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31 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 05:57:33 ID:xJ4vuolo0
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――翌日・午後――
( ^ω^)「お待たせたお」
入り口の扉が開く音と同時に、ブーンが姿を表した。
ビニール袋を手に提げて。
('A`)「よう」
( ^ω^)「あ、これ差し入れだお」
ブーンが放り投げてきたのは、コーラの缶。
俺が好きな安物銘柄のものだ。
('A`)「おっ、気が利くな」
( ^ω^)「デレもコーラでよかったかお?」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、うん。私は何でも。ありがとね」
( ^ω^)「いいんだお」
栓を開けると小気味のいい音が鳴り、穴から少しだけ泡が立つ。
そして俺は一気に飲み干した。
強烈な炭酸が口、喉、胃を刺激する感覚が、たまらなく好きだった。
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32 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 05:58:14 ID:xJ4vuolo0
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( ^ω^)「それ一気飲みできるのほんと頭おかしいお」
('A`)「喉が渇いてたんだよ」
(;^ω^)「そういう問題じゃ……」
('A`)「それより、どうだった? なんかいい情報は入ったか?」
( ^ω^)「おっ、そうだったお」
ブーンが机に置いた一枚の紙。それには、創作教団の教会への地図や、活動内容などが大まかに記されていた。
( ^ω^)「創作教団は、三ヶ月前急にこの街に教会を立てた変な奴らだお。やってる事は普通の教会と何ら変わりは無いみたいだお」
( ^ω^)「ただこの街だとあんまり教徒は得られないみたいだお」
('A`)y‐「ま、当然だわな」
( ^ω^)「そこまではいたって普通の話。ここからが面白いんだお」
ブーンはその大きな身体をソファーに預けてから、話を続けた。
( ^ω^)「――女性を、誘拐しているらしいお」
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33 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 05:59:26 ID:xJ4vuolo0
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('A`)「……ッ……」
ζ(゚ー゚;ζ「誘拐……?」
( ^ω^)「ある人が見たらしいんだお。夜中に街を歩いていたら、教団の服を着た男が、女を押さえつけてる所を……」
( ^ω^)「それを見た人はびっくりしちゃって、何もできずに逃げちゃったらしいお。でもこんな話を誰に言ったらいいのか困ってたみたいだったお」
('A`)y‐「……ほー……」
ζ(゚ー゚;ζ「じゃ、じゃあ私も……そのうち誘拐されてたかもしれないのね……」
('A`)「その話が本当なら、そういう事だな。もっとも、誘拐されたあとに何をされるのかはわからんが」
ζ(゚ー゚;ζ「…………」
('A`)「ところでお前、この話をどこで?」
( ^ω^)「おっおっ、昼間のバーは暇な連中が多いんだお」
('A`)y‐「ふーん……」
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34 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:00:23 ID:xJ4vuolo0
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仮にも聖職者である教団の人間が女性を誘拐していたなんて話を、誰が信じるだろうか。
教団の事が気に入らない酔っぱらいの世迷い言としか思われないだろう。
だが、昨日の出来事と合わせてみれば、信憑性は高い。
('A`)「……ま、よくわかったぜ」
タバコを灰皿に押し付けて、机の中から二丁の愛銃を取り出した。
('A`)「それだけわかりゃあ、教会に乗り込むだけだ」
片方の銃のマガジンリリースボタンを押して、マガジンを取り出す。
('A`)「……あれ?」
――いや、マガジンが出てこない。
('A`)「出てこねぇぞ?」
(;^ω^)「おっ、昨日からマガジン入れっぱなしかお」
('A`)「いやすぐシャワー浴びたかったし……ってかマジで出てこねぇんだけど……」
( ^ω^)「ちょっと見せてくれお」
ブーンに銃を渡すと、マガジンを取り出すためにいろいろと試行錯誤しながらも、最終的にグリップエンドを見てこう言った。
(;^ω^)「……いいガンスミスを紹介するお」
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35 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:01:40 ID:xJ4vuolo0
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――一時間後――
( ^ω^)「ブーンだおー。ちょっといいかおー」
「あ、ブーン? ちょっと待ってねー」
俺達は、店から車で数分の所にある、小さな店に来ていた。
ブーンがよく話していた、“いいガンスミス”の店だ。
隅っこにある大きな机には、工具や部品が散乱していた。
ξ゚听)ξ「お待たせー。って、今日は一人じゃないのね」
店の奥から現れたのは、エプロンを纏った金髪の女性だった。
――彼女が、“いいガンスミス”?
( ^ω^)「おっおっ、久しぶりだおツン。今日見てもらいたいのはブーンじゃないんだお」
('A`)「ああ、俺の銃なんだが」
銃を手渡すと、ツンと呼ばれた彼女は直ぐにその状態を確認し始めた。
正直、俺は銃に関する知識を殆ど持っていないため、彼女が何を見ているのかあまりわからなかった。
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36 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:02:14 ID:xJ4vuolo0
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ξ゚听)ξ「……ちょっとこれ、あまりにも酷すぎるんじゃない?」
('A`)「……ああ、昨日グリップエンドでナイフを受けちまったから、それのせいかもしれねぇ」
ξ゚听)ξ「それだけじゃないわよ。バレルは歪んでるし、イジェクターは殆どダメになってるじゃない。よくこれで使えてたわね」
('A`)「イジェクター……?」
ξ゚听)ξ「排莢するための装置よ」
('A`)「なるほど」
ξ゚听)ξ「……一体どうやったらこんな状態になるのかしら……。久々よ、こんな酷い銃を持ち込まれたのは」
('A`)「そんなに言わなくてもいいだろ」
ξ゚听)ξ「だって事実だもの。しっかしよく見ると古い銃ね……。この銃に思い入れとかないわけ?」
('A`)「……ねーわけじゃねぇけど……」
昔を思い出す。
この銃は俺が子供の頃に、恩人から貰ったものだ。
思い入れがないわけではない。
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37 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:02:58 ID:xJ4vuolo0
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ξ゚听)ξ「ならもうちょっと大切に扱いなさいよね。他に銃は?」
('A`)「ああ、もう一丁あるが……」
ξ゚听)ξ「そっちも治すわよ」
('A`)「よくわからんが頼んだ」
ξ゚听)ξ「すぐ終わらせるから、待ってて」
カチャカチャと音を立てて、ツンは俺の銃をバラしていく。
今までにも、知り合いにメンテナンスをしてもらった事はある。
見慣れた光景だが、やはり俺の頭で理解するには知識が足りないようだった。
ξ゚听)ξ「どっちが右用?」
('A`)「え? ああ、アウターバレルが銀色の方。バレルが黒色の方は左」
ξ゚听)ξ「了解。ちょっと時間かかるかも」
('A`)「ああ……見てていいか?」
ξ゚听)ξ「いいわよ別に」
( ^ω^)「ブーンたちは漫画でも読んでるお」
ζ(゚ー゚*ζ「そうだね」
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38 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:04:37 ID:xJ4vuolo0
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それから数十分。
俺は彼女の作業をじっくりと眺めていた。
どこをどうすれば何が外れるのか。こうやって見てみると、俺はやはり殆ど知らなかった。
彼女の動きには無駄がないように思える。そのためか、工程を覚えるのは簡単だった。
ξ゚听)ξ「終わりよ」
('A`)「サンキュー。グリップパネルは交換したのか」
ξ゚听)ξ「ええ、欠けてたしね。片手で別々に持つことを考えて削ってあるから、前よりは持ちやすいはずよ」
('A`)「どれ」
二つの愛銃を握りしめる。
確かに、前よりもずっと握りやすく、手に馴染むように感じた。
ξ゚听)ξ「あと、左の銃は薬莢も左に出るように変えといたから。薬莢が手に当たって火傷したこととかない?」
(;'A`)「…………恥ずかしいが、ある」
ξ゚听)ξ「そうよね。前よりはマシなはずよ。見た目もね」
排莢は実際に撃ってみないとわからないが、右手の銃からは右側へ、左手の銃からは左側へ薬莢が飛び出るのは、想像すると確かに格好がいい。
これなら、もっと早く改造してもらうんだった。
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39 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:05:22 ID:xJ4vuolo0
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('A`)「助かるぜ。確かにブーンの言うとおり、腕はいいみたいだな。んで、いくらだ?」
ξ゚听)ξ「パーツ代だけでいいわよ。初回だし、何よりブーンの知り合いだもの」
('A`)「助かるぜ……金が無いもんでな」
ξ゚听)ξ「いいのよ。その代わり、定期的にメンテナンスに出してあげること。できればうちをご贔屓にね」
('A`)「ああ、そうさせてもらうぜ」
ξ゚听)ξ「ええ。……せっかくだから、ブーンのも見せて」
( ^ω^)「おっ、いいのかお」
ブーンが腰のホルスターから取り出した大きな拳銃をツンに手渡すと、ツンはそれを簡単にチェックし始めたら。
ξ゚听)ξ「……やっぱりさすがブーンね。メンテナンスもしっかりしてるし、無駄な傷もないし」
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40 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:06:28 ID:xJ4vuolo0
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('A`)「……使ってねーだけじゃねぇの」
( ^ω^)「失礼な。ちゃんと使ってるお」
ξ゚听)ξ「ブーンの言う通りよ。ライフリングも前よりは摩耗しているし…………あ、マガジンキャッチはそろそろ変えたほうがいいかしら……だいぶ弱ってるわね」
(;^ω^)「ごめんだお、それは多分忙しい時にブーンが乱暴にリロードするからだお」
ξ゚听)ξ「いいのよそれくらい。どうする? リロードが面倒ならいっそダブルカラムに変えてみる?」
( ^ω^)「うーん、とりあえず今日はいいお。今度にすれば、またツンにも会えるし」
ξ*゚听)ξ「なっ……何言ってんの……! メンテナンスが目的じゃないなら来なくていいし……!」
(*^ω^)「おっおっ」
(#'A`)「…………用が住んだなら早くしろよ」
( ^ω^)「おっ、ごめんだお」
ξ゚听)ξ「代金は1万レスでいいわよ」
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41 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:07:22 ID:xJ4vuolo0
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尻のポケットに入っていた薄っぺらい財布からなけなしの札を取り出し、それを工具だらけの机の上に置いた。
('A`)「はいよ」
ξ゚听)ξ「ありがとー」
( ^ω^)「じゃ、ブーンたちは帰るお」
ξ゚听)ξ「もしかして、今から仕事?」
ツンはチラッとデレに視線を移して、そう言った。
('A`)「ああ。ちょいと野暮用でな」
ξ゚听)ξ「そ。まあ頑張ってね」
ξ゚听)ξ「……あっ!」
('A`)「あん?」
ξ゚听)ξ「これ……」スッ
ツンに渡されたのは、俺の銃から外したグリップパネル。
ところどころひび割れていて、色褪せている。
('A`)「いや別にこれはもらってもな……」
ξ゚听)ξ「裏見てみなさいよ」
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42 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:09:14 ID:xJ4vuolo0
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('A`)「裏?」
言われたとおり、グリップパネルを裏返してみる。
するとそこには、やや違和感のある四角い出っ張りがあり、ペンで文字が書かれていた。
( ^ω^)「……“親愛なるペニサスへ”……?」
('A`)「…………」
この字は恐らく、この銃をくれた人が書いたものだ。
しかし分からない。
ペニサスとは、誰のことだろうか。
( ^ω^)「……誰だお?」
('A`)「……わかんねぇ」
( ^ω^)「でも、知り合いからもらったんじゃないかお? 誰にもらったんだお?」
('A`)「……関係ないだろ」
( ^ω^)「…………」
('A`)「ツン、ありがとな。また来るわ」
ξ゚听)ξ「ええ。気をつけてね」
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43 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:10:17 ID:xJ4vuolo0
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店を出ると、既に日は傾き始めていた。
赤くなった地面を歩いて、俺達は教会へと向かっていた。
('A`)「どうする、お前らは帰るか?」
店の近くまで来た頃に、俺は足を止めてそう言った。
デレを連れて行くのは危険だし、ブーンは俺の仕事には関係がない。そう思ったからだ。
ζ(゚ー゚*ζ「……私は……一人でいるのも怖いよ……」
('A`)「まあそう言うと思ったわ」
( ^ω^)「ブーンは面倒だから帰るお」
('A`)「まあそう言うと思ったわ」
予想通りだ。
仕方ないが、デレは連れて行こう。どうせ大した相手ではないのだ。
仕事柄、誰かを護衛する事には慣れている。
( ^ω^)「それじゃ、二人は頑張ってくれお」
ζ(゚ー゚*ζ「ブーン、気をつけて帰ってね」
('A`)「人のこと心配できる余裕はあるのな」
ζ(゚ー゚*ζ「ブーンはもともと関係ないし……」
('A`)「まぁな。そんじゃ行くか」
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44 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:11:42 ID:xJ4vuolo0
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ブーンと別れてから数百メートル歩いた先。
バーや民家だらけのこの辺りには似つかわしくない建物がそびえ立っていた。
('A`)「こんな物が出来てたなんてな……」
ζ(゚ー゚*ζ「ほんとにね……近くで見るのは初めてかも」
いざ踏み出して門に入ろうという時に、その足を制止させるように門の影から二人の男に声をかけられた。
Ω「はじめまして、新しい教徒様のための案内をご希望ですか?」
('A`)「ん? ああ、そんなとこだ。昨日パンフレットをもらったんでな」
Ω「でしたら……その……、お腰につけてらっしゃる物を外していただかないと……」
('A`)「は? これか?」
腰というよりは尻に近い部分にある特注のホルスター。
その中に収まっている二つの鉄の塊のことを指しているのだろう。
Ω「……ええ、お手数ですが……」
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45 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:12:42 ID:xJ4vuolo0
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('A`)「やだね。この教会は人を選ぶのか? それじゃあ“気軽”に懺悔もできねぇな」
Ω「ですが……危険物ですので……」
('A`)「危険だってわかってんなら、それ以上何も言うんじゃねぇよ」スッ
グッと男に歩み寄り、腰から取り出した拳銃の銃口を男の腹へつきつける。
Ω「ヒッ……!」
('A`)「ここでケツの穴増やされて死ぬか、何も気が付かなかったか、だ。お前はどっちがお好みだ?」
Ω「……どっ……どうぞお通りください……」
('A`)「懸命だな」
ζ(゚ー゚;ζ「ご、強引だね……」
('A`)「構ってられるかっての」スタスタ
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46 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:13:28 ID:xJ4vuolo0
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Ω「……死ぬかと思った……」
Ω「おい、アサピーさんを呼んで来い。俺は彼らを特別集会堂に案内する」ボソッ
Ω「あ、ああ。わかった」ダダッ
Ω「お二人様」タッタッ
('A`)「あ?」
Ω「集会堂にご案内します」
('A`)「…………まあいいや、頼んだ」
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47 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:14:49 ID:xJ4vuolo0
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一人の男に連れられて到着した、一つの建物。
門の正面にあった大きな建物とは少し離れていて、大きさも随分と小さかった。
Ω「こちらになります、中でお待ちください」
('A`)「オーケイ」
男はそう言うとすぐに立ち去ってしまった。
それでも構わない。あんな男に興味はないのだ。
俺は大きな取っ手を掴んで扉を開け、建物の中へと足を踏み入れた。
('A`)「……おいおい、誰もいねーじゃねぇか」
ζ(゚ー゚;ζ「なんか薄暗くて気味が悪いよ……」
あの男の言っていたとおり、確かに集会堂のようだ。
均等に並べられた蝋燭が唯一の灯りで、何故だが窓は一つもなかった。
――ここは、妙な感じがする。
よくわからないが、俺の勘がそう言っている。
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48 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:15:22 ID:xJ4vuolo0
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『すみません、お待たせしました』
しばらくして、奥の方から男の声が響いてきた。
その男はコツコツと足音を鳴らして、俺達の前に姿を表した。
(-@∀@)「本日はどうされました……?」
現れたのは、昨日の夕方俺の店へやってきた男だった。
名前はアサピーといっただろうか。
なぜかワイングラスを左手に持ちながら、こちらをじっと見ていた。
('A`)「……お前、あの時の……」
(-@∀@)「……おおこれはこれは! 当教団に興味を持っていただけましたか……!」
('A`)「ああ。落としてったパンフレットなら全部読んだぜ」
(-@∀@)「落としてしまってましたか……大変失礼いたしました……」
(-@∀@)「そしてそこのお嬢様は…………はぁなるほどなるほど」
('A`)「…………」
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49 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:15:56 ID:xJ4vuolo0
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何を納得したのかは、検討がつく。
デレを尾行させていた人間が殺されたのだ。
そしてその女が、便利屋である俺を連れて来ている。
どんな馬鹿であっても、この俺がただ礼拝をしに来ただけとは思わないだろう。
(-@∀@)「……ところで、あなたの腰に何やら悪魔が取り付いておられますね」
('A`)「……はぁ?」
(-@∀@)「私は、祓魔師でしてね。今その悪魔を取り祓いましょう」
('A`)「……ハッ。遠慮しておくぜ」
('∀`)「こいつは、俺にとっちゃあ天使みてぇなもんなんだよ」
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50 名前: ◆H/3wgXUnC2[] 投稿日:2016/03/29(火) 06:16:32 ID:xJ4vuolo0
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俺はホルスターから二丁の拳銃を取り出して、その銃口をアサピーに向けて構える。
(-@∀@)「……そうですか。でしたら、力づくでも取り祓わせてもらいましょう……ッ!」
('A`)「デレ、下がってろ」
ζ(゚ー゚;ζ「う、うん」
俺がそう言うとデレは後ろの長椅子の影に隠れ、じっと身を潜めた。
アサピーという男は、ワイングラスを持ったまま両手を広げて、壇上の中央に立った。
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