(´・ω・`)マーケティング・ライブラリアンのようです

「ゲイ」

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244 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:21:01 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 

 
 
 
(*゚ー゚)「事情は、おおむねわかりました」
 
(*゚−゚)「でも……いいんですか?」
 
(´・ω・`)「開けてたらそのうち来館者も来るって思ってたんですけどねえ」
 
(*゚−゚)「あそこにしかない本もたくさんあるみたいですが……」
 
(´^ω^`)「国立図書館にあったら問題ないでしょう?
.      本ってのは、需要がなかったら本じゃあない。捨て去られる運命なんだ」
 
(*゚−゚)「確かに、廃棄処分はふつうですが……」
 
 
(*゚−゚)「九十九人の人間が読まなくても、一人の人間が読むならそれは本なんですよ?」
 
(*゚−゚)「その一人の人間が、いるじゃないですか」
 
(´・ω・`)「言ったじゃない。その子が、いなくなったって」
 
(*゚−゚)「その子がその一人の人間じゃあないです」
 
(´・ω・`)「え?」
 
 
(*゚ー゚)「あなたですよ、ショボンさん」
 
 
.

245 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:21:43 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´・ω・`)「………」
 
(*゚ー゚)「誰も読まない、世間が面白くないと思ってる本でも」
 
(*゚ー゚)「誰よりもまず、その書いた本人が読んで、しかも面白いって思ってるんだから」
 
(*゚ー゚)「需要がなかろうとほかに読者がいなかろうと、本が本でなくなることはないんですよ」
 
(*゚ー゚)「ほんとうに本が死ぬときは、諦めたときでしょう? 司書のショボンさん」
 
(´・ω・`)「……」
 
 
(´^ω^`)「……そういや、最近、肉は食ってなかったな。いい皮肉をありがとう」
 
(*゚ー゚)「いえいえ」
 
(´・ω・`)「せっかくだし、僕の好きだった本でも見つけて読み直してみますよ」
 
(´・ω・`)「そうだ。あなたのオススメとかありますか?」
 
(*゚ー゚)「レイプ願望とか、キモヲタとかですね」
 
(´・ω・`)「あ、えっと………、……はい」
 
 
.

247 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:22:56 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 

 
 
 
 バタン
 
 
(´・ω・`)「………」
 
(´・ω・`)「いろいろなことがあったなあ」
 
(´・ω・`)「ポケマスとかで一気に活気が広がっていって」
 
(´・ω・`)「新しいキャラもどんどん生まれていって、名作がどんどん増えていって」
 
(´・ω・`)「あの頃に触発されて、僕も司書を目指そうと思ったんだっけかな?」
 
 
(´・ω・`)「どうでもいいや。なんか適当なもんでも読もう」
 
(´・ω・`)「そうだ。せっかくだし、アルファをもう一周だけしておこうかな」
 
(´^ω^`)「ルージアルさんも好きだけど、あとミルナ=クォッチも好きだなあ」
 
(´^ω^`)「男泣きのシーンなんか、もう鳥肌が立っちまったもんだよ」
 
 
.

248 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:23:50 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´・ω・`)「ブーン芸出版のエリアは……と」
 
(´^ω^`)「あ、snegとかとかもあったなあ。
.      最低な王様なんて、確か読者デビューして五冊目くらいで読んだものだよ」
 
(´・ω・`)「グゥレイトスタンド使いは帰ってこないのかなあ。
.      あと詐欺倶楽部とか、もか。結構待ってるんだけど……っと」
 
 
 
(´^ω^`)「あったあった、アルファのコーナー」
 
(´^ω^`)「あらら。貸出中じゃないか。どうしよう」
 
 
(´^ω^`)
 
(´^ω^`)
 
(´・ω・`)
 
(´・ω・`)「え?」
 
 
.

249 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:24:34 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´・ω・`)「え、あれ?」
 
(´・ω・`)「アルファ、ここに置いてたよな?」
 
(´・ω・`)「スペース的にも、ここはアルファ置いてた場所だ」
 
(´^ω^`)「あれれ〜? ないよぉ?」
 
(´^ω^`)
 
(´^ω^`)
 
 
 
 
(´・ω・`)「そうか。先週紹介するときに、カウンターに持っていったのか」
 
(´・ω・`)「ぼけてるなあ」
 
 
.

250 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:25:14 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´・ω・`)  テクテク
 
(´^ω^`)「カウンター席だ、カウンター席」
 
(´^ω^`)「いやあ、一週間ぶりに見ると、なつかしいねえ、やっぱり」
 
(´^ω^`)「こう、こんなふうに座って、さ」
 
(´^ω^`)「司書、僕しかいないから、フロアワークができないって感じで」
 
(´・ω・`)「誰も読みにこないからカウンターだろうとフロアだろうと関係ないってか?」
 
(´^ω^`)「その通りだ。ぶひゃひゃひゃ!」
 
(゚、゚トソン「返却期限がきたので返します」
 
(´^ω^`)「あ、毎度」
 
(´^ω^`)
 
(゚、゚トソン
 
(´^ω^`)
 
(゚、゚トソン
 
(´゚ω゚`)
 
(゚、゚トソン「?」
 
 
.

251 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:25:55 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´゚ω゚`)「え、ええええええええええっ!!?」
 
(´^ω^`)「えっと、その、」
 
(´゚ω゚`)「ええええええええええええええっ!!?」
 
(゚、゚トソン「なんですか?」
 
(´゚ω゚`)「ちょ、ちょっと、え……ちょっと!」
 
(゚、゚トソン「…?」
 
(´゚ω゚`)「と、トソンちゃん!?」
 
(゚、゚トソン「都村トソン。人間です」
 
(´゚ω゚`)「か、帰ってきてくれたの!?」
 
(゚、゚トソン「……」
 
(´゚ω゚`)「トソンちゃ――」
 
 
 
 
(゚、゚トソン「はい、アルファ、1巻から20巻」 ドサッ
 
(゚、゚トソン「面白かったです、アルファ」
 
 
 
.

252 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:26:53 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´゚ω゚`)「え―――」
 
(゚、゚トソン「まず、ただ野蛮な戦いオンリーではなかった、というのがよかったです」
 
(゚、゚トソン「巧みな心理戦や伏兵、スパイ、陽動など、実戦で見られるような
.      戦略性に富んだ戦い方は、純粋にそれだけで面白かった」
 
(゚、゚トソン「で、だからこそドクオが例の罠に引っかかったところは、最高でした。
.      加えて、その罠でさえ罠だったところがまた、面白かったです」
 
(゚、゚トソン「一方で、言われたように、確かに舞台設定が細かいところまで凝らされていたのがよかった。
.      その最たる例が、表面を焦がして塩だけをつけて食べるという肉が売られていたシーンです」
 
(゚、゚トソン「香辛料の貴重性に露店の様子から市民の生活ぶり。
.      風土まで徹底して練られたその設定は、大長編だからこそ生きたものだと思います」
 
(゚、゚トソン「書式の面でも、一人称だからこそ感情移入しやすかった。
.      序盤のベル=リミナリーの心情から追い詰められたときのミルナ=クォッチの葛藤、
.      ベルベット=ワカッテマスが迫ってきたときのブーン=トロッソの疑心」
 
(゚、゚トソン「……確かに、これは各人の心情がわかるからこその面白い作品だった、と言えますね。
.      戦闘一辺倒の作品じゃあ決して感じることのできない面白さでした」
 
(゚、゚トソン「なによりも、ショボンさんは言及しなかった……いや、あえてしなかったんでしょうが、
.      伏線の回収が秀逸で、何十話にも、ほんとうに何十話にもまたいでの回収には鳥肌がたちました。
.      話の根本にすら関わってくるエピソードでさえ伏線だったとは、さすがの私も興奮を禁じえなかったです」
 
 
.

254 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:27:45 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(゚、゚トソン「あと…」
 
(;´・ω・)「ちょ、ちょっと……!」
 
(゚、゚トソン「はい?」
 
(;´・ω・)「聞きたいことはいっぱいあるけど……まず一つ目。
        さっきから、どうしたの?」
 
(゚、゚トソン「どうしたのって……読んだから、感想をですね」
 
(;´・ω・)「そ、そうじゃなくって……」
 
(゚、゚トソン「………」
 
(;´・ω・)「……、」
 
 
 
 
(゚、゚トソン「……ネタバレをされた点については、惜しかったです。
.      できるのなら、記憶を真っ白にして、もう一度、一から読みたい」
 
 
(;´・ω・)「…」
 
(゚、゚トソン「でも。ばらされたらばらされたで、
.      いつ、どういう経緯でそうなるんだろうって考えるのがまた、楽しかったです。
.      ………ネタバレを正当化するつもりは、さらさらありませんが」
 
(;´・ω・)「………、」
 
 
(;´・ω・)「ネタバレは……悪かった」
 
 
.

255 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:28:27 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(゚、゚トソン「……」
 
 
(;´・ω・)「嬉しかったんだ。自分の好きな作品を、ほかの誰かにも読んでもらえるってことが」
 
(;´・ω・)「自分の抱いたこの感動、興奮、そして喪失感……」
 
(;´・ω・)「そんな面白さ、楽しさ、嬉しさを、同じ文芸好きの人にも、分かち合いたかったんだ」
 
(゚、゚トソン「…」
 
 
(;´・ω・)「ネタバレは、正当化されなくていい。当然だ」
 
(;´・ω・)「だが……面白いところだからこそ、それはネタバレになるんだ。
        そのことだけは、わかっておいてほしい」
 
 
(゚、゚トソン「…」
 
(゚、゚トソン「………ネタバレされたからつまらなくなった、だったら張り倒してたところですが――」
 
 
 
 
 
 
(゚、゚トソン「許します。……おもしろかった、から」
 
(´・ω・`)「!」
 
 
 
.

256 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:29:20 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´・ω・`)「ほ……ほんとうかい?」
 
(゚、゚トソン「…」 コク
 
(´^ω^`)「そ、そうか、そうか! それはよかった!」
 
(゚、゚トソン「…」
 
(´^ω^`)「いやあ、だったらもっともっと、感想を聞かせてくれ!」
 
(゚、゚トソン「書いた人に言わないと意味がないのでは?」
 
(´^ω^`)「とんでもない! 感想は、同じ作品を同じく面白く思った人同士で言い合うのもまた一興なんだよ!
.      人によって同じ文字、同じ展開でも見方や感想が変わるってのがわかるからねえ!」
 
(゚、゚トソン「そ、そうなんですか?」
 
(´・ω・`)「ミルナ=クォッチの例のシーンは、僕も同感だ。
.      あれは、アルファでも屈指の名シーンだろう!」
 
(゚、゚トソン「で、ですよね! あと、ハンナバル大将の下りがよかったです!」
 
(´・ω・`)「あのシーンは、あまり好きじゃなかったなあ」
 
て(゚、゚トソン「な、なんでですか。張り倒しますよ」
 
(;´・ω・)「こっちこそなんでだよ!」
 
 
.

257 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:30:11 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(゚、゚トソン「個人的には、ショボン大将は男好きだったほうが……」
 
(´・ω・`)「やめてくれ、気色悪い」
 
 
(´^ω^`)「……そうだ! 一番好きなキャラは、だれだい?」
 
(゚、゚トソン「? あ、ああ……」
 
(´^ω^`)「やっぱり、ルージアルさんが最高だっただろ!?」
 
(゚、゚トソン「個人的には、サスガ兄弟のほうが……」
 
(´^ω^`)
 
(゚、゚;トソン「あ…、あとやっぱりミルナさんは大好きです!」
 
(´^ω^`)
 
(゚、゚;トソン「そ、そうだなあ、ほかには……」
 
(´^ω^`)
 
(´^ω^`)
 
 
 
(´^ω^`)
 
 
.

259 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:31:54 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´^ω^`)「……ルージアルさんは?」
 
(゚、゚トソン「そこそこ?」
 
(´゚ω゚`)「うわああああああああああ!!!」
 
 
 
 バタン
 
 
 
(`^ω^´)「私はフル=ヌードが好きだぞ!」 バン
 
( ´゚ω゚)「う、うわああああああああああ!!!」
 
(゚、゚トソン「あ、お兄さん」
 
(`・ω・´)「やあ。アルファはどうだった?」
 
(゚、゚トソン「その節はどうも。あなたのおかげで図書館に忍び込めました」
 
(`^ω^´)「いやあ。はっはっ。一週間で読み切りやがったのか」
 
(´゚ω゚`)「あっそう、それ! トソンちゃん、どうやって図書館から本借りたんだよ!!」
 
(゚、゚トソン「ああ……それ」
 
(`・ω・´)「伏線回収と言ってだな。思い出せ、ショボンよ」
 
(;´・ω・)「ふ、伏線回収?」
 
 
.

261 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:32:39 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
   (;´・ω・)『答えろ、どうやって図書館に侵入してきた。
           場合によっしゃあ、ケーサツに通報する』
 
   (`・ω・´)『ああ、それ?』
 
   (`・ω・´)『この前、鍵をほったらかして出て行っただろ?』
 
   (`^ω^´)『その隙に、合鍵をだな……』
 
 
 
(´・ω・`)
 
(´・ω・`)「あっ」
 
 
(`^ω^´)「ふとここに寄ってみたら、この子が窓から侵入しようとしてたからねえ」
 
(`・ω・´)「それじゃあ不法侵入で御用だ。だから、私が助けてあげたんだよ」
 
(゚、゚トソン「はい」
 
(´゚ω゚`)「どオオオのみち不法侵入じゃねえかクソ兄貴!!!」
 
(`^ω^´)「この子が帰ってきてくれただけでもありがたく思うのだな。ハッハッハッハッ!」
 
 
.

262 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:33:30 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
   「お兄さんも、読んだんですよね? これ」
 
   「もちろんさ。ちなみに、実を言うと私はモララーのすかした感じが好きでね」
 
   「あっ、それ思いました。エリートってところが、まさに……」
 
   「なアアアに勝手に盛り上がってんだよチクショウが!!」
 
   「まあまあ、座るのだ、ショボンよ」
 
   「お兄さんの感想、聞いてみたいです」
 
   「私か? そうだなあ。私は………」
 
   「い、今すぐ出て行け!」
 
   「しぃちゃんのエピソードなんかが、ぐッときたね」
 
   「あ、それ私も―――」
 
 
 
.

263 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:34:19 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
.

264 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:34:59 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 

 
 
 
(゚、゚トソン「思いました! 俺の人生、軽やかに……」
 
(´・ω・`)「ど、どんだけ語るのきみたち…」
 
(`^ω^´)「まだまだ語れるぞ」
 
(゚、゚トソン「でも、ちょっと疲れたかも」
 
(`・ω・´)「そうだな。おいショボン、チャ」
 
(´・ω・`)「飲食禁止だっての…」
 
 
.

265 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:35:44 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´・ω・`)「それよりも、だ」
 
(´・ω・`)「トソンちゃん……結局、本は読んでくれるの?」
 
(゚、゚トソン「?」
 
(`・ω・´)「………ああ、そういうことか」
 
(゚、゚トソン「??」
 
(´・ω・`)「トソンちゃん。実は……」
 
 
 
 
 
(´・ω・`)「この図書館……近々、閉めることにしたんだ」
 
(゚、゚トソン「…え?」
 
 
 
 
.

266 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:36:45 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´^ω^`)「ま、まあでも、きみがいるならもう少しくらい開けてても――」
 
(゚、゚トソン「閉めちゃっていいですよ」
 
(´^ω^`)「うん! は、はあ!?」
 
(`・ω・´)「閉めちゃっていいのか…」
 
 
(´゚ω゚`)「な、なんでさ! 読めなくなるんだよ?」
 
(゚、゚トソン「私も、読めなくなりますし」
 
(´・ω・`)「…え?」
 
(゚、゚トソン「実は、返却ついでに、このことも言おうと思ってたんです」
 
(`・ω・´)「……ああ、あのことか」
 
(´・ω・`)「?」
 
 
 
 
(゚、゚トソン「実は、私、」
 
(゚、゚トソン「新しい職先、決めました」
 
 
 
.

267 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:37:26 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
(´・ω・`)
 
(´・ω・`)
 
(´・ω・`)「……へ?」
 
(´^ω^`)「あ、そうなの……おめでとう。」
 
(゚、゚トソン「だから、読む時間、たぶんなくなります」
 
(´^ω^`)「いいことじゃないか。で、なんの職業だい?」
 
(゚、゚トソン「……笑いませんか?」
 
(´^ω^`)「笑わない」
 
(゚、゚トソン「私………」
 
 
.

268 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:38:08 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(゚、゚トソン「作者になりたいんです」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
.

269 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:38:49 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
(´^ω^`)
 
(゚、゚トソン
 
(´^ω^`)
 
(゚、゚トソン
 
(´・ω・`)
 
(゚、゚トソン
 
 
(´・ω・`)「……え?」
 
(゚、゚トソン「作者。作家。小説家」
 
(´・ω・`)「え、ほんき?」
 
(゚、゚トソン「ほんき」
 
(´・ω・`)「会社員とかじゃなくって?」
 
(゚、゚トソン「小説家」
 
(´・ω・`)
 
(´・ω・`)
 
(´・ω・`)「え?」
 
 
.

270 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:39:29 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(゚、゚トソン「恥ずかしながら」
 
(゚、゚トソン「この作品を読んで、感動して」
 
 
(゚、゚トソン「……私も、こんなふうに、誰かを感動させたいなあ、って」
 
 
(゚、゚トソン「そう、思ったんです」
 
(´・ω・`)「な、なるほど……。でも、難しいよ?」
 
(`・ω・´)「いや。最近、小説家は案外簡単になれるものだぞ」
 
(´・ω・`)「え、まじ?」
 
(`^ω^´)「私のコネがあれば、まあなれただろうな! ……数年前までなら」
 
(゚、゚トソン「そのことで、ショボンさんに相談があるんです」
 
(´・ω・`)「え? なに?」
 
 
.

271 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:40:30 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
(゚、゚トソン「こういう、お話って、どこで書けばいいんですか?」
 
 
(´・ω・`)「あ、ああ……場所?」
 
(゚、゚トソン「恥ずかしながら、そういったことに関してはまるで無知で……」
 
(´・ω・`)「いや……その点なら、問題はない。素直に、雑誌社に送ればいいんだ」
 
(゚、゚トソン「雑誌社?」
 
(´・ω・`)「今まで僕があげた、雑誌。言ってみなさい」
 
(゚、゚トソン「え、えっと……」
 
 
 
.

272 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:42:50 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
 
 
(゚、゚トソン「昔は隆盛したっていう、週刊ヴィップ」
 
 ttp://hayabusa.2ch.net/news4vip/
 
 
 
(゚、゚トソン「いま一番人気らしい、週刊ソーサク」
 
 ttp://jbbs.livedoor.jp/internet/13029/
 
 
 
(゚、゚トソン「で、最近できたばかりっていう……週刊ニータ」
 
 ttp://jbbs.livedoor.jp/internet/16305/
 
 
 
 
 
.

273 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:43:37 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´・ω・`)「……作者になりたいんだったら、こういった場所に、まずは作品を連載するところから、だ」
 
(゚、゚トソン「ど、どうやって?」
 
(´・ω・`)「いきなり雑誌に載るわけにはいかない。が、最近の門戸は広くてね」
 
(´・ω・`)「『スレッド』を作成して、まずはそこに自分の自信の一作を載せるんだ」
 
(´・ω・`)「あとは面白ければ、さまざまな反応があるだろうよ」
 
(゚、゚トソン「……!」
 
 
 
(´・ω・`)「むろん、各雑誌において、異なったルールや風潮がある」
 
(´・ω・`)「だから、最初の数ヶ月くらいは、様子でも見て」
 
(´・ω・`)「それでもやっぱり作品を誰かに見てもらいたくなったら、投下するんだ」
 
(´・ω・`)「簡単だろう?」
 
 
.

274 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:44:17 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(゚、゚トソン「…っ!」
 
(´・ω・`)「司書である僕としては、作者が一人でも増えるのは大歓迎だ」
 
(`^ω^´)「私も歓迎するぞ! ……ニートだが」
 
(´^ω^`)「ニートか。ぶっひゃひゃひゃひゃ!」
 
(`・ω・´)「おまえももう少しでニートになるのだがね」
 
(´・ω・`)「兄弟仲良くしようぜ!」
 
(`^ω^´)「まったくだ!」
 
 
 
(゚、゚トソン
 
(゚、゚トソン「……」
 
(゚、゚トソン「さ、さっそく書いてみようか、な……」
 
 
.

275 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:44:58 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
(´^ω^`)「そうと決まれば、お祝いだ!」
 
(゚、゚トソン「お、お祝い?」
 
(´・ω・`)「職の決まったトソンちゃんへの、ね」
 
(゚、゚トソン「あ、ああ……。お二人が絡み合ってくれたらそれd」
 
(´・ω・`)「いつもの呑み屋、いくぞ!」
 
(`・ω・´)「まあ待て。せっかくなんだ、居酒屋じゃなくてバーにしておけ」
 
(゚、゚トソン「バー?」
 
 
 
(`^ω^´)「寒いが、ヲッカが呑み放題なんて場所だ」
 
(`・ω・´)「そして、作者になるんだったら知っておきなさい。
        ここにも、作品を披露する場所はあるんだ」
 
 
 
.

276 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:45:38 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
  ( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです
 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 
 
(゚、゚トソン「…!」
 
(´・ω・`)「シベリア、か…」
 
(`^ω^´)「シベリアの二大名物、バーボンハウスとこの図書館だ。
        立地場所だが、調べたらすぐにわかる。まあ、自分で調べなさい」
 
(`・ω・´)「ちなみに、こんな図書館なんかと違って、大規模で活気もある」
 
(´・ω・`)「ほっとけ」
 
(゚、゚トソン「へえ…」
 
 
.

( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです - 2chスレタイ検索
http://ff2ch.syoboi.jp/?q=ブーン系小説シベリア図書館


277 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:46:19 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
   「……じゃあ、ヲッカをくいっと、行くか」
 
 
   「くいっと、で済むかねえ」
 
 
   「とりあえず、寒そうなので家からジャンパー持ってきます」
 
 
   「じゃあ、一時間後に、ここで集合といこうではないか!」
 
 
   「あのね、この図書館、一応僕のだからね?」
 
 
   「この際、かたいことはなしだ! なあ?」
 
 
   「ですね」
 
 
   「………、……い、いいけど……―――」
 
 
 
 
 
 
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278 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:47:01 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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279 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/07/06(土) 21:47:41 ID:D8MwDOUQ0
 
 
 
 (´・ω・`)マーケティング・ライブラリアンのようです
 
 最終話 「ゲイ」
 
 おしまい
 
 
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