( ^ω^)の冬休みのようです

67 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:26:57 ID:6CJd7nVo0


( ^ω^)「それじゃあ、いってきますお」

( ´・ω・`)「うん、帰りもあまり遅くならないように気をつけるんだよ」

(*゚∀゚)「ツンちゃん、ブーンのことよろしくね」

ξ゚听)ξ「はい、おばさん。それじゃ、いってきます」


昨日の約束通り、13時きっかりにツンがブーンを迎えに来てくれた。

おそらくは外で遊ぶことになるだろうとツンが言うので、スキーウェアに着替える。

ツンは淡いピンク色のスキーウェアに身を包み、同じ色のニット帽を被っている。

寒さから鼻や頬が少し赤くなっていた。

68 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:28:50 ID:6CJd7nVo0


見惚れかけたが、気持ち悪いと思われそうなので、なんとか意識して視線をそらす。

ξ゚听)ξ「多分、みんなもう学校のグラウンドに集まっていると思うわ」

( ^ω^)「今日会う友だちって、何人くらいいるんだお?」

ツンたちの通うソーサク小学校へと向かう道中、疑問に思っていたことを聞いてみる。

ξ゚听)ξ「いっつも遊んでるのは、私も入れて5人ね」

ξ゚ー゚)ξ「ま、みんな良いやつだし安心していいと思うわよ」

ξ゚听)ξ「そういや、ブーンは冬休み中に友だちと遊ぶ予定とかなかったの?」

( ^ω^)「うーん、みんなおばあちゃんの家とか行ったりしてて、僕だけ暇だったんだお」

69 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:29:55 ID:6CJd7nVo0


スラスラと嘘をつき、ツンもそうなんだとすぐ納得してくれた。

( ;^ω^)(いじめられてて友だちは一人もいません、なんて言えるわけないお)

必ずこの手の質問は誰かからされると思い、受け答えを考えていた。

歩きながら、ひたすらみんなへの自己紹介のイメージトレーニングを繰り返す。


ξ゚听)ξ「さ、着いたわよ」

ソーサク小学校は、ブーンの通っている小学校よりも小さい校舎だった。

70 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:31:28 ID:6CJd7nVo0


(*^ω^)「おおぉ・・・」

広いグラウンドには雪が積もり、光を反射してキラキラと輝いている。

その光景に思わず声が漏れる。

ブーン自身、雪遊びは数える程しかしたことがないため、この光景は新鮮なものだった。

グラウンドの中央にはツンの友だちであろう4人が、こちらの方へ手を降っている。

ツンもそれに笑顔で応えて走っていったため、ブーンもその後を追う。

从 ゚∀从「おっせーよツン!」

ξ゚听)ξ「悪いわね、待たせちゃって」

  _
( ゚∀゚)「お前が遅刻するなんて珍しいな」

  _
( ゚∀゚)「ん?てかそいつ誰だ?」

キリっとした眉毛の男子がブーンのことを指差す。

71 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:33:08 ID:6CJd7nVo0


ξ゚听)ξ「冬休みの間、ビップからショボンさんのとこに遊びに来てるブーンよ。ブーンを連れてきたから、遅れちゃったの」

( ^ω^)「は、はじめまして。内藤ホライゾンですお。ブーンって呼んでほしいお」

  _
( ゚∀゚)「へー!ビップからか!それにしても、冬休みの間って結構長いこといるんだな」

  _
( ゚∀゚)「あ、俺はジョルジュってんだ。よろしくな、ブーン」

( ^ω^)「あ、よろしくだお」

手袋をしたまま差し出されたジョルジュの手を握り返す。

ジョルジュは見た目こそ少し怖いが、その笑顔は爽やかだった。

72 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:34:13 ID:6CJd7nVo0


ジョルジュに続いて、他のみんなも自己紹介をしてくれる。

从 ゚∀从「あたしは高岡ハインってんだ。よろしくな」

( ;^ω^)「おっ・・・、よろしくだお」

先ほどツンと話をしていた、ボーイッシュな女の子、ハインがブーンの肩をバシバシと叩きながら言う。

思ったよりも力が強く、少し狼狽えてしまう。

川 ゚ -゚)「こら、ハイン。初対面の相手をバシバシと叩くんじゃないよ」

すると、そんな様子を見て長い黒髪の女の子がハインを止めてくれた。

73 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:35:47 ID:6CJd7nVo0


从; ゚∀从「いや、これはあたしなりのスキンシップだよ」

川 ゚ -゚)「そんなのするのアメリカ人くらいだろう。それに、お前は男並みに力が強いんだし」

ため息混じりで、呆れるように言う。

川 ゚ -゚)「さて、私は素直クール。みんなからはクーと呼ばれているよ」

よろしくな、と言ってクーが手袋を脱ぎ、ブーンに右手を差し出す。

女の子と手を繋いだ事などないため、本当に手を握り返して良いものか悩む。

( ;^ω^)「こちらこそよろしくだお」

恐る恐るクーと手を握り返す。

74 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:37:12 ID:6CJd7nVo0


('A`)「あ、俺・・・。鬱田ドクオっていうんだ」

声が小さいドクオが、ブーンに軽く頭を下げる。

( ^ω^)「よ、よろしくだお!」


ξ゚ー゚)ξ「よし、これで全員と挨拶したわね」

ツンが満足そうに笑顔で言う。

  _
( ゚∀゚)「よーし。そしたら今日は何をするかね」

( ^ω^)「僕、こんなたくさんの雪で遊んだ事ないお」

川 ゚ -゚)「そういや、父さんがビップはほとんど雪が積もらないとこだと言ってたな」

从 ゚∀从「おう!そしたらさ、こうしようぜ!」

ブーンの後ろからハインが大きな声で言うので、何をするんだろうとハインの方へ振り返る。

75 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:39:30 ID:6CJd7nVo0


(; ゚ω゚)「ッヘブ!!」

その瞬間、ハインが投げた雪玉が顔面に直撃した。

从* ゚∀从「やっぱり雪遊びといえば雪合戦だろ!」

(;+ω+)「おっおっ・・・」

顔についた雪を払いのけて目を開けると、ハインはすでに5個以上の雪玉を持っていた。

从 ゚∀从「いくら新参者だからって、容赦はしn」

从 ∀从「ぶへぁ!」

  _
( ゚∀゚)「仕掛けてきたくせに長々と話をするなんざぁ、なめてやがるぜ!」

ξ゚听)ξ「今のはやられたブーンの分よ」

ツンの投げた雪玉はハインの顔にヒットし、ハインは仰向けで倒れてしまった。

76 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:40:39 ID:6CJd7nVo0


その隙にブーンも立ち上がり、ジョルジュとツンの近くに行く。

(;´ω`)「おっおっ、ありがとうだお」

  _
( ゚∀゚)「そんなん良いって事よ!」

从; ゚∀从「人が話してる時くらい、手を出さないのが普通だろ!」

ハインがガバッと起き上がり、顔を振って雪を払う。

ξ゚听)ξ「何言ってるの?先に仕掛けてきたのはハインじゃない」

从; ゚∀从「ええい、やかましい!」

从# ゚∀从「クー!ドクオ!!」

ハインの号令により、クーとドクオがブーンたちを取り囲むように配置を組む。

いつの間にか、クーとドクオの手にも雪玉が握られている。

77 名前: ◆IDKgEZ2b96 投稿日:2016/04/01(金) 22:42:25 ID:6CJd7nVo0


  _
(;゚∀゚)「しまった、囲まれたか!」

ξ;゚听)ξ「な!?裏切ったわね、クー!この前あんたにシュークリームあげたじゃない!」

川 ゚ -゚)「ん?ああ、あの時か。悪いな、私はエクレアの方が好きなんだ」

何食わぬ顔で、クーが受け答える。


从 ゚∀从「やっちまえお前ら!」

その一声とともに、三方向から雪玉が飛んでくる。

( ;^ω^)(これが雪合戦かお・・・)

何だかよくわからないうちに始まった、一方的な雪合戦。

ブーンたちは雪玉を避ける事が出来ず、みんな雪の上へと倒れた。


(; ゚ω゚)「ブホォ!」

ブーンだけは、また顔面に雪玉をくらいながら。

78 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 22:43:31 ID:6CJd7nVo0


('A`)「大丈夫か?」

(;´ω`)「へ、平気だお」

ドクオの手を借りて、体を起こす。

(;'A`)「ご、ごめんな。まさか顔に当たると思ってなくて・・・」

ドクオがあたふたとしながら謝る。

決してブーンの顔を狙ったわけではなく、コントロールをミスしてしまったらしい。

( ;^ω^)「全然平気だお。それに・・・」

顔について溶けてしまった雪を拭う。

体が火照っているため、雪の冷たさが気持ちよかった。

(*^ω^)「それに、すっごく楽しかったお!!」

満面の笑みでみんなに言う。

79 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 22:47:16 ID:6CJd7nVo0


その笑顔につられて、他のみんなも大きな声で笑った。

  _
( ゚∀゚)「よし、ブーン!今日から俺たちは友だちだし、明日からも暇だったら遊ぼうぜ!!」

(*^ω^)「ほ、本当にかお!?嬉しいおー!」

从 ゚∀从「よーし!そうと決まったら、早く雪合戦の続きしようぜ!」


ξ゚听)ξ「クー、裏切ったこと後悔させてあげるわ」

川 ゚ -゚)「人と人との繋がりなんて簡単に崩れてしまうんだよ、ツン。そう、まさにこの雪のようにな」

  _
( ゚∀゚)「くらえドクオ!」

('A`)「遅いな」

(#^ω^)「時間差だお!」

('A`)「それも読んでる」


从* ゚∀从「隙だらけだな!」

  _
(;゚∀゚)「ぐはぁ!」( ω ;)

80 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 22:48:29 ID:6CJd7nVo0


―――――――
―――――
―――
  _
( ゚∀゚)「そしたら、また明日も今日くらいの時間になー!」

川 ゚ -゚)「わかったよ。みんな気をつけてな」

('A`)「また明日な」

从 ゚∀从ノシ「じゃーなー!ブーン、明日も続きやっからな!」

(*^ω^)ノシ「おっおっ、わかったおー!」

ξ゚听)ξ「じゃ、私たちも帰りましょっか」


ツンと2人、暗くなった帰り道を歩く。

あれから時間を忘れて、雪合戦をしていた。

81 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 22:49:35 ID:6CJd7nVo0


ドクオに向かって本気で雪玉を投げても、いとも簡単に躱されてしまう。

そして雪玉を投げた後の隙を狙って、ハインの豪速球が飛んでくる。

もう今日は何発、顔に雪玉が当たったかわからない。

ジョルジュと一緒に雪に倒れるたび、何度も顔を見合わせて笑った。


( ^ω^)(でも、本当に楽しかったお)

今では、スキーフェアの隙間から背中に入った雪の冷たさが気持ちよく感じる。

82 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 22:55:08 ID:6CJd7nVo0


( ^ω^)「ツン、今日は誘ってくれてありがとうだお」

ξ゚听)ξ「いいのよ別に。いつも同じメンバーだから、新鮮だったし」

ツンは手の中で雪玉を一つ、ギュッギュッと固めながら歩いている。

ξ゚ー゚)ξ「それに、別に一緒に遊ばない理由がないしね」


ツンは何も特別な意味を込めて放った言葉ではないだろう。

ただ、その言葉は涙が出てしまいそうなくらい嬉しかった。

友だちと呼べる人なんて、思い当たらない。

学校でも、遊ぼうなんて声はかけられない。

ソーサクに遊びにきて良かったと心から思った。

83 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 22:57:18 ID:6CJd7nVo0


2人でたわいもない会話をしていると、喫茶ひとときの前まで来ていた。

ξ゚听)ξ「さーて、とっ!」

(; ゚ω゚)「ヌォウ!?」

じゃあまた明日、と言おうとした瞬間。

ツンがガチガチに押し固めた雪玉をブーンの頭に投げつけた。

雪玉は砕けることなく、そのまま雪の上へと転がった。

( ;ω;)「い、痛いおツン!何するんだお!」

ξ*゚听)ξ「あはははは!あんたのリアクションが面白いから見たかっただけよ」

( ;ω;)「それだけのために僕はこんなダメージを!」

ξ゚ー゚)ξ「ま、それも運命よ。そしたら、明日また迎えにくるわね」

( ^ω^)「全く意味がわからないお。とりあえず、また明日だお!」

ξ゚ー゚)ξノシ「じゃ、またね」

ツンが笑顔で手を振る。

その笑顔に、ブーンはドキドキしてしまう。

ただ、可愛いからドキドキしてしまうのか、はたまた別の理由なのか。

それはまだブーンには分からなかった。

84 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 22:59:04 ID:6CJd7nVo0


(*^ω^)「はぁぁぁ〜」

湯船にゆっくりと、静かに浸かっていく。

身体が冷えているため、最初はとても熱く感じる。

だが、それを我慢して乗り越えると、何とも言えない快感がやってくる。

( ^ω^)(雪国の人は、毎日こんな気持ち良くお風呂に入ってるのかお)

ビップも寒いが、やはり雪があるのとないのでは全然違うんだなと思う。

( ^ω^)(とにかく、今日は本当に楽しかったお。明日からも遊んでもらえるし)


(*^ω^)(ふふ、友だちだお・・・)

夢にまで見た、友だち。

今は何よりも、自分に友だちが出来たことだけが嬉しかった。

( ^ω^)(みんな優しいお・・・。ニダーやセントとかに比べると全然)

ジョルジュやハインは、あの元気さだ。

きっとクラスの人気者なんだろう。

85 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:00:08 ID:6CJd7nVo0


だけどそんな彼らでも、自分を友達だと迎えてくれる。

ビップではいじめられている自分と遊んでくれる。

嬉しいが、不安なこともある。

今まで友だちがいなかったから、みんなとどう接したら良いのかわからない。

とりあえず控えめに、でしゃばらないように。

うざがられないように、嫌われないように。

いじめられてるのも、知られないように。

( ´ω`)(みんなにまで嫌われるのは嫌だお・・・)

ジャブン、と顔にお湯をかける。

(  ω )(・・・母さんとの電話終わったら、宿題しないとだお)

少しのぼせかけていたので、風呂から出ることにした。

86 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:01:25 ID:6CJd7nVo0


( ´・ω・`)「・・・あぁ。ブーン君は電話が終わったあと、宿題をするって言って部屋に行ったよ」

『本当にごめんね、迷惑かけて』

( ´・ω・`)「平気だって。つーも喜んでるからさ」

( ´・ω・`)「それに、ミセリも話聞いただろ?ブーン君も楽しんでくれてる」

『うん、良かったよ』


(;´・ω・)「でも、信じられないな。ブーン君がいじめられているなんて」

『・・・ランドセルとかもボロボロよ。ブーンは転んだって言っているけどね』

『冬休みの宿題も、他の子たちのを押し付けられてるみたいなの。私には隠してるみたいだけど』

( ´・ω・`)「そうなのか。道理で熱心に宿題をしていると思ったけど・・・」

87 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:03:52 ID:6CJd7nVo0


(´-ω-`)「恐らく、ブーン君もミセリに気を遣ってるから話せないんだろうね」

『そうね。私も仕事で忙しいから』

『結局、私にブーンと話をする勇気がないのが、一番ダメなんだよ・・・』

『私が片親だからいじめられてるんだって考えたら、中々言い出せなくて・・・』

『親の私が何とかしないといけないのにね。
ショボンたちに迷惑かけちゃうし、何より子どもに気を遣わせちゃって・・・』

(;´・ω・)「一人で抱え込むのはミセリの悪い癖だよ。大丈夫、友だちもできたみたいだし」

( ´・ω・`)「でも、ブーン君はどこかで自分から助けを求めないと、とは思う」

( ´・ω・`)「一人で抱え込むのは、あまりに重すぎるし、このままだったら周りに壁を作ったまま過ごすことになる」

88 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:05:18 ID:6CJd7nVo0


(´-ω-`)「何かきっかけはあるだろうし、何より僕はコーヒー屋だからね。任せてくれよ」

『本当にありがとう。とりあえず、また連絡するね?』

( ´・ω・`)「ああ。あまり自分を責めないようにね」


電話が終わり、夜の【喫茶ひととき】に一瞬の静寂が訪れる。

窓の外は、どうやら雪が降っているようだ。

( ´・ω・`)「ふぅ・・・」

(´-ω-`)(大変なんだな、親は・・・)

2階からはテレビを観ているのか、つーの笑い声が聞こえた。

89 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:07:50 ID:6CJd7nVo0


( ^ω^)「今日は雪だおねー」

ξ゚听)ξ「そういえば、ビップはこんなに雪降らないんだっけ?」

ツンと2人で話しながら学校まで歩く。

昨日よりはスムーズに会話できるようになっていた。

( ^ω^)「そうだお。降ってもすぐに止んじゃうから、積もることなんて滅多にないお」

昨日の夜から、雪が降り続いていた。

深々と降る雪というのは、ビップで見ることが出来ない。

そんな雪国ではありきたりなことに、小さな感動を覚えた。

ξ゚听)ξ「ま、あんまり降られるのも困りものだけどね」

ξ;゚听)ξ「朝、布団から出るのもつらいし、雪はねは手伝わないといけないしで」

( ^ω^)「うーん、やっぱりそういうものなのかお」

90 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:09:03 ID:6CJd7nVo0


( ^ω^)「今日は何するんだおね」

ξ゚听)ξ「さぁ?最近はハインもジョルジュも雪合戦にハマってるみたいだし、昨日言ってた通り今日もそうなんじゃない?」

今日こそはドクオに雪玉を当てるぞ、と心の中で意気込んでいると、いつの間にか学校へと着いていた。

グラウンドにはもうドクオとクーが来ており、こちらに手を振っている。


('A`)ノシ「よっす。ツン、ブーン」

( ^ω^)「こんにちはだお」

ξ゚听)ξ「クーがもう来てるだなんて珍しい。いつもは割と最後の方に来るのに」

川 ゚ -゚)「何だ何だ。私だって、たまにはみんなより先にくる日だってあるさ」

( ;^ω^)「クーは時間にルーズなタイプなのかお?」

川 ゚ -゚)「ふふ、違うよブーン。私をそんなダメな人間だと思わないでくれ」

91 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:10:11 ID:6CJd7nVo0


('A`)「学校でも、いっつもチャイムギリギリで学校に来るんだよ」

ξ゚听)ξ「何なら遅刻もしてるしね」

川 ゚ -゚)「悪く聞こえるように言うな。ちょっとばかしスリルを味わいたい年頃なだけさ」

( ;^ω^)「昨日から思ってたけど、クーは少し変わってるのかお?」コソコソ

(;'A`)「そのうち慣れちまうさ」コソコソ


从 ゚∀从「お?何だ、もうみんな来てんのか」

4人で話していると、ハインとジョルジュが一緒に走ってくる。
  _
( ゚∀゚)「おいーっす!あ、ブーンも来てくれてんだな!」

ジョルジュが明るい笑顔を見せて、ブーンの肩を叩く。

92 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:11:05 ID:6CJd7nVo0


川 ゚ -゚)「さ、鬼ごっこをしよう」
  _
(;゚∀゚)「・・・随分と唐突だな」

( ;^ω^)「二人に挨拶する暇もないお」

从 ゚∀从「クーがいつもより早く来てっから何か言い出すと思ってたよ」

川 ゚ -゚)「それなら話は早いじゃないか。鬼は2人でやろう!」

ξ゚听)ξ「・・・あんた本当に鬼ごっこ好きよね」


( ;^ω^)「ん?この雪の上で鬼ごっこするのかお?」

('A`)「そうだよ。確かに、雪慣れしてないブーンにとっては走るのもちょっとキツいかもな」

川 ゚ -゚)「それならブーンは最初鬼じゃなくても良いぞ」

( ^ω^)「おっ・・・、お言葉に甘えてそうするお」

93 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:12:29 ID:6CJd7nVo0


鈍臭そうな見た目だが、走ることは苦手ではない。

むしろ、周りに比べると早い方だと思っている。

しかし、あまり履き慣れていない長靴というのと、この雪の上ではいつものようには走れないだろう。

( ;^ω^)(深いとこだと膝くらいまで埋まるし・・・)

まずは走ることに慣れることを目標にして、鬼を決めるためのジャンケンを見守る。

川 ゚ -゚)「よーし、負けた奴2人が鬼だからな」

川 ゚ -゚)「最初はグー!ジャンケンホイ!!」

クーの掛け声とともに、全員が自分の手を出す。

  _
(;゚∀゚)「うげっ!」

从; ゚∀从「おいおい、マジかよ・・・」

勝負は一回で決まり、鬼はクーとツンになった。

川 ゚ー゚)「よし、ツン。私たちの本気を見せてやろうか」

ξ゚听)ξ「ええ。最短で決めるわよ」

自信満々な2人は、項垂れている他のみんなの隣でガッチリと肩を組んでいる。

( ;^ω^)「あの2人、そんなに速いのかお?」

从;-∀从「かなり速いぜ。何より連携が取れすぎてる。ちょっとやそっとじゃ振り切れないぜ」

94 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:13:46 ID:6CJd7nVo0


川 ゚ -゚)「ブーンのために、念のためルールを確認しておこうか」

クーが肩組みを外し、人指し指を立てる。

( ^ω^)「悪いけど、お願いするお」

川 ゚ -゚)「ま、やるのは普通のこおり鬼だがね。鬼にタッチされた人はその場で凍って動けなくなる」

川 ゚ -゚)「そして、鬼以外の人にタッチしてもらうことで動けるようになる」

川 ゚ -゚)「鬼側は出来る限り凍ってる人の近くにはいないようにする。全員を凍らせたら鬼側の勝ちさ」

川 ゚ー゚)「それと、相手に雪玉を投げつけるのもありだ。逃げる相手への攻撃や追ってくる鬼を退ける時に投げつけろ」

基本的には普通のこおり鬼とルールは変わらない。

加わるのは【雪玉を投げつけてもよい】という、正直何でもありな雪国特有のルールだ。

95 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:15:20 ID:6CJd7nVo0


( ^ω^)「おっ、大体わかったお」

ξ゚听)ξ「難しいルールでもないし、やってたらわかるでしょ。フィールドはこのグラウンド内全てよ」

ツンの言葉に、今一度グラウンドを見渡してみる。

鬼ごっこをするには少し広すぎるほどだ。

( ;^ω^)(でも雪に足を取られてうまく走れなさそうだし、これくらい広くないと逃げられなさそうだおね)

気合いを入れるため、その場で1度屈伸をする。


川 ゚ -゚)「さ、始めようじゃないか」

从# ゚∀从「クッソ、やるからには今日こそ逃げ切ってやるからな!」

ξ゚听)ξ「ほら、キャンキャン鳴いてる暇があるなら逃げた方がいいわよ?」

川# ゚ -゚)「10秒数えるぞー!いーちっ!にぃーい!」

  _
(;゚∀゚)「よし逃げるぞ!!全力で走れ!!」

ジョルジュの声とともに、4人は一斉に広大なグラウンドの向こうへ散らばる。

( ;^ω^)「で、できるだけ鬼からの距離を・・・」

ブーンも、何とかクーたちからの距離を稼ごうと走る。

96 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:17:10 ID:6CJd7nVo0


( ;^ω^)(うっわ、雪めっちゃ重いお!!)

雪に足を取られて中々上手く走れない。

普通に走るよりも足を高く上げないといけないため、想像以上につらい。


川# ゚ -゚)「・・・きゅーう!じゅう!!」

( ;^ω^)「はぁ、はぁ・・・。ヤバいお、もう鬼がスタートしたお」

10秒数える間に走っただけで、もう息切れをしてしまう。

この状態で追いかけられてはマズいと思い、できるだけゆっくりと呼吸をして息を落ち着かせる。


ξ゚听)ξ「クー、まずは1番近いドクオから片付けましょう」

川 ゚ -゚)「そうするか。私は右から攻める!援護を頼むぞ!」

(;'A`)「うぉ、こっちに来やがった!」

走るのはあまり得意じゃないドクオが、真っ先に2匹の鬼の目に止まる。

クーが雪の上とは思えない程の軽快な走りで、ドクオの元へと駆ける。

正に本物の鬼がこっちに向かってくるかのような覇気。

ドクオは冷たい汗が背中に流れるのを感じながら、必死にその場から逃げ出す。

97 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:18:57 ID:6CJd7nVo0


(;'A`)「はぁ、はぁ。やっぱ逃げられねぇ・・・」

川 ゚ -゚)「さぁドクオ!!大人しく捕まらないか!!」

懸命に走るも、クーとの差は縮まるばかりだ。


('A`)(仕方がねぇ・・・!)

このままではすぐに追い付かれてしまうと踏み、右手に隠し持っていた雪玉を握り直す。

(#'A`)「そらっ!!」

川 ゚ -゚)「!?」

一気に後ろを振り返り、クー目掛けて雪玉を投げつける、


はずだったが。

ξ゚听)ξ「隙だらけね」

(; A )「ぐぇ!」

おぞましいオーラを放つクーに気を取られ、ツンへのマークが甘くなっていた。

いつの間にか回り込んでいたツンに、顔面に向かって雪玉を投げつけられる。

雪の上に倒れたドクオは、そのままクーにタッチされてしまった。

98 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:20:14 ID:6CJd7nVo0


川 ゚ -゚)「よし、まずは1人目」

ξ゚听)ξ「ほらほら、逃げてばっかいたらドクオが風邪引くばかりか、雪に埋まってくわよー」

('A`) タスケテクレー

  _
(;゚∀゚)「ええい、待ってろドクオ!」

从 ゚∀从「埋まる前に助けてやっから!!」

川 ゚ー゚)「ふふふ、行くぞツン!」

ξ゚听)ξ「合点!」

  _
Σ(;゚∀゚)「ぬぉ、来んじゃねぇ!」

三从; ゚∀从「うぁぁぁ!!」

仰向けの状態で倒れたまま凍りついているドクオを置いて、クーがジョルジュを追い、ツンがハインを追う。

99 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:22:13 ID:6CJd7nVo0


この中で最も足の速いジョルジュだが、雪の上だとそうはいかない。

何がどう違うのか、雪の上ではクーの方が僅かに速いのだ。
  _
(#゚∀゚)「おらぁ!!」

追いかけてくるクー目掛けて、あらかじめ用意しておいた雪玉を走りながら投げつける。

  _
(;゚∀゚)(雪玉はあと2つ・・・。何とかして、これでドクオを助けねぇと)

ドクオとの距離を確認する。

ジョルジュからは50m以上離れている。

さらに、ドクオから反対方向に追いかけられているため、中々反撃に向かえない。

川 ゚ -゚)「ふんっ!」
  _
(;゚∀゚)「ぬぁ!」

どうしたものかと考えながら走っているジョルジュの背中に、クーの雪玉が当たった。

ガチガチに押し固められた雪玉のため、痛みに顔が歪む。

しかし、ここで怯んでしまえばその隙を突かれて捕まってしまう。

一体どこに隠していたのかというほど、立て続けに後ろから飛んでくる雪玉に構うことなく、ジョルジュは走り続けた。

100 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:23:44 ID:6CJd7nVo0


( ;^ω^)「おっ!」

ブーンは、ジョルジュが雪玉を当てられた瞬間を見ていた。

しかし、ジョルジュはそれでも逃げ続けている。

そしてハインも依然としてツンを振り切れず、ドクオ救出の余裕は無いように見えた。


( ;^ω^)(仕方ない、ジョルジュとハインには悪いけど、囮になってもらうお)

今ノーマークなのは自分だけ。

ドクオを助けるには、このチャンスしかない。

ブーンはもう一度、鬼とドクオの位置を確認する。

('A タスケテクレー

雪に埋もれかけているドクオの右側でジョルジュとクーが、左側でハインとツンが追いかけっこをしている。

全力で走れば、ドクオまで何とか辿り着けそうだ。


( ;^ω^)「行くおっ!!」

覚悟を決め、ドクオ目掛けて走り出す。

101 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:25:28 ID:6CJd7nVo0


ξ゚听)ξ「かかったわね、ブーン!!」

(; ゚ω゚)「なっ!?」

('A ブーン、タスケテクレー

見ると、ツンがこっちに向かって走ってきている。

ドクオまでの距離はまだある。
ツンに追い付かれる前に助けられるかは微妙なところだ。


( ;^ω^)(でも、ここで退くわけにはいかないお)

負けるものかと、必死にスピードを上げる。

ξ;゚听)ξ(意外に速いじゃない・・・)

(' タスケテ…


(# ゚ω゚)「ぬぉぉぉぉ!!

しかし、ブーンは気が付かなかった。

ドクオを助けることに、ツンから逃れることに必死になるあまり、もう1人の鬼がこちらを睨んでいることなど。

102 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:27:08 ID:6CJd7nVo0


(# ゚ω゚)(勝てるっ!)

ドクオとはもう目と鼻の先。

勝利を確信し、雪に埋まってるドクオに手を伸ばそうとした瞬間、顔の右側に雪玉が直撃する。

( ;ω;)「ぶぎゃ!」

バランスを崩し、ドクオにタッチする前にその場へ倒れてしまった。

( ;^ω^)「痛たた・・・」

何が起こったか分からぬまま、立ち上がろうとする。

川 ゚ー゚)「捕まえたぞ、ブーン」

( ;^ω^)「あっ・・・」

立ち上がる前に、肩に置かれるクーの手。

ξ゚听)ξ「狙いはジョルジュでもハインでもなく、始めっからブーンだったのよ」

川 ゚ -゚)「意外に走るのが速くて、焦ったがね」

( ;^ω^)「おっおっおっ、参ったお」


"从; ゚∀从「速いし、何より連携が取れすぎてる。ちょっとやそっとじゃ振り切れないぜ」"

鬼ごっこの開始前、ハインの言っていたことを身をもって理解した。

103 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:28:04 ID:6CJd7nVo0


从# ゚∀从「だー!逃げられるわけねぇだろ!」
  _
(;゚∀゚)「くそ、何でそんな速く走れんだよ・・・」

川 ゚ -゚)「修行が足らんのだよ」

結局ジョルジュとハインも逃げ切ることが出来ず、全員が捕まってしまった。


タスケテ・・・

Σ( ;^ω^)「あぁ!ドクオがどこにいるかわかんなくなってるお!」

ξ;゚听)ξ「正直忘れてたわ」

  _
(;゚∀゚)「今掘り起こすぞー!!」

104 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:29:18 ID:6CJd7nVo0


从 ゚∀从「あぁ・・・。疲れた・・・」
  _
(;゚∀゚)「久し振りに本気出して走ったわ」

川*゚ -゚)「いやぁ今日は実に楽しかったな!」

(;´ω`)「嬉々としてるおね・・・。僕なんか息切れが治らないお」

ξ;゚听)ξ「こんなに輝いた表情のクーは中々見られないからね・・・」


あの後も散々鬼ごっこをしたが、誰も鬼となったクーから逃げることは出来なかった。

ξ゚听)ξ「そういやさ、あんたたちって宿題やってんの?」ポンポン

ツンがスキーウェアに付いている雪をほろいながら、ハインとジョルジュに聞く。

105 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:30:29 ID:6CJd7nVo0


从 ゚∀从









  _
( ゚∀゚)





从; ゚∀从「ま、まだ冬休み始まったばっかじゃんかよ!」
  _
(;゚∀゚)「そうだぞ!まずは自由を謳歌すべきだろ!」

ξ;゚听)ξ「今年の宿題の量見たでしょ?それだったら間に合わなくなるわよ」

どうやら、ソーサク小学校でも冬休みの宿題が山ほど出されているようだった。


从 ゚∀从「やばくなったらクーに聞くさ」

川 ゚ -゚)「だが断る。自分のことで精一杯なんでな」

从;∀从「おいおい、友だちだろ〜」

膝をついて、クーに泣きつくハイン。

クーはハインを無視して、帽子の雪をほろっている。

( ^ω^)「おっ、そんなにたくさん宿題あるのかお?
  _
(;゚∀゚)「来年から中学だからーつってな。迷惑な話だぜ」

(;´ω`)「僕のところもだお・・・。一応コツコツやってはいるけど」

106 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:32:09 ID:6CJd7nVo0


从;∀从「なぁブーン。勉強、教えてくれねぇかな・・・」

涙目になったハインが、今度はブーンにすがってくる。

普段元気なハインがしおらしくなっている姿は、不覚にも可愛いと思ってしまった。

( ;^ω^)「べ、別に僕で良ければだけど・・・。うまく教えられるかはわからないお」

川 ゚ -゚)「ブーン、あんまり甘やかしt 从* ゚∀从「マジかブーン!神だな!!」


川# ゚ -゚)


今までの涙は何処へやら、ハインはスクッと立ち上がり、バンバンとブーンの肩を叩く。


从 ゚∀从「よしっ!明日は全員宿題持ってうちに来い!!」
  _
( ゚∀゚)「ブーン!俺にも教えてくれな!」

(*^ω^)「勿論いいお!」

ξ゚ー゚)ξ「呆れた。そしたら、いつもの時間でいいのね?」

从 ゚∀从「おう!待ってるからな!」

107 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:33:54 ID:6CJd7nVo0


川 ゚ -゚)「そしたら、今日は解散しようか。ドクオも震えたままだし」

(((('A`))))

( ;^ω^)「ドクオはそれ平気なのかお・・・?」

(((('A`))))b

ξ゚听)ξ「ドクオも平気そうだし、帰りましょ。じゃあ、また明日ね」
  _
( ゚∀゚)「おう!じゃーなー!」

(((('A`))))ノシ


朝から止むことなく雪が降り続いているため、帰り道はがっつりと雪が積もっていた。

夜空はほんのりと明るく、2人が雪を踏みしめる音しか聞こえないくらい、辺りは静かだった。

ξ゚听)ξ「ブーンも宿題かなり出てんだ?」

( ^ω^)「そうだおね。コツコツやらないと結構つらいお」

ξ゚听)ξ「やっぱり、どこもそうなのかなぁ。算数とか得意なの?」

( ^ω^)「まぁ嫌いではないおね」

ξ;゚听)ξ「うわっ、変わってるわね」

ξ゚听)ξ「どうしても図形の問題とか苦手なのよね」

108 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:35:04 ID:6CJd7nVo0


何でも卒なくこなしそうなツンにも、苦手なものがあるのかと驚いた。

だが、それなら僕が教えようか、とは言い出せなかった。

( ;^ω^)(流石にまだそんな勇気は出ないお・・・)

( ;^ω^)「あれはある程度パターン覚えたら解けるようになるお」

ξ゚听)ξ「それが出来たら苦労はしないわよ・・・」

ξ゚听)ξ「さ、着いたわね。そしたら、また明日ね」

( ^ω^)ノシ「おっ、今日もありがとうだお!気をつけておー!」

ξ゚ー゚)ξ「じゃあねー」

109 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:36:11 ID:6CJd7nVo0


―――――――
―――――
―――
(*^ω^)「・・・そうだお!明日は一緒に宿題するんだお!」

『そうなんだ。ブーンは頭良いから、教えてあげられるね』

母に電話で、今日は鬼ごっこをしたこと、明日はハインの家で宿題をすることなど、今日の出来事を話す。

母も嬉しそうに、それを聞いてくれる。


『楽しそうでなによりね。でも、ちゃんとお手伝いとかもするのよ?』

( ^ω^)「それはキチンとやってるお!」

『ふふふ。そしたら、夜更かししないようにするのよ?』

(*^ω^)「わかったおー!そしたら、おやすみだお!」

『はい、おやすみ』

110 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:38:13 ID:6CJd7nVo0


母との電話を終えて、受話器を置く。
時刻は20時半過ぎだ。

( ^ω^)(とりあえず、今日で理科は終わらせるかお)

この2日間で、国語の宿題は終わらせた。

他の教科もなるべく早く終わらせて、ニダーたちの分へ答えを写さないといけない。


(*゚∀゚)「・・・ブーン、今日もまた宿題するのかい?」

部屋に行こうとすると、つーに呼び止められた。

( ;^ω^)「そうですお。やっぱり量が多いから、中々終わらないですお」

(*゚∀゚)「あの量は確かに多過ぎるよね。今ちょうどホットミルクが出来たからさ、これ飲んで頑張りなよ」

( ^ω^)「お、ありがとうございますおー」


つーの作ってくれたホットミルクを机に置き、カバンから理科の宿題を取り出す。

( ^ω^)(・・・これのせいで、あんまり心から楽しめないおね)

やる気なんて一つも湧いてこないが、それでも理科の問題を解いていく。

(  ω )(・・・早く終わらせるお)

外は吹雪いているようだ。

轟々と吹いている風に、何だか寒気を覚えた。

111 名前:名無しさん 投稿日:2016/04/01(金) 23:39:56 ID:6CJd7nVo0


以上、第2章【雪遊びと初めての友だち】でした

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