■ブーン系ゴールドラッシュ2013〜突発! タイトル祭り〜
└少女Aの怪物日記のようです
- 901 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:35:25 ID:AtYt0uBI0
○月×日
今日も母さんは騙されていた。
エリート眼鏡にはつくづく弱いのが母さんの悪いところである。
私の意見なんて全く聞いてくれやしない。
あぁ、神様。
どうか私をあの眼鏡をかけた怪物から救ってください。
- 902 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:36:05 ID:AtYt0uBI0
(゚、゚トソン「よし、書けたっと…」
コンコン
(゚、゚;トソン「わっ」サッ
(-@∀@)「失礼します。おや、何かあったんですか?」
(゚、゚トソン「別になんでもないです、アサピー先生」
(-@∀@)「そうですか、ところでトソンさん」
(゚、゚トソン「なんですか?」
(-@∀@)「お母さんから聞きましたよ?担当医を代えて欲しいと頼んだとか…」
(゚、゚;トソン「あのババアぺらぺらと…」
(-@∀@)「酷いじゃないですか。僕の何処が嫌なんですか?」
(゚、゚トソン「そうやって母さんたちの前ではネコかぶってるとことか。いい加減気持ち悪いんで止めてくれませんか?」
(-@∀@)「…可愛くない子供だなぁ、本当に」
誰のせいだと思ってるんだ、この変態怪物野郎が
- 903 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:36:45 ID:AtYt0uBI0
少女Aの怪物日記のようです
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- 904 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:37:57 ID:AtYt0uBI0
(-@∀@)「にしても相変わらずチョロいな、君のお母さんは」ギシッ
(゚、゚トソン「そりゃ長い間娘の担当医してる先生なんだから信用してるに決まってるでしょ。というかベッドに座らないでください、加齢臭がつく」
(-@∀@)「じゃあ座らないでこうすればいいのかな?」ボスン
(゚、゚;トソン「ちょ、寝転がらないでくださいよ!あーあ、シーツ変えてもらわなきゃ…」
(-@∀@)「本当に失礼なガキだな。ほら、子供なんだからさっさと寝なよ」グイッ
(゚、゚;トソン「わっ!」
(-@∀@)「そうそう、そうやって僕の腕枕で寝なさい」
- 905 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:38:39 ID:AtYt0uBI0
(゚、゚;トソン「早く寝たいんで、さっさと出ていただけませんかね…」
(-@∀@)「出てくとでも?」ギュッ
(゚、゚トソン「離してください。このロリコン」
(-@∀@)「君はもう高校生だからロリコンでは無いだろ」
(゚、゚トソン「私が小さい頃から目をつけてたくせに…」
(-@∀@)「昔の方が可愛かったなぁ」
(゚、゚トソン「ナースコール押しますよ」
(-@∀@)「分かった分かった、じゃあおやすみ。僕の愛しいトソンちゃん」
(゚、゚トソン「死ね」
- 906 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:39:20 ID:AtYt0uBI0
○月△日
怪物が夜這いにきた。
汚い白衣姿のままベッドに寝転
がるなんて最悪だ。
お願いだから誰か気づいて。
そいつは一見優男だけど中身はとんでもない怪物なんだよ。
どうして誰もわかってくれないの?
- 907 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:40:01 ID:AtYt0uBI0
(゚、゚トソン「はぁ…」
ξ゚听)ξ「あら、また日記かいてるの?」
(゚、゚トソン「私の唯一のストレス発散方法なんで」
ξ;゚听)ξ「そ、そう。あ、脈計るわね」
(゚、゚トソン「…ツンさん、お願いします。担当医を代えて欲しいんです」
ξ゚听)ξ「あら、またその話?先生はいい先生よ?」
(゚、゚;トソン「ツンさんは騙されてるんですよ!」
ξ゚听)ξ「はいはい。…脈は正常ね、じゃあ先生呼んでくるわね」
(゚、゚;トソン「本当なのに…」
- 908 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:41:40 ID:AtYt0uBI0
(-@∀@)「トソンちゃん、ツンさんから聞いたよ?何回言っても担当医は代わらないよ?」
(゚、゚トソン「言っても無駄だと分かってても、担当医を代えて欲しいんです」
(-@∀@)「どうしてよー。君のために一番良い個室にしてあげたのに」
(゚、゚トソン「先生に都合がいいからでしょう?私は大部屋の方が良かったです」
(-@∀@)「ベッドだって大きくて寝やすいのにしてあげたじゃない」
(゚、゚トソン「あんたが寝るためにでしょうが」
(-@∀@)「酷いなぁ、人の好意はもっと素直に受け止めるべきだよ?」
(゚、゚トソン「素直に受け止めてるからこうなってるんですよ」
(-@∀@)「全く、素直じゃないんだから」
ξ゚听)ξ「先生、急患です!」
(-@∀@)「おっと、じゃあまた後でね」
(゚、゚トソン「二度と来なくて結構です」
- 909 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:42:24 ID:AtYt0uBI0
(゚、゚トソン「暇だなぁ…」
(゚、゚トソン「…急患か、時間かかるよね、きっと」
(゚、゚トソン「逃げちゃおうかな…」ボソッ
もう誰も信じてくれないこんな最悪な世界だったら逃げ出してしまおうか。
腕についてる点滴を抜いて病院から抜け出したらきっと私は死んでしまうだろう。
でも、いつ怪物に食われてしまうか分からないのなら、せめて病院を抜け出してから死んでやる。
- 910 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:43:07 ID:AtYt0uBI0
(゚、゚;トソン「そうと決まればさっさと針抜いて…」グッ
('A`)「失礼します」ガラッ
(゚、゚;トソン「あ」
(;'A`)「…な、何やってんの?」
なんてこった、失敗してしまった…。
(゚、゚;トソン「いや、なんか針刺さってるとこが痒くて…あはは」
(;'A`)「あ、あぁ、なるほどね」
なかなかキツい言い訳だったかもしれない…。
というかこの人誰だ。
(゚、゚;トソン「あの、どちら様でしょうか」
('A`)「俺?昨日から研修生として来た鬱田ドクオ。とりあえず患者さんのこと知るために色んな病室見て回ってるんだよ」
(゚、゚トソン「へぇ〜…」ジロジロ
(;'A`)「な、何?ジロジロ見て…」
- 911 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:44:43 ID:AtYt0uBI0
(゚、゚トソン「アサピー先生以外の男の先生、初めて見たんで」
(;'A`)「え?初めてって…沢山いるじゃない、男の先生」
(゚、゚トソン「アサピー先生が会わせないようにしてるんでしょうね」
(;'A`)「どういうこと?」
(゚、゚トソン「私、怪物に食べられる予定なんです」
('A`)「はい?」
(゚、゚トソン「はぁ、あなたのせいでチャンス逃しちゃったし、もう諦めるしかないですね」
(;'A`)「はぁ…」
きっと精神病の患者だとでも思ってるんでしょう。
まぁ、そんなことはどうだっていいのです。
(゚、゚トソン「あの、お願いがあるんですが聞いてもらえないでしょうか」
('A`)「何かな?俺が出来ることならするけど…」
(゚、゚トソン「この病院を今日付けでやめてください」
(;'A`)「うえっ!?いや、そんなことできないよ!」
(゚、゚トソン「どうなっても知りませんよ」
(;'A`)「なにが?」
(゚、゚トソン「信じてもらえないと思いますが、きっとあなたは…」
- 912 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:45:54 ID:AtYt0uBI0
(-@∀@)「おや、鬱田君。どうしてこの部屋に?」
(゚、゚;トソン「!」
('A`)「アサピー先生!いや、患者さんたちに挨拶しておこうと思って…」
(-@∀@)「なるほど、いやぁ、僕には真似できないなぁ」
(*'A`)「そんな…」
(-@∀@)「いやいやぁ、そんな理由で死ぬハメになるなんて、僕には真似できないよ」
(;'A`)「…へ?」
(-@∀@)「いいクスリが入ったばっかなんだ、ちょうど良かった」
「な、止めてくれ…!う、うわあああああ!!」
- 913 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:46:51 ID:AtYt0uBI0
(-@∀@)「いやぁ、やっぱり防音の個室はいいね!」
(゚、゚トソン「臭いはきつかったですが」
(-@∀@)「確かに。防音防臭の部屋にしなきゃだね」
(゚、゚トソン「そうですね」カキカキ
(-@∀@)「ん?あれ、その日記は…」
(゚、゚トソン「貰ったんですよ、昔」
(-@∀@)「ふぅん、なんか見たことあるような、無いような…まぁ、いいか。それより…」ギシッ
(゚、゚トソン「…」
(-@∀@)「ねぇ、今日一緒に寝ていいよね?ね?僕以外の男なと喋ったんだからさ、それぐらいのサービスはあるよね?」
(ー、ートソン「…拒否権なんかないんでしょ?」
(-@∀@)「うふふ、良い子だね、じゃあ…」
- 914 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:47:31 ID:AtYt0uBI0
「いただきます」
.
- 915 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2013/05/04(土) 22:48:27 ID:AtYt0uBI0
○月■日
別に私はこの世で一番不幸な少女なんかだとは思っていない。
あの怪物は、今まで何人も食ってきたのだから。
大部屋にいた女の子達は一人ずつ個室に移されて、そして食べられていった。
きっと私もそうなるのだろう。
この日記は、私の前に食べられた彼女が死ぬ前に私にくれた物だ。
…さて、彼女の名前は一体なんだっただろうか。
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