■( ゚∀゚)嫌われ者ロケンロー!のようです。
└3、おんがくはいつもおだやかに
- 42 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:03:04 ID:8suT5hG20
いや、タバコっていうのは、美味いんだよな。
400円かけて最終的には灰になるって言うと、なんだか損した気分になるだろう?
でも、だからってやめようって気にはならないんだよな。
そりゃあ体にも良くないし、ガンの原因とも言われてるしな。
しかし、なんというか、とにかく美味いんだよ。
だが、煙草ってのは、病気以外でも人を窮地に立たせることがあるんだ。
_
( ゚∀゚)「どうにかならないっすかねぇ」
どうにもならんよ、と苛立った声が俺に返答する。
顧問の禿げた音楽教師も苦虫をつぶしたような顔で俺を見る。
ですよねー。いや、ね。まぁ確かに吸ってた俺も悪い。
でもね、でもね…
_
( ;∀;)「反省文に10000字はないだろう、常識的に考えて…」
拝啓、高岡先生。
あなたが隠してくれていたはずの屋上の喫煙が教頭にバレてました。
どういうことなんでしょうか。
.
- 44 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:04:45 ID:8suT5hG20
3、おんがくはとてもおだやかに
.
- 45 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:05:38 ID:8suT5hG20
VIP高校部室棟、半地下、軽音部室。
かりかり、とシャープペンシルの芯が削られていく。
とんとん、と貧乏揺すりの音が増える。
びくびく、ともう一人のこの部室の住人が怯える。
_
(#゚∀゚)「だぁー!ふぁああっく!!」
((;^ω^))ビクッ!
そして定期的に叫ぶ俺。
一時間ほど前からルーティン化した一連の動きがもう何度繰り返されたのか。
ちなみに、俺は5回以降は数えてないし、数える気もない。
それより大事なことが確かにここにある。どや。かっこいいだろ。
書いてるのが反省文じゃなかったらもっと格好良いんだぜ、俺。
20×20の原稿用紙はすでに15枚を超え、それでもゴールは見えない。
_
( ;∀;)「だってまだ10枚もあるんだぜ!10枚!」
.
- 46 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:07:33 ID:8suT5hG20
事の運びはこうだ。
学校が終わって帰ろうとした俺はふいに顧問に呼び止められる。
(´・_ゝ・`)「長岡君。ちょっと生徒指導室まで来ようか」
その時点で嫌な予感はしてたんだ、うん。
だけどな、そんな大したことじゃないだろうと思ってたんだよ
しかしまぁ案の定予想は外れた訳で。
(-@∀@)「この灰皿と吸殻。君のだね?」
教頭は開口一番これだ。
普段からタバコ吸ってないかだのなんだのと因縁をつけてくるだけはあって
嬉々とした表情で聞いてきやがった。
一応否定はしたんだ。したんだがな?
(-@∀@)「君がタバコを吸ってるというのを目撃した先生がいるんだよ、吸ってないなら持ってないよね?
持ってないなら荷物みせてくれるよね?」
そのあとは持ち物検査で即アウト。
.
- 47 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:08:27 ID:8suT5hG20
しかも顧問は顧問でいつもは無関心なくせに
(´・_ゝ・`)「新入生の勧誘はしなくていいぞ」
_
( ゚∀゚)「え?」
(´・_ゝ・`)「部員お前しかいないんだろ?まぁ、俺には関係ないが」
_,、_
( ゚∀゚)「どういう意味すか?」
いつもは適当にやってろくらいにしか言わないくせに
変な口をはさんできやがった。
(´・_ゝ・`)「まぁ、せいぜいこれ以上問題を起こさないようにやってくれ」
_
( ゚∀゚)「う?え?はぁ……」
はい、回想終了。
なんだったんだよあの態度は。
.
- 48 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:09:25 ID:8suT5hG20
と、まぁそれはさておき…
反省文ってのはさ、5枚も書いたら書くことなくなるでしょ?
それをね!15枚! 1 5 枚 も 書いたんだぜ!むしろ褒めろ!
このままだとごめんなさいとすみませんで残り4000字埋めちゃうよ俺!
_
( ;∀;)「あぁ、ベース弾きてぇよぉ…」
俺の相棒はスタンドに立てられたまま、静かに鎮座している。
いや、いつ見ても見惚れるぜ…、かっこいいフォルムしてやがる。
洗練されたスタイルってのはこういうのを言うんだよな。
フレットレスって言うのもやっぱりスッキリしてて見栄えがいい。
だが今度裏側にはステッカーを貼ろう。ロックな心を表現するのも必要だ。
まぁ見た目だけじゃなくて、もちろん弾き心地もいい。
流石は国産メーカーだけあって、純日本人の俺の手に良く馴染むぜ。
.
- 49 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:10:38 ID:8suT5hG20
_
(*^∀^)ニヤニヤ
((;^ω^))ビクビク
ベースを語り始めたらもう笑いが止まらないぜ全くうへへへへ。
……っと
現実逃避も大概にしないと、お手々がお留守になっちまう。
それに、この部室の新しい住人にもドン引きされちまうしな。
まぁ、結論から言うと、この前見学に来た一年生…
(;^ω^)
――内藤ホライゾンは、ほぼ軽音部入部決定なのだろう。
.
- 50 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:11:28 ID:8suT5hG20
この前、一緒にラーメンを食いに行って、音楽について語って。
なんやかんやとその場のノリでアドレスやら交換して。
まぁ、そんなに軽音にこだわらないだろうとたかをくくっていたのだが。
次の日から学校に来てみたら、部室の前で俺を待っていた。
(;^ω^)『職員室に行ったらカギは長岡先輩が持ってるって言われたんですお…』
かわいそうに。
うちのねちっこいハゲ顧問に質問攻めにされたのだろう。
そして機材を見て目を輝かせたと思ったら、ドラムセットが一瞬で特等席に。
ミキサーの盤が乗ってる机は俺が座ってたし、他に座る場所もないから当然と言えば当然か。
_
( ゚∀゚)「さて、と、進まない反省文に戻りますかぁー」
内藤が視界の端でこくこくと頷くのが見えた。
ちくしょう、生意気だが正しいなちくしょう。
ゆるんだ面でたるんだ体しやがってちくしょう。
.
- 51 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:13:27 ID:8suT5hG20
_
( ゚∀゚)+キリッ「『進まない、反省文』」
なんだか小説のタイトルみたいだな、。
きっと出版されたらベストセラー間違いなしだ。
…いや、ごめん、無理だ。やっぱ間違いしか無いわ。
馬鹿なことを言ってても人類皆平等に時間は過ぎるわけで。
独り言を喋っていても、白紙の原稿用紙が10枚残ってるわけで。
それにしても内藤がずっと黙っているわけで。
_
( ゚∀゚)「なぁ、ところで内藤。お前、なんでそんな静かなの?」
((;^ω^))ビクッ 「おっ!?」
.
- 52 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:14:16 ID:8suT5hG20
突然の問いかけに体を震わせて焦る内藤。
「おー」とか「うー」とか言いながら手をバタバタさせる。
この前もやってたけど、それ癖なのか。天然あざといなこいつ。
クラス内でマスコットキャラみたいになるタイプだろ絶対。羨ましいわ。
…うらやましいわ!
そしてこいつのリアクションおもしろいんだけど、なんか罪悪感がヤバい。
ビックリさせちゃってごめんね、って気持ちになる。5秒くらい。
_
( ゚∀゚)「まぁ落ち着けって。何度目だこのやり取り」
(;^ω^)「す、すみませんお…」
と謝るものの、変な汗をかいている。
驚くだけで脂肪が燃焼しすぎだろお前。なんで痩せないんだよ。
.
- 53 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:16:00 ID:8suT5hG20
_
( ゚∀゚)「まぁ、いいけどねー」
内藤から目を離し、再びマス目を埋める作業に戻る。
やばい、そろそろ「謝罪」と「申し訳」がゲシュタルト崩壊してきた。
うおぉ、これはやばい、文章見るたびに違和感がありすぎて気持ち悪い。
(;^ω^)「あの、長岡先輩…」
_
( ゚∀゚)「ジョルジュでいい。むしろジョルジュって呼んでくれ」
(;^ω^)「えっ」
俺の本名「譲二」だろ?
それを英語にするとジョージ(George)だろ?
それをカッコ良くフランス読みして「ジョルジュ」と。
それを解説すると、内藤はおー、と感心したように頷く。
ちょっと照れ臭いな、これが後輩というものなのか。
くそ、ドヤ顔で言ったのがだんだん恥ずかしくなってきた。
.
- 54 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:16:40 ID:8suT5hG20
_
( ゚∀゚)「ま、友達いないから考えただけで誰も呼んでくれないんだけどね」
( ^ω^)「いやいや、友達いないだなんて…先輩は面白いからそんなことは…」
_
( ゚∀゚)「……一応褒め言葉と受け取っとくわ」
よっぽど俺が微妙な顔をしていたのか、
内藤は不思議そうにしながらも、それ以上追及しようとしなかった。
あぁ、やっぱり。
コイツは知らないんだ、俺が嫌われ者だって事を。
まっ、そりゃウチ以外の部活に行ってなきゃ当然か、納得。
_
(; ゚∀゚)「あ、そーいや、お前、なんの楽器なの?ギター?」
.
- 55 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:18:03 ID:8suT5hG20
とりあえず話題を変えてみる。実に鮮やかだ俺。
流石にこのまま微妙な空気の中反省文を書くのは辛い。
うん、そりゃ嫌だわ。ガラスのハートがブロークンしちゃう。
( ^ω^)「おっ、僕はドラムですお!」
急に声のトーンが上がる。
こいつたまにテンションが急激に上がるな。おもしれぇ。
内藤はカバンをごそごそと引っ掻きまわし、細長い布製のケースを取りだす。
スティックケースだ。
ケースの外周のファスナーをくるりと外すと、中には二組、四本のスティック。
片方は真っ黒に塗られたタイプで、もう片方は木の模様そのままのものだ。
正直俺は他の楽器に関してはさっぱりなので、何が違うのかわからん。
( ^ω^)っ/ 「おっ、叩いてもいいですかお?」
っ/
木の方のスティックを取りだし、準備万端といった様子でこっちを見る。
.
- 56 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:20:14 ID:8suT5hG20
準備万端じゃねぇか。
ここで叩かせないって選択肢はないだろこれ。
_
( ゚∀゚)「おk、ちょっと待て、それなら軽くやってみようぜ」
わくわく、という擬音が音で聞こえそうなぐらいに目を輝かせてこっちを見る内藤。
しかし、一旦制止して、机から立ち上がる。
どうせやるんなら叩いてるのをただ聞いてるよりセッションのほうが面白い。
「デキる」かどうか、がわかるし、
っていうか何より俺が弾きたい。とってもベースが弾きたい。
よっこいしょ、とベースを肩に下げ、アンプに繋ぐ。
ワンフレーズ鳴らすと、ドラムセットの方へ体を向ける。
内藤も、シンバルの位置を調整していたようだ。
うん、これは有望株だな。
.
- 57 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:21:16 ID:8suT5hG20
_
( ゚∀゚)「それじゃ、Aからで、ってもお前関係ないのか?」
( ^ω^)「適当な8ビートでいですかお?あと、カウント入れますかお?」
_
( ゚∀゚)「好きにしてくれ。カウントは…4つで」
返事の代わりにたん、とスネアの音が返ってくる。
完全に何も言わずにセッションのフリをしてみたが、普通にノってきた。
初心者じゃこうはいかない。つまりこいつは間違いなく経験者。
ちょっと俺もわくわくするじゃねぇかよ。
.
- 58 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:22:02 ID:8suT5hG20
_
( ゚∀゚)〜♪
( ^ω^)〜♪
ブルースコードと呼ばれる、セッションの常套進行コード。
ゆったりとしたテンポで曲が進んでいく。
ライドシンバルが静かにビートを刻み、
スネアの甘い音がメロディックにそれに乗ってくる。
バスドラムの低音とベース低音が、
付かず離れずの距離を保ちながらシンクロする。
たまに入ってくるタムタムのフィルインが、単調だった曲にアクセントをつければ
俺も普段使わないハーモニクスでリフを奏でる。
部室の中が音楽で満たされる。
文字通り外の音が聞こえない、音だけがその存在を主張する空間。
.
- 59 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:22:48 ID:8suT5hG20
ちらり、と目配せをすると、内藤も頷く。
8小節の後、曲は終りを迎えた。
_
( ゚∀゚)「お前やるじゃんか」
素直な感想だった。
というかそうとしか言えなかっただけなんだが。
本当にこいつの演奏は俺の趣味にピッタリハマった。
なんとも言えない嬉しさと、ぞくぞくとした快感を背中に感じる。
(*^ω^)「いやいや、長岡先輩がリードしてくれたおかげですお!」
楽しそうにしゃべる内藤を見ていると、
こいつは本当に音楽が好きなんだなと心底思う。
_
( ゚∀゚)「曲ってのはドラムがしっかりしてれば何とかなるんだ」
つまりお前の実力だろ、と言うと、内藤は照れたように笑う。
いい奴だ。人懐っこいというか人に好かれるモノを持ってるというか。
.
- 60 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:23:54 ID:8suT5hG20
_
( ゚∀゚)「……」
( ^ω^)?「どうかしましたかお?」
_
( ゚∀゚)「…んにゃ、なんでもねぇ。反省文書かねぇと」
やれやれと大げさに首を振ってみせると、内藤は納得したように頷く。
そして憎たらしい反省文に再び取りかかろうとした瞬間――
从 ゚∀从「よう!相変わらずヤニと精子とゲロくせぇ部屋だな!」
ドアが勢いよく開かれた。
そこに見ゆるは銀髪の巨乳横暴教師。
っていうか年頃の女性がそんな言葉叫ぶんじゃありません。
はしたないでしょうがッ!
……年頃なのか?
_
( ゚∀゚)「……いや、だがそれもアリかもしれない」
(;^ω^)「お?お?」
从 ゚∀从「ファブれファブれ!職員室の加齢臭も大したもんだがここもひでぇ!」
.
- 61 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:24:39 ID:8suT5hG20
俺と高岡を交互に見て困惑する内藤。
新たな世界への切符を手に入れた俺。
そして小うるさく喚く高岡。
先ほどまでのゆったりとした音楽空間はそこにはなく、
カオス空間がそこに生れていた。まる。
_
( ゚∀゚)「で、高岡は何の用なんだよ」
从 ゚∀从「あぁ。悪臭で忘れるとこだったわ。それだよそれ」
高岡は煙草を取りだし、火をつけながら俺の反省文を指さす。
_
(;゚∀゚)「あ!そうだよ反省文書かなきゃっひゃい!」
おいやめろよタバコを押し付けようとすんな6000字が灰になるだろうが!
ていうか小火になったらどうすんだよ!怖いわ!
从 ゚∀从「いやぁ、それなだけどさぁ、教頭がお前の灰皿見つけたらしくてさ、私のかって聞かれたから」
从*>∀从「お前の事売っちゃった☆」
売っちゃった☆じゃねぇよお前かよ!?
テヘペロとかするんじゃねぇよ、そういうことかよ畜生ちょっとかわいいな!
.
- 62 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:25:23 ID:8suT5hG20
_
(#゚∀゚)「たーかーおーかー!」
从 ゚∀从「すまんこまんこ」
いや、オレンジ●ンジみたいなリズムで言うんじゃねぇよ
っていうかはしたないって言ってるでしょ!
美人女教師の口から淫語なんてそそるシチュエーションだけども!
_
(;゚∀゚)「畜生てめぇ…」
(;^ω^)「あ、あの……」
内藤が困っているのをすっかり忘れてた。
言い争う高岡と俺の間で目を白黒させている。
そしてやっぱり手をバタバタ。あざと可愛いな畜生!
从 ゚∀从「お?誰よこいつ?お前の舎弟?」
(;^ω^)「しゃ、舎弟……」
_
( ゚∀゚)「ちげーよ馬鹿。うちの新入部員」
.
- 63 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:26:06 ID:8suT5hG20
从;゚∀从「おい……ついに脅迫を…」
_
(; ゚∀゚)「いやいや自主的に入ったんだっつの」
(;^ω^)「た、たのしそうだったので」
内藤の言葉に驚く高岡。
おい。失礼だろ。
ここがつまんねー部活みたいなリアクションとるなって。
そこは事実でも隠してくれよ!
_
( ゚∀゚)「あ、内藤、こいつはハインリッヒ高岡っていう教師でな」
从 ゚∀从「一応生物と化学を教えとる。まぁそのうち授業で会うだろ」
よろしくなー、と片手を上げる高岡。
内藤は完全に見た目にビビってる。まぁ銀髪の教師なんて普通いないし当然か。
.
- 64 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:26:55 ID:8suT5hG20
_
( ゚∀゚)「で、だ。反省文についてだが」
从 ゚∀从「あー、取り消しは無理よー、だってハインちゃん怒られたくないしー」
_
( ゚∀゚)「いや死ね。氏ねじゃなくて死ね」
从 ゚∀从「っていうか真面目に書いてんのな、バックレればいいのに。ウケる」
_
( ゚∀゚)「いやいや、反省文なんだから書くだろ」
俺の言葉に高岡はやれやれと首を振る。
なんだ?俺がおかしいのか?
内藤に目をやるが焦っていて話せる状態じゃない。ちくしょう。
(;^ω^)「で、でも書かないともっと怒られちゃいますし」
ダメだと思ってたら助け舟出してくれた。
やべぇ、良い奴内藤。内藤いいやつ。俺一生ついていく。
ごめんそれは流石に嘘。
_
( ゚∀゚)「ほら、内藤もこう言ってるからお前が悪い」
.
- 65 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:27:47 ID:8suT5hG20
从*゚∀从「そんなに怒んなよー俺とお前の仲だろー」
(;^ω^)))
いやなんもないからね。
高岡はすり寄んないで双丘が!パイ乙が!当たってるから!!
内藤は怪しい目でみないで!視線が痛いから。違うから。
_
(; ゚∀゚)「ええい!やめろ!用が済んだなら帰れ!謝罪して帰るニダ!」
从 ゚∀从「まぁまぁ、反省文の件なんだがな、侘びと言っちゃあなんだがな、お前に朗報があるんだ」
_
(;゚∀゚)「なんだよ、どうせロクな事じゃないんだろ?っていうかまともに詫びろ!」
やな予感しかない。
っていうか離れろ内藤が遠ざかっていくだろおい離れろもう息子がライジングサンするから離れてぇぇぇ!
从 ゚∀从「お前あの残念な顔した音楽教師嫌いだったよな?な」
マイリトルサンがライジングする前に高岡は離れていった。
良かった。俺の尊厳は守られた。
.
- 66 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:28:34 ID:8suT5hG20
从 ゚∀从「お前あの残念な顔した音楽教師嫌いだったよな?な?」
残念な音楽教師…
――(´・_ゝ・`)「新入生の勧誘はしなくていいぞ」――
_
(;゚∀゚)「あぁ、盛岡か。うちの顧問じゃん」
从 ゚∀从「そうそう盛岡。あいつとこの間話合ってさぁ、あいつここの顧問やめるって」
だからなんだって言うんだ。
あいつが顧問を辞めてくれるのはいいけど、別にそんなに朗報じゃないじゃないと思うんだボクチン。
_
(ヽ゚∀゚)「で、なに、あいつが辞めてどうなんのよ」
ここ数分で一気に疲れた俺を尻目に高岡はおもむろに立ち上がって
从*>∀从「今年から、軽音楽部の顧問になりました!高岡です!よろしくお願いします」
高らかに宣言し、あっけにとられる俺達を満足そうに見下ろすのだった。
.
- 67 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:29:28 ID:8suT5hG20
3、おんがくはいつもおだやかに おわり?
.
- 68 名前: ◆B8ZFMw8HsE[] 投稿日:2013/05/07(火) 17:30:23 ID:8suT5hG20
「いやぁ、こんな美人が顧問だぞ!嬉しいだろ?」
「お前は『残念な美人』っていうんだよ……」
「で、でも本当に綺麗ですお!」
「お、ほら、内藤は分かってんじゃん」
「俺だって美人は認めてるだろーが」
「心がこもってないんだよお前の褒め方は」
「そ、そういえば先輩反省文は…」
「やっべ!!もう5時なるじゃん!教頭に殺される!」
「ざまぁwwwwwwww」
「てめぇぇえのせいだろ高岡ぁぁぁ!文字数足りないけどだしてくるぁああああ!」
「なんだか……」
「ん?どうした?」
「長岡先輩は楽しい人ですおね」
「へへ。そーだろ。あんなに良い奴そうそういないぜ」
.
- 69 名前: ◆B8ZFMw8HsE[sage] 投稿日:2013/05/07(火) 17:31:22 ID:8suT5hG20
3、おんがくはいつもおだやかに おわり
.
<<<2、きっかけはいつもとつぜんに ◆ 4、けつだんはいつもしんちょうに>>>
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