( ^ω^)は『多重ブーン系債務』を抱え苦しむようです

第九話『NOt LOng A episode, eNds with the rest two episode』

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234 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:05:00 ID:OQdE0e4M0
〜〜〜








──(そこから、しばらくの間、淡々と話すブーン氏の口調に、私はちゃちゃを入れることができなかった)









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   l} 、::       \ヘ,___,_ ______/::.__|    .|___________
   |l  \::      | |             |、:..  | [], _ .|: [ニ]:::::
   |l'-,、イ\:   | |         .   |::..   ヘ ̄ ̄,/:::(__)::
   |l  ´ヽ,ノ:   | |    J(: : : : )し   ,l、:::     ̄ ̄::::::::::::::::
   |l    | :|    | |,r'",´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ、l:::::
   |l.,\\| :|    | ,'        :::::...  ..::ll::::
   |l    | :|    | |         :::::::... . .:::|l::::
   |l__,,| :|    | |         ::::....  ..:::|l::::       「お母様は極度の衰弱状態です。ちょうど、夕ご飯の準備のために
   |l ̄`~~| :|    | |              |l::::        買い出しから帰ってきたときにドアの前で倒れていたところを隣人の方が通報してくれました」
   |l    | :|    | |              |l::::
   |l    | :|    | |   ''"´         |l::::         「カーチャン……」
   |l \\[]:|    | |              |l::::
   |l   ィ'´~ヽ  | |           ``'   |l::::
   |l-''´ヽ,/::   | |   ''"´         |l::::
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   l}ィ::        |  `´::::::::::::::::::::::::::::::`´::::::


235 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:05:51 ID:OQdE0e4M0
( ´W`) 「最近のご様子をご存知ですか?」




(  ω )「……僕の、借ブーン系執筆の返筆をしていただいてました」




( ´W`) 「……そうですか。それは、1日何時間ほど?」



(  ω )「20時間ほど……」



( ´W`) 「あなた──自らの借ブーン系で、母親を殺す気ですか?」



(;;  ω )「ッ!!」

236 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:06:50 ID:OQdE0e4M0
──(聞けば聞くほど、もがこうとすればより深く沈んでいく底なし沼のように
    私の希望も、彼のもはや唯一となった拠り所も消えて行ってしまう)






( ´W`) 「ま、いいでしょう。ご家庭の都合に首をつっこむつもりはありません」







( ´W`) 「ですが」










( ´W`) 「一度、ご自分を見つめなおされたほうがいいでしょうな」

237 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:07:28 ID:OQdE0e4M0
〜〜〜





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       |_______                 .!|\__\         
       ||          |                 ||/ ! i  |        
       ||          |               ,ヾ\|__.i___/        
      ノ⌒~⌒"⌒~"⌒\/|             /⊂〜ヾ;'            
     /          .. / .|           ./    / 
    /  ⊂⌒(  ω )「……」         .." ̄ ̄.:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
  /    `ヽっ,,,,, っ臼<プルルルルルルル     |     |:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
/             / ./゙            |___|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
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238 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:08:07 ID:OQdE0e4M0
臼<プルルルルルル






















臼<プルルルルルル






















臼<書け

239 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:08:45 ID:OQdE0e4M0
臼<書け書け





                      (地獄だと思った)












書け<書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け







(  ω )「っ!」











240 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:09:38 ID:OQdE0e4M0
(  ω )「はぁ……はぁ……そうだお……書かなくちゃ……いけないんだおね……」








(  ω )「でも……終わりが見えないお……もうなにも……どうしたらいいかわからないお……」









(  ω )⊃「こ、こういう時は読者のみんなの暖かいレスを──」

241 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:10:19 ID:OQdE0e4M0
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147: 名も無きAAのようです :20xx/xx/xx(月) 19:12:34 ID:weo

んだよ、また逃亡作品かよ

148: 名も無きAAのようです :20xx/xx/xx(月) 19:40:30 ID:pro

いいんじゃね?だれてきてたし、他にも面白い作品今いっぱいあるじゃん         ──(誰も助けてくれなければそれでもいい。大変だとわかってくれればいい)

149: 名も無きAAのようです :20xx/xx/xx(月) 20:56:49 ID:run

いいや、書いてもらう。>>1よ、待ってるんだからな

150: 名も無きAAのようです :20xx/xx/xx(月) 21:31:20 ID:lkj

そうだよ、書けよ

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242 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:11:16 ID:OQdE0e4M0
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           (  ω ) 「あ、あれ」




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243 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:12:02 ID:OQdE0e4M0
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151: 名も無きAAのようです :20xx/xx/xx(月) 19:12:34 ID:weo

書け

152: 名も無きAAのようです :20xx/xx/xx(月) 19:40:30 ID:pro

書け書け

153: 名も無きAAのようです :20xx/xx/xx(月) 20:56:49 ID:run

書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け


書け: 書け無きAA書けうです :2書け/xx/xx(月)書け:31:20 ID:書けlkj
書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け
書け書け書け書け書け書け書け書け
書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け

書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け書け
書け書け書け書け書け書け書け書け書け


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244 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:12:59 ID:OQdE0e4M0

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                              ::::::.......    |        ̄l「 ̄ ̄ ̄ l「 ̄ ̄ ̄ ll ̄..┃
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                                     ||  ( ゚ω゚ )「 う わ あ あ あ あ あ ! ! ! ! 」
                                    ノ⌒~⌒"⌒~"⌒\/|              ./⊂〜ヾ;'            
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                                                (それすらも ない)

245 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/28(水) 01:13:58 ID:OQdE0e4M0
(;;; ゚ω゚)「はぁ……はぁ……」






( ゚ω゚)「夢……かお」






( ゚ω゚)「……ふは」








( -ω-)「今なら、トーチャンの気持ちがわかるお」










(  ω )「ごめんお……みんな、さよなら」

249 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:23:27 ID:4Cftvlb20
〜〜〜


したらば駅



                        (___)

          ,ィ===ミ                                     , ----、
          ゝ──'         マ二二二二二7                    `ー‐‐‐'
‐‐‐-ミ                    .|    |    |      (__)
`ー‐'"                   |    |    |                         , ---、
                          |    |    |             ,.-- 、         ゝ‐‐‐'
               (⌒)       |    |    |  ,.‐‐‐、       `ー‐'             , --、
-- 、    (___)               |    |    |  `ー‐'     マニニニツツ  (__)        `ー‐'
ー‐‐'              ( ̄)    .|    |    |           .|  :| | __.┌────────
     ,--、   (___)   ィ´ ̄ ̄ヽ  |    |    |┬────┬  |  :| | | __ |  | ̄ ̄ ̄__ ̄ ̄
_   `¨¨´        |   ::::::::|  |    |    |└────┘  |  :| |_,,|_|_|_,|  |    |・∀・|ノ  
│| 丁 s。__       |   ::::::::|  |    |    |丁l:|      . --‐|  :| | |││ |  |   ./|__┐
│| | | | |   | ̄>----|   ::::::::|  |    |    |┴┤   /  ,.ィf|  :| | |┴┴ |  |     /  図
│| | | | |  ,.ィ´   ,.'´:|   ::::::::|_|    |    |‐‐‐‐‐‐/:::::,ィn::l|  :| l  ̄ ̄~:|  |_ """"""""""""""
│| | | | レ'´  ,.ィ´  .:|   ::::::::|三|    |    |三三/:::::,ィn:::,ィl|  :| | ̄ ̄| ̄|    YOUKAN MAN 
│| | |。s彡 ,.。s彡   ,.ィ |   ::::::::|三|    |    |三/:::::,ィn::,ィn,i|  :| | ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
│|__レ'´  / ,.--≦三三|     。tf三|    |    |/:::::ィn::,.ィn / |  :| |__|   ┌──────
├──=彡。rf「三三三三弋___.,ノ´三三|    |    |:::,ィ´ ,.イ //   |  :| | ̄ ̄l    .|  / ̄ ̄ ̄ ̄
│   rf「三三三三三三三三三三三::|    |    |::{ {レ'´{;;{| |/   .|  :| |。o≦ ̄ ̄~| └────
┘ ̄ ̄                    |    |    | 乂三乂| |   。o≦|___レ'´ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                          |    |__|.    ┴''"
Ω   Ω                     Ω       Ω  ザワザワ
                                           Ω Ω  
   Ω               Ω
                                    Ω     Ω  Ω       ザワザワ


                    ( ω  )  「……」


                    

そして、僕は”ここ”に来たんだお。




──……

250 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:24:31 ID:4Cftvlb20

|:i:i:i|..          ′'ミ_:i:i:i升ィ,  ア゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i
|:i:i:i|三≧o。.         升ィ,:i:i:i升ィ, ア゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i
|:i:i:i| '<三三≧s。      |:i|  ア:i:i:i:i:iト., ア゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i
|:i:i:i| ≧s。`”''<三≧s。   |:i|.   `ア:i:i:i:iト., ア三三三三三三三三三三三三三三三三三三三、
|:i:i:i|.     >s。`''<三≧s。|:i|.      `'<i:i:iト., ア,゙i゙i゙i゙i'┃゙i゙i゙i゙i┃,゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i'/ 
|:i:i:i|..       ≧斗≧r<≧s。      |l<升ィ, r─ ┸──┸─ ┐ ,゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i/ /
|:i:i:i|            |:|:i「s。><≧s。  |l `<l:| | .l__|__l.  ┌‐┐ | ',',゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i/ /ニニ
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|:i:i:i|ニニ≧=- 斗Ij≧s。..,|:|:i|   |  |ニニニニ升ィ、 │  E X I T  | ゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i/ /ニニニニ
|:i:i:i|   l  ̄‐-=ニ二三l|:|:i|_ |  ||::i:i:i:i:i:i:i:i:i:i||i:i升└──────‐ィ゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i/ ヘニニニニ>'´
|:i:i:i|.…‐l-  |_ |   ||:|:i|  ̄|. ¨||ニニニニ|i||:i:i:i:i|-升ィ,   | ト,゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i\  /ニニ>'”´    <──参ります電車は──
|:i:i:i|   l.   |   |  ̄||:|:i|_ |  ||     |i||¨|¨|| |,_|:i:i≧r斗Ijイ,゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i|: |>''”´                黄色い線の内側で──
|:i:i:i|.…‐l-  |_ |   ||:|:i|  ̄|. ¨||     |i||,_|,_|| |‐|:i|| | || ||:i1ィ|''‐-<ミトl`|: |: : : : : : : : : : : : :
|:i:i:i|   l.   |   |  ̄||:|:i|_ |  ||=======li||¨|¨|| |-|:i||_|_||_||__||┴r__│|||. |: |: : : : : : : : : : : : :
|:i:i:i|.…‐l-  |_ |   ||:|:i|:i三二ニ||     |i||. |. ||:ニニ|:i||i:i:i:i:i||i:i||:i:i:i|   └!||¨|: |. s。: : : : : : : : :
|:i:i:i|_ l.   |   |  ̄||:|:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i||     |i||,_|,_||ニニ|ニ|:i。sミニニ>`      |: |¨ - _ >s。: : : : :
|:i:i:i|l三三三三三二二||:|:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i||ニニニニ|i||:i:i:i||:i:il|:i|ニ|,r'`      \(^o^)/|:_|  *(‘‘)* >s。
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|:i:i:i|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i||:|:i|i:i:i:i:i:i:i:i:i||:i:i:i:i:i:i:i:i:i|i||:i:i:i||/                            〈::゚−゚〉「電車が参りまーす!ご注意くださーい!」
|:i:i:i|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i||:|:i|i:i:i:i:i、,r'`||三三三三l|/                    ( ∵)カァァァヘッ        
|:i:i:i|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i||:|:i|、,r'`                     ( `ハ´)  |゚ノ ^∀^)モゥ


251 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:25:33 ID:4Cftvlb20

──ブーン、さん……その……



──(ようやく、私が口をはさむことができたのは、ありえない夢からさめた後の余韻が薄れたころだった。
    そしてそれは、ブーン系はおろか、現実から逃亡しようとする『人生の未完結』を示唆していた)



僕は覚悟を決めたお。社会からも、家族からも、友人からも、恋人からも見放されてなお生きるのは、僕には無理だと思ったんだお。
なら、ここで死のう。一瞬で消えてしまおうって。



──それが……”ここ”……ですか。私が座っているところから、ほんの数十秒の──



──(何度も思った。彼が堕ちていくその様を、まるでブーン系小説のように、つらつらと、時に激しく、時にゆっくりと……
    事細かな”描写”を聞くたびに、彼の心情が私の気持ちに触れていった)





──(だからこそ、私は言った)









──その時の気持ちを、聞かせてください。

252 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:26:51 ID:4Cftvlb20
周りの人を見ていたお。




──?




あのオッサンは立派な完結作者で、いくつも作品を書き上げているんだろう。





そこにいるOLは、短編ながら小粒な作品をいっぱい書いて楽しんでいるんだろう。





学生は、祭りにだけ参加して盛り上がって、冴えない若者は逃亡中かな。





孤独を感じたお。僕が、僕だけが……社会から、界隈からの爪弾き。









多重ブーン系債務を抱えて苦しむ。









そう、周りの人達を見て、自分を照らし合わせたお。

253 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:27:48 ID:4Cftvlb20

( ^ω^)(ああ、死ぬって痛いんだろうか……でも一瞬だお。ブーン系小説を書き続けることより、ずっと楽だお)




そして、そんな世界から、僕は──




( ^ω^)「……」




──だ、ダメです!ブーンさん!





( ^ω^)(さぁ、次の電車に飛び込んで──)

254 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:30:33 ID:4Cftvlb20

                                              「きゃあああああああああああ!」
                                                   
                                                   
                                                   
                                                   
                                                   
                                                   
                                                   
                                                   
                                                   (  ω )「……ん」








                                                   勝手に殺すなお。
                                             




                             ――――――――――――――――――――――――――――――――――――
                                                       ∩,
                                                  川'A`)⊃\(  ω )
                                                              グイッ
                                             
                                                                 ∩,
                                 川'A`)⊃「痴漢、痴漢よこの人!!」            \(^ω^ )「……は?」
                                             

                             ――――――――――――――――――――――――――――――――――――

255 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:32:01 ID:4Cftvlb20
──は……?ちかん……?




僕が死のうと思ってホームのふちに立っていたら、ちょうど後ろにいたクッソ不細工な女が言ったんだお。
『この人痴漢です!お尻を触った』って。





──触ったんですか?




馬鹿か、死ぬ前に尻触って何が楽しいんだお。





──じ、じゃあ、それって……今流行りの……





そう。『痴漢冤罪』だお。あの時はそこまで話題になってなかったから、誰もが僕を犯人だと思っただろうおねぇ……

256 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:33:11 ID:4Cftvlb20
──……いや、すごいですね……自殺を考えていた男が、痴漢冤罪で命を救われるなんて……




下手したら死んだ方がましだお。どっちにせよ社会的に殺されるんだからお。




──あ、ああ……と、とにかく続きを教えてください。




うんお。

257 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:34:28 ID:4Cftvlb20
川'A`)「この変態!私のお尻を触ったわね!」




(^ω^ ;;)「え、ちょっと、あの」



 [駅]
〈::゚−゚〉「何事ですか!?」




川'A`)「ちょっと、駅員さん!この人、私のお尻を撫でまわしたのよ!」






 [駅]
〈::゚д゚〉「えっ!?冗談でしょ!?この人の!?えっ!?ええっ!?」






川'A`)「ちょっと、何よ!?訴えるわよ!ぷんぷん」

258 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:38:00 ID:4Cftvlb20
──うわ、腹たちますね……




ただでさえ弱っているうえに、こんなイレギュラーだお。逆切れする気も、ぶん殴る気もなかったお。




──でも、目撃者もいるから大丈夫でしょう?




( ´ω`)「ぼ、僕はそんなことしてませんお!第一、じさ──」




( ゚ω゚)「っ……!」





 `'<i:i:iト., ア,゙i゙i゙i゙i'┃゙i゙i゙i゙i┃,゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i'/ 
    |l<升ィ, r─ ┸──┸─ ┐ ,゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i/ /
s。  |l `<l:| | .l__|__l.  ┌‐┐ | ',',゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i/ /ニニ
`''<≧s。   l:| l└┴┘ └‐┘ |  ゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i/ /ニニニ
ニニニニ升ィ、 │  E X I T  | ゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i/ /ニニニニ
::i:i:i:i:i:i:i:i:i:i||i:i升└──────‐ィ゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i/ ヘニニニニ>'´
ニニニニ|i||:i:i:i:i|-升ィ,   | ト,゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i\  /ニニ>'”´                     
     |i||¨|¨|| |,_|:i:i≧r斗Ijイ,゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i゙i|: |>''”´                              
     |i||,_|,_|| |‐|:i|| | || ||:i1ィ|''‐-<ミトl`|: |: : : : : : : : : : : : :
=======li||¨|¨|| |-|:i||_|_||_||__||┴r__│|||. |: |: : : : : : : : : : : : :
     |i||. |. ||:ニニ|:i||i:i:i:i:i||i:i||:i:i:i|   └!||¨|: |. s。: : : : : : : : :
     |i||,_|,_||ニニ|ニ|:i。sミニニ>`   オワタ |: |¨ - _ >s。: : : : : エー
ニニニニ|i||:i:i:i||:i:il|:i|ニ|,r'`      \( ^o^) |:_|  *(‘‘ )*_  [駅]
:i:i:i:i:i:i:i:i:i|i||:i:i:i||:i:il|:i|ニ|             川'∀`)( ゚ω゚ )〈゚−゚::〉
:i:i:i:i:i:i:i:i:i|i||:i:i:i||:i:il|:i|弌      ハァー ξ--)ξ   (・ ∀・)  ε ', \ ワルモノメ
:i:i:i:i:i:i:i:i:i|i||:i:i:i||:i:il|'`         (,,^Д^)マジカヨ   (゚∋゚ )
:i:i:i:i:i:i:i:i:i|i||:i:i:i||/                          アリエン
三三三三l|/                    ( ∵)ペッ      
                ( `ハ´)  |゚ノ ^∀^)ウワッ チカン……         
                   ニホンジン ミンドヒクイ


259 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:42:50 ID:4Cftvlb20
──ただでさえ、弁明するのに苦労するこの状況で、あなたが今しようとしていたことは
   言ってみれば痴漢より酷い話ですからね……





僕はその時、改めて周りを見渡したお。どいつもこいつも、悪者を見る目だったお。
それがまるで返筆をしない自分が面と面を向かって責め立てられる──咎められているような気がして、ようやく僕は気づいたお。





もっと人生まともにやっときゃよかったって。




 [駅]
〈::゚−゚〉「と、とりあえず駅員事務室に来ていただけますか?」





(  ω )「お……おお……」

260 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:44:29 ID:4Cftvlb20
──そんな……少なくともブーンさんは、痴漢をやってないし、絶対見ていた人もいるのに……あっ。





──(私はふいに、先ほどの喫茶店での一件を思い出した。周りにいる全員がそこにいる者に注視するあの感覚を。
    背筋が強ばるあの痛みを。とてもではないが、周囲への弁解を試みる余裕などなかったことを)






群集心理ってやつかおね。誰も僕の身の潔白を証明するなんてことはしないお。
自分と関係ないんだから。下手に証言なんてしたら、今度は自分が疑われるんじゃないか。






誰だって、悪い意味で注目の的になるのは嫌なものだお。







──矢面に立たされたら……ぞっとしますね。では、ブーンさんは捕まって──

261 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:45:23 ID:4Cftvlb20
そう、







ξ-听)ξ「──やってないわよ、その人」





 [駅]
〈::゚−゚〉「えっ」





川'A`)「あ?」






( ^ω )「……お」








”悪い意味”での注目の的はね。

262 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:46:37 ID:4Cftvlb20
〜〜〜



──(そこからのブーン氏の饒舌ぶりは、まさに筆舌に尽くしがたいものだった)




ξ゚听)ξ「その人はホームのギリギリの位置に立っていたわ。
      その状態から、あなたのお尻を撫でまわすことは不可能よ」




 [駅]
〈::゚−゚〉「本当ですか?」



/ ,' 3「おお、そういえばわしの横におったの」



*(‘‘ )*「うんうん、そうだよ!私の横にもいたよ!なんか腕抱えてしんどそうだったから不思議だったけど……」




 [駅]
〈::゚ぺ〉「なるほど……と、みなさんおっしゃってますが……?」




川;;'A`)「な、なによ……!触ったのよ!この男が!!きぃー!訴える!訴えてやるんだから!!」




( ^ω^)「だ、だから僕は」




( ゚ω(⊂ξ--)ξ「どきなさい」
「おおん」

263 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:51:18 ID:4Cftvlb20
──(謎の女性の物真似を、嬉々として、身振り手振りで私に伝える。その様は、これまでのどこか達観した話し方とは違い、
    年相応の、まだ拙い物語を一生懸命に伝えようとする作家のようだった)





ξ゚听)ξ「痴漢冤罪で稼ぎたいのはけっこうだけどね、いいこと教えてあげる」





ξ゚听)ξ「刑法172条に書かれてるんだけどね、
      人に刑事処分・懲戒処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴や告発、
      その他申告をしたものは、3ヶ月以上10年以下の懲役に処されるの」



──(法ブーンに関しては、私が解釈したものを記載している。もちろん、ブーン氏の了承は得ている)



川;;'A`)「は?な、なにそれ……べ、別に私……」




ξ゚听)ξ「ましてや、示談金や慰謝料狙いの場合は詐欺罪や恐喝罪にもあたる可能性があるわね」



川;; A )「えっ、やばっ……なんかわかんないけど……やばくね……?」



ξ゚听)ξ「あ、これだけ大勢の前でこの人に恥をかかせたんだから、名誉毀損罪も──」



≡川;;'д`)「も、もういいわよ!くそっ!!!」

264 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:52:46 ID:4Cftvlb20
( ゚ω゚)(お……お……)
      




ξ--)ξ「まったく……ああ、駅員さん、もういいでしょ」





 [駅]
〈::゚д゚〉「えっ、あ!はい!あ、ありがとうございました!」




ξ゚听)ξ「じゃ、私行くから」




( ゚ω゚)「ま、待てお!」





ξ゚听)ξ「なに」









(  ω )「なんで……なんで、僕を助けたんだお……」

265 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:53:47 ID:4Cftvlb20
──そう!それですよ、ブーンさん。
   なぜ、その謎の女性は見ず知らずのあなたを助けたんですか?
   一切のメリットがないはずなのに……






──(いい加減、熱が入りすぎている彼を止めるべく、私は疑問を投げかけた)





おおん、それは──





ξ;;-へ-)ξ「うっとおしいわね……あー、あれよ。痴漢騒ぎごときで、電車を遅らせたくないからよ」





──じ、自分勝手な……





そうだおね、少なくとも僕はその時そう思ったお。

266 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:54:37 ID:4Cftvlb20

| |--´i i`--,,--|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|--,---, ,-------´
| | ||///||  `ー―――‐´ ○  | |       ___
| | ||///||       | ;;;;;;;;;;;;l::l;;;;;;;;;;| |   _,,.-r ´o    o`n   <まもなく電車が発車します──
| | ||///||       | ;;;;;;;;;;;;l::l;;;;;;;;;;| |-‐'´i _ r ,| i ̄ ̄ ̄ ̄i |
| | ||///||二二]  |;;;;;;;;;;;l::l;;;;;;;;;;| |oロD|i_i.|,,|| `ー――‐´ |
| | ||///||r‐‐j |.  | ;;;;;;;;;;;i::i;;;;;;;;;;| |`'‐-!、,|,,|| o [二二]  |  ゴオオォォォ...
| | ||///||  ̄ |.    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | -  `''‐'、 ______j
| | ||///||―‐'´          !、!   o   ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;''''
| | ||//y''           ξ#゚听)ξ「あーっ、もう、うっさいわね!電車乗れないじゃない!」
| |  `´       (#  ω )「えっ……!?そ、そんな理由で僕を……僕の覚悟を止めたのかお!!」
`'´                            Tj  \








(# ゚ω゚)「許さないお!!僕がどれだけ覚悟したと思ってるんだお!!」







でも、そのエゴに救われたのは事実だったお。







僕は自分の命を絶つために溜めたエネルギーを、彼女にぶちまけたお。それこそ、殺す勢いだったお。

267 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:56:47 ID:4Cftvlb20

 ::::::、ニ二ノ::、::::::::ヽ /  ジリリリリリリリリリリリリリ!!!!
 :::::::::::::::::、:::::::ヽ /     /  |
 ::::::::::、::::::::ヽ /        |  /
 ::::、::::::::ヽ / /! /゙|  |/  // ,
 ::::::::ヽ / /_||_| |  |    // ,    . . . . . . . ...
 ::ヽ / /.| ||  | |/゙  // ,     . . . . . . . . .
  /   | ::| ||/|    // ,     . . . . . . . . . . .
       | ::|_||二|  .// ,         . . . . . . .
 .  /゙| |   l____|// ,      . . . . . . . . . . . . . . .
 .  |  | |     // ξ;;>д゚)ξ⊃□⊂(゚ω゚ #)「こら、逃げるなおっ!」
 .  |/゙ |::....// ,         スッ...        
       l// ,「あーもう!!わかった、わかった!!
     // ,   ほら、文句があるならここに連絡しなさい!すぐそこだから、アポとってからぁっ!!!」
 .  // ,
 // ,






おかげで、僕は助かった。





──(呟いて、彼は財布の中からくたびれた名刺を一枚、私に差し出す。両手にとって、文字を読み取る)





──……これは……!?

268 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 02:58:49 ID:4Cftvlb20
( -ω-)「……え、なになに……」
  ⊃□⊂



      /   \         /   \           /    \
   __\__/______\__/______\__/___
   _____________________________
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   //////////////////// |キューちゃん板駅行き |////////////////////////
   _______   _____________   _____
    ___ .| .____ |  |  ◎  ◎  ◎ |  ◎  ◎  ◎ |  | .____ |
      .| | |      | |  |_______|_______|  | |  (Д`| |
      .| | | ((( )| |  |             |             |  | |  /   .| |
      .| | | (`∀´.| |  |(    )ξ^.|    )    .)|  | |  ヽヽ .| |
     ̄~ |.  ̄ ̄ ̄  |.   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄「じゃね♪」 ̄ ̄ ̄   .|.  ̄ ̄ ̄  |
      |.         | /////////////////////////////// |.         |
      |.         | __________________________________________________.|.         |
      |.         | __________________________________________________.|.         |
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


  
    □⊂(# ゚ω゚)「って、おお、おい!ま、待てお!!」



□⊂(# ゚ω゚)




□⊂( ゚ω゚)




( -ω-)
 □⊂




( ^ω^)「……」
  ⊃□⊂

269 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/30(金) 03:00:49 ID:4Cftvlb20


                                          そうだお、ここが、全ての終わりの場所だお。
                       
                       

                       Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y
                       
                               
                                 ┌────────────────────────────┐
                                 │ .x-┬-x       ツンデレ法ブーン事務所         x-┬-x   │
                                 │ ハ .| ハ                             ハ .| .ハ │
                                 │`¨´│`¨´        ブン護士  ツン           .`¨´│.`¨´ .│
                                 │   ̄ ̄                              ,   ̄ ̄   .│
                                 │                                            │
                                 │――――――――――――――――――――――――――――│
                                 │住所:したらば駅から徒歩1分                        │
                                 │TEL:○○−○○○○−○○○○                        │
                                 │FAX:△△−△△△△−△△△△                    │
                                 │URL・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ E-mail***************     │
                                 └────────────────────────────┘
                                 
                       
                       人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人

                       
                       
                       
                                            そして、始まりの場所でもあるんだお。
                       



第九話『NOt LOng A episode, eNds with the rest two episode』 end

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