泡になりたいようです。
その17



841 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 06:48:57 ID:hxkTSX4U0
「今日は出張で、丘の上教会にやってきました♪」

( ゚д゚ )「私は中に入れないので、ヒッキーさん一人取材になってしまうんですが…」

「大丈夫だよ、外でまってて!では、牧師さまに取材してきまーす♪」

ガチャン

( ゚д゚ )「…大丈夫かなぁ?」

842 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 06:49:44 ID:hxkTSX4U0

「うわぁ…教会は人生はじめてなんですが、とってもきれいですね!」

( ФωФ)「気に入っていただけたのならありがたいことである。」

「おっと!!あなたがこの教会の牧師さまですね!是非取材を…」

( ФωФ)「よいであるよ」

「礼拝って何をするんですか?」

( ФωФ)「神に祈りを捧げるのである。我輩たちを悪い魔物から守ってくださるようにとか」

「なるほど、じゃあ教会はなんでこんなに綺麗なんですか?」

( ФωФ)「きれいというよりかは、清められているのである。悪い魔物が入って来ないようにと」

「扉も固いし重いですよねー、これもそういう理由ですか?」

( ФωФ)「あぁ、それは…」







( ФωФ)「悪い魔物が教会に入ったときに逃げられないようにするためであるよ」

843 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 06:50:38 ID:hxkTSX4U0
['A`]「…俺さ、実はしってんだぜ」

川д川「何をですか?」

['A`]「お前のそのネックレスが呪われてるって」

川д川「…そうですか」

['A`]「はずせないのか?」

川д川「私が死ぬまで外せませんよ」

['A`]「どうやって手にいれた?」

川д川「それが全く覚えてないんです」

['A`]「…やっぱり記憶抜かれてるか」

川;д川「ドクオさん、私がどうやって手にいれたか知ってるんですか!?」

['A`]「理由は知らないが、記憶抜いた相手は知って…( ;゚д゚ )「大変です!!助けてください!!!」

川;д川「ミルナさん!?いったいどうしたんですか!?」

(; ゚д゚ )「ヒッキーさんが、教会に閉じ込められました!!」

[;'A`]「師匠が!?なんで!?」

( ;゚д゚ )「わかりません!!私には扉を開けられません!!だから、助けてください!」

川;д川「よく分かりませんが、行きましょう!」

844 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 06:51:24 ID:hxkTSX4U0




ガチャガチャ

「参ったなぁ…、扉本当に開かないなぁ」

( ФωФ)「我輩、嘘はつかないのである」

「それはそれは…。でも僕が閉じ込められる理由はないと思うんだけど」

( ФωФ)「じゃあ、赤ずきん風に聞くが…」

「なんです?」

( ФωФ)「ヒッキーさん、どうしてあなたのお顔はそんなに真っ白なのであるか?」




( _ )「…それは」

845 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 06:52:50 ID:hxkTSX4U0

ガチャン!

川;д川「ヒッキーさん大丈夫で…!?」

( _ )「先生助けにきてくれたんですか!?」

川;д川「か、顔、顔がな…!!!」

( _ )「え…?」

( ;゚д゚ )「馬鹿な、どうして!?」

( ФωФ)「教会の中で魔術が通用するとでも?」

川;д川「一体誰がヒッキーさんにこんなことを…!!」

( ><)「あなた、のせいなんです」

[;'A`]「うお!いつの間に後ろに!?」

川;д川「私のせい…?」

( ><)「えぇ、あなたの」

(; _ )「おい、やめろ、黙れ!!」

846 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 06:53:56 ID:hxkTSX4U0
( ><)「おかしいと思いませんか?悪名高き呪いの首飾りを付けていながら死なないなんて」

['A`]「効力が弱まってきてるだけじゃないのか?」

( ><)「ふふっ、まさかぁ。違いますよ、ちゃんと理由があるんです」

(# _ )「やめろ、やめてくれ!!」


( ><)「あなたの首飾りの呪いを抑える代償に、彼はおぞましい魔法使いに『顔』を引き渡したのです」


川;д川「…え?いや、でも、なんでヒッキーさんがそんなことする必要が…?」

( ><)「大丈夫、ちゃあんと思い出させてあげますから…」

チリーン…

847 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 06:55:26 ID:hxkTSX4U0


(-_-)『君は本当にインチキ占い師だな。全く当たらないぞ』

川д川『じゃあ来なきゃいいじゃないですか』

(-_-)『強がりいって、俺が来なかったら店つぶれんじゃないのー?』

川;д川『な、何でわかったんですか!?ヒッキーさん占い師なれますよ!』

(-_-)『誰でもわかるってば。ま、いいから占ってよ』

川д川『はい、何を占いますか?』

(-_-)『俺の目の前にいる人が結婚してくれるかどうか』

川д川『…売れてからそういうこと言ったら格好いいのに。さえないDJのくせに』

(;-_-)『冴えなくても君と違って仕事あるし!!だんだん人気でて来てるんだぞ!?』

川д川『はいはい、そうですか』

(;-_-)『で、結果は!?』

川д川『…いつもと変わらず、私が有名占い師、ヒッキーさんが有名DJになるまでは無理です』

(;-_-)『くそ、また振られた…』

川д川『振られることに関しては百戦錬磨ですよねw』

(-_-)『うるさいなー!まぁ、いつか絶対お互いに売れっ子になろうな!今売れなくてもやめんなよ!?』

川д川『そっちこそ、DJやめちゃ駄目ですよ!』

(-_-)『わかってるよ。じゃあ、またな』

川д川『はいはーい』

848 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 06:57:09 ID:hxkTSX4U0



□『巷で有名な売れっ子DJ、ヒッキーさんの登場です!』

□『うはぁ、そんなん言われたら照れますよ!ははは』


川д川『…はぁ』

川д川『ヒッキーさんは売れっ子になったけど、私は元から才能なんかないし…占いなんて向いてないんですよ』


川д川『…でも、ヒッキーさんとやめないって約束したし、それに…』


『お互い売れっ子になったら結婚しようって約束しちゃったんでしょ?それはやめれないね♪』

川;д川『あ、あなたは!?』

『君を売れっ子占い師にしてあげるよ』

川;д川『えっ…?』

『さぁ、この首飾りをつけるんだ…。対価は』



『一番大好きな人の『顔』を君の記憶から貰うよ♪』
チャリーン

849 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 06:57:53 ID:hxkTSX4U0



川д川「…あ」

川;д川「あ、あ、ああ…」

( ><)「思い出しました?あ、折角だしヒッキーさんの方も見せてあげましょうか?」

チリーン


(-_-)『あれ、今日店休みか』

『ねぇねぇ、いいこと教えてあげる』

(;-_-)『な、なんですか、あなたは…』

『彼女はもうすぐ死ぬよ』

(-_-)『は?』

『有名な占い師になりたいって言うから、つければ必ず当たる首飾りをプレゼントしたんだ。まぁ、呪われてるんだけどね、その首飾り』

(-_-)『…意味がわからないんですが』

『今日お店が休みなのはさっき彼女が自殺未遂で病院に運ばれたからさ』

(;-_-)『自殺未遂…?!』

『呪いの首飾りだからねぇ…。このままだと死ぬんじゃないかな、可哀想に。売れっ子になって結婚したい人がいたみたいなんだけどね』

(;-_-)『え…!?』

『ま、僕には関係ない話さ』

(;-_-)『ま、待ってください!!その呪いの首飾り、どうにかできないんですか!?』

『一度つけたら死ぬまで外せないんだよ。できることとしたら効力を抑えて自殺しないようにすることぐらいかな』

(;-_-)『お願いします!!いくらでも払いますから!!』

『お金に興味はないから…、そーだなぁ…』




『じゃあ君の『顔』を貰おうかなぁ♪』
チャリーン

850 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:00:17 ID:hxkTSX4U0

川;д川「わた、私のせいで…」

( ><)「そうなんです。あなたのせいなんです」

(# _ )「おい、やめろ!先生は何も悪くない!」

( ><)「あなたもお人好しですよねぇ。彼女が占いするのを嫌がってるのを知って、
     自分のラジオ番組に彼女を無理矢理出演させるように見せかけて、実は占いの時間を少なくしてあげてたんですから」

川;д川「えっ…」

( ;_ )「…」

( ><)「彼女は何も覚えてないのによくやるものです。まぁ、今、彼女はあなたの顔を知るものとなりましたけど」

( _ )「だからどうした」

( ><)「後はあなたの顔を取り戻せば僕の使命を果たすことになります。」

川;д川「…私のせいで私のせいで…」

ダッ!!

ガチャン!

( _ ;)「えっ、先生!?」

[;'A`]「まさか…!!」

851 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:01:23 ID:hxkTSX4U0


( ><)「貞子さんが呪いで自殺すれば、ヒッキーさんと魔法使いの契約はなかったことになるんです」

[#'A`]「ふっざけんな、てめぇ!!」

( _ ;)「…せ、先生!!追いかけなきゃ!」

( ゚д゚; )「私には開けられませんよ!!」

( ><)「ふふふ、邪魔はさせませんよ」


ガチャン

( ФωФ)「行くがよい」

( ;><)「え?」

( _ ;)「ミルナ、早く!」

( ゚д゚ )「はい!!」

['A`#]「くっそ、どけチビ!!」

ドンッ

( ;><)「いてて…。なんで開けちゃったんですか、ロマネスクさん!」

( ФωФ)「自殺する人を止めるのは当たり前である。我輩たちもいくであるよ」

( ><)「…はいなんです」

852 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:02:04 ID:hxkTSX4U0



( ^ω^)「おっおっー、今日も良い天気だお♪」

(U^ω^)「わんわんお♪」

( ^ω^)「美しい太陽、美しい海、そして自殺しようとしている美しい女性」

( ^ω^)

( ;゚ω゚)「う、うわああああ!!わんわんお、あの人を止めるお!!」

(U;゚ω゚)「わんわんお!」

853 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:03:07 ID:hxkTSX4U0

川;д;川「私なんか…私なんかもう…!!!」

(U;゚ω゚)「わんわんお、わんわんお!」ガブッ

川;д;川「ちょ、服噛まないでください!」

( ;゚ω゚)「自殺なんかやめるお!!」

( ゚д゚ )「自殺なんかしなくても人の命はあっという間ですよ、先生」

( _ )「先生!!やめてください!あなたが死んだら僕はどうすればいいんですか!」

川;д;川「私が死にさえすれば、ヒッキーさんの顔だって元通りになりますよ!」

( ;゚ω゚)「あののっぺらぼうが師匠ですとー!?」

[*'A`]「おぉっ!わんわんおとブーン、ナイスだ!」

( ><)「…本当、ナイスタイミンで現れてくれたんです」

['A`]「…は?」

854 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:03:49 ID:hxkTSX4U0

( ><)「ブーンさん、わんわんおー!」

( ^ω^)「お?」(^ω^∪)


( ><)「この前は邪魔されて見れなかったけど、今回こそはみせてくださいね♪」


チリーン





僕の父ちゃんと母ちゃんは仲が悪い。僕はどっちも好きなのに。

855 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:05:01 ID:hxkTSX4U0

( ^ω^)『離婚するって言ってたお…』

(U^ω^)『くぅーん…』

( ;ω;)『…どうすればいいんだお、離婚して欲しくないお』

『じゃあ両親を仲良しにしてあげようか』

( ;ω;)『え…』

『ところで、この犬は君の犬かい?』

( ^ω^)『そうですお、飼い犬であり、僕の大切な家族ですお』

(U*^ω^)『わんわんお!』


『ふーん、可愛いね』

( ^ω^)『ところで今、母ちゃんと父ちゃんを仲良しにしてくれるって…』

『してあげる。お互いの相手の嫌いな記憶をけしてあげるよ、これで仲良しさ♪どうする?』

( ;^ω^)『お願いしますお!!』

『ただじゃないよ?』

( ;^ω^)『僕払えますかお?』

『払えるよ』

( ^ω^)『じゃあお願いしますお!』

『じゃあいくよ、せーの…』

バキッボキッグシャ!

『これできっと大丈夫だよ♪』

( ^ω^)『ありがとうございますお!で、何を払えばいいんですかお?』

856 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:05:43 ID:hxkTSX4U0



『僕はもう払って貰ったよ、ほら、これ』

( ^ω^)『…首輪ですかお?』

『ふふふ、ねぇ、君、このわんちゃん、名前は?』

( ^ω^)『お?名前ですかお?名前は…』

( ^ω^)

( ;^ω^)『あ…れ…?』

(U^ω^)『お?』

( ;^ω^)『あれ、どうしてだお…?』

『おやおや、飼い主が飼い犬の名前を忘れるなんてねぇ♪これじゃあ彼は野良犬だ、名前がないんだもの☆』

( ;^ω^)『…まさか』

857 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:06:25 ID:hxkTSX4U0
『お父さんとお母さんを守りたかったんでしょ?だったら一人、家族を犠牲にしても仕方ないよね♪』

( ;^ω^)『そんな、コイツだって僕の大切な家族なんだお!!犠牲にして良いハズが…』

『名前も思い出させないのに?』

( ;ω;)『そんな…こんなの酷すぎますお!!』

『酷いのは誰かな?』

( ;ω;)『お願いしますお!こんな酷いこと…!』

『誰かを助けるって言うのは、こういうことなんだよ、坊や』

家に帰ると、両親は仲良くなっていた。でも、両親も近所の人も皆、わんわんおの事を忘れていた。

858 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:07:13 ID:hxkTSX4U0


( ;ω;)『おええええ!!』

(U;^ω^)『わんわんお…』

『おやおや、子供には辛すぎたかな』

(U^ω^)『わんわんお!!わんわんお!!』

『何?この件についての坊やの記憶を消してほしいだって?』

(U^ω^)『わんわんお』

『…いいだろう、思い出さないように深く埋めいといてあげる。そのかわり…』

『君は誰からも拾われない、ずっと野良犬としてくらすんだよ♪』


チャリーン

859 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:08:03 ID:hxkTSX4U0


( ゚ω;)「う、うわああああ、ああああああ!!」


( ><)「なるほど、だから君はわんわんおの飼い主にはなれないんですね。
     なんたって君は名前を忘れただけではなく、皆のなから『飼い犬としてのわんわんお』の存在を消してしまったんだから!」

( ;ω;)「やめてくれ、やめてくれお!!」

( ><)「罪悪感で胸が一杯なんですか?でも結局は両親をとったんですよね」


( ;ω;)「あああ…うわあああああ!」

(U;^ω^)「わんわんおっ!!」

860 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:08:57 ID:hxkTSX4U0

[;'A`]「ブーン!落ち着け!!」

( ><)「全くもってこの町は腐ってますね。ソドムとゴモラ並みに罪が重い…」

[#'A`]「てんめぇー…本当にいい加減にしろよ!?一体何がしたいんだ!!」

( ><)「災いの魔法使いにあう方法、知っていますか?」

( ФωФ)「…」

['A`]「…普通にあえるんじゃねぇの?」

( ><)「普通の人には会えません。『叶えても不幸せになる願い』、もしくは『禁忌にふれる願い』を持っている人でなければ会えないんです」

['A`]「…それがなんだって言うんだ」

( ><)「もう一つ、会う方法があります。それが…」


( ><)「願いを叶えて貰った人と魔法使いの契約を壊すんです」

861 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:09:46 ID:hxkTSX4U0
['A`]「は…?」

( ><)「貞子さんならヒッキーさんの顔を思い出させる、ヒッキーさんなら貞子さんを死なせる、
     ブーンさんなら名前を思い出させる、わんわんおならブーンさんの記憶を思い出させる…そして」

( ><)「あなたなら、親友の顔を思い出させるとかね!」

['A`;]「なっ!?やめ…」


ビチャッ

862 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/01/17(木) 07:11:00 ID:hxkTSX4U0

( ;><)「…え?」

ξ゚听)ξ《ドクオいじめるのやめてちょうだい》

[;'A`]「ツン…?」

( ><)「邪魔しないでくださ…」

「もうそんなことする必要ないでしょ?」

( ФωФ)「!」

( ><)「あなたが…」




(´・ω・`)「だってイケメン魔法使い、ショボン様が直々に会いに来てあげたんだからさ☆」



.



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