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141 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/02/08(金) 22:11:20 ID:ffFzbJ/U0
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【1時間1万円生活】
上司にいじめられ、家族に疎んじられ、恋人に裏切られ、友人に避けられた。
ので
―――死のうと思う。
川#д川<<糞くらえじゃああああああああ!!!!
とりあえず、3時間後に死のうときめた私は、
恋人にほとんどだまし取られて3万しか残ってない貯金をすべて下ろし、車に乗った。
川#д川<死ぬまでに、貯金使い切ってやるっ!
アクセルは全開。
もはや交通マナーなど知ったことか。
どうせ3時間後には死んでしまうのだから。
川д川<……ところで、三万円どうやって使い切ろう?
勢いよくATMから飛び出し、車に飛び乗ったのはいいのだが、よく考えれば現在夜の11時。
大抵の店は大体閉まっているし、お金を使おうにも使いようがないではないか。
川д川<どうしよう……
とりあえず、私はコンビニに入った。
川д川(よし、ここにある商品、買えるだけ買うっ)
私は目に入ったものを片っ端からひったくってレジに持って行った。
( ´∀`)<三万円になりますモナー
わお、いっつみらくる。
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142 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/02/08(金) 22:12:34 ID:ffFzbJ/U0
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川*д川<えへへ……なにこれ、なにこれすごい、ヘリカルにメールし……
川д川<あ
言ってて私は気付いた、彼女は今日、私の彼氏と共に行方をくらましてしまったところだということに。
川д川
川゚д川ギンッ
( ;´∀`)て<<モナッ!?
私は罪のない店員さんを怯えさせながら、車へと戻っていった。
川#〜川モシャモシャ
コンビニで買いあさった商品を、車の中で食べる。
偶然にも全てが食料品であったため、これを三時間以内に食べきることが私の人生の目的となりそうだ。
川#〜川(……まったく、私が何をしたっていうの!? どいつもこいつも!!)
みんなが私を笑っている、みんなが私を無視する、みんなが私に影でひどいことをする。
そして、みんなは、私のことをだめだという。
私はこんなにかんばっているのに……
抑えていたことが、どんどん溢れて来て、そして、
川#〜川モシャモシャ
川#;〜;川モシャモシャ
―――決壊した。
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143 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/02/08(金) 22:13:28 ID:ffFzbJ/U0
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川#;Д;川<<私が生きてることになんの文句があるんだ、こんちきしょおおおおお!!!!
車の中で叫んだ精一杯の本音は、車の中の私にしかきこえない。
やけぐいを続けながら、私はコンビニ飯を口に運びつづけ、そして―――
川;д川<<え? もう午前二時!?
―――またたくまに、3時間がすぎた。
川;д川
いざ死ぬとなると、やはり勇気がいる。
さて、なにをしようか。
そうだ、死ぬにはまず、それなりの道具を用意せねば……
川;д川(首を吊るためのロープとか、椅子とか。あ、あれだったら練炭……)
川;д川(て、あれ……?)
川;д川
そして、私は気付いた。
川; д川(も う 手 元 に お 金 残 っ て な い じ ゃ ん)
―――
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144 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/02/08(金) 22:15:04 ID:ffFzbJ/U0
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赤い朝日がまぶしい。
完璧に死ぬ気をそがれた私を嘲笑うかのように、朝日が照らす。
ああ、太陽の馬鹿野郎。二度と顔も見たくなかったというのに。
川д川(今日から、どうしようかなあ)
とりあえず、会社はばっくれよう、と私は思った。
職場を変えて、住むところも変えて、気持ちを入れ替えよう、と。
昨日の一時間一万円生活が教えてくれたのだ。
私には、もとより自殺するなんて無理だ、ということを。
川д川=3
深くため息を吐く。
高校生の時は、同年代くらいの少年少女が自殺すると、鼻で笑っていたものだけど。
今は生きてるやつこそ、この世界の負け組なんじゃないか、と思えてしかたがない。
そんなことを考えても、やっぱり私は自殺できないのだから……
川д川(生きるしか、ないのかな、うん)
私は再び赤い朝日を見上げた。
その光は、相変わらず憎々しかったが、しかし、
少なくともさっきよりは綺麗に見えた。
+おしまい+