ノパ听)いんだくしょん・ひーとのようです
第七話「やってみよう!」



134 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:36:19 ID:CoTLaxOA0

ノパ听)「一週間くらい考えたけど」

ノハ;゚听)「全然わからんかった」

表皮効果の話のあと、从 ゚∀从「明日からオレ一週間ばかしいないから」と言われた。

この一週間はハインに聞きに行くこともできなかったので、ヒートは一人で「安定して浮くための方法」をずっと考えてみた。



が、ダメだ。知識不足もあるが、思考実験で正しいか予測することも出来ない。

―分からなかったら、人に訊く。

ノパ听)「…ハインの研究所、誰か居るかなぁ?」

135 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:37:31 ID:CoTLaxOA0

ノパ听)「…明かりついてる」

正直期待はしていなかったのだが、明かりが付いているということは誰かいるということだろう。



ノパ听)「おじゃましまーす」

ハイン宅は玄関兼打ち合わせスペースまでなら誰でも入れるようになっている。その奥に研究所スペースとハインの自室がある。

明かりがついていたのは研究所スペースだ。誰か居るはずだ。

ノパ听)「もしかしたら帰ってきてるのかなぁ」

136 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:38:59 ID:CoTLaxOA0

ヒートが研究所の方のドアノブに手をかけた時だった。

「…デレ、すごくきれいなのである」

「もう…褒めても何も出ないよ?」



ノハ;゚听) ! ?



奥から、男女の声が聞こえてくる。

これは、もしや…。

137 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:40:17 ID:CoTLaxOA0

「デレ…中もこんなに綺麗なのである…」

「あっ…だめ…恥ずかしいよぉ…綺麗なんかじゃないよ…」



…もしや、これは!

アレか!!!

男女がキャッキャウフフする瞬間!!!!!



ノハ////)。oO(と、とんでもないことを聞いてしまった!!!!!)

「もう我慢できないのである…いれるのである…!」

「だ、だめぇ…もうちょっとちノハ////)「あ、アカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!」

138 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:42:34 ID:CoTLaxOA0

ノハ////)

(;ФωФ)

ζ(゚ー゚;ζ

思わず扉を開けてしまった。



蓋の開いた謎の装置…少し不格好ではあるが、綺麗にセットされたコイル…電源ブレーカーに手をかける猫目の男…。



ノハ; )「い…」

ノハ;゚听)「いれるって電源かよぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」

(;ФωФ)「ほ、他に何を入れるのだ!!!!!!!!!」

139 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:43:36 ID:CoTLaxOA0

ζ(゚ー゚*ζ「あーびっくりした…いきなり叫んで入ってくるんだもん。漏電でもしているのかと思っちゃった」

ノハ;゚听)「すみませんすみません」

( ФωФ)「所長の言っていた面白い高校生ってキミのことであるか…」

ノハ; )「あ、やっぱり面白い子で通ってるんですね私」

ζ(^ー^*ζ「ヒートちゃんでしょ?噂は聞いているわ。はじめまして、高岡研究所のデレです!」

( ФωФ)「ロマである。先週まで国際学会で海外に出ていておらんかったのである」

ノパ听)「なんかすごそう」

140 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:45:06 ID:CoTLaxOA0

そういえば、ハイン以外にも人が居るとは聞いていたが、実際に会うのは初めてだ。

ノパ听)「ここって他にも人がいるんですか?」

ζ(゚ー゚*ζ「幽霊も含めると結構な人数いると思うよ?」

ノハ;゚听)「幽霊って…部活か!」

( ФωФ)「少なくともテーマ分は担当している者がいるはずである。デレとモララー以外あんまり見たことないが。あと所長」

ノハ;゚听)「出席率悪いな!!」

141 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:46:45 ID:CoTLaxOA0

ノパ听)「あ、テーマってなんですか?」

ζ(゚ー゚*ζ「研究テーマね」

ζ(゚ー゚*ζ「ここは電気機器関係の総合サービスもやってるけど、メインは研究なの。
       研究もハインちゃん一人で全部やってるわけじゃなくて、何人かでテーマ別に研究を進めてるのよ」

ζ(゚ー゚*ζ「大きく切り分けると、モータ・変圧器・磁気浮上」



ζ(゚ー゚*ζ「各テーマ区分はこんな感じね」

・回転型モータ{直流モータ・誘導モータ・同期モータ}

・リニアモータ{直流モータ・誘導モータ・同期モータ}

・変圧器

・磁気浮上{吸引式・誘導反発式・永久磁石のみ}



ζ(゚ー゚*ζ「ヒートちゃんが見たのは『磁気浮上』に区分されている『誘導反発』」

ζ(゚ー゚*ζ「あたしとロマは『モータ』に区分されている、『リニア誘導モータ』の担当なの」

( ФωФ)「さっきやろうとしていたのはデレが試作した装置の試運転だったのである」

ノハ;゚听)「り、リニアモータ…!超技術が身近にッ!」

( ФωФ)「原理知ればそんな超技術でもないのである。リニアモータなんて、ぶっちゃけ回転型モータが切り開かれて直線上に進むだけなんで…」

ノハ;゚听)「えぇー…夢も希望もないな」

142 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:47:59 ID:CoTLaxOA0

( ФωФ)「ヒートがリニアモータを超技術に感じているのは、リニアモーターカーの印象が強いからではないか?」

ノハ;゚听)「そ、そうです」

(;ФωФ)「…浮くってのはとかく超技術に見えるものであるな」

( ФωФ)「某電鉄のアレが有名なせいで、よく勘違いされるのだが…リニアモータや超電導は浮くのとは直接関係ないのである」

ノハ;゚听)「ええ…関係ないの?」



( ФωФ)「リニアモーターカーは『浮く』のには『誘導反発』を使っているのである」

( ФωФ)「リニアモータ…正確に言うとリニア同期モータ自体は、あくまでも『推進』にしか使っていない」

( ФωФ)「超電導を使ってるのは、あの馬鹿でかい車体を保持するのに電流量を稼がなければいけないからである」

( ФωФ)「超電導リニアモーターカーってそんなもん」

ノハ;゚听)「うわあ。なんか超技術の秘密がいともあっさり暴かれていく」

143 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:49:22 ID:CoTLaxOA0

ζ(゚ー゚*ζ「原理的には分かれば大したことないって思っちゃうかもしれないけど、それを実現するカタチにするのが本当に難しいのよ」

ζ(゚ー゚*ζ「誘導モータなんて、原理が発見されたのはは200年前だけど、未だにみんな研究してるし」

ζ(゚ー゚*ζ「『技術を知る』っていうことは、カタチにするところの大変さまで知って、初めて『技術を知る』になんだと思うの」

ζ(゚ー゚*ζ「今のヒートちゃんはどちらかと言うと『エンジニアリング』って言うよりは『サイエンス』って感じじゃないかな」

ζ(゚ー゚*ζ「あたしは『サイエンス』だけで理解できるほど、電気の技術はカンタンじゃないと思うわ」

ζ(゚ー゚*ζ「技術的に分からないことがあったら、自分でやってみるのが『エンジニアリング』では大事だと思うわ。とにかく手を動かす!」



ζ(゚ー゚*ζ「だからね、ヒートちゃん」

144 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:50:58 ID:CoTLaxOA0

ζ(^ー^*ζ「一回自分で作ってみましょうか、『誘導反発式磁気浮上装置』」

ノハ;゚听)「」

.

145 名前:名も無きAAのようです[sage] 投稿日:2014/11/17(月) 01:52:05 ID:CoTLaxOA0

(;ФωФ)。oO(なんでここの研究所の女はこうも強引で不条理な奴が多いのだ…)

― 第七話 「やってみよう!」 終 ―



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