込む。
それってつまりあれですかね、俺がつまらない人間ってことですかね?」
〔 ^ω^〕『過去に無駄な時間を過ごしたやつ……お前、言ってなかったか? 相対と絶対がどうのこうのって』
('A`)「あー……」
(;'A`)「って、あれ!? なんで知ってんの!? 見てたの!?」
〔 ^ω^〕『見てたも何も会っただろうが』
(;'A`)「あの時計!?」
窓をぶち割って飛んできて、膨らむ針を出した時計。それはこの時計と同じだったと。
同じだったと?
(;'A`)「いや、でもその……お前はさっき押し入れから出してきたやつで……なんであんなところに!?」
〔 ^ω^〕『べッつにいいだろーがよその程度。後で説明してやるから、今は話聞け』
(;'A`)「……」
横槍がウザく感じたようで、乱暴なトーンで時計が言う。黙るしかない。
いくつか悪態を吐いてから、時計は再び話を始めた。
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60 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/11/02(土) 01:53:52 ID:SbQQVwv20
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〔 ^ω^〕『ああいう話だよ。絶対時間より相対時間のほうが長かったやつ、大抵そういう人間が来る。おまえと一緒にいた奴は巻き込まれただけかもしんねーが……』
〔 ^ω^〕『お前は、そうだろ?』
悪態がどうとかの話じゃない、ストレートな罵倒が飛んできた。
あまりに直接的だったので、一瞬言葉に詰まってしまう。
(;'A`)「ッ……」
だが時計のほうはそんなこと気にしていないようだった。
〔 ^ω^〕『そしてそーいう人間には……チャンスが与えられるんだ』
(;'A`)「チャンス?」
〔 ^ω^〕『ああ』
〔 ^ω^〕『手に入れるはずだった時間……なくした時間を取り戻すチャンスだよ』
その2.目覚まし時計−トランスフォーム ここまで
<<<その1.目覚まし時計 ◆ その3.PC内蔵時計>>>
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