( ^ω^)千年の夢のようです

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936 名前: ◆3sLRFBYImM[] 投稿日:2015/11/13(金) 09:30:12 ID:wsl8WmY60
■32       - 戦士の生涯 -



東方出身の( `ハ´)。
彼が生まれてすぐ、一族は繁栄を求めて海を渡った。

しかしシナーが10歳の頃に大陸戦争が勃発し、戦火にて親を亡くす。
その後、lw´‐ _‐ノv に拾い育てられ、忍の技を学んだ。


使用武器の峨嵋刺は戦災孤児の彼にとって親の形見であり、護身武具。


シナーには生まれもったメンタルの強さと戦闘センスがあった。
同期のなかでもメキメキと頭角を現し、
ゆくゆくは立派な忍になるかと期待されていた数年後、シナーは突如里を抜けてしまう。

…とはいえ決して抜け忍というわけではなく、シューの許可を得られている。
(出生が他の者と異なることも、
土地に縛られてはならないというシューの気持ちが背景にあった)。


そして大陸戦争終結時まで戦場へと赴き、ひたすら戦いに明け暮れる日々が続いた。

軍に所属した時期もあったが、
組織的な規律よりも自分に課した規律に忠実な性格が影響し、
その大半が暗殺…または暴動のきっかけを作るような暗躍が主な内容だった。

937 名前: ◆3sLRFBYImM[] 投稿日:2015/11/13(金) 09:43:47 ID:wsl8WmY60
得るものも多かったが、比例して心が渇いていく実感。


シナーの魂は常に飢餓を抱えていた。
特に一対一の戦いはその隙間を埋め、
対峙した相手と心の読み合いを行うことでその空腹を満たす。


この餓えは、シナーが生まれる約100年前。
東方のアサウルス…そして不死者が蔓延らせた闘争心の、
残り香のようなものが感染しているとみて良い。


軍から支給されるサラリー(給与)で酒を食らう毎日と、
退屈からなる刺激への渇望を天秤にかけた結果、
戦争も所詮は "ヒト対ヒト" ではないことにいつしか堪えきれなくなってしまった。

死に至らしめる瞬間に友とみなし、そして殺す。
彼はただ殺すことのみを目的にした戦闘で心踊らせたことは一度もない。

…女子供を殺めた朝は、
沈む己の気持ちを偽ってでも誇り高く次のステージに向かう。

そうすることで自身がもたらす他人の人生の結末を否定しない。
そんな矜持をシナーは是とした。


大陸戦争終結後は( ,'3 )の暗殺をきっかけに、
(-@∀@)の元で大陸東の地域を治める。



【その価値を決めるのは貴方】においてバルケンの屋敷に訪れたシナー。
それはシューから請けた依頼によるものである。
その理由は別の項目、または本編にて語られる。



<了>


938 名前: ◆3sLRFBYImM[] 投稿日:2015/11/13(金) 09:44:55 ID:wsl8WmY60
■33      - コンプレックスの塊 -



領地世間ではバルケンの名を継ぐ形となった(-@∀@)。


彼自身は父バルケンを恨むこともなく、
バルケンもまたアサピーを邪険に扱うことなく、幼少期こそ普遍的な家族として過ごした。


だが一般家庭とは異なり、
バルケンは公人としての勤めに日々忙殺されていた。
アサピーが成長し、手がかからなくなるにつれて家族の時間も失われ、
二十歳を間近に控えたある日、バルケン夫妻は決別した。


( ,'3 ) 『…オヌシはどうする、無一文の女の元に行くか?
それともここでワシの仕事を覚えてみんか』

(-@∀@)『ついていきましょう。
そうまでして公人…いえ、女王に与する貴方の仕事にも興味がわいていたので』


アサピーは幼い頃から何事もこなす神童といえた。
体も頭もよく動く青年だった。

――その一方、人の情というものを心から理解していたかどうかは疑わしい。
バルケンや母から具体的にそれを教わるような教育を受けたことはなかった。

それを感じ取れるような生活を育んだことがなかった…。

939 名前: ◆3sLRFBYImM[] 投稿日:2015/11/13(金) 09:45:51 ID:wsl8WmY60
彼が実の父であるバルケンに手をかけたのは、当時の情勢に基づいた客観的判断でしかない。

領民の心が離れても。
大陸戦争が終わっても。
バルケンは己に課せられた業務と欲望に向き合い、忠実に生きていた。



(-@∀@)
  _つ◇ 『シナーさんにもさきほどお話し済みですが、これはあの御老公が隠していた過去の商売に関わる記録…』

(-@∀@)
  _つ◇ 『つまりは帳簿ってやつです』



アサピーがそれを入手したのは他者への言い訳のため。
親殺しの責任から目をそらし、
あくまで世間が求めた結果であると言わんばかりに転嫁した。



( ↑∀"↑) 『だ、そうだよニダー。
私も彼には何一つ期待などしていなかった。
サラリー目当ての男なぞいずれこうなると思っていた』



彼からシナーへの報酬は多額だった……、一介の戦士に支払うにしては多すぎるほどに。
シナーは常々、複雑な思いを抱いたことだろう。

それほど高く評価されているならそれでよし……。
だが――対面してこそ感じる、奥底に情のないアサピーの瞳をシナーが見逃すことはない。

940 名前: ◆3sLRFBYImM[] 投稿日:2015/11/13(金) 09:46:35 ID:wsl8WmY60
公人として人心を掌握できた彼は、
しかし個人間における人情というものを理解することができなかった。

表面的には合理的かつ才人。
…その実、知れば知るほど
節々で彼のアンバランスな性格は滲み出てしまう。

アサピーはある意味、[かがみ]の向こう側で形成された人類のなれの果て…
終末年の人々をわずかながら彷彿とさせるような人格であったといえる。


それでも彼がAA表示されていたのは情とは全く別物の――
"生きたい渇望" を色濃く抱いていたからに他ならない。


彼の欲望の一文。
それを最後に記そう。



「気分がいいんだ、あれを食べてから……
本気かって? 嘘をつく理由があるか?
自分を偽って生きることにもう疲れたんだ。
人生最後のひとときくらい良いだろう!
私利を!
私欲を!!
我が儘を叶える資格も私には無いのか!」



<了>


941 名前: ◆3sLRFBYImM[] 投稿日:2015/11/13(金) 09:47:40 ID:wsl8WmY60
■34       - 風水の仕組み -



( `ハ´)と<ヽ`∀´>が主に使用していた風水術。

星や天地に備わっている魔導力を借りることが出来る東方の魔法。
人体が発しているものではないので、それ自体は偽りの湖にも感知されず発動できた。


ゲーム原作には登場しないため、魔法名はない。

この項目では
【( ^ω^)千年の夢のようです】における
風水の根源について説明する。

942 名前: ◆3sLRFBYImM[] 投稿日:2015/11/13(金) 09:53:27 ID:wsl8WmY60
――風水とは?


困った時には神に頼み、感謝を陳べるも神に対して行われるような……
そんな神という存在を崇める地には、元々存在しえない概念である。


神に頼る…それは悪くいえば他力本願な印象を受ける。

ならば神を崇めない地域において、人が人の力だけで生きていけるかといえばそうはならない。
絶対的な負の境遇を弾き返そうとして何かを求めるのが "生きたい渇望" である。


いざ人の力が及ばない領域に出くわしてしまった場合はどうするか。

人は繁栄を求めて…自然、天地に頼るだろう。
良運気、極めれば奇跡。
果たして…悪意、穢れもすべてコントロールしようと思想する。


氣の流れを研究し相剋を纏うそれは
食物連鎖にも似て非なる概念だった。

943 名前: ◆3sLRFBYImM[] 投稿日:2015/11/13(金) 10:00:37 ID:wsl8WmY60
【( ^ω^)千年の夢のようです】では
この風水術を自身の魔導力に乗せることで、
本来不可能である法則…
黒、・白魔法や呪術には具現不可能な現象を引き起こすポテンシャルを秘める。

 ※具体例
  ・バルケンの屋形→無限回廊
  ・偽りの湖→水の流れや重心を変化させる



居住および生活する上でこの風水術が活用される文化は、
大陸、東方のどちらにも育っていない。
あくまで特殊な魔法としての位置付けではあるが、一子相伝というものでもない。



"相剋" は風水術の範疇にある。
黒い槍のアサウルスとショボンの間に起こった、不可思議な現象も決して無関係ではない。



<了>

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