あたまゆるゆるじょしこうじっけんのようです

実験その3『ごおくねんぼたん』

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106 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:09:11 ID:laX7.nO20
0年0日2時21分45秒

ミセ; ゚σ゚)リ  ハァ、ハァ、ハァ


クソッ、年は取らないらしいが、体力を使った分はきっちり消費するらしい。
あれから2時間、私はハーちゃん――ハインリッヒに呼びかけ続けた。
叫びながらも、私の頭の片隅はいやに冷静だった。


ミセ:;iiー゚)リ 無駄だよ、ミセリ

ミセ:;iiー゚)リ これは現実

ミセ:;iiー゚)リ お前がどれだけ叫んでも、狂ったふりをしても

ミセ:;iiー゚)リ この懲役は、五億年きっちり刑期が続く



ミセ; ゚〜゚)リ "刑期"と来たか

ミセ; -д-)リ "一万円"がそんなに重罪かよぉ……


私は白い淡光の上にへたり込んでしまう。
私の中の黒いカンバスの上を、無数の言葉が通り過ぎていく。
何で私が、誰か助けて、本当に五億年? パパとママは心配しない? 現実では時間が経たない?
とりとめのない言の葉の塊が、暗い海の底を泳ぐ魚群のように、翻った。

107 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:10:55 ID:laX7.nO20
0年3日15時55分09秒


あれからどれぐらいの時間がたったのだろうか。
辛うじて、衣服は来た状態で異空間に転送されたが、それ以外の持ち物は何も無かった。

あの時持っていたはずも通学鞄も、ブレザーのポケットに入っていたスマホも
左手首のディズニーのキャラクタがあしらわれた腕時計も。

私は歩き続けていた。

暗黒の地平線の終わりが見たかった。

いや、あわよくば、私と同じようにこの空間に飛ばされた人間と出会えるかもしれないと
そう考えていたことは否めない。

それすら、頭の中の"もう一人の自分"に否定され続ける。

まるで、この空間が一切の希望を拒絶しているようだった。

この空間では行動した分、きっちりと体力を消費する。
しかし数十分その場に座り込むと、いつの間にか、また歩き続けようという気力と体力が湧いてくるのだった。

まるでゲームの世界だ、と私はその度に自嘲気味に笑う。

『世界五分前仮説』という言葉を思い出した。

世界は神様によって、たった五分前に作られたに過ぎず、
この世に溢れる情報も、人間一人一人の人格も、記憶すらも、たった今プログラムされたものだと言う仮説。

もちろんこの仮説を唱えた人は、本気でそう思っている訳じゃないだろう。
ただこの仮説を"否定"することは、誰も出来ないと言いたいのだと思う。

私はまるで、その神様の作りかけの世界に、イレギュラにぽつんと生成された"バグ"みたいなものになったようだ。

絶望的、という言葉で飾り付けるにはまだ足りないほどの、途方もない孤独感が私の中で絶えず扇動していた。
その真っ黒な感情は、私の"意識"の壁に、絶えず叩きつけられ続けている。

楽しい事でも考えようと、思考のチャンネルのつまみを捻っても、
いつの間にか孤独の砂嵐にチャンネルが合ってしまう。

逃避的思考すら許されず、ああ、これが一秒一秒を自覚させられるという事か、と漠然と納得した。

108 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:11:37 ID:laX7.nO20
0年7日04時09分18秒



ミセ; ゚ワ゚)リ ゥラーイザスカィッ!! 高く羽ばたけッ! 大空ぁっをどっこぉ〜までもぉ〜

ガンダムメドレーがGガンまで来た。

ここ最近は、開き直って"如何に楽しく五億年を過ごすのか"という思考にシフトしてきた。
当然、もう一人の自分が絶えず耳元で絶望を囁くのだが、歌っている間はそれが和らぐ事を発見したのだ。


少なくとも鉄血のオルフェンズまでの各OP、ED、各種挿入歌までを網羅する私にとって
全ての唄を一周しきる頃には、また"翔べ!ガンダム"が新鮮さを取り戻しているという、
ある種永久機関のような状況だ。


無論このまま五億年持つとは思わないが、少なくとも、半年は粘るつもりである。

109 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:12:12 ID:laX7.nO20
0年33日23時59分59秒



飽きた。

既に歌わなくても、頭の中で自動でメドレーが流れるようになってしまった。
しかもタチが悪いのが、そのメドレーが一本化されておらず、二重三重に別の唄が響き渡るという有り様だ。


ただ、半年とは言わないが、三ヶ月くらいは歌っていたはずだ。
その間に、次なる"独り遊び"をストックしておいた。


・独りじゃんけん
・独りしりとり
・独り山手線ゲーム
・独りマジカルバナナ
・独りエロ詩吟
・独りひろしのモノマネ
・独り小梅太夫のモノマネ


これぐらいあれば、一年は持つのではないだろうか。
床に寝っ転がりながら、私は右手と左手でじゃんけんを始めた。

110 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:13:06 ID:laX7.nO20
3年168日02時33分46秒



ミセ ゚〜゚)リ 右をみぃ〜てると、思ってい〜た〜ら〜

ミセ ゚〜゚)リ 左ぃ〜をみ〜てま〜し〜た〜

┌ミセ*(゚)Q(゚)リ凸 チックショォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!


息の長いコンテンツだ。

小梅太夫以外はすぐに飽きてしまったが、なかなかどうして小梅は飽きない。
思えばあのクズ本人ですら、十年近くこの芸を続けていた訳だから、当然の結果なのだろうか。

金脈を掘り当てた気分だ。

最近は、"チクショウ頻度"を一日一回に制限し、如何に至極のチクショウを放つかに注力している。
渾身のチクショウが決まった日などは、体感にして数時間の幸福感を味わえる。
パブロフの犬のように、自身の脳内麻薬と小梅太夫が完全に融和してしまっているのだろうか。


ともかく今日も今日とて、チクショウを繰り出す。
明日のチクショウが、今から楽しみでならない。

111 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:13:45 ID:laX7.nO20
56年234日17時43分13秒



チクショウバブルがはじけた。

ついに、私の中の小梅太夫が死んでしまった。
いや、既に小梅太夫を超えてしまったという自負が、新しい探求心を消してしまったように思う。

最近のチクショウに至っては、日本語じゃなく、私の造語でチクショウを放つのが逆にシュールなのではないかという思想に囚われ、
ほぼ意味を持たない奇声を発した後に、チクショウを放つという意味の分からない状況が続いていた。




ミセ ゚σ゚)リ すべりっぺらちょ〜んちょ〜ん、みゅみゅみゅるぱもっぱも〜

ミセ ゚σ゚)リ ぺすてぃ〜ら、も〜すみゃんま〜

チックッショォ━━━ミセ*(゚)Q(゚)リ凸━━━ !!!

ミセ*(゚)Q(゚)リ凸 ……

ミセ*(゚)Q(゚)リ凸 ……


……ほら、酷い。

私自体、余韻の止め時を完全に見失っている。
ちょっと奇抜なくらいがオモろいやろ? と新進気鋭を気取っているイタい芸人崩れみたいになってしまった。

心にぽっかりと穴が開いたようだ。私の"小梅ロス"はまだ続きそうだ。

112 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:16:30 ID:laX7.nO20
5499年289日01時32分22秒



革命だ。

今日、久しぶり、本当に久しぶりに歩いた時の事だ。
歩く、という行為に意味を見いだせず、ついぞ立ち上がる事をしてこなかったが、
今日なんの気まぐれか、散歩してみようという気分になったのだ。

この世界では、私の肉体的な時間は止まっているので
筋力が衰えているという事は無くすんなりと歩き出すことが出来た。

人間の記憶というのは面白いもので、ただの"歩く"という行為が無数の記憶を呼び覚ます。
母と歩いたあの銀杏並木、父と見たあの日の夕焼け、友と――ハインリッヒ高岡と笑いあった青春の日々。

今となっては遠い遠い昔なのだが、不思議と色褪せたセピアに映ることなく、
鮮烈なカラーを残して再生された。

これはこの空間に生きる私への特典なのだろうか、
それとも私は肉体的には、あの日ボタンを押した時から何も変わっておらず、
それ故記憶自体もあの日を境に、変化のない"意識の牢獄"に囚われ続けている証明なのだろうか。

113 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:16:57 ID:laX7.nO20
既に消し飛んだ時間の感覚の中で、一瞬、あるいは数年以上そんな事を考えながら歩き続けていると
足がもつれたのだ。

足がもつれて、私は白む床に吸い込まれるようにして倒れ込んだ。

鼻っ柱をしたたかに床に打ち付けると、ゴキリ、という嫌な音と共に、
脳内に火花が散るような情報の奔流が起こった。

私は叫んだ。

あの日のチクショウを最後に、一度も震わせることの無かった声帯は、
しかし滑らかに、虚空にハイトーンを放った。

痛みだ。

これは痛みなのだ。

忘れる、という事がこの肉体では出来ないはずなのに、忘れていた、としか言いようのない程離れていたはずの感覚が
鋭敏なメスとなって私の脳内をずたずたに切り裂いた。

その感覚だけで、私は涎を垂らすほど嬉しかった。

ビクン、ビクンと痙攣し、己の鼻から流れる粘度の高い鉄錆びた液体と、
私の唾液が混じり合うのを目の端で捉えながら

その水溶液が乾き切って、すえた匂いを放つまで、私は快楽を貪り続けた。

114 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:17:46 ID:laX7.nO20
2万9349年364日11時11分37秒






既に足の指は全て喰い千切ってしまった。

両掌も、残りは八本しかない。大事に使わねば。

どうやらこの世界では、死ぬことも無いが、基本的に肉体の損壊は治ることはないらしい。
しかも、痛みは消えることなく、私の指の切断面に残り続ける。

噛みついた際にくしゃみをしてしまって、喰い千切る事に失敗した私の左小指は、
縦に裂けた白い骨が皮膚を突き破って歪に曲がっているが
触るだけで、ピリピリと甘く痺れる痛みを放つのでそのままで放置している。

しかし、口惜しい事に、その刺激にも徐々に慣れてきてしまっている。
私はそれが怖い。


この痛みは、私が今この瞬間に私が私である事を確定させる貴重な手段なのだ。


もはや、痛みを感じていない私は、この世界のどこにも存在しておらず、
霧や霞の様に、細かい粒子になって離散しているといっても過言ではないとすら感じている。

115 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:18:31 ID:laX7.nO20
痛みだけが、私に生きているという実感をくれる。

苦痛に耐えているこの時だけが、私という実体がこの世に顕現できる唯一の手段なのだ。

それ以外の時間は、孤独の暗黒の中に引きずり込まれ、延々と私の体中に呪詛が描き込まれていく。
既にあの日見た"もう一人の私"は人間の姿をしていない。

人間の下顎を吹き飛ばして、その垂れ下がった肉塊に無理やりゴキブリの顔を接続したような相貌は
その醜悪な口臭を私に吹き付けながら『お前はコピーに過ぎない。本体はのうのうと生を享受している』と耳元で語り続ける。

躰は幾百、幾千に分かれた蛇で、鱗の一枚一枚が全てハインリッヒ高岡の顔で構成されていた。
その数千の蛇が、私の躰に絡みつき、ハインリッヒの犬歯が私の"肉"に無数に食い込む。

それが堪らなく苦痛だった。

肉体的な苦痛は、あんなにも甘美なのに

永劫に等しい孤独が私の精神苛む苦痛は、もはや筆舌に尽くしがたかった。


それでもなお発狂を許さないこの空間は、今日も頭の片隅でチクタクと音を立てる。

その"五億年の時計"は、私には分からないように数字が全て歪められており、
私には、時が経っている事しか分からない。




あとどれだけ、私は苦しめばいいの?

116 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:19:18 ID:laX7.nO20
1億8134万3984年134日00時00分01秒






革命だ。




あの日、床に鼻血をまき散らした時とは比べ物にならないほどの出来事が起きた。

今までの価値観が全てひっくり返るような、衝撃。

奇しくも、1917年に起こったロシア革命により、資本主義から共産主義へと生まれ変わったソ連のような
今まで自分が正しいと感じていたすべてが、新しい歴史に塗り替えられていく、そんな革命だった。

私の左手は既に"てのひら"というものは消滅していた。
右手も、親指と人差し指だけ辛うじてぶら下がっているだけだった。

親指と人差し指は、私が噛み千切って吐き散らした肉片を、
摘まみあげて丁寧に床に並べる作業に必須だったからだ。

"私自身"によって塗り潰された床の面積は、3平方メートルに達しようとしていた。
しかし、それももう限界だった。もうすでに私の躰は痛みに慣れ過ぎていて。何も感じなくなっていた。

このままでは、また、あの化け物に、精神世界の"てゅぽぅん"に凄惨な拷問にかけられ続けてしまう。

嫌だ。

嫌だ。

117 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:19:49 ID:laX7.nO20
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。
嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。

118 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:20:58 ID:laX7.nO20
掻き毟る。私は残された二本の指で、体中を掻き毟った。
痛みが欲しい、もっと、この頭の中を吹き飛ばすほどの痛みが私には必要だ。

私の躰は瞬く間に、いや、あるいは数年以上の時をかけて無数の蚯蚓腫れに覆われていった。


ミセ; つд⊂)リ ヒィ――――ッ!!ヒィ――――ッ!!


人間の言葉すら出てきやしない。ただただ己の扇動に合わせて圧迫された肺が、
空気を吐き出し、声帯を震わせているに過ぎなかった。


ミセ; つд⊂)リ ヒッ


瞬間。

私の中に、今まで、そう今までの"16年間"生きてきた中で、一度も味わったことのない、
"切なさ"みたいなものが生じた。

思わず、体中の動きが止まった。心臓すら止まってしまったかと思った。

きゅぅん、と下腹のあたりが鳴った気がした。

最初は空腹か、と思った。

しかし、この空間で感じるはずも無いだろうし、そもそもその感覚の主はもっと"下"の方だった。

私はもう一度その部分に、おそるおそる指を伸ばした。
乾いた血漿が張り付いた指先に、皮膚よりももっと肉感の強い部分が押し当てられる。


ミセ*(゚)Q(゚)リ ヒッ、ヒィィイイイイイイイッ!!!


痛みなんかよりももっと生々しい快楽の噴火。

まるで私のこの部分は、こういう事態の為に、浅ましくも取り付けられた機能なのではないかと錯覚してしまう程だ。

プシッ、という音と共に短く失禁する。いや、それが本当に尿道から汁が迸った水音なのかは分からなかった。
ぐいんと背骨が仰け反る。首の筋肉と足先だけで全体重を支えながら、ひくひくと痙攣を続けた。




その日から、私は"オナニー猿"と化した。

119 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:21:59 ID:laX7.nO20
2億年01日00時00分00秒






ミセ*(゚)Q(゚)リ ヒィ―ッ!!! ヒィーッ!!!

ミセ*(゚)Q(゚)リ イ゛ッ、イ゛グッ!

ミセ*(゚)Q(゚)リ ア゛ッ、ア゛ァ――ッ!!!

ミセ*(゚゚)Q(゚゚)リ イ゛グ――ゥ゛ッ!! イ゛グ――ゥ゛ッ!!

((ミセ*(゚゚)Q(゚゚)リ)) バカににゃるぅ゛う゛う゛ッ゛!!! バガにな゛っぢゃぅ゛う゛う゛ッ゛!!!

((ミセ*(゚゚)Q(゚゚)リ)) おっほッ! ん゛――っ゛!!ん゛――っ゛!!

((ミセ*(゚゚゚)Q(゚゚゚)リ)) イ゛ッぐぅ゛う゛ゥ゛ウ゛ぅ゛ウ゛ぅぅうううううぅううぅぅううううううッッッッ!!!!!!!!!

((ミセ*(○)Q(○)リ)) ン゛ん゛―――――――――――――――――――――――ッッッッッ!!!!!!!!!!

120 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:22:34 ID:laX7.nO20
2億5千年01日00時00分00秒







ミセ*(○)σ(○)リ イ゛ダイ゛ッ!! イ゛ダイ゛よ゛ぉぉぉぉおおおおおおッ!!

ミセ*(○)σ(○)リ おまっ、オマメッ!! オ゛マ゛メ゛つぶれっぢゃったよ゛ぉぉぉおおおおおおおッ!!

ミセ*(○)σ(○)リ トまンないッ! とマんないッ!!



((ミセ*(○)Q(○)リ)) ア゛へェ゛ッ!! ア゛へェ゛ッ!!



((ミセ*(○)Q(○)リ)) 血がッ! ぢが出てッ! イ゛ダッ!! イダイッ!!!

((ミセ*(○)Q(○)リ)) イ゛ダイ゛ッ!! ギも゛ぢぃ゛ッ!!





((ミセ*(○)Q(○)リ)) ン゛ん゛―――――――――――――――――――――――ッッッッッ!!!!!!!!!!

121 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:23:05 ID:laX7.nO20
3億年01日00時00分00秒






ミセ ゚〜゚)リ ……

ミセ ゚〜゚)リ ……

ミセ ゚〜゚)リ ……

ミセ ゚〜゚)リ ……コレ、頭入んねぇかなぁ

123 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:23:30 ID:laX7.nO20
3億5千年01日00時00分00秒






ミセ; ゚д゚)リ ヨッ!

ミセ; ゚д゚)リ ホッ!

ミセ; ゚д゚)リ いけるッ!

ミセ; ゚д゚)リ いけるってコレ! 

ミセ; ゚д゚)リ だって髪の毛触れてんもんッ!

ミセ; ゚д゚)リ 髪の毛入り口まで来てるもんッ!

124 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:24:02 ID:laX7.nO20
4億年01日00時00分00秒









ミセ*(●)д(●) リうわぁああああああああああああああああああッ!!!

ミセ*(●)д(●)リ 入ったぁあああああああああああああああああッ!!!!

ミセ*(●)д(●)リ 目までだけど入ったぁあああああああああああああ!!!!!!

ミセ*(●)д(●)リ くっらッ!!

ミセ*(●)д(●)リ "中"くっらッ!!!

((ミセ*(○)Q(○)リ)) このまま"イ"くぜぇええええええええええええええええええっ!!!!






((ミセ*(○)Q(○)リ)) ン゛ん゛―――――――――――――――――――――――ッッッッッ!!!!!!!!!!

125 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:24:46 ID:laX7.nO20
4億2年日00時00分00秒






ミセ*(●)д(●)リ ゴキン

ミセ*(●)д(●)リ あ

ミセ*(●)д(●)リ 首の骨折れた

ミセ*(●)д(●)リ ……

ミセ*(●)д(○)リ ……折れちゃった

ミセ*(○)Q(○)リ アハッ



ミセ*(○)ワ(○)リ アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \



ミセ*(○)ワ(○)リ 折れちゃったッ!! 首ッ!! 折れちゃったッ!!!

ミセ*(○)ワ(○)リ 動かないッ!! 首から下ッ!! 動かないッ!!!




ミセ*(゚゚゚)Q(゚゚゚)リ メス穴に頭突っ込んだまま動かないヨォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!

126 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:25:15 ID:laX7.nO20




                   ア


ハ 
             ハ
                       
                                        ハ

    ハ


                                ハ

            ハ

 ハ 
                   

                             ハ


                ハ

127 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:25:54 ID:laX7.nO20
4億5千年283日12時34分11秒






思い返せば、なんて痴態だったのか。
これで発狂させてもらってないのだから、私自身のポテンシャルに戦慄をせざるを得ない。

いまこれを思う私も、私自身の女性器に頭部を挿入した状態で床に転がっている。

こう、躰のバネでいずれ抜けるだろうと思っていたけど、相当な時間このままのはずだ。
というかちょっとずつ飲み込まれ方がエグさを増してきており、今は鼻まですっぽりという有り様だ。

辛うじて口呼吸で生きているけど、これ頭全部飲み込まれて呼吸が出来なくなったどうなるんだ?

まぁ、精神体なのだから、そもそも呼吸に依存しているのがおかしいんだけどさ。








……精神体?

128 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:26:43 ID:laX7.nO20
そうだ、私は今精神体、"意識"だけの存在のはずだ。
脳という枠組みを超えて、この世界に顕在している、ある種超常的存在のはずなのだ。

それなのに、私は今まで"私"という枠組みの中でしかものを考えてこなかったのではないか?
私の"意識"は普段私という肉体に閉じ込められていたのではないか?

人間は自分の中に無いものは想像することが出来ないという。
例えば、全く新しい斬新な摂食を行う生物を考えろ、と言われても、
それはいまこの世界に点在する"有"をこねくり回したものに過ぎないものしか生み出せない。


だが、今の私なら、脳の限界を超えて思考することが可能なのではないか?


というか、そもそも今の私は世界に霧散するような存在に等しいのだから、
その全てを、"無限"という概念を演算装置に変えて『新しい地球』を生み出せはしないだろうか。

そうやって私は帰還するのだ。この虚無を遍く満たし切る世界を生み出し、私は、私に凱旋するのだ。

なに、時間はたっぷりある。



私という"主観的意識"は無数に分裂し、並列に世界を処理していく。



時間はたっぷりあるのだから。

129 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:27:21 ID:laX7.nO20
*********************************************

"2017年6月◎◎日08時35分47秒"




ミセ ゚〜゚)リ  ……

从 ゚∀从  ……

从 ゚∀从  ……ミー?

ミセ*゚ー゚)リ  ん? 何?

ミセ*>ワ<)リ  押したんだからさぁッ! 一万円頂戴よッ!

从 ゚∀从  え、あ、ああ……

从 ゚∀从ノ [一万円] ほい

ミセ*>ワ<)リ  やぁったぁぁあああああああ!!!

ミセ*>ワ<)リ  これで九月場所のマスC席買えるぅ〜ッ!!

ミセ*>ワ<)リ  ありがとっ! ハーちゃんっ!

ミセ*>3<)リ  ハイッ! ちゅーっ!

从 ゚∀从 何かまるで、お前からキスを一万で買ったみたいだから腹立つわ

ミセ*>ワ<)リ 一万で美少女キッスはお買い得過ぎて、阿部首相も思わず貨幣増刷するぜッ?

130 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:27:59 ID:laX7.nO20
从 ゚∀从 どうだった?

ミセ*゚ー゚)リ どうって?

从 ゚∀从 五億年は

ミセ*゚ー゚)リ いや、私はボタンを押しただけだし

ミセ*゚〜゚)リ 大体精神体となって異世界にぶっ飛ばされるなんて、オーバーテクノロジーある訳ないしぃ〜

ミセ*゚ワ゚)リ いやぁ〜、得したわぁ〜

从 ゚∀从 じゃあ、

从 ゚∀从 もっかい押すか?

ミセ*゚ワ゚)リ いいのっ!?

从 ゚∀从 いいよ

ミセ*゚ワ゚)リ へへっ! もう一万ゲットぉ〜♪

从 ゚∀从 ……

ミセ*゚〜゚)リ ……

从 ゚∀从 ……

ミセ; ゚〜゚)リ ……あれ?

ミセ; ゚σ゚)リ ゆ、指が震えて押せない……

从 ゚∀从 ……

131 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:28:25 ID:laX7.nO20
从 -∀从 ……じゃ、止めとくか

ミセ; ゚σ゚)リ え、えぇ〜? なんでぇ?

ミセ; ゚σ゚)リ あれ?

从 ゚∀从 どした?

ミセ ゚〜゚)リ そのボタンの側面"1"って書いてない?

从 ゚∀从 ん? ああ、ボタンを押した回数じゃないか?

ミセ ゚〜゚)リ ふぅ〜ん、じゃあ、ボタンを押した回数だけ、お金貰えるんだ

从 ゚∀从 まぁ、そのつもりだな

ミセ*゚ワ゚)リ えっへへ〜

从 ゚∀从 なんだよその邪悪な笑いは

ミセ*>ワ<)リ ちょっとそれ貸してみッ!

从;゚д从 あ、ちょっ、お前ッ!

ミセ*゚ワ゚)リ っへへ〜

132 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:28:55 ID:laX7.nO20

ε三ミセ*>ワ<)リノ凸  トテテ〜






ミセ*゚ワ゚)リ し〜ぃったんっ♪

(*゚ー゚) な〜に?

ミセ*>ワ<)リ あのさぁ、お金、欲しくない?

(*゚ー゚) はぁ?ウリの斡旋でもしてんの?

(*゚ー゚) 残念でした。あたしミツギストいっぱいいるからいらなぁ〜い

ミセ*゚ワ゚)リ えぇ〜? タダだよぉ〜?

ミセ*゚ワ゚)リ しぃちゃんの、クサマンを舐め回す代わりに金払うアホ共から乞食するんじゃなくてさぁ

(*゚ー゚) テメェ今三途の川渡ったぞ

ミセ; ゚σ゚)リ ご、ごめんごめん、つい

(*゚ー゚) 後で死なす

133 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:30:07 ID:laX7.nO20
ミセ; ゚σ゚)リ で、でもぉ〜。今のご時世、男に依存して生きていくのって弱い女性であることを自認してるって事にならない?

(*゚ー゚) う〜ん、そう言われればそうかもねぇ

ミセ*゚〜゚)リ やっぱ、しぃちゃんみたいな"デキる女"は、男の経済圏から自立してこそなんじゃないかなぁ

ミセ*>ワ<)リ クッソ簡単にデキちゃうオサセから卒業しなきゃぁ〜

(*゚ー゚) お前その発言の緩急で、メジャー狙えるぞ

(*゚ー゚) でもまぁ、自由に使えるお金は欲しいかな。いちいち男に集るのもめんどくさいしぃ〜

ミセ*゚ワ゚)リ んっふふぅ〜、じゃあ、このボタン押してッ!

(*゚ー゚) ……なにこれ

ミセ; ゚д゚)リ え、

ミセ; ゚〜゚)リ えっとぉ〜……

ミセ; ゚σ゚)リ ボタン……

(;゚ー゚) 何のよッ!? それ押したら爆発とかするんじゃないでしょうねッ!

ミセ; ゚σ゚)リ し、しないよッ!

134 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:32:23 ID:laX7.nO20
ミセ; ゚д゚)リノ[一万円] ほ、ほら、コレッ! 私"2回"押したから、1万円貰えたんだよ?

(*゚ー゚) 誰から

ミセ; ゚σ゚)リ ハーちゃん

(*゚ー゚) 高岡かぁ……

(*゚ー゚) 何かあの人の叔父さんってマッドサイエンティストって噂じゃん。なんかそれも怪しげな発明品なんじゃないの?

ミセ; ゚д゚)リ そ、っそんなんじゃ――

ミセ; ゚ワ゚)リ ――あっ!

ミセ; ゚ワ゚)リ そうっ、そうなのッ! ハーちゃんの叔父さんの発明品ッ!

(;゚ー゚) やっぱりッ!? そんなのあたし押したくない


ミセ*゚ワ゚)リ なんと性病が完治します


(*゚ー゚) 十六連射だわ


(*(゚)д(゚) うぉおぉおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!!!! カチカチカチカチカチッ!!!


ミセ*>ワ<)リ イケイケぇッ〜!!! 頑張れッ! 泌尿器科の高橋名人ッ!

(*゚ー゚) 三瀬お前金貰ったら絶対死なすからな

135 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:33:00 ID:laX7.nO20
(*゚ー゚) ハイッ! 押したよ

ミセ*゚〜゚)リ え〜っと、”21”かぁ

ミセ*゚ワ゚)リ ちょっと待ってて、ハーちゃんに換金してもらってくる



ε三ミセ*゚ワ゚)リノ凸 トトト



ミセ*゚ワ゚)リ ハーちゃん、押したよ〜

从 ゚∀从 お前相手の弱点突くのクッソウマ過ぎワロタ

从 ゚∀从ノ[一万円]]] ほいほい〜。じゃあ、追加で20回押したから、20万ね

ミセ*>ワ<)リ うっひゃぁ〜、現ナマやぁ〜

ミセ*゚ワ゚)リ じゃあ、コレの"半分"をしぃちゃんに渡せばおっけだね

136 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:33:40 ID:laX7.nO20
ε三ミセ*゚ワ゚)リノ[一万円]]] トトト






ミセ*゚ワ゚)リ は〜い、しぃちゃん

ミセ*゚ワ゚)リ え〜っとぉ、しぃちゃんは20回押したからぁ

ミセ*゚ワ゚)リ 20×"5000円"だからぁ、10万円ね

ミセ*>ワ<)リノ[一万円]]] ハイッ!

(*゚ー゚) え、マジでいいの

ミセ*>ワ<)リ いいのいいのッ!

(*゚ー゚) な、なんか悪いね

(*゚ー゚) 今まで、三瀬達の事、誤解してたかも

ミセ*>ワ<)リ いいよぉそんなことッ!

ミセ´ ゚σ゚)リ それよりそのお金でちゃんと病院行って、ちゃんとクサマン直すんだよ?

(*゚ー゚) やっぱテメェ三途の川に沈めるわ

ミセ*>ワ<)リ アハハ〜

137 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:34:29 ID:laX7.nO20
************

1年1日0時0分1秒





(*゚ー゚) ん?

(*゚ー゚) え?

(*゚ー゚) あれ?

(*゚ー゚) は?

(*゚ー゚) なに、ここ

(*゚ー゚) ちょ、ちょっと

(*゚ー゚) 三瀬?

(*゚ー゚) なにこれ?

(*゚ー゚) え?

(*゚ー゚) なに?

(*゚ー゚) は?

(*゚ー゚) え?

(*゚ー゚) え?




しぃちゃん、五億年×20="100億年"の懲役、始まる。




(*゚ー゚) え、どこココ






『ごおくねんぼたん 了』

138 名前:名無しさん[] 投稿日:2017/06/25(日) 16:35:47 ID:laX7.nO20
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4億5千年365日23時59分59秒







ミセ*(●)д(○)リ ……へへ

ミセ*(○)д(●)リ しぃちゃんも……

ミセ*(◆)д(○)リ 私と同じ……

ミセ*(☆)д(★)リ へへへ……

ミセ*(◎)д(◎)リ あはは……





『ごおくねんぼたん 未了』

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