!deus ex machina

Part40

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1 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 00:57:21 ID:oIkdvJV20
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                                              ■
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                                      deus ex machina









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4 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:00:52 ID:oIkdvJV20


                                                        https://www.youtube.com/watch?v=_6IW2gvG5l8

僕は子供の頃からロボットが大好きだったっけ。
よく親にわがままを言っておもちゃのロボットを買ってもらったことをよく覚えている。
一緒に風呂にいれて、錆びついても気にせず遊んでいた。兄とはよく闘ったなぁ。負けなしだった。



(*´・ω・`)「わあ……」



6歳の頃。初めて日本グランプリに連れて行ってもらった。

テレビや雑誌で見る有名なマシンが輝いて見えた。全てのマシンがカッコ良かった。興奮した。
今でも脳裏に焼き付いている。飛び散る火花の輝きを。熱線による空間のゆがみを。

優勝したのは NIKO-1。今のマシンのスペックとは比べられないけど、それでも当時は強く、人気があった。
もれなく僕もこのマシンのファンだった。

.

6 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:02:34 ID:oIkdvJV20



(;*´・ω・)



授賞式が終わった後、兄と一緒に搬入口に忍び込んだ。そこで NIKO-1 の開発チームを見つけた。
晴れ晴れとした笑顔で傷ついた NIKO-1 を修復するチーム。そしてそれを受け入れる NIKO-1。
何の変哲もない優勝チームのリペア作業。僕は一生だってそれを見続けることが出来た。


思えば、この時だ。エンジニアになろうと思ったのは。
必ず競機界に入り、強くてカッコ良いマシンを作るんだと意気込んだんだ。

帰り道、兄と夢を語り合った。兄は腕から全てを破壊するビームを出すマシンを作ると断言していた。
僕はすべての攻撃を跳ね返すマシンを作ることにしたんだっけ。その後喧嘩したのはよく覚えている。


.

7 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:05:30 ID:oIkdvJV20


僕と兄は勉強した。毎日毎日勉強した。
兄は進学校に駒を進めた。僕も兄を追いかけるようにして同じ学校に通った。

兄が有名大学の工学科に合格した。本格的にロボット工学を勉強し始めた。
僕も負けじと猛勉強した。
兄は憧れだった。頭が良くて、優しくて。兄に追い付くためには何でもやった。


(*´・ω・)「よし……!」


無事に兄と同じ大学に駒を進めた。本当に嬉しかった。大好きな競機が手の届く位置にあるのだと確信していた。
大学では学業に励んだ。研究では結果が出て、国内、国外で様々な賞を貰った。
もちろん、それが自信にもなった。

そして、日本機研に内定を貰い競機界にチームとして踏み込めるようになった時。
僕は競機の為に生まれてきたのだと、本気で思っていたんだ。




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━━━━━━━
━━━


8 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:06:52 ID:oIkdvJV20

















                     ……さん

                               「ショボンさん」






.

9 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:07:33 ID:oIkdvJV20
【東京 日本機研 電脳制御室】

( ´-ω-)

( ´-ω-)「ん……」

ノリ, ゚ー゚)li「ショボンさん、起きて下さい」

( ´うω-)「寝てしまっていたな……」

ノリ, ゚ー゚)li「システムが正常化しました。エラー、特にありません」

( ´・ω・)「確認しよう」

( ´・ω・) カタカタカタカタカタ……
   っ”

( ´・ω・)

( ´^ω^)「うん。確かに。これでいつもの君に戻った」

ノリ, ^ー^)li「よかった」

( ´^ω^)-3「一仕事だったね」

10 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:08:16 ID:oIkdvJV20
ノリ, ^ー^)li「どうもありがとうございます」

( ´^ω^)「良いんだ。君が元気になってくれれば」

ノリ, ^ー^)li「グランプリ、必ず優勝しますね」

( ´^ω^)「大丈夫。君は優勝する。僕達が力を尽くしたんだ」

ノリ, ^ー^)li「はい」

( ´^ω^) カタカタカタカタカタ……
   っ”

ノリ, ゚ー゚)li「……まだ何か?」

( ´^ω^)「微調整をしようとね」 カタカタカタカタカタ……
   っ”

ノリ, ゚ー゚)li「でも……。ここしばらく帰ってないですよ、ショボンさん。明日に回したって……」

( ´^ω^)「家に帰ってもマシンのことばかり考えてしまう。休まらない。結果同じだよ」 カタカタカタカタカタ……
   っ”

ノリ, ゚ -゚)li「病気です」

11 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:09:19 ID:oIkdvJV20
( ´^ω^)「はは……、そうかも知れないな」 カタカタカタカタカタ……
   っ”

ノリ, ゚ -゚)li「体壊してほしくありません……」

( ´^ω^)「……いいんだよ」 カタカタカタカタカタ……
   っ”

ノリ, ゚ -゚)li「良くないです。ショボンさんが倒れたりしたら、みんな心配します……」

( ´^ω^)「君は?」
   っ”

ノリ, ゚ -゚)li「当然私だって……」

( ´^ω^) カタカタカタカタカタ……
   っ”

( ´^ω^)「夢なんだ」 カタカタカタカタカタ……
   っ”

ノリ, ゚ -゚)li「夢……?」

( ´^ω^)「そう、夢。分かるかい?」 カタカタカタカタカタ……
   っ”

12 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:09:59 ID:oIkdvJV20
ノリ, ゚ -゚)li「はい……」

( ´^ω^)「僕の手がけたマシンで、世界を獲る。……それが今の僕の夢。シンプルだろう?」 カタカタカタカタカタ……
   っ”

ノリ, ゚ー゚)li「……叶うといいですね」

( ´^ω^)「叶うさ。君が叶える」

ノリ, ゚ー゚)li「……はい」

( ´・ω・)「その為にも、今出来る事をやりたいんだ」

ノリ, ゚ー゚)li「ショボンさん」

( ´・ω・)「うん?」

ノリ, ゚ー゚)li「でも、体を壊してはおしまいです。これからの私の成長も、ショボンさんがいなくては止まってしまいます」

( ´^ω^)-3 フゥ……

( ´^ω^)「……参ったよ。分かった。今日はキリの良い所で帰る」

ノリ, ^ー^)li「はい」

( ´^ω^)  カタカタカタカタカタ……
   っ”

13 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:11:14 ID:oIkdvJV20
ノリ, ゚ー゚)li「ショボンさん」

( ´^ω^)「うん?」  カタカタカタカタカタ……
   っ”

ノリ, ゚ー゚)li「夢って叶うと、どうなるんですか?」

( ´^ω^)「さあ……。どうなるんだろうね。僕もそれは分からないよ」  カタカタカタカタカタ……
   っ”

( ´^ω^)  カタカタカタカタカタ……
   っ”

( ´^ω^)「ただ、僕は次の夢を準備しているよ」

ノリ, ゚ー゚)li「次の夢……?」

( ´^ω^)「君の妹さ」

ノリ, ゚ー゚)li「私の妹……。それって……」

( ´^ω^)「もちろんすぐって話じゃないけど……。世界を変えてみようと思ってね」

ノリ, ゚ー゚)li「それはどういう……?」

15 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:12:19 ID:oIkdvJV20
( ´^ω^)「今はまだナイショさ」

ノリ, ´ー`)li「意地悪ですね」

( ´^ω^)”「意地悪もなにも……。まだまだの段階だからね」 ギシ……

ノリ, ゚ー゚)li「いつかは教えて下さいね」

( ´^ω^)「もちろん」

ノリ, ゚ー゚)li「……では、お気をつけて」

( ´^ω^)「うん。お休み、ジャンヌ」 ガチャ……
  っ”

ノリ, ゚ー゚)li「おやすみなさい、ショボンさん」



   バタン……



━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━
━━━


16 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:13:11 ID:oIkdvJV20
【東京 銀座 Bar GrayZone】

( ´W`) キュッ……キュッ……
 っ□”


   カラン……
              カラン……


( ´^ω^)「やあ、マスター」

( ´W`)「おや……」

( ´^ω^)「久しぶり」

( ´^ω^)” ギシ……

( ´W`)「久しぶり。仕事は?」

( ´^ω^)「今日は帰ろうと思ってね」

( ´W`)「そうか。いつものでいいかい?」

17 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:13:52 ID:oIkdvJV20
( ´^ω^)「ああ」

( ´W`) トクトクトク……
 っ凸”

( ´^ω^)「……どうだい、調子は」

( ´W`)「まあまあかな」

( ´W`)  コト……
  っ凵”

( ´^ω^)「そうか……」

( ´^ω^)” チビ……
  っ凵

( ´W`)「最近彼も来てないな」

( ´・ω・)「兄者かい?」

( ´W`)「ああ。彼も忙しい?」

( ´・ω・)「そうだね……。でも早めに帰ってはいるよ」

19 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:14:51 ID:oIkdvJV20
( ´W`)「そうか」

( ´W`) キュッ……キュッ……
 っ□”

( ´W`)「で、グランプリに向けてはどうなんだい。上手くいってる?」 キュッ……キュッ……
 っ□”

( ´・ω・)「ああ。このままの調整で行ければ……、まず間違いなく優勝出来る」

( ´W`)「それは良いことを聞いたな」 キュッ……キュッ……
 っ□”

( ´^ω^)「賭けるかい?」

( ´W`)「どうだろうな。日本機研も良いが、LTも良いと思ってる」

( ´・ω・)「日本の?」

( ´W`)「いや、アメリカのラウンジテクニカ」

( ´・ω・)「あそこも強力だものね」

( ´W`)「日本のは?」

( ´^ω^)「もちろん。ライバルさ」

20 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:16:17 ID:oIkdvJV20
( ´W`)「ま、買っとくか。日本機研」

( ´^ω^)「損はさせないよ」


 カラン……
              カラン……


( ´_ゝ`)「よう」
  っ

( ´・ω・)「兄者」

( ´W`)「いらっしゃい」

( ´_ゝ`)「来てたのかよ、ショボン」

( ´^ω^)「今日は帰ろうと思ってね。ジャンヌに心配されてさ」

( ´_ゝ`)「こんなところに寄り道してりゃ、帰された意味も無いな」

( ´^ω^)「言わないでくれ」

21 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:17:13 ID:oIkdvJV20
( ´W`)「いつものでいいのかい?」

( ´_ゝ`)「ああ」

( ´・ω・)「あんまり来てなかったようだね」

( ´_ゝ`)「そうだな。ここ数週間な」

( ´・ω・)「入り浸ってるイメージあったけど」

( ´W`)  コト……
  っ凵”

( ´_ゝ`)「ありがとう」

( ´_ゝ`)” チビ……
  っ凵

( ´_ゝ`)「順調かい? 計画は」
  っ凵

( ´W`)「計画?」

( ´^ω^)「来年度以降からの技術指標さ」

22 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:18:08 ID:oIkdvJV20
( ´W`)「もう次の話を進めてるのか。研究者も楽じゃあないな」

( ´^ω^)「急発進は出来ないからね」

( ´_ゝ`)y- シュボ……

( ´_ゝ`)y-~~「難しい事を考えているんだろうに」

( ´^ω^)「まあ……。指標だから」

( ´W`) キュッ……キュッ……
 っ□”

( ´^ω^)” チビ……
  っ凵

( ´^ω^)「出来るかどうかは分からないんだけどね……」

( ´_ゝ`)y-~~「そうかい」

( ´^ω^)「もう少し纏められたらみんなに話すよ」

( ´_ゝ`)y-~~ プカプカ

( ´_ゝ`)y-~~「ショボン」

23 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:19:13 ID:oIkdvJV20
( ´・ω・)「うん?」

( ´_ゝ`)y-~~「グランプリが終わったら、辞める事になった」

( ´・ω・)

( ´・ω・)「チームを?」

( ´_ゝ`)y-~~「いや、研究者をだ」

( ´W`) キュッ……キュッ……
 っ□”

(; ´・ω・)「……本気で言ってるのかい?」

( ´_ゝ`)y-~~「ああ」

(; ´・ω・)「そ、それは……」

(; ´・ω・)

(; ´・ω・)「急すぎる! なにかあったの? どうして?」

( ´_ゝ`)y-~~「どうしてだろうな……」

(; ´・ω・)

(; ´・ω・)「……何故相談してくれなかったんだ」

24 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:20:10 ID:oIkdvJV20
( ´_ゝ`)y-~~「それに関しては悪いと思ってるよ」

(; ´・ω・)「……君には才能がある。そんなスグにじゃなくても」

( ´_ゝ`)y-~~「そう思ってくれるのは嬉しいな」

(; ´・ω・)「やろうって言ってたじゃないか。競機を変えようって」

( ´_ゝ`)y-~~ プカプカ

( ´_ゝ`)y- ジュ……

(; ´・ω・)「もう決まったのかい? 考え直せないのかい?」

( ´_ゝ`)「ああ」

(; ´・ω・)

( ´_ゝ`)” チビ……
  っ凵

( ´_ゝ`)「悪かったな、急にこんな話をして」

25 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:24:24 ID:oIkdvJV20
(; ´・ω・)「い、いや……」

( ´_ゝ`)” ギシ……

( ´_ゝ`)「ツケといてくれ」

(; ´・ω・)”「……今日は僕が払おう」 ゴソ……

( ´W`)「いいのか?」

(; ´・ω・)「もちろん」 チャリ……
   っ”

( ´_ゝ`)「悪いな。じゃあ、また明日な」

(; ´・ω・)

(; ´・ω・)「おい。やっぱり、もう少し良く考えて……」

( ´_ゝ`) ガチャ……
   っ


          バタン……



.

26 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:25:18 ID:oIkdvJV20
(; ´・ω・)「あ……」

( ´W`) キュッ……キュッ……
 っ□”

(; ´・ω・)

(; ´・ω・)「理由くらい教えてくれたって良いじゃないか……」

( ´W`)「……あいつは自分のことは喋らないからな。昔からそうだろう」 キュッ……キュッ……
 っ□”

(; ´・ω・)「分かってるさ。けど……」

(; ´・ω・)





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━━━


27 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:28:28 ID:oIkdvJV20
【日本グランプリ 競機特別報道番組】

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       _______        ブォオオオオオン……!!
      /          \
    / / 二二二二 \  \
   /   / ――― 、\ \  \
 / /// ,.´  ̄ ̄`ヽヽ \ \  \
 |  i , / /       \ ヽ ヽ i  |
 |  | | | /          ヽ .| | |  |
 |  | l | | ⊂ノil ,゚ -゚ liリつ .| | | |  |
 |  | | | ゙、          / .| | |  |
 |   ヽヽ \       /       |
  \ \\\ヽ、__,.イ /// ./
   \ \\ 二  二 //  /
     \  ―― ―― '  /
       ヽ _____ /

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彡 l v lミ 「これです! これですね、この鉄壁のバリア。バリアの前にはどんな攻撃も無力なんですねぇ」

( ○v ○)「ニューソクグランプリでも脅威でしたからねぇ」

彡 l v lミ 「日本機研の守護聖、ジャンヌ。これは世界相手でもいい所まで行くんじゃないですか?」

( ○v ○)「もちろん。私は優勝するんじゃないかと思っています」

28 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:29:23 ID:oIkdvJV20
彡 l v lミ 「やはりですか。自分もそんな気がしてますねぇ」

( ○v ○)「期待できますよねぇ」

彡 l v lミ 「ええ。大いに期待です。この強力なバリアを攻略できない限り、この地球上の全てのマシンは太刀打ちできませんからねぇ」

( ○v ○)「ただ、このニューソクグランプリで見つかった課題も解決していかないと足元を救われますねぇ」

彡 l v lミ 「その課題とは?」

( ○v ○)「戦闘の泥沼化ですよ」

彡 l v lミ 「あー」

( ○v ○)「このジャンヌ、守備力はかなりのものです。ベストワンと言っても差し支えないでしょう。しかし、攻撃面はそうではありません」

彡 l v lミ 「確かにですね」

( ○v ○)「次の戦い、守るばかりでは勝てないということをチームは知っているはずです」

彡 l v lミ 「では、必ず解決してくると?」

( ○v ○)「ええ、私はそう思ってますよ」

29 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:31:28 ID:oIkdvJV20
彡 l v lミ 「そうですか」


【ノリ, ゚ー゚)li】


彡 l v lミ 「ファンの多い、日本機研のジャンヌ。日本グランプリでの戦いに期待が高まります」

( ○v ○)「コンセプトをいかに崩さずに攻めに行く調整ができるか。それにかかってますね」

彡 l v lミ 「えー、番組にも競機ファンからのイラストや応援のメッセージが届いておりますねぇ」

( ○v ○)「オープンな時代になってきましよね〜」

彡 l v lミ 「昔からの競機ファンとしては嬉しいですよね。まだ工学フェスのような位置づけだった頃が懐かしいですねぇ」

( б∀б)「では、メッセージの方を紹介させていただきます。えー……、まずはペンネーム……」







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30 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:33:01 ID:oIkdvJV20
【東京 日本機研 カフェ】

(; ´・ω・)「ええ……?」

( -_-)「何しろ昨日言われたことだ……」

(; ´・ω・)「何もヒッキーさんが行かなくても」

( -_-)「自分もそう思うのだがね。何しろ現地の人達では力が及ばないらしい」

(; ´・ω・)「……そうですか」

( -_-)” ズズ……
  っ凵

( -_-)「グランプリまでに帰って来られるように交渉はしてみるつもりだ」

(; ´・ω・)「けどそれもどうなるか……」

( -_-)「……ああ。それで、頼みがあるんだ」

(; ´・ω・)「頼み……、ですか?」

31 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:34:12 ID:oIkdvJV20
( -_-)「僕の居ない間、留守を任せる」

(; ´・ω・)「……というと」

( -_-)「居ない間のリーダーは君だ」

(; ´・ω・)「僕が……」

( -_-)「ああ。ジャンヌの事はお前が一番良く知っているし、チームに一番尽くしてきたのも君だ」

(; ´・ω・)「いや、ベースはほぼ兄者が……」

( -_-)” ズズ……
  っ凵

( -_-)「それを抜きにしても……。君は優秀だよ。僕よりも。十分任せられる」

(; ´・ω・)「……それは嬉しいです」

(; ´・ω・)

(; ´・ω・)「こなせるかどうかは分かりませんが」

( -_-)「大丈夫だ。今まで通りにやればいい。期待しているよ」

(; ´・ω・)

(; ´・ω・)「……ヒッキーさん」

32 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:34:55 ID:oIkdvJV20
( -_-)「うん? 何か不安な事が?」

(; ´・ω・)「……不安というかなんというか」

( -_-)「歯切れが悪いね。どうした」

(; ´・ω・)

(; ´・ω・)「兄者の事なんですが」

( -_-)「流石か。……聞いたのか?」

(; ´・ω・)「ええ。グランプリが終わったら研究者を辞めると」

( -_-)「そうか……」

( -_-)

( -_-)「僕も上から聞かされたばかりなんだがね」

(; ´・ω・)「ということはやはりウソじゃないのか……」

( -_-)「ああ。正式に辞めるようだ」

(; ´・ω・)「理由は?」

33 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:36:05 ID:oIkdvJV20
( -_-)「いや、聞いてない。人事にあった時に詳しく聞いてみよう」

(; ´・ω・)「……はい」

( -_-)「本人の中ではしっかりとした理由があるだろうがね」

(; ´・ω・)

(; ´・ω・) ズズ……
  っ凵”

( -_-)「君こそ聞いていないのか? 一番の友人と言っても差し支えないだろう」

(; ´・ω・)「え?」

(; ´・ω・)

(; ´・ω・)「はい。聞いてません……」

( -_-)「……そうか。……彼も優秀なのだがね」

(; ´・ω・)「それは! もちろんの事で……」

34 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2016/02/17(水) 01:37:05 ID:oIkdvJV20
( -_-)「君も彼も同じくらい競機に入れ込んでた」

(; ´・ω・)「はい……」

( -_-)「あれは、自分の気持ちをあんまり発信しないようなヤツだったが、競機に対する思いは行動で見て取れたよ」

( -_-)” ズズ……
  っ凵

( -_-)「……寂しいもんだな」

(; ´・ω・)








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