ブーンの楽しい○○

1.ブーンの楽しい大航海時代

ブーン4世(1480 - 1497)

142 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:07:22 ID:oBEnnrlI0
§ ブーン4世(1480 - 1497)                                 https://www.youtube.com/watch?v=Qe4yTxbOTi4

あのブーンが神の裁きを受けているその頃、なんとあのクリストファー・コロンブス小隊も神の裁きを受けていたのである。
              .ィ                                
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       ノッ′/. /./ |/ .|  | ヽ、 ヽ  l    l    「俺は誰一人として死なせはしない……ッ!!」
        | ./| /lイフ=、| |_,.=キ、 ト、 :|:::....  ヽ   
        |イ | /::::} l {゚j`ヽ | '´{゚jヽ| Y::yヘ::::::. 〉
 .        レ|/:::::::|  ̄   ヽ{   ̄  }:/^i |::::::::/
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            `'ミミヽ,   _,.. イ  |:::::::::;∠
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         \、 、 jilil||リ     /.l __,.イ∠-z'〈

      クリストファー・コロンブス (1451 - 1506)  ※MS乗りではない


スペインへと急ぐ途中、大嵐に巻き込まれたのだ。これにより船に乗り込んでいた人殺しの豚悪魔共は何人か命を落としたのだが、
親玉のクリストファー・コロンブスは何とか生きていた。
が、大嵐の影響で今自分がどこにいるかわからなくなってしまったのだ。最初は「ここはどこだーーーーーーーー!!」、とか
「インドーーーーーーーーーーー!!」とか叫んでいたのだが、やがて疲れてしまったのでゆらゆらと力なく海を漂っていると
遠くから一隻の船が近づいてきた。

よーく目を凝らして見てみると、なんだなんだポルトガルの船ではないか。イスラムの野菜野郎の船でなくてよかったのだが、これはこれで不穏な限り。
コロンブス小隊は知らないうちにポルトガル領まで迷い込んでしまったのである。

143 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:08:37 ID:oBEnnrlI0
近寄って来た船に乗っていたのはなんと、あのスペシャリストであった。

                                             https://www.youtube.com/watch?v=c2i2LhWSv-A
                  ./            ;; ;;    :  l
                  {           ミ゛ ミ     : l
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                 ヽ  { .r'~  .i' i″   ,,,,-−、`i   { .}
                  `、  !rニニコ、{,,, i !、,;;ニ三 ̄ , {  .{l  {   「待て! ここはポルトガル領だ!」
                    i  i  r..uュ .,  、 ..'┴'' `  リ`i.j'  ll                          ドドンッ!
                    .l ト,l   ''' ';   `゛゛   , ,. }   l
                    {.{ .l    , '   ヽ、  : . ''|  ..{{
                    `'. !   ./ 、,,_, ''゛ .\  ; ./;; .!川
                       、  !  __,,,_,,,,..−、', ,' / l /ヽ_`
                      ,.  ヽ.  '`''-二-'   /./   l ; ヽ ""'''-=,,,
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                 バーソロミュー・ディアス (1450 - 1500)  ※ 、 はつかない

冷静であり、大胆。頭は常にさえており、判断は適格。仲間思いで、勇敢。そう、この人こそバーソロミュー・ディアス!
あのスペシャリストが、みんな大好きスペシャリストが、国の為に悪い不審船を取り締まっているのである!
「気を付けろ、この不審船は何か臭い……」などと渋みのトークで船員たちを盛り上げるのも相変わらずに、コロンブス小隊を追い詰めたの
であった!
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       ! /,! ::::::゙l !  ゙         ::::::::::::::::::,;::::: !:::::::::::.!
       ! .! .| :::、::}   .,..-ー'''''''ii、   : :::::::::::::::',、 / :::::::::::レi
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          クリストファー・コロンブス (1451 - 1506)  ※MS乗りではない

クリストファー・コロンブスの抵抗むなしく、彼は”熱血指導”を受けにポルトガルまで連行されてしまうのである。

144 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:10:26 ID:oBEnnrlI0
さて、ポルトガルまで連行されたのであるが、ポルトガル調べによりコロンブス小隊は正規のスペイン船だという事が発覚。
しかも西へと進んでインドを見つける旅に出た船だと言うではないか。

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             //. -''" ̄ ̄ ̄`゙''ー-、
           .へ}  ′          ヽ
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       ノッ′/. /./ |/ .|  | ヽ、 ヽ  l    l    「俺はインドを見つけた……ッ! ジパングだって見つけた!!」
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        |イ | /::::} l {゚j`ヽ | '´{゚jヽ| Y::yヘ::::::. 〉
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      クリストファー・コロンブス (1451 - 1506)  ※MS乗りではない


ジョアン2世の前でもいつもの調子で武勇伝を話すクリストファー・コロンブス。
これにはジョアン2世もびっくり。しかも、以前に面接しに来た男。ラノベが趣味だと言うから追い返したのに、世紀の大発見
をして帰って来たではないか。これはどういうことだ。己の熱血が足らなかったのだろうか……?

だが、この熱血漢ジョアン2世はまったくうらやましいとは思わなかった。これっぽっちも思いやしなかった。
ほーんのちょっぴし羨ましいと思ったかもしれないけど、やっぱり羨ましいとは思わなかった。
何故なら、とある”プロジェクト”が立ち上がる事になっていたからである。
……と、言いながらもあの熱血漢は、こっそーりと西周りに船を何隻も送り込んだのは内緒だ。スマッシュ! アンドスマッシュ!

145 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:11:43 ID:oBEnnrlI0

                                                       https://www.youtube.com/watch?v=h94BdxnheeM
はてさて、サクサク進んでいかなくては読者も飽きてしまう。話を進めよう。

ポルトガルでジョアン2世と熱血大相撲大一番の後、クリストファー・コロンブスはスペインに凱旋帰国を果たした。
町中が飲めや歌えやの大騒ぎ。街中には「I love india!」のTシャツが叩き売られ、コロンブスの顔ティーなるものまで販売される始末。
スペイン中がコロンブスのインド発見と帰国を喜んだ。その光景は時は2000年のペヨンジュンに群がるババアを彷彿とさせるのである。

     _,,.. '´_,..〃  ,'            ヽ        ヽi                   
    ` ̄ ̄ /  /               ヽヽ  ヽ     リ
        〃 ,'/   /  /!   iト  ヽ       ',     !
         リ,  !   〃 /i !   !ハ  ト 、  、  ヽ     i
          / イ !  /_//__i_/!!  |iヽ',ヽ !\  !   }ハ   人
         ノ'´||  ! .ハ´レ=ナ=-、ト  i -==!i=弋、 }  .! !  ノ   「私はあなたを信じていました……」
          !! ! i!'! !i フ ゞ='` ヽ |  '´tナ=ミ` ヽ!ヽ ト、 ! ソ
         ヾi   ', !       ヽ,  `ゝ'イ-ヽ ノ ゝ| }ヽ{
         丿\ 从      ノ        .〃´ ヽ':::从
           ノ::::ハ    く         イ__, '´::::::::!ヽ
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          /,:イ::::::::::::::\    ̄     , 'ノ/::::::::::::::::::::::::i !
         ,'//::::::ノ::::::::::::i\    , ィ  ノ〃:::i::::::::::::::、:::ト !
         ! 人i:/レi:::::::::ハ `=´     イ::::::ノ::::::::丿!ハ::i
      , '"´´ ̄`丶、ヽ::ノ   ヽ       .!:::/:::::::::/!/リ !::!
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         イザベル1世 (1451 - 1504) ※兄はいない

イザベル1世からもすんげー褒められて完全に調子に乗ったコロンブスは再び西へと進んで”黄金の国ジパング”や”インド”の探索を遂行した。

一度行った海だから、なーんのトラブルもなくスイスイ〜と”インド”まで到着。が、インドを出る前に建てた掘っ立て小屋がないではないか。
不審に思ったコロンブス一行は周囲を探索。すると、スペイン製の物であろう小物と白骨した死体が出てきたぞ!
これはどういう事だ! まさか、あの野蛮な土人どもに殺されたのか!? 嘘だろ!? ゆるせん!!

なお、ブーンの遺骨は見つからなかった模様。忘れに忘れられて、死の報告がなされたのがしばらく先の1500年であった。無念!

146 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:12:43 ID:oBEnnrlI0
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       /  、 .:;:〃l′:!  !,'      .:~';:::::::',/:^'‐::::.!:::::::::::,'    「倍返しだーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
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       ! .! .| :::、::}   .,..-ー'''''''ii、   : :::::::::::::::',、 / :::::::::::レi
       .l,! ',::/.!:.!  ,'..,..-''''゙´;::::.l.   ::.::.::::::::::./:::::::::::::::;:::l゙
       ゛  !,' .゙' l,  ...l,:::::::::::,, 一',   ::::::::::,,:::|:::::::::::::::::::::./
             ヽ  l:::::./    !  ::.::.::::./ ::ヽ::::::::::::::./
              ヽ  l'"|   ./   : ::::::./ :::::::::ゝ:,..-','
                  ヽ ゙'―ー'"   : :: / ::::::::.,..r'":::::::',,_
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          クリストファー・コロンブス (1451 - 1506)  ※MS乗りではない

半沢直樹とばかりに倍返しをすることにしたコロンブスは、現地民に対して大虐殺を慣行することになる。
この大破壊はノストラダムスも裸足で逃げだすような悪魔の所業であった。まず何か見つけたら壊す! 人がいたら殺す! 焼く!
女がいたら犯す! そのあと殺す!! 巷でいう、ガンジーが見たら助走つけてぶん殴るレベルである。

とにかくコロンブス一行は破壊の限りを尽くした。たまに思いついたように現地民をひっとらえ、黄金のありかを聞き出そうとした。
もちろん、黄金なんてアメリカ大陸は豊富にあるわけなく、何も知らない現地民は見るも無残に二隻の船につながれて引きちぎられたのであった。こいつ早く殺せ!

     _,,.. '´_,..〃  ,'            ヽ        ヽi                   
    ` ̄ ̄ /  /               ヽヽ  ヽ     リ
        〃 ,'/   /  /!   iト  ヽ       ',     !
         リ,  !   〃 /i !   !ハ  ト 、  、  ヽ     i
          / イ !  /_//__i_/!!  |iヽ',ヽ !\  !   }ハ   人
         ノ'´||  ! .ハ´レ=ナ=-、ト  i -==!i=弋、 }  .! !  ノ   
          !! ! i!'! !i フ ゞ='` ヽ |  '´tナ=ミ` ヽ!ヽ ト、 ! ソ
         ヾi   ', !       ヽ,  `ゝ'イ-ヽ ノ ゝ| }ヽ{
         丿\ 从      ノ        .〃´ ヽ':::从     「何と下劣な……」
           ノ::::ハ    く         イ__, '´::::::::!ヽ
        -=´'´::::::::ヽ    、-.....,      /´::::::::::::::::、 i
          /,:イ::::::::::::::\    ̄     , 'ノ/::::::::::::::::::::::::i !
         ,'//::::::ノ::::::::::::i\    , ィ  ノ〃:::i::::::::::::::、:::ト !
         ! 人i:/レi:::::::::ハ `=´     イ::::::ノ::::::::丿!ハ::i
      , '"´´ ̄`丶、ヽ::ノ   ヽ       .!:::/:::::::::/!/リ !::!
     /        `'´ 、   ',       ト/_ノ! ノ /  リ
   /             `丶、 ヽ     {  ` ´  ̄ ̄ ⌒` 、
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         イザベル1世 (1451 - 1504) ※兄はいない

なお、本国のイザベル1世に”殺す用の奴隷”を送り付けてドン引きされている模様。

147 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:15:01 ID:oBEnnrlI0
                                                             https://www.youtube.com/watch?v=hvDBWw2C3Hg
胸糞の悪くなるようなクリストファー・コロンブスの話は一旦おいておき、我らがブーンの話をしよう。


( ^ω^)


このブーンはあの悪いブーンパパの息子である。そして、あのヘタレなブーンジジの孫である。ブーンの息子のブーンとシンプルに言った方が良いだろうか。
傭兵に身をやつし悪の限りを尽くしていたブーンパパの姿を見てこうはなるまいと家出をしたのは良いものの、どこに行ったらよいのかわからず、
可哀想にも当てもなくさまよっていた。
やがて、食べるものも調達出来なくなり、乞食として街中をはいずり廻っていたのであった。ああ、なんてかわいそうなブーン。親の分まで徳がないのだ。


(;;;...´ω`)


完全にストリートチルドレンとなってしまったブーン。ストリート生まれのヒップホップ育ちだYO!ということならカッコがつくのだが、ブーンはただの
貧乏少年。雨風に打たれ、今日のご飯の心配をしなくてはならない。胡椒の心配をしていたブーンジジとは大違いだ。
ご飯さがして彷徨っているうちに、スペインからポルトガルに移動。EUなのでパスポートがなくても通れる。


(;;;...´ω`)「お〜♪お〜♪」


小さい声を絞り出して歌などを歌ってお金をもらおうと思ったが、どうも人がいない。とーんと人が通らない。これにはブーンも不審に思った。

勿体ぶることなくワケを話してしまえば、ブーンがポルトガルに到着した頃、ポルトガルは喪に服していたのだ。
なんと、世界一死にそうにない男、あの熱血漢ジョアン2世がぽっくり死んでしまったのである。
あっという間にウィンブルトンの梅雨も終わってしまったのだ。錦織3回戦進出、次もがんばれ!(2016 7/1 現在)

148 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:16:09 ID:oBEnnrlI0
                    _,.ィ≦圭圭≧x .. _
                    .ィ為圭圭圭圭圭圭圭≧x
                 /圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭会:
                ,イ圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圦
                  |圭圭才⌒ー=≠寺圭圭圭圭圭|
                 ⅧiⅣ          ̄ ̄Ⅷ圭圭|
                   ⅧIi  、        _   ⅧIli:圭!
                     Ⅷ| `ー=≠'.  ,.ィ=彳`  Ⅵ圭7       「行ける行ける!! まだ俺は生きることが出来る!
                 Ⅵ <てハ :::i : rt_j ァ  }才' /        絶対出来る!! 病なんかに負けちゃいけないんだよ!!
                       }|    ...::::ノ 、   ̄    iレ /           ダメダメ!! もっと熱くならなきゃダメなんだよ!!」
                  ト、   ,.ィ   .     /.イ           
                  ヘ  / ー-=彳ヽ  //_
                     ヘ : r=ニ ニ=ォ,   /圭≧x 、
                .ィ≦Ii圦 、 レ⌒⌒レ’ ,.イ|圭圭圭会:
                   /圭圭圭ハ `ー==イ  /  |圭圭圭圭L.. _
           _,ィ≦圦:寺圭圭∧ゝ... _ ,イ  ,イ圭圭圭圭圭圭圦
        ,.ィ≦圭圭圭圭≧ュ...`寺∧ ー=≠≡彳圭圭圭圭圭圭圭圭≧x
       /圭圭圭圭圭圭圭圭会ュ. Ⅶ圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭ハ

                ジョアン2世 (1455 - 1495) ※この時代にもテニスはあった

彼は41歳という若さであったが、得意の熱血荒治療もむなしく熱の上がりすぎでぽっくりお陀仏してしまった。

いつだかもちょろっと書いたが、ジョアン2世という熱血漢はいわゆる”名君”である。とにかく覇気に溢れていて、行動力があった。歴史的評価も高い。
少し話は逸れるが行動力と言うのは大事である。この現代においても行動力がないまま社会に出てもお荷物扱いされてしまうから、学生諸君も今のうちに行動力を
身に着けよう。正直個人的な能力がなくても行動力さえあれば割と何とかなる。人間に必要なものは行動力なのだ。
何を隠そう、ブーン系のニート率の多さは界隈における闇である。周りのみんながニートだからって、お前が働かなくていい理由にはならないぞ。

さて、そんな名君を失ったポルトガルであるが、海洋事業も中途半端。イスラムの根城グラナダの処理も中途半端。
さらに隣国スペインの”キリスト大好き運動”の煽りを受けて難民まで押し寄せてくる始末。あの熱血漢がいなくなったとて、いつまでも喪に服しては
いられない。

こうして立ち上がったのが、チート級の運を持ち合わせている男、マヌエル1世である。

149 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:17:59 ID:oBEnnrlI0
                                        https://www.youtube.com/watch?v=QcyZ_VnLEgw
                    )、ノレ/|//
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                     《 <・> <・> 》ソ)  「ポルトガル、あか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!」
                    ヒ|  ̄ (_)  ̄  ノ
                  |  ノ――ヽ |
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            マヌエル1世(1469 - 1521) ※アカンくない

彼こそがマヌエル1世。新たなるポルトガル王である。歴史的な名称は”幸運王”。
普通、この乱世であるから魁男塾のような暗殺謀殺巡り巡る血沸き肉躍る地獄の王位継承合戦を勝ち進めなければ王様になれないのであるが、
この男は完全無血によって王の身分に伸し上がったのであった。なんと、驚くことにライバルが全員死んだ。
最強の運を手に、ポルトガル絶対王政を確立させたとんでもないラッキーな坊やなのであるが、この話は航海にあまり関係してこないので置いておこう。

さて、ジョアン2世が元気に爆発していたころからとある”プロジェクト”が緩やかに進められていた。
その名も”喜望峰からぐるっとインドへ行こうプロジェクト”である。あのスペシャリスト、バーソロミュー・ディアスが発見した喜望峰を越えて、北上し、インドへ
たどり着くというものである。もうこの頃は、海がなくなって奈落の底に堕ちるだとか、赤道直下の海は燃え盛るとかそういったことはまったくと言っていいほど
信じられていなかった。その上、アラブの商人などの情報からほぼほぼインドへたどり着けることは確実。もうほとんど勝ち確の状況である。

マヌエル1世はラッキー坊やであるのだが、実はそれなりに頭もキレる男である。
この海洋事業を手放せば、ポルトガルの国力はガクっと下がってしまう。ここで海洋事業に手を抜くわけにはいかない。割と冒険しないタイプの人間だったが、
海洋事業についてはガンガン行こうぜのスタンスで推し進めたのだ。「ここが違うねん! ここがーーー!」と臣下にも頭がキレる様子をアピール。

かくして、マヌエル1世の「インドいけますやん! いったれ!」という声と共にこの”プロジェクト”がようやく進められることになったのである。

150 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:19:18 ID:oBEnnrlI0
インドに行けると分かっているのなら、司令にするとなると屈強な冒険家というよりは、インドとうまくお話が出来る慎重な男が欲しいところである。
間違えても「インドーーーー!」と叫び続けるだけの変な奴にしてしまってはいけない。これは運試しでもなければ、冒険でもないのだ。
勝ちにいく。それがこのマヌエル1世のやり方である。お祭り男は勝ちにいかなくてはならないのである。さあ世界の果てまでイッテQ!

                   )、ノレ/|//
                  /      \
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                     《 <・> <・> 》ソ)  「よっしゃ、インドに行くのはお前やーーーーーーー!」
                    ヒ|  ̄ (_)  ̄  ノ
                  |  ノ――ヽ |
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            マヌエル1世(1469 - 1521) ※アカンくない

お前が行くんじゃないんか〜い! という突っ込みは引っ込めておくとして、司令官に選ばれたのはこの男であった。

        /:::/::iィ':ハ/:::v'`:..、,/::::::;:::i/::/、_/〃i/i,':::/    ヽ::}}::::::ヽ,.、_,ヘ:::',               https://www.youtube.com/watch?v=XPqqjkap9hU
        .::::/:::/::::::::::/:::::::::::::::::::/i:::::::::::::::ハ{:::::::::::/     i::::::::::::::::::::::::::::::
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         マ:::::::::::ハ ヾl!~リ¨,二ミ≧ゞヾ:i! ヾ'、¨,..≦ミx、   }::::::::::::::/
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            ヽヾ:rヤ                     / }}/./   「え……。僕が……、インドへ……?」
             \ゞミ         .::..::..          ィ'  /
              `ーゝ         `´         ゝ='"                   ず〜ん……
                 :.、       '~ ´`¨゙       /
                  iゝ       ¨´      ,イ
                   ,.ィ| ヽ           / |ミz、
               ,ィ彡' ::|   >:.、     ,..:イ / ,i>,ィ'
              ゞミ==、ヾ.、 _    `¨¨¨´ ,.. -== '” i´

               ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※中学生ではない

ヴァスコ・ダ・ガマである。この男、ひどく慎重であった。

151 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:20:57 ID:oBEnnrlI0
マヌエル1世の「マジで頼むで!」、「お前しかあらへんねん!」という期待の全てを背負う男。これがヴァスコ・ダ・ガマである。

マヌエル1世の考えはこうだ。

                   )、ノレ/|//
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                     《 <・> <・> 》ソ)  「海に出るくらいなら誰でも出来ますやん!」
                    ヒ|  ̄ (_)  ̄  ノ
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            マヌエル1世(1469 - 1521) ※アカンくない

エンリケ王子が頑張っていたころの技術ならともかく、海洋技術は進化し、ある程度安全に航海できる時代。
屈強な冒険家たちがこぞって立候補したのであるが、マヌエル1世は「大切なのは頭やねん!」「ここが違うねん、ここがーーーーーーー!」と頭の良さが大事だ
という事を騒ぎ立て、後輩芸人よろしくシバき倒すのであった。マヌエル1世は到着した街での実務の成功率を重視したのである。

このヴァスコ・ダ・ガマ、若いころから宮廷で働いており、礼節やふるまい方は今までの冒険家とは比べ物にならないくらいである。特にコロンブスなんかとは雲泥の差
なのだ。生まれた町が港町であったために航海についてもそこそこ詳しい。宮廷での仕事もそつなくこなし、周りからも信頼されている。
確かにマヌエル1世が「行けますやん!」と太鼓判を押す理由も分かる。バランスの良い山本選手も裸足で逃げだす安定感なのである。

152 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:23:05 ID:oBEnnrlI0

        /:::/::iィ':ハ/:::v'`:..、,/::::::;:::i/::/、_/〃i/i,':::/    ヽ::}}::::::ヽ,.、_,ヘ:::',     
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        リハl::::::::::::::i マ:::::'_;;' .,リ  ',ヾ::ハ::::{ ',サリ__,..‐=−イツ:.._リハ:::::::::::::::::,'
         マ:::::::::::ハ ヾl!~リ¨,二ミ≧ゞヾ:i! ヾ'、¨,..≦ミx、   }::::::::::::::/
          ヽ::::ハ::∧  ヾ´ { ,ィチ::}゙`   `   ´ { ,ィチ::} ,`゙ゝ ,ノ!::ィ'i::::/
              `{ ir,'ヾ   `~¨¨¨~´        ~¨¨¨~´   /ィ i :l;:'
            ヽヾ:rヤ                     / }}/./   「わかりました……。行きます……、インドへ……!」
             \ゞミ         .::..::..          ィ'  /
              `ーゝ         `´         ゝ='"                                ず〜ん……
                 :.、       '~ ´`¨゙       /
                  iゝ       ¨´      ,イ
                   ,.ィ| ヽ           / |ミz、
               ,ィ彡' ::|   >:.、     ,..:イ / ,i>,ィ'
              ゞミ==、ヾ.、 _    `¨¨¨´ ,.. -== '” i´

               ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※中学生ではない

かくして、ずっしりと重い面持でインド行を心に決めたヴァスコ・ダ・ガマとポルトガル王は着々と準備を進めることになるのである。

責任感の強いヴァスコ・ダ・ガマはコロンブスのインディアス到着(実際にはアメリカ大陸)にかなり焦っていた。
スペインがインディアスとマブダチになってしまえば我が国ポルトガルの利益が薄まってしまうかもしれない。歴史が証明しているが、ゆうじょうぱわーは侮れない
のである。しかし、卑劣スペインが無様にも教皇に泣きついて線引きしてもらった”教皇子午線”とかいうクソゲー並みのアンドヴァンテージのせいでアフリカ沿岸
から攻めるしかない。行けるものなら西ルートでインドまでたどり着きたかった。そして、一回で関係を結ばなくてはならないと考えた。


(;;;...´ω`)


ちなみにヴァスコ・ダ・ガマがあれこれ考えている間にブーンは餓死しそうになっていた。

153 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:24:16 ID:oBEnnrlI0
                                                            https://www.youtube.com/watch?v=mmCnQDUSO4I

もう何日もロクなものを食べていない。平成の世とは違うのだ。こんなご時世に家出なんてしたって尾崎豊みたいにはなれないのである。
しかしどうにも生き抜かなくてはなるまい。ブーンは死に物狂いで食にありつこうと街を這いずり回った。
するとどうだろう。掲示板に船員募集の広告が張り出されているではないか。


                   )、ノレ/|//
                  /      \
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                |/     ヽ_ ヽミ
                     Yヘ = = ヘヽ ミ
                     《 <・> <・> 》ソ)  「お前の人生アカーーーーーン! ここで変えなアカーーーーン!」
                    ヒ|  ̄ (_)  ̄  ノ
                  |  ノ――ヽ |
                  ヽ      /|
                   \__// ̄\
                   /|__//⌒ヽ)
                   / | // /  |

            マヌエル1世(1469 - 1521) ※アカンくない

(;;;...´'ω`)


「国のバックアップがついてるで!」がうたい文句のインド派遣船団が近々ポルトガルから出るというのだ。
しかもご飯や飲み物、さらに言えばお給金までもらえてしまう。経歴問わず、必要なのはやる気だけでアットホームな職場だという。
面接も一回だし、ネットで検索しても悪い噂は流れていない。これは飛びつかないわけにはいかない。


(;;;...´'ω`)「僕も……。乗りますお……」


かくしてブーンのインド行は決まったのである。合掌。

154 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:25:36 ID:oBEnnrlI0
マヌエル1世が準備した船は超最新鋭のナヴィオ船3隻と、キャラック船1隻である。中でも指揮官船のナヴィオ船”サン・ガブリエル”、
そして同型船の”サン・ラファエル”は当時ポルトガルの技術をギュウッギュウに詰め込んだドリームシップだ。

それもそのはず、額に汗してこの二隻をプロデュースしたのは、かの有名なスペシャリストなのである。

                                             https://www.youtube.com/watch?v=c2i2LhWSv-A
                  ./            ;; ;;    :  l
                  {           ミ゛ ミ     : l
                 l            ./| ' \    : }
                 l        ._,, . '/丿  .ヽ     {
                 {     _,,,-''/ /. / ,,.   {     |
                 ヽ  { .r'~  .i' i″   ,,,,-−、`i   { .}
                  `、  !rニニコ、{,,, i !、,;;ニ三 ̄ , {  .{l  {   「新造船とはいえ、油断は禁物だ!」
                    i  i  r..uュ .,  、 ..'┴'' `  リ`i.j'  ll                          ドドンッ!
                    .l ト,l   ''' ';   `゛゛   , ,. }   l
                    {.{ .l    , '   ヽ、  : . ''|  ..{{
                    `'. !   ./ 、,,_, ''゛ .\  ; ./;; .!川
                       、  !  __,,,_,,,,..−、', ,' / l /ヽ_`
                      ,.  ヽ.  '`''-二-'   /./   l ; ヽ ""'''-=,,,
                  _,,=-''''''" / ,'.ヽ、      ,,ン'.   /l ;  .i
               ,,=-''″    / ,' i::::.` ー一'''" ..   //;  ,' .!
              ''"       / ;  〈:::: ヽ ""      // .; ,'  l

                 バーソロミュー・ディアス (1450 - 1500)  ※ 、 はつかない

冷静であり、大胆。頭は常にさえており、判断は適格。仲間思いで、勇敢。そう、この人こそバーソロミュー・ディアス!
そう、あの彼もこのプロジェクトに参加していたのである!! これは負けない。負ける道理がない。しかも、新造船の様子を確認する
為に、途中までとはいえ航海に参加するというではないか。なんと頼もしい、なんと頼もしい!

155 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:26:31 ID:oBEnnrlI0
さて、ついに出港の日となり船員は170人近く集まった。
もちろん、コロンブスの時とよろしく船員はごった煮。何人かの死刑囚を含み、どこの馬の骨かも知らない黒人やら明らかに頭のおかしい
水先案内人(自称)などイカれたメンバーが集まった。当然である。行くのはあのインディアス。通るのは未開の海。やたらインドに興味のある
女子学生やいとも簡単にインドに世界観を変えられてしまった女子学生でもなければ命を懸けて行くような事はしないだろう。

もちろん、その中にあのブーンの息子のブーンもいた。いや、あのブーンの孫のブーンの方が馴染みがあるだろうか。


(;;;...´ω`)


多少のご飯を食べることが出来て何とか生きながらえていたのだが、航海が不安でしょうがない。
周りを見渡せば意味の分からないメンバー。その中にいる海のことなど何にも知らないブーン。これほど絶望的な状況はあるだろうか。
この大航海黙示録に生まれてしまった己を恨むしかないのだ。あきらめて死ね! ブーン!

        /:::/::iィ':ハ/:::v'`:..、,/::::::;:::i/::/、_/〃i/i,':::/    ヽ::}}::::::ヽ,.、_,ヘ:::',     
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        リハl::::::::::::::i マ:::::'_;;' .,リ  ',ヾ::ハ::::{ ',サリ__,..‐=−イツ:.._リハ:::::::::::::::::,'
         マ:::::::::::ハ ヾl!~リ¨,二ミ≧ゞヾ:i! ヾ'、¨,..≦ミx、   }::::::::::::::/
          ヽ::::ハ::∧  ヾ´ { ,ィチ::}゙`   `   ´ { ,ィチ::} ,`゙ゝ ,ノ!::ィ'i::::/
              `{ ir,'ヾ   `~¨¨¨~´        ~¨¨¨~´   /ィ i :l;:'
            ヽヾ:rヤ                     / }}/./   「死ぬかも知れない……、だけど僕たちはやるしかないんだ……」
             \ゞミ         .::..::..          ィ'  /                                       ず〜ん……
              `ーゝ         `´         ゝ='"
                 :.、       '~ ´`¨゙       /
                  iゝ       ¨´      ,イ
                   ,.ィ| ヽ           / |ミz、
               ,ィ彡' ::|   >:.、     ,..:イ / ,i>,ィ'
              ゞミ==、ヾ.、 _    `¨¨¨´ ,.. -== '” i´

               ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※中学生ではない

しかも、もうすぐ出港だというのに辛気臭い言葉しか発しないヴァスコ・ダ・ガマ。これでは船員も不安になる。
あのコロンブスを見習ってほしいものだ。アイナーーーーーーーー!

156 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:28:22 ID:oBEnnrlI0
出港に対してノリノリの言葉をかけないのには彼自身の性格もあったのだが、大きな不安要素があったのだ。

季節は7月。実はこの季節、とってもとってもアフリカ周りの航海には超不向きなのである。何故なら貿易風という東よりの風が吹かないのである。
いわば、インド航海のオフシーズンなのである。オフシーズンに旅行に行きたがるアホな学生もいるにはいるのだが、バランスの良い山本選手並みに
バランスの良いヴァスコ・ダ・ガマはそうではない。

ヴァスコ・ダ・ガマもこの事を非常に心配していて、試験前の高校生のように寝付けなかったのだが、「いけますやん!」との王の声には
従わなくてはならないのである。

とにもかくにも、頼もしさもありながら頼もしさもふんだんに詰まったヴァスコ・ダ・ガマ率いるインド派遣船団は群衆の歓喜溢れるリスボンを出発した。
なお、出港の前にミサが行われたが、ブーンはぽけ〜っとしていたため修道士に嫌味を言われてしまった。出港を前にしてテンション消滅である。

 |                         ヽ ヽ               https://www.youtube.com/watch?v=XPqqjkap9hU
 `|                         ヽ ヽ
 ◎ ヴェルデ岬                  ヽ |  _、-
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    `\,,〜〜〜´`L_、                  /
              )                /
             く               /
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               ヽ            |
                )            |    、
                /            _) ,,ノ´ |
               (,,          、〜´  )  |´
               ヽ          ヽ   (  |´
                |,        、ノ    し-´
                 ヽ       ノ
                 ゝ     ノ
                 `-◎〜~´喜望峰

ヴァスコ・ダ・ガマ船団はまず、セネガルはヴェルデ岬に向かうことにした。また、それを中継地として定めた。貿易風が吹かないため、濃霧の危険性が
高かったからである。さらに、ヴェルデ岬でスペシャリストと別れを告げた後、赤道の無風地帯を避けるために大きく迂回して喜望峰を目指すことにした。

157 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:29:10 ID:oBEnnrlI0
                                         https://www.youtube.com/watch?v=mmCnQDUSO4I
       っ
      っ
(;;;.´ω`)

ヴァスコ・ダ・ガマの慎重な読みと同じく、出港してしばらくすると濃霧が出てきた。各船長たちは打ち合わせ通りにヴェルデ岬へと向かうのであるが、
哀れブーンは他船員たちと一緒にパニックとなってしまった。う〜ん、キュートだ!

あれこれパニックになっていると、あっという間にヴェルデ岬に到着。ようやくほっと胸を撫で下ろすのだが、なんとあのスペシャリスト、バーソロミュー・
ディアス隊長(隊長ではない)がポルトガルへ帰ってしまうというのである! こんなの聞いてないぞ! ブーンはそんなの聞いてないぞ!


。・゚゚・( ´ω`)・゚゚・。 「帰るなんて酷いですお〜」 オーン 


あのスペシャリストにだって他の仕事がある。冒険の旅に出るだけの身分ではなくなってしまったのだ。

                  ./            ;; ;;    :  l
                  {           ミ゛ ミ     : l
                 l            ./| ' \    : }
                 l        ._,, . '/丿  .ヽ     {
                 {     _,,,-''/ /. / ,,.   {     |
                 ヽ  { .r'~  .i' i″   ,,,,-−、`i   { .}
                  `、  !rニニコ、{,,, i !、,;;ニ三 ̄ , {  .{l  {   「男は泣くな! ここぞというときに涙を堪えるものだ!」
                    i  i  r..uュ .,  、 ..'┴'' `  リ`i.j'  ll                          ドドンッ!
                    .l ト,l   ''' ';   `゛゛   , ,. }   l
                    {.{ .l    , '   ヽ、  : . ''|  ..{{
                    `'. !   ./ 、,,_, ''゛ .\  ; ./;; .!川
                       、  !  __,,,_,,,,..−、', ,' / l /ヽ_`
                      ,.  ヽ.  '`''-二-'   /./   l ; ヽ ""'''-=,,,
                  _,,=-''''''" / ,'.ヽ、      ,,ン'.   /l ;  .i
               ,,=-''″    / ,' i::::.` ー一'''" ..   //;  ,' .!
              ''"       / ;  〈:::: ヽ ""      // .; ,'  l

                 バーソロミュー・ディアス (1450 - 1500)  ※ 、 はつかない


バーソロミュー・ディアス隊長(隊長ではない)に激励され、その場ではちょっとのやる気は出てきたものの、あとに残ったのはイカれたメンバーばっかり。
ブーンはますます不安になって、悲しくなって、お母さんとお父さんが恋しくなってしまった。

158 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:30:30 ID:oBEnnrlI0
他の船員たちに励まされながら、ブーンは一生懸命働いた。
重〜い樽をエイコラエイコラ運んだりもしたし、皆のご飯を正確に分けたりもした。そうこうしているうちにイカれたメンバーたちとも仲良くなって
ブーンは以前ほど苦痛ではなくなってきたのである。サンキュー、マイベストフレンド。カモメに餌もあげる余裕も出来た。


( ^ω^)「かわいいお」


貴重な食糧を無駄にして!

さて、ヴァスコ・ダ・ガマ率いるインド派遣船団はヴェルデ岬を過ぎてから、長い長い海の道を進んでいた。
先にも書いたが、赤道付近の無風地帯を避ける為と、あわよくば未知の島を見つけるためなのであるが、特になんの発見もなくただただ海を進んでいた。
日にちにして約3か月進んだところでようやく喜望峰に到達することが出来た。


( ^ω^)


初めて目にする最果ての世界に、ブーンはなんとなく胸が熱くなった。地平線に沈んでいくお日様が、ブーンの目から涙を誘ったのだ。
「僕はこんな景色みたことないお!」と船員たちとハシャギ廻る様子を、この地で無様にもクソを漏らして泣きついたブーンジジイにみせてやりたいものだ。

ここは最果ての地、喜望峰。ここから東は世界を7日で創造したと勘違いしているヨーロッパ人にとって未知の世界だ!

160 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:32:27 ID:oBEnnrlI0
        /:::/::iィ':ハ/:::v'`:..、,/::::::;:::i/::/、_/〃i/i,':::/    ヽ::}}::::::ヽ,.、_,ヘ:::',     
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        i:::}::,'::::::::::::,'::::::::::::/::;イ l!:::::::::::;'::::i:::::::::;'        }:::i::::::::::::::::::::::::::
        {:i!::i:::::::::::::il::::::::::/::/i:l  l:、:::::::;:::::ハ::::;:ii       ,ノ::ハ::::::::::::::::::::::::i
        リハl::::::::::::::i マ:::::'_;;' .,リ  ',ヾ::ハ::::{ ',サリ__,..‐=−イツ:.._リハ:::::::::::::::::,'
         マ:::::::::::ハ ヾl!~リ¨,二ミ≧ゞヾ:i! ヾ'、¨,..≦ミx、   }::::::::::::::/
          ヽ::::ハ::∧  ヾ´ { ,ィチ::}゙`   `   ´ { ,ィチ::} ,`゙ゝ ,ノ!::ィ'i::::/
              `{ ir,'ヾ   `~¨¨¨~´        ~¨¨¨~´   /ィ i :l;:'
            ヽヾ:rヤ                     / }}/./   「現地の人間とは友好的にいこう。僕たちは侵略をしに行くんじゃないんだ」
             \ゞミ         .::..::..          ィ'  /                                       ず〜ん……
              `ーゝ         `´         ゝ='"
                 :.、       '~ ´`¨゙       /
                  iゝ       ¨´      ,イ
                   ,.ィ| ヽ           / |ミz、
               ,ィ彡' ::|   >:.、     ,..:イ / ,i>,ィ'
              ゞミ==、ヾ.、 _    `¨¨¨´ ,.. -== '” i´

               ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※中学生ではない


しかし、世界を7日で創造したと勘違いしていない、全うなヴァスコ・ダ・ガマの考えはこうである。
ここから東の国々は、いくら惨めな黒人の国とは言え、アジア諸国と1000年も前から交流を続けてきたということが交易品から容易に想像できる。
文化だっておそらくヨーロッパ諸国、少なくともポルトガルよりは格段に熟成されているに違いない。武力だってそうだ。

そんな未知の世界に、ちょっとの武力しか持たない船四隻が刃向かってどうなる。ここは全てを穏便に済ませよう。
ヴァスコ・ダ・ガマはそう心に決めていた。船員たちにも、「怒っちゃ嫌よ、仲良くね」と言って回ったのである。
その効果はてきめん。様々な国々と接触したが、大きな問題もなく順調に航海を進めることが出来た。


( ^ω^)「凄いお、カルチャーショックだお」


あの野菜戦士共の国が近くにあったせいでヨーロッパに閉じ込められていたヨーロッパ人にとって、アフリカ諸国との交流は衝撃の連続であった。
ブーンも漏れなく、初めて夜遅くまで起きてつけたチャンネルがトゥナイト2だった小学生の男の子のように目を輝かせたのだった。カントクは元気
しているだろうか。

161 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:34:02 ID:oBEnnrlI0
はてさて、順調な航海をしてきたヴァスコ・ダ・ガマ一行であるが、モザンビークを近くすると、壊血病に悩まされる船員も多く出てきており
何人もの死者が出始めていた。

       っ
     っ
( ´ω`)


運よくブーンは発症しなかったものの、死体を海にぽいぽい捨てる毎日。精神的にも弱ってくる。
果たしてインドにつくまでに自分たちは生き延びることが出来るのだろうか。そう考えると、ブーンは爪を噛むのを止められなくなった。
遺伝性の悲観病のブーンはその症状に悩まされていたのだが、さらにその症状ステージが上がってしまう事態に陥ってしまう。

それはモザンビークに達した時であった。

                                          https://www.youtube.com/watch?v=xrIYT-MrVaI

 `|                         ヽ ヽ
 │                         ヽ |  _、-
  |                           \`´,-フ
  \                            ̄  /
    `\,,〜〜〜´`L_、                  /
              )                /
             く               /
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               ヽ            |
                )            ◎ このへん!  
                /            _) 



上陸してみたら、なんかやたらイスラム臭がするのである。

162 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:36:57 ID:oBEnnrlI0
        /:::/::iィ':ハ/:::v'`:..、,/::::::;:::i/::/、_/〃i/i,':::/    ヽ::}}::::::ヽ,.、_,ヘ:::',     
        .::::/:::/::::::::::/:::::::::::::::::::/i:::::::::::::::ハ{:::::::::::/     i::::::::::::::::::::::::::::::
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        {:i!::i:::::::::::::il::::::::::/::/i:l  l:、:::::::;:::::ハ::::;:ii       ,ノ::ハ::::::::::::::::::::::::i
        リハl::::::::::::::i マ:::::'_;;' .,リ  ',ヾ::ハ::::{ ',サリ__,..‐=−イツ:.._リハ:::::::::::::::::,'
         マ:::::::::::ハ ヾl!~リ¨,二ミ≧ゞヾ:i! ヾ'、¨,..≦ミx、   }::::::::::::::/
          ヽ::::ハ::∧  ヾ´ { ,ィチ::}゙`   `   ´ { ,ィチ::} ,`゙ゝ ,ノ!::ィ'i::::/
              `{ ir,'ヾ   `~¨¨¨~´        ~¨¨¨~´   /ィ i :l;:'
            ヽヾ:rヤ                     / }}/./   「ここは……、イスラム諸国なのか……?」
             \ゞミ         .::..::..          ィ'  /                          ず〜ん……
              `ーゝ         `´         ゝ='"
                 :.、       '~ ´`¨゙       /
                  iゝ       ¨´      ,イ
                   ,.ィ| ヽ           / |ミz、
               ,ィ彡' ::|   >:.、     ,..:イ / ,i>,ィ'
              ゞミ==、ヾ.、 _    `¨¨¨´ ,.. -== '” i´

               ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※中学生ではない


アラベスク文様が彫刻されたドア。港に流れるエキゾチック感ある音楽。”いやいや、どう考えてもここイスラムじゃね?” とイカれたメンバーたちもビビり倒す有様。
それも当然である。ここはもうスワヒリ文明圏。イスラム諸国と4世紀ごろから仲良くしている地域なのだ! お前らが内輪でローマぶっ潰している間に
文化を高めあっていたのだ! これが人間力の違いだ!!

イスラムと分かってスゴスゴと帰っていくわけにもいかない。ヴァスコ・ダ・ガマもこの地の調査を始めるが、明らかに現地の黒人にアラビア語
を喋る人間がいたり、モスクもあったりするなど、どう考えてもイスラムと仲良くすくすく育ってきた様子がうかがえる。

       っ
     っ
( ´ω`)


悲観病のブーンはこのままここで殺されちゃうんじゃないかな、ととても不安になった。
が、慎重なヴァスコ・ダ・ガマはすぐに手を打った。領主に貢物をたんまり送ったのである。今も昔も変わらない、全ては政治資金で解決だ!

164 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:38:45 ID:oBEnnrlI0
とは言え、この地では金で解決を果たしたものの、ヴァスコ・ダ・ガマの財布だって人並みである。知らない人にいっぱい奢っていれば簡単にすっからかん
になってしまう。早いところスワヒリ圏を抜けなくてはならない! うかうかはしていられないのだ! ここは敵地である!

焦る気持ちとイスラム色の人間に警戒する気持ちから、現地の人間からは海賊と勘違いされ始めたヴァスコ・ダ・ガマ一行。
もうこうなってはあれこれ言ってはいられない、と現地の人間を拉致し水先案内人をさせたり、刃向かってくる黒人共を銃で一掃したりし始める。
ここで討たれてしまってはインドに行くという目的も果たせないし、「アカーーーン!」という声が遠いこの地まで聞こえてくる気がするのである。

       っ
     っ
( `ω´)


ブーンも船員たちと一緒にバンバンと鉄砲を撃った。銃に振り回されて何度も尻もちをついて、おできが潰れたが、なんとか黒人たちを追い払うことが出来た。
相打ち覚悟の突破戦もあったのだが、勝利を重ねて行くヴァスコ・ダ・ガマ達。敵はもっと強大な力を持っていると想定していたのだけれど、
どうも槍や剣で対応してくる軍団しかいない模様。ここで溜まっては大砲で全滅される! と、思って全員でワアワアあたふた叫んだこともあったが、
スワヒリ戦士たちは岸でやいのやいの言って来るだけであった。


( ´ω`)「……?」


ブーンもこれには疑問に思った。ナメプなの? なんなの? と船員たちともプープー相談した。

この頃からヴァスコ・ダ・ガマはアフリカって弱いのでは……?と思い始めるのである。それもそのはず。ヨーロッパは日ごろから戦闘に身を置いてきた、
いわば地球軍最強戦士なのである。モンゴルとだって、イスラムとだって限界ギリギリバトルをしてきたのだ。戦いのプロフェッショナルと言って良いだろう。

165 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:40:32 ID:oBEnnrlI0
             ,,,、、、、、,,,,                                https://www.youtube.com/watch?v=tmDEuFaoSC0
          ,.: .:;;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:.、
         ,f;:;:;ミミヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:',.
        ,;:;:;;;;ミミヽ:;:;;;;;;;f⌒'^^リN;;      
       ,;:;;;;;;;;;;;;ヲヲ'''ィイハ、  ノi;;;;;!
       ',;:;;;;;;;;;ィイ ,,、、、、   ,r- 、;;;;!
       V;:;;:;;;ル'゙゙,rモテ.:;' ノッャ''';;シ 
         Nいiij       ~` リ         「地獄に堕ちてでもインドに行くしかありませんね……」
        Nいii!':,    、;::′ ,j!       
        ル:;;;;{,    ,, --、  1 
        ルハシヽ   ´ 二`` ,′ 
        `フリハ `丶、.    / 
       ,/ i ',     ``ーイ     
  _,.. -‐''ニ7.  ヽ ヽ     i ヽ   
 ̄ `ー─'"7_ _ \\    ハ  \_   
  ',        _>\     /7⌒゙```ヽ、  
   i        <_   \  / \      ト、
 .  l        ``ヽ,  ', ! /      l '

やがて船員たちもアフリカ人がただの雑魚だと察し、あの手この手を尽くしてインドに帆を進めることになった。
人妻やお嬢様を人質にとっては港を開けさせたり、水先案内人として人を拉致したり、その拉致した人間を見知らぬ土地にポイ捨てしたり、
もはや勘違いなどではなく”海賊”になり果てたヴァスコ・ダ・ガマ一行は悪魔の水兵としてアフリカ東海岸を突き進んでいったのである。

        /:::/::iィ':ハ/:::v'`:..、,/::::::;:::i/::/、_/〃i/i,':::/    ヽ::}}::::::ヽ,.、_,ヘ:::',     
        .::::/:::/::::::::::/:::::::::::::::::::/i:::::::::::::::ハ{:::::::::::/     i::::::::::::::::::::::::::::::
        i:::}::,'::::::::::::,'::::::::::::/::;イ l!:::::::::::;'::::i:::::::::;'        }:::i::::::::::::::::::::::::::
        {:i!::i:::::::::::::il::::::::::/::/i:l  l:、:::::::;:::::ハ::::;:ii       ,ノ::ハ::::::::::::::::::::::::i
        リハl::::::::::::::i マ:::::'_;;' .,リ  ',ヾ::ハ::::{ ',サリ__,..‐=−イツ:.._リハ:::::::::::::::::,'
         マ:::::::::::ハ ヾl!~リ¨,二ミ≧ゞヾ:i! ヾ'、¨,..≦ミx、   }::::::::::::::/
          ヽ::::ハ::∧  ヾ´ { ,ィチ::}゙`   `   ´ { ,ィチ::} ,`゙ゝ ,ノ!::ィ'i::::/
              `{ ir,'ヾ   `~¨¨¨~´        ~¨¨¨~´   /ィ i :l;:'
            ヽヾ:rヤ                     / }}/./   「僕たちのしていることは……」
             \ゞミ         .::..::..          ィ'  /                          ず〜ん……
              `ーゝ         `´         ゝ='"
                 :.、       '~ ´`¨゙       /
                  iゝ       ¨´      ,イ
                   ,.ィ| ヽ           / |ミz、
               ,ィ彡' ::|   >:.、     ,..:イ / ,i>,ィ'
              ゞミ==、ヾ.、 _    `¨¨¨´ ,.. -== '” i´

               ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※中学生ではない

そしてこの頃からヴァスコ・ダ・ガマはなんだかおかしくなっていった。

166 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:41:42 ID:oBEnnrlI0

( ´ω`)


この悪行にブーンの心も疲弊していったが、インドに近づいているという確信だけがブーンの心を支えていた。
そしてついに、ヴァスコ・ダ・ガマ一行はインド到達を果たすのである。

ー-、
    \__,-、
       )
        (_
          ヽ__           インド
        ,-、-、ヽ
       ,、`--' /                         ,、   /ヽ
       ヽ ̄ ̄                          / `'`ー'   \
         \   i~ゝ                        (           j
          `ー‐' |                      /
              |                   「`'
              |                      /
                 〉                /
              |                  _,-'
.                |             /`'
                  ◎ このへん!   /
                 |         、-'`'
                |         /
               ヽ       (   ,-、
               \    /⌒` /   ヽ
                 `ー―'     {    |

到達したのはインドはカリカット。当時はこの辺に王国が出来上がっており(カレクト王国)、長野県くらいにはそこそこの力を所持していたのだ。
そこで仕事の速いヴァスコ・ダ・ガマは国王に謁見を申し入れ、あれよこれよと国王との初謁見を果たすのである。やはり仕事のできる男は違う。
正直、他船員たちは体が重くてインドどころではなかったが、これが最後の仕事だー! とばかりに躍起になって謁見に臨んだ。

167 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:44:04 ID:oBEnnrlI0
ヴァスコ・ダ・ガマは国王のご機嫌を取って、インドと良い関係を結ばなくてはならなかった。これがヴァスコ・ダ・ガマがインドまで来た目的である。
なにも冒険しに来たわけでも、プレスター・ジョンとかいう面白筋肉王国を探しに来たわけでもない。インドが握る香辛料や黄金が欲しかったのである。
祖国ポルトガルに大きな利益をもたらしたかったのである。
ヴァスコ・ダ・ガマはポルトガルから持ってきたお宝をいっぱい船から出して、意気揚々と宮殿に乗り込むことにした。頑張れ!

なお、船での働きが認められ、ブーンも謁見に同行できることになった。これは鼻が高い。


( ^ω^)「僕、がんばるお!」


ブーンは国王のご機嫌を取らなくてはならないことを良く良く理解していた。お腹に顔を書いてきたし、一発芸だって何個も用意してきた。
お尻で歩くことだって出来るし、歌だって歌うことが出来る。踊りはちょっと自信ないけれど、一生懸命やるんだ! という気概は見せることには自信があった。

             ポーン
(  ω )               ^ ^


ブーン達がたどり着いた宮殿は豪華絢爛。金銀財宝が飾られており、雅な音楽まで流れている。ブーンは歩いていて極楽に達してしまったのではと思った。
もちろん、ヨーロッパのそれとは一風変わった豪華っぷりにブーン以外の一行も驚いた。香辛料や黄金はこれほどまでの富を与えてくれるのか!
これは手に入れなくてはならない! 意地でも! 悪魔に心を売ってでも! だって俺たちはキリスト教徒だから!

169 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:46:29 ID:oBEnnrlI0
           /   ,、_,-─/ヽ──/ヽ    \                           https://www.youtube.com/watch?v=7AlEvy0fJto
           { ,、/| |二ニ{ ノ二ニ{  }二ヽ,.、 ヽ
           \||/`'´   ,イ ̄ ̄ ̄\ ヾ{ }  |
           /_____//        ト、. `'´ヽ |       「フフフフ……」
         / ̄ /   |二|      /ヽ\   \
         {    |    /  \    ,イl| |l \   \
         ``> |   //    `` 一' }|}>l    }     \
             //l ``-'´´、     ,-、 }|}:>|   /      ハ
         //' |  | {{ _, ヽ.    ヽ二井ニ|=- /       }
           //  |  ヽ/> ──一'   ソ /  /        |
        //   \/,.イ丶 一       /  /           /
       {{   -=X´ ヽ          / /        /
        ヽヽ      \  〉       / /          _/
         \`ヽ、   \\,.-、_/ /           ̄\_____


宮殿の豪華さもそれはもう大変だったが、国王の豪華さもそれはもう大変なことになっていた。
体には金銀が纏わりつき、すんげ〜やわらかそうな椅子に座って、両隣にはすんげ〜かわいい女がすんげ〜でっけ〜葉っぱの団扇で風を仰ぎ、
なんかおいしそ〜〜な赤い果物をもにょもにょ食べて、ぺっぺっぺと金の器に種を捨てているではないか。なんだコイツは!! なんだコイツは!!

いい匂いのする煙に包まれる中、ヴァスコ・ダ・ガマはついに口を開いた。頑張れ!負けるな!仲良くなって香辛料を手に入れて「やりますやん!」の
一言を手に入れるんだ! ブーンはいつでも脱げるような準備を始めた! 失敗は許されないぞ、ブーン!

        /:::/::iィ':ハ/:::v'`:..、,/::::::;:::i/::/、_/〃i/i,':::/    ヽ::}}::::::ヽ,.、_,ヘ:::',     
        .::::/:::/::::::::::/:::::::::::::::::::/i:::::::::::::::ハ{:::::::::::/     i::::::::::::::::::::::::::::::
        i:::}::,'::::::::::::,'::::::::::::/::;イ l!:::::::::::;'::::i:::::::::;'        }:::i::::::::::::::::::::::::::
        {:i!::i:::::::::::::il::::::::::/::/i:l  l:、:::::::;:::::ハ::::;:ii       ,ノ::ハ::::::::::::::::::::::::i
        リハl::::::::::::::i マ:::::'_;;' .,リ  ',ヾ::ハ::::{ ',サリ__,..‐=−イツ:.._リハ:::::::::::::::::,'
         マ:::::::::::ハ ヾl!~リ¨,二ミ≧ゞヾ:i! ヾ'、¨,..≦ミx、   }::::::::::::::/
          ヽ::::ハ::∧  ヾ´ { ,ィチ::}゙`   `   ´ { ,ィチ::} ,`゙ゝ ,ノ!::ィ'i::::/
              `{ ir,'ヾ   `~¨¨¨~´        ~¨¨¨~´   /ィ i :l;:'
            ヽヾ:rヤ                     / }}/./   「僕たちの……、宝物を持ってきました……」
             \ゞミ         .::..::..          ィ'  /                          ず〜ん……
              `ーゝ         `´         ゝ='"
                 :.、       '~ ´`¨゙       /
                  iゝ       ¨´      ,イ
                   ,.ィ| ヽ           / |ミz、
               ,ィ彡' ::|   >:.、     ,..:イ / ,i>,ィ'
              ゞミ==、ヾ.、 _    `¨¨¨´ ,.. -== '” i´

               ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※中学生ではない

ヴァスコ・ダ・ガマ一行がポルトガルから持ってきたのは、腰につける帯、お帽子、おしゃれ頭巾、サンゴの玉(これはオススメ!)
地元の職人が一生懸命つくった首飾りや腕輪、あとは油や砂糖やハチミツなどの調味料を樽にて。以上!

170 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:48:19 ID:oBEnnrlI0
インド人の偉い人たちは、気の遠くなるようなデカい部屋の隅から、「どうだ!」とばかりにニコニコと滑車に乗せて運んできた船員たちを真顔で見つめた。
ヴァスコ・ダ・ガマもこの貢物には自信がいっぱい。あの国王が一生懸命に集めてくれた宝物なのだ! この中にはいくつかポルトガル宮殿ご用達のスペシャル
アイテムも入っている。これで靡かぬインドではないはずだ!


           /   ,、_,-─/ヽ──/ヽ    \                https://www.youtube.com/watch?v=mOqeWFmDQFQ
           { ,、/| |二ニ{ ノ二ニ{  }二ヽ,.、 ヽ
           \||/`'´   ,イ ̄ ̄ ̄\ ヾ{ }  |
           /_____//        ト、. `'´ヽ |       「こんなの、田舎の平民が持ってくるようなアイテムだよ……」
         / ̄ /   |二|      /ヽ\   \
         {    |    /  \    ,イl| |l \   \
         ``> |   //    `` 一' }|}>l    }     \
             //l ``-'´´、     ,-、 }|}:>|   /      ハ
         //' |  | {{ _, ヽ.    ヽ二井ニ|=- /       }
           //  |  ヽ/> ──一'   ソ /  /        |
        //   \/,.イ丶 一       /  /           /
       {{   -=X´ ヽ          / /        /
        ヽヽ      \  〉       / /          _/
         \`ヽ、   \\,.-、_/ /           ̄\_____


( ^ω^)「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」


が、結果は惨敗。カレクト国王にはパシっとはねられ、明らかな国力の違いに屈服するしかなかったのである。
ブーンの腹踊りが火を噴く前に、周りのインド人共から指をさされ笑われてしまったしまったヴァスコ・ダ・ガマ一行。国王の隣にいる美女にさえ、
しずかちゃんのように「うふふ」な〜んて遠慮気味に笑われてしまった。ブーンはとっても恥ずかしくなって腹踊りなんて出来なかった。


( ´ω`)


ブーンはせっかく一生懸命用意したネタを披露できず、バカにされて、とってもとっても悲しくなった。

171 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:50:08 ID:oBEnnrlI0
さて、ヴァスコ・ダ・ガマが渡したマヌエル1世の書いた「ええやん親書」によってなんとかなんとかちょっとの貿易が許されたのだが、
それでもこんなしょーもなアイテムでは都合のいい香辛料なんて買えやしない。しかも親書を渡した際にカレクト国王の「あーはいはい」みたいな
態度にポルトガルのいなかっぺ達はひどく傷ついていて、もう貿易とかどうでもいいだろ……、早く帰りたい……、と完全負け犬状態になってしまった。

       っ
     っ
( ´ω`)


しかし、手ぶらでは帰れまい。不幸自慢をしにポルトガルに帰るのでないのだ。香辛料や黄金を手に入れ、インドに行けたんだぞ! インドには
やっぱり香辛料が溢れていて、おいしいお肉が食べれて、そんな人たちと仲良くなれたんだぞ! とリア充自慢をしに帰らなくてはならないのだ。

ブーン達は街を駆けた。なんとか自国から持ってきたしょ〜もない品物を売りさばかなくてはならない。
まるで平成のコピー機セールスマンのごとくノルマに死にそうになりながら、商店を渡り歩いた。時には詐欺まがいのセールストークで、
時には相手のゴネに負けながら、ブーン達は一生懸命一生懸命自国の品物を売ろうと頑張った。


( ´ω`)「なんとか集まったお」


結果、ノルマに達することはなかったが、それでもポルトガルでは考えられないくらいの香辛料を仕入れることに成功したのだ。
もちろん、香辛料の中には明らかに雑草を乾燥させただけのゴミなんかも混ざっていたのだが、ブーン達には関係なかった。
見てくれの結果が全てなのだ。それは中世も平成の世も変わらない。

173 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:51:16 ID:oBEnnrlI0
さて、自国からの品物を全て売りさばいたのだからインドに滞在する意味もない。船員たちはこんなつらい思い出だらけのインドなんかおさらば
して、早いとこお家でゴロゴロしたかったし、テレビでバラエティも見たかった。

が、船を出そうとした矢先とんでもないことが起こる。

          ,.: .:;;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:.、                           https://www.youtube.com/watch?v=D5e4LzyvTEc
         ,f;:;:;ミミヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:',.
        ,;:;:;;;;ミミヽ:;:;;;;;;;f⌒'^^リN;;      
       ,;:;;;;;;;;;;;;ヲヲ'''ィイハ、  ノi;;;;;!
       ',;:;;;;;;;;;ィイ ,,、、、、   ,r- 、;;;;!
       V;:;;:;;;ル'゙゙,rモテ.:;' ノッャ''';;シ 
         Nいiij       ~` リ         「僕たち、つかまっちゃいました……」
        Nいii!':,    、;::′ ,j!       
        ル:;;;;{,    ,, --、  1 
        ルハシヽ   ´ 二`` ,′ 
        `フリハ `丶、.    / 
       ,/ i ',     ``ーイ     
  _,.. -‐''ニ7.  ヽ ヽ     i ヽ   
 ̄ `ー─'"7_ _ \\    ハ  \_   
  ',        _>\     /7⌒゙```ヽ、  
   i        <_   \  / \      ト、
 .  l        ``ヽ,  ', ! /      l '


なんと、出港のあいさつに行った使者がインド側に捕らえられてしまったのだ! これはどういう事だ!

       っ
     っ
( ´ω`)

なお、ついていったブーンも捕らえられた模様。

174 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:54:54 ID:oBEnnrlI0
理由としては、無理やりなセールス他、ヴァスコ・ダ・ガマが本当は海賊の一味だという噂が流れていたという事、後者は街の人たちに
広く信じられており、ブーン達の知らない間にヴァスコ・ダ・ガマ達は完全に海賊という扱いを受けていたのだった。哀れ、ブーン。ここまでか!

       っ
     っ
( ´ω`) 「たすけて〜〜」


しかし、ブーンの助けてという声が届いたのか、あのヴァスコ・ダ・ガマはすぐに一策講じた。
なんと、なんとなんと、捕らえられた人間以上の数の市民を人質に取ったのである!!

                  /ィ                     `ヽ、
                 //./                       ヽ              https://www.youtube.com/watch?v=1yankOTQVxQ
                '/ /                      ヽヽ
               / //              ri-,      ヽヽl
                l ! , //    / l      /  !        l l
                 l i! ! !  イ〃l|l1 l  / //   !|   ヽ   !l
                 ',l ! l ! !l〃 l l、ト ///   !l    !  リ
                 ヽ、  !T 7ー、-LヽV l | _ ,...__l !  l | , j'    「ククク……、そうか……、そう来るか……」
                  ヽi、 l`ヽーr。テ-ヽヽ!´_= 二二ヾ、 l //
                    l >!  ^ =='    、、ゞ='ノ´ .lヽレ/′
                   ヽヽl          "   /イィ'
                    `-l      _       /' /
                      ヽ   _ー'_,    /ノ
                       l\   -    /
                     〃l l ヽ       / ト、
                     iヽ ! 、  ` ー '  ,.レ,イ

             ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※ロンリネス

インド航海の責任と、不遇によるストレスでなんか既に顔がやばいことになってしまったヴァスコ・ダ・ガマは、こっちの使者を返さなければ、
この人質の首をこの場で切り落とす!! 茶番は終わりだ!! とバイオレンス発言を喚き散らし、ブーン達を見事解放した。
解放したまではよかったが、なんと捕らえた人質をそのまま本国に持って帰るという鬼畜の所業を何の躊躇もなく執行したのである!!

あの、理性溢れて優しかったバランスの良いヴァスコ・ダ・ガマは死んでしまったのだ。

175 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:56:21 ID:oBEnnrlI0
もちろん、インド側も黙ってはいない。約70隻の武装戦艦をヴァスコ・ダ・ガマに向けたのである。もはやこれは全面戦争だ。

       っ
     っ
( ´ω`) 「ど、どうしたら……」


こちらの船は3隻(補給船は積み荷がなくなった時点で解体されていた)。相手は70隻。これはどう考えても勝ち目がない。
しかし、勝ち目がないのは正々堂々と戦った時である。

                  /ィ                     `ヽ、
                 //./                       ヽ 
                '/ /                      ヽヽ
               / //              ri-,      ヽヽl
                l ! , //    / l      /  !        l l
                 l i! ! !  イ〃l|l1 l  / //   !|   ヽ   !l
                 ',l ! l ! !l〃 l l、ト ///   !l    !  リ
                 ヽ、  !T 7ー、-LヽV l | _ ,...__l !  l | , j'    「人質を船に括り付けろ。良く見えるようにな」
                  ヽi、 l`ヽーr。テ-ヽヽ!´_= 二二ヾ、 l //
                    l >!  ^ =='    、、ゞ='ノ´ .lヽレ/′
                   ヽヽl          "   /イィ'
                    `-l      _       /' /
                      ヽ   _ー'_,    /ノ
                       l\   -    /
                     〃l l ヽ       / ト、
                     iヽ ! 、  ` ー '  ,.レ,イ

             ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※ロンリネス

ヴァスコ・ダ・ガマは人質をチラつかせ、相手が怯んだうちにありったけの大砲をぶちかましたのだ。これにはインド側もたまらず敗走。
ブーン含む船員達はこの所業に呆然。人質たちは泣いている。小さな子供や、若い女もいる。追いかけてきた船の中には家族もいただろう。
逃げきれたものの、心にぽっかりと穴が開いたような気持ちになった。が、当のヴァスコ・ダ・ガマは「ククク……」、「ハハハハハハハハ!!」などと
四天王1番手のような高笑いでこの状況を楽しんでいた。ここは中世、血も涙もない!! 彼をそうさせたのは誰だ!! 時代だ!!

176 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 21:58:29 ID:oBEnnrlI0
さて、ヴァスコ・ダ・ガマが悪魔に成り代わったとしてもポルトガルまでの帰路は壮絶であった。壊血病が猛威を振るったのである。


( ´ω`)”


運よくブーンは発症して居なかったが、仲良くなった船員たちが衰弱していく様をみて、ブーンは悲しい気持ちになった。
泣き出したくもなったけど、頑張ってポルトガルに帰るんだ! という気持ちを胸に一生懸命皆を看病したのである。偉いぞ! これでこそブーンだ!
なお、貿易風が吹かず船はノロノロ運転。日ばかりが過ぎて行き、壊血病により一行はほぼ壊滅状態。ジリ貧の状態が長く続いた。

途中海賊にも襲われたが、悪魔と契約したヴァスコ・ダ・ガマが極悪非道の戦法でそれを退け、ついにはポルトガルに帰還した。


(ヽ´ω`)


なんと、ブーンは生きていた。生きて再びポルトガルの地を踏んだのである。

                   )、ノレ/|//
                  /      \
                 / /  ̄\\\ ヽ
                |/     ヽ_ ヽミ
                     Yヘ = = ヘヽ ミ
                     《 <・> <・> 》ソ)  「すごいですやん! ホンマにインドいけたんやーーーーーー!!! やったーーーー!!」
                    ヒ|  ̄ (_)  ̄  ノ
                  |  ノ――ヽ |
                  ヽ      /|
                   \__// ̄\
                   /|__//⌒ヽ)
                   / | // /  |

            マヌエル1世(1469 - 1521) ※アカンくない

ヴァスコ・ダ・ガマ一行の活躍は瞬く間にポルトガル中、いやヨーロッパ中に響き渡った。マヌエル1世も大喜びで、ヴァスコ・ダ・ガマに
とんでもねぇほどの報酬をあたえたのであった。めでたしめでたし。

177 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 22:01:04 ID:oBEnnrlI0

( ´ω`)


なお、ブーンもヴァスコ・ダ・ガマ一行として活躍したのもあり、多くの報酬を与えられ、何不自由ない生活が約束されたのだ。
十分なお肉が食べられ、飲み物だって自由に飲めるようになった。贅沢しなければ一生暮らしていけるくらいには報酬が出た。

もちろん、ありがたかったのは報酬だけではない。副産物として名声も手に入れた。
貴族のパーティにはもれなく呼ばれ、おいしいお料理をた〜んといただけるような身分になったのだ。もちろん、貴族にはなれなかったが
それと同じくらいの待遇を受けることが出来た。

                                             https://www.youtube.com/watch?v=bD0_bSEi0V8

ξ゚听)ξ


そして、ブーンはとある女の子と恋に落ちた。
その女の子はツンちゃんと言って、貴族の娘であった。ブーンはツンちゃんの貴族らしい振る舞いとコロンのいい匂いとお人形さんみたいな
顔立ちにゾッコンになったし、ツンちゃんは苦労人らしいブーンの猫背と、白いもちもちとしたそのフォルム、もにゅっとしたその口にゾッコンになった。
歩くときにピコピコなるのもたまらなく好きだった。

やがて二人は内緒で会うようになったのだ。


( *´ω`)ξ*゚听)ξ


結婚したいね、とか、身分が違うよ、とか悲しい事を言いながらも二人だけの時間は永遠に続くものと思っていた。

179 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 22:03:31 ID:oBEnnrlI0
しかし、とある日、ブーンの元に一通の手紙が届いた。恐ろしい事にマヌエル1世の署名がある。


      ある日しあわせブーンに
       手紙が届きますた・・・
          _____
         / ヽ____//
         /   /   /
        /   /   /
        /   /   /
       /   /   /
       /   /   /
      /   /   /
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                                    https://www.youtube.com/watch?v=wEQ0-ZzEacQ

       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
       |                    |
       |                    |
       /    ̄ ̄ ̄ ̄      /_____
       /                   /ヽ__//
     /    インドいくで     /  /   /
     /              /  /   /
    /   ____      /  /   /
   /             /  /   /
 /             /    /   /
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /   /
                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

( ; ゚ω゚)「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


そう、偉そうなポルトガル首脳陣は偉そうに考えたのだ。あのカレクト王国とやらはポルトガルに確かな利益を与えると、偉そうに考えたのだ。
奴らはブーンに再びインドへ行けと言うのだ! あの壮絶な航海を生き抜いた頼もしいブーンに白羽の矢が当たったのである!

180 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 22:06:04 ID:oBEnnrlI0
もちろん司令官は、

                  /ィ                     `ヽ、             https://www.youtube.com/watch?v=1yankOTQVxQ
                 //./                       ヽ 
                '/ /                      ヽヽ
               / //              ri-,      ヽヽl
                l ! , //    / l      /  !        l l
                 l i! ! !  イ〃l|l1 l  / //   !|   ヽ   !l
                 ',l ! l ! !l〃 l l、ト ///   !l    !  リ
                 ヽ、  !T 7ー、-LヽV l | _ ,...__l !  l | , j'    「さて、茶番を終わらせに行こうか」
                  ヽi、 l`ヽーr。テ-ヽヽ!´_= 二二ヾ、 l //
                    l >!  ^ =='    、、ゞ='ノ´ .lヽレ/′
                   ヽヽl          "   /イィ'
                    `-l      _       /' /
                      ヽ   _ー'_,    /ノ
                       l\   -    /
                     〃l l ヽ       / ト、
                     iヽ ! 、  ` ー '  ,.レ,イ

             ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※ロンリネス


あの悪魔に心を売ったヴァスコ・ダ・ガマである。
しかも、彼らが出る前にペドロ・アルヴァレス・カブラルという、”弱きを殺戮する方法で征服する手段”に定評のある人間がインドに向かっているという
ではないか。なんだこれは、どういうことだ、キナ臭さが止まらないぞ。
しかも、今回の船はなんだか物々しい雰囲気が漂っている。航海に必要のない拷問器具があったり、必要のない兵器があったりするなど、どうにも
おかしい。


( ; ゚ω゚)


ちょっと頭の弱いかわいいブーンでも、この状況には戦慄した。何かがおかしい、何かがおかしい!! ブーンに何をさせるつもりだ!!
そう、ついに真のプロジェクトは発動したのである!!

181 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 22:09:28 ID:oBEnnrlI0
ヴァスコ・ダ・ガマ一行はほぼほぼ前回と同じ航路を使いインドに向かった。
途中であった海賊などはクリーンアップし、道行く先々の街や王国などは力で屈服させた。特にバテイカラという王国には全力で殺戮を執行し、
完全服従させるという鬼の所業を行ったのである。

:( ; ゚ω゚):

ブーンも命令に従い、銃を手に取ったが自分が何をやっているのかわからない模様。
なんだか頭もだんだん麻痺してきて、やがては敵を見るだけで”殺される!”と思い、銃をブチかましたりした。ああ、ブーン! 哀れなブーン!

様々な問題はあったが、比較的スムーズな航海でインドに到着。前回のキラキラもあり、苦労もあった素敵な航海とは別物である。

インド沖について早々にヴァスコ・ダ・ガマは海域を封鎖。流石にヤバイ!と思った”カブラルにすでにボコされているカレクト王国”側が和平交渉を行う
も、ヴァスコ・ダ・ガマは全力拒否。さらに、カレクトに向かっていたポルトガルとインドにまったく関係のないエジプト船を捕まえて財宝を奪い、油をかけて燃やした。
もちろん、中の婦女子たちは燃やして殺し、抵抗する人間も全員ハチの巣にしたのである。これが人間のやることかな?

:( ; ゚ω゚):「ハァハァ……、ハァハァ……」

ブーンはもう頭真っ白。ポルトガルのツンちゃんのことなんて考えられもしない。悪魔に心を売ったヴァスコ・ダ・ガマの高笑いだけが響く
船内で、哀れブーンは敵も味方も分からず銃を振り回すのである!

                   )、ノレ/|//
                  /      \
                 / /  ̄\\\ ヽ
                |/     ヽ_ ヽミ
                     Yヘ = = ヘヽ ミ
                     《 <・> <・> 》ソ)  「いてまえーーーーーーー!!」
                    ヒ|  ̄ (_)  ̄  ノ
                  |  ノ――ヽ |
                  ヽ      /|
                   \__// ̄\
                   /|__//⌒ヽ)
                   / | // /  |

            マヌエル1世(1469 - 1521) ※アカンくない

誰が彼らをそうさせた!! お前かーーーーーーーーーー!!

182 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 22:11:13 ID:oBEnnrlI0
カレクト側が呆然としていると、ついにあのヴァスコ・ダ・ガマが口を開いた。


                 //./                       ヽ 
                '/ /                      ヽヽ
               / //              ri-,      ヽヽl
                l ! , //    / l      /  !        l l
                 l i! ! !  イ〃l|l1 l  / //   !|   ヽ   !l
                 ',l ! l ! !l〃 l l、ト ///   !l    !  リ
                 ヽ、  !T 7ー、-LヽV l | _ ,...__l !  l | , j'    「香辛料を売ってくれないか?」
                  ヽi、 l`ヽーr。テ-ヽヽ!´_= 二二ヾ、 l //
                    l >!  ^ =='    、、ゞ='ノ´ .lヽレ/′
                   ヽヽl          "   /イィ'
                    `-l      _       /' /
                      ヽ   _ー'_,    /ノ
                       l\   -    /
                     〃l l ヽ       / ト、
                     iヽ ! 、  ` ー '  ,.レ,イ

             ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※ロンリネスである


鬼でも思いつかないセリフにカレクト王国はビビった。香辛料を売るだけならまだいい。イスラム教徒をその場で殺せ、とかあの宮殿で
恥をかいたから賠償金を寄越せとか言って来て始末に負えない。
手を拱いてはこのまま奴らが攻め込んでくるんじゃないか? 許可を出してはいけない! と国王は防護柵を港に張り巡らせたのだが、これを見て
ヴァスコ・ダ・ガマは待ってましたとばかりに高笑い。早く逃げて〜! インド人早く逃げて〜〜!

184 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 22:13:26 ID:oBEnnrlI0

                 //./                       ヽ           https://www.youtube.com/watch?v=NOmMRBHxU0w
                '/ /                      ヽヽ
               / //              ri-,      ヽヽl
                l ! , //    / l      /  !        l l
                 l i! ! !  イ〃l|l1 l  / //   !|   ヽ   !l
                 ',l ! l ! !l〃 l l、ト ///   !l    !  リ
                 ヽ、  !T 7ー、-LヽV l | _ ,...__l !  l | , j'    「砲撃を始めろ」
                  ヽi、 l`ヽーr。テ-ヽヽ!´_= 二二ヾ、 l //
                    l >!  ^ =='    、、ゞ='ノ´ .lヽレ/′
                   ヽヽl          "   /イィ'
                    `-l      _       /' /
                      ヽ   _ー'_,    /ノ
                       l\   -    /
                     〃l l ヽ       / ト、
                     iヽ ! 、  ` ー '  ,.レ,イ

             ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※ロンリネスである


ついにポルトガル軍艦の大砲が火を噴いた! カレクト市街地に向けてありったけの砲弾をブチこみ、船員たちをたーんと市街地に送り込んだ。
何の罪のない人間を捕まえては殺し、国王の宮殿には市民の足と手を送り付けるという、誰がこんなことを思いつくの?と思わざるを得ない悪いこと
を始めてしまったのである! さらに、手と足を送り付けるのでは飽き足らず、だるまにして口を焼いた女の子や、目と口を縫い付けたおばあちゃんなんか
もアマゾンプライム即日配達よろしくバンバン送り付けた!! 人妻の首もあるよ!!

       っ
     っ
:( ; ゚ω゚):


もちろんブーン達も街を駆けた。か弱そうな女の子を捕まえては船の船首に逆さまにして括り付けて、港の周りをグルっとまわったりなどした。
他の船員たちが女の子を犯すのを見て、自分はこうはなるまいと思い、殺戮するふりをして走り回ったり「ヒャッハー!」と叫んでみたりするのだが、
混乱していて何が何だかわからない。哀れブーン、どうしてこんなことになってしまったのだろう。もう愛しいツンちゃんの顔も忘れてしまった。

185 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 22:17:52 ID:oBEnnrlI0

                 //./                       ヽ        
                '/ /                      ヽヽ
               / //              ri-,      ヽヽl
                l ! , //    / l      /  !        l l
                 l i! ! !  イ〃l|l1 l  / //   !|   ヽ   !l
                 ',l ! l ! !l〃 l l、ト ///   !l    !  リ
                 ヽ、  !T 7ー、-LヽV l | _ ,...__l !  l | , j'    「もう一度聞く。香辛料を売ってくれないか?」
                  ヽi、 l`ヽーr。テ-ヽヽ!´_= 二二ヾ、 l //
                    l >!  ^ =='    、、ゞ='ノ´ .lヽレ/′
                   ヽヽl          "   /イィ'
                    `-l      _       /' /
                      ヽ   _ー'_,    /ノ
                       l\   -    /
                     〃l l ヽ       / ト、
                     iヽ ! 、  ` ー '  ,.レ,イ

             ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※ロンリネスである


ここまでやってこの質問を繰り返すヴァスコ・ダ・ガマにカレクト側も白旗を上げ、香辛料の売買を解禁、というかもはや売買という形になっていない
”商売っぽい何か”という取引きらしからぬ取引きを認めざるを得なくなった。

しかし、それでも一度暴れだした街の船員たちの狂気は収まらない。家々に火をつけて回り、おじいちゃんおばあちゃんを引きずり回すなど、
中世でも類を見ないサバトが執り行われていたのである。
が、インド人たちも指を噛んでただ見ているだけではない。ついに勇敢なインド戦士たちが目を覚ました!


       っ                  https://www.youtube.com/watch?v=_B0CyOAO8y0
     っ
:( ; ゚ω゚):


殺戮するふりをして走り回ってヒャッハー!と言っているだけだったブーンが捕まってしまった。

186 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 22:19:12 ID:oBEnnrlI0

               __ _
             , ィ::|三三|: :,'≧-、
            /≦i.:|三三|: :,三三,i
           ,'=三i:.i三三|: :,三彡':i
           |:ヾニi: ヾニソ: : :'ー´: :i
           _|::(::''''':.、: : :,.:-'''': :{. : :{_    「オマエ ヤリスギタ ゼッタイ ユルサナイ」
          i:.:i: ヾ二シ'i: :≧二彡.: .:i.::i
          ',.:',三}: : : |: : : : : {三彡i:/
           ゝ!: : : : ::ヾ /: : : : : : ,'/
          ,'.ハ彡} :_:_:ニ.:_:_: : {ミ∧,
          ii .,∧.:´ヾ:.―-:`: :./i、_}}
          ヾ.ノ .ヘ、:_:_:__:_:_:イ.: |¨´
              }: :ヽ:::::::::::::::|: : !ヽ.._
           __/y: ::`{::::::::::/.: : ハ: : :.ヽ__
          ,'r::i ¨`Y ̄ ̄\/  ̄ ヽ: : : : : :--':.,
       /: : iriュ, ri{コ r-, _i (_ユ,、い{,''´: : : : : : :丶
      /: : : :,' {ニニノ: }^,ィz¨ r´'i imziti|: {: :ヽ: : : : : : ',
      -'´: : i: :: : : : : :にニ/: : :ヾにマ: : :-: : ゝ、: : : : :}

ブーンは必死に言い訳をした! 「ヒャッハー!」って言ってただけなんですぅ〜と必死に必死に言い訳をしたのだが、言葉が通じていないのか、
聞く耳を持ってくれない。これはどうしたことだ、ひょっとして死ぬんじゃないのか!?

誰か助けて〜〜と周りに助けを求めるが、みんな街を壊すのに夢中になってブーンの声なんか聞いてもくれない。
他のインド人も周りに集まって来て、ブーンを取り囲んだ! 既に集まって来たインド人の手にはヨーロッパ人の首を持っている人もいる!
これは絶対絶命だ、ブーン! どうする! どうする!?


。・゚゚・( ´ω`)・゚゚・。 オーン


おーん、と泣いて見せて、相手の顔色を窺ってみたがインド戦士に石で頭を割られて脳みそドロリンコ。
ブーン、インドの地にてあっけなく死す! 合掌!

187 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2016/07/01(金) 22:21:10 ID:oBEnnrlI0

                 //./                       ヽ        
                '/ /                      ヽヽ
               / //              ri-,      ヽヽl
                l ! , //    / l      /  !        l l
                 l i! ! !  イ〃l|l1 l  / //   !|   ヽ   !l
                 ',l ! l ! !l〃 l l、ト ///   !l    !  リ
                 ヽ、  !T 7ー、-LヽV l | _ ,...__l !  l | , j'    「クククク……」
                  ヽi、 l`ヽーr。テ-ヽヽ!´_= 二二ヾ、 l //
                    l >!  ^ =='    、、ゞ='ノ´ .lヽレ/′
                   ヽヽl          "   /イィ'
                    `-l      _       /' /
                      ヽ   _ー'_,    /ノ
                       l\   -    /
                     〃l l ヽ       / ト、
                     iヽ ! 、  ` ー '  ,.レ,イ

             ヴァスコ・ダ・ガマ(1460 - 1524) ※ロンリネスである


そして、多大な香辛料と他インド諸国を朝貢国に組み込むことに成功したヴァスコ・ダ・ガマは歴史に名を残す偉大な人物となった!
ポルトガルはインドとの貿易を支配して、スペインと格差をつけたぞ! こんなに嬉しい事ってない! おめでとう、おめでとう!

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