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318 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 03:50:13 ID:UbyIhszM0
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13本目
.,、
(i,)
|_|
やさしいおにいちゃんのようです
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319 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 03:51:06 ID:UbyIhszM0
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私のお兄ちゃんはいつもニコニコ
とっても優しい優しいお兄ちゃんなの。
お母さんがケーキを二つ買って来て、私が自分の分だけじゃ物足りなそうな顔をしていると、
お兄ちゃんはいつもニコニコしながら「僕はいらないから、たべていいよ」と言って譲ってくれるの
私がお兄ちゃんのオモチャやゲームを壊しちゃった時でも一度も怒ったことがない
そんな優しい私のお兄ちゃん
でも、私はどんな時でも何をされてもニコニコしているお兄ちゃんを「気味が悪い」と感じるようになってしまったの
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320 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 03:52:39 ID:UbyIhszM0
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だってね、私。小学四年生の時、学校で見ちゃったの
お兄ちゃんが準備室でいじめられているのを。
私はお兄ちゃんを助けなくちゃと思って、準備室のドアを開けようとしたの
でもね、ドアは開けられなかったの
鍵がかかっていたわけじゃないのよ
開ける必要がなかったの
いじめっ子たちに気付かれないように、私が部屋を覗いていたら、お兄ちゃんが私に向かっていつも通りニコニコしたから
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321 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 03:54:09 ID:UbyIhszM0
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そんなのっておかしいじゃない?
その光景を見た時、私、「お兄ちゃんは人間じゃないのかもしれない」と思ってしまったの
なんだか人間の皮を被った他の生き物なんじゃないだろうかって。
それまでは交換ノートをする程仲が良かった私たちは、一切喋ることは無くなった
私がお兄ちゃんをいないものとして避けたから。
「きっとお兄さんは寂しがっただろうね」と、みんなは言うけど
いいえ、そんなことは無いの
だってだってだって、私が避けはじめたその日からでさえも、お兄ちゃんは、ニコニコしていたんだから。
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322 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 03:55:33 ID:TRDGXMPE0
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小学四年生から始まった私のお兄ちゃん嫌いは高校一年生になった今でも、いや、昔よりも酷くなっていた。
川д川「ミセリちゃんって、本当お兄ちゃんと仲悪いよねー」
ミセ*゚ー゚)リ「うん、本当気持ち悪い。なんかヘッドホンつけてニヤニヤしてたりするし、というか何しててもニヤニヤしてるんだもん」
川*д川「でもすっごく頭いいじゃん、あの国立vip大学受かったんでしょ?超羨ましいよ、うちのお兄ちゃんはダメダメだったからなぁ」
ミセ;*゚ー゚)リ「頭は確かに良いけど、友達1人もいないんだよ?
年賀状だって誰からも来てないし、部屋に『正しい友達の作り方』って本があるくらいなんだから!」
川;д川「それは確かにすごいね…」
ミセ*゚ー゚)リ「でしょ?だから本当無理、同じ家に住んでることがあり得ない」
川д川「あれ?お兄ちゃん1人暮らしするとか言ってなかった?」
ミセ*゚ー゚)リ「そうなの!それでお母さんが引越しの手伝いしてあげなさいとか言ってきてさー、もう最悪だよ。
今日家帰ったら手伝わなきゃいけないの」
川д川「まぁまぁ、これが終わったらバイバイなんだし、最後くらい良いじゃない」
ミセ;*´ー`)リ「そうだけどさぁー…あー、憂鬱」
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323 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 03:56:41 ID:UbyIhszM0
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(-_-)「貞子」
川д川「あ、お兄ちゃん」
(-_-)「友達か?」
川д川「うん、そうだよ」
(-_-)「これはこれは…初めまして、妹がいつもお世話になってます。僕は貞子の兄のヒッキーです」
ミセ*゚ー゚)リ「どうも初めまして、貞子ちゃんの友達の高知ミセリです」
(-_-)「高知…?もしかして、ミルナ君の妹さん?」
ミセ;*゚ー゚)リ「えっ、あ、そ、そうですけど…」
(-_-)「そっかそっかー!懐かしいな、僕、中学の同級生なんだよ。ミルナ君元気にしてる?」
ミセ*゚ー゚)リ「元から元気があるタイプではないから元気にはしてませんね。生きてはいます」
(-_-)「生きてるなら良かったよ、同窓会とか来ないから心配でさ」
ミセ*゚ー゚)リ「あぁ、兄は友達いませんからそういうイベントには参加しづらいんだと思います」
(-_-)「ミルナ君、ちょっと変わってたもんなぁ」
川#д川「お兄ちゃん、そう言うこと言わないの」
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324 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 03:57:38 ID:UbyIhszM0
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ミセ*゚ー゚)リ「学校でもニヤニヤしてるんですか、もしかして」
(-_-)「ニヤニヤ?」
ミセ#゚ー゚)リ「もう本当気持ち悪いですよね、あれ。やめて欲しいったらありゃしない」
(-_-)「ミルナ君って、笑えるの?」
ミセ;*゚ー゚)リ「…え?」
(-_-)「僕、三年間同じクラスだったけど、ミルナ君が笑ったとこみたことないよ」
ミセ*゚ー゚)リ「ははは、まさかぁ!」
そんな訳がない、だって私が知ってるお兄ちゃんはいつもニコニコしかしてないのに
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325 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 03:58:31 ID:UbyIhszM0
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(;-_-)「ミルナ君、いつも無表情でノートを一心不乱に書いてたんだよね。だから、ちょっと皆に怖がられてたっていうか…」
川#д川「ノートをどんな顔で書こうが勝手じゃ無いのよ、お兄ちゃんのクラスの人達の方が可笑しいんじゃないの?」
(;-_-)「いや、だってそのノートには……」
ミセ;*゚ー゚)リ「そのノートに、兄は何て書いていたんですか?」
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326 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 03:59:30 ID:UbyIhszM0
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(-_-)「…僕を含めたクラスメイトの名前が全員分書いてあって、名前の隣に『正』の字が書いてあるんだよ。まるで何かをカウントしているかのようにね」
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327 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:00:11 ID:UbyIhszM0
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ガチャン!
ミセ;*゚ー゚)リ「はぁはぁ…ただいま!」
J( 'ー`)し「ミセリおかえりなさい」
ミセ;*゚ー゚)リ「母さん!お兄ちゃんは!?」
J( 'ー`)し「まだ帰ってきてないわよ、段ボールに荷物つめといてあげなさい。段ボールはもう二階に上げといたから」
ミセ;*゚ー゚)リ「わかった!」ドタドタドタ!
J( 'ー`)し「…あら、今日はえらく素直ねぇ」
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328 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:01:41 ID:UbyIhszM0
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ガサガサガサガサッ!
ミセ;*゚ー゚)リ「ないじゃないのよ…」
本棚も引き出しの中身も全部全部引っ張り出して、整理整頓された部屋をグチャグチャにしてしまった
でも、それでも見つからない。
こんなに探しても無いのだ、つまり、そんなもんは存在していなかったんだろう
ミセ*゚ー゚)リ「…阿呆らしい、普通に考えればそんなノートある訳ないじゃないの」
とりあえず、部屋を荒らしてしまったし、お兄ちゃんが帰って来る前に片付けないと…
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329 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:02:42 ID:UbyIhszM0
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部屋の惨状を見渡していると、ふと、お兄ちゃんの部屋の壁にかかっている絵が目に入った
ミセ*゚ー゚)リ「…これ、私が幼稚園の時に書いてあげたお兄ちゃんの絵だ」
お兄ちゃんの部屋に入ったのなんて、小学生以来だったからこんなに大切にしてくれていたなんて知らなかった。
ご丁寧に立派な額に入っている。
ミセ*゚ー゚)リ「……でも、1人暮らしに持ってかないよね。外して物置部屋にでも持っていこう」
グイッと、額ごと絵を取り外すと、違和感を感じた
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330 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:04:06 ID:UbyIhszM0
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ミセ;*゚ー゚)リ「これ、重すぎない?」
それに、絵のサイズに比べて額が大きすぎるきがする
ミセ;*゚ー゚)リ「まさか、ね」
そんなことはないだろうと思いながら、額の裏を外す
まぁ、あるわけ無いって分かっては居るんだけど念のため、念のた…
ガッシャアーン!
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331 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:05:24 ID:UbyIhszM0
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どうやら、額の表面はガラスで出来ていたらしい。床に落とした拍子に粉々に割れてしまった
私は膝から床に崩れ落ちた、生まれて初めてだ、こんなに手が震えるのは。
ガラスが割れた音にびっくりしたわけじゃない
そんなのはどうだっていいの、だって
ミセ;゚ー゚)リ「…お兄ちゃん、嘘でしょ?」
今この瞬間、ヒッキーさんが言っていたノートは、存在していたことが実証されてしまったのだ
それも
「2冊もあるなんて…!」
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332 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:06:38 ID:UbyIhszM0
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一冊は普通の大学ノート
もう一冊はお兄ちゃんが使うには可愛すぎるノートだった。
私は、まず大学ノートの中身を確認することにした。
ミセ;*゚ー゚)リ「本当にクラスメイトの名前が書いてある…」
ヒッキーさんの話していた通り、名前の隣には数をカウントするための『正』の字が書かれていた
でも、なんのカウント数かは分からなかった。
ミセ*゚ー゚)リ「どういう意図で、何をカウントしているんだろう…」
お兄ちゃんの性格を考慮したら、もしかしたら相手から挨拶してくれた回数とかをカウントしてたのかもしれない。
さっきまでは悪い方向にしか思考が展開しなかったが、良く良く考えればお兄ちゃんの性格上あり得ないと分かることだったのに。
うん、だってだってお兄ちゃんは性格はいい人だもん。絶対そうだわ
*ミセ*゚ー゚)リ「くだらないことで悩んじゃったなぁ、あはは」
多少無理矢理でもそう信じたかった、昔好きだったお兄ちゃんを、私は信じたいのだ
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333 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:07:33 ID:UbyIhszM0
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ミセ*゚ー゚)リ「…でも、もう一冊は何のためのノートなんだろ?」
まぁ、さっきのノートじゃ足り無くなって、続きを書くためのノートなのかも…?
ミセ*゚ー゚)リ「どれどれっと…」
ペラッ
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334 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:09:09 ID:UbyIhszM0
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【『ケーキをミセリにあげた』
正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正正】
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337 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:10:57 ID:UbyIhszM0
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ミセ;゚ー゚)リ「きゃあ!?」
なになになになに、気持ち悪い気持ち悪い!
何なの、今のページは…ページにビッシリと『正』の字が…!
「ミセリ」
ミセ;゚ー゚)リ「!!!」
後ろから、お兄ちゃんの優しい声がした。久々に名前を呼ばれた気がした。
だって、お兄ちゃんは私が嫌がることは絶対にしないから、私がお兄ちゃんを避け始めたその日から声をかけてくることはなかったのだから。
その優しい声は、今見た物は悪夢が見せた産物だったのかもしれないと思わせてくる
昔はねれない時、私が寝るまでお兄ちゃんは絵本読んでくれたことを思い出す
お兄ちゃんの声は、私の心をなだめてくれる。
でも、今は違う。振り向くことさえできない。声も、出せない。動悸もとまらない。
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338 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:12:18 ID:UbyIhszM0
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「おや、部屋中ガラスまみれじゃないか。額を割ってしまったんだね、怪我はないかい?」
お兄ちゃんの私への接し方は、私がお兄ちゃんを大好きだった時のまま止まっているかのようで。
ミセ;゚ー゚)リ「…うん、大丈夫」
「あぁ、それは良かった」
何年振りかの会話をして、私はお兄ちゃんとどうして今まで仲良くしてこなかったのだろうと後悔した。
だってお兄ちゃんはニコニコしていつも優しくて
( ゚д゚ )「ところでミセリ、その可愛いノート、何か書いてあった?」
こんなふうに無表情で、妹の首を締めるような人じゃなかったハズなのに。
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339 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:13:41 ID:UbyIhszM0
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ギュウギュウと首に力が加えられていく
ミセ;ー;)リ「ごめんなさ、お兄ちゃ…!」
( ゚д゚ )「謝る必要はないよ、ミセリ。俺は貸しを返してもらえればいいんだから」
ミセ*;ー;)リ「貸しって…?」
お兄ちゃんの力は、だんだんと強くなってきていた
( ゚д゚ )「今まであげたケーキ分、ゲームやオモチャを壊しても許してあげた分とか…」
ミセ;ー;)リ「ケーキも、ゲームもっ…弁償す、るから…」
意識が段々と途切れ途切れになってきた、あぁ、これは本当に…
( ゚д゚ )「……本当は、そんなのどうでもいいんだけどね。幼稚園の時、ミセリが僕とした約束を破ったからいけないんだよ?」
ミセ;ー;)リ「やく、そく……?」
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340 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:15:46 ID:UbyIhszM0
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ミセ*゚ー゚)リ『おにいちゃん、これ、かいたの、あげる』
( ;゚д゚ )『なにこれ、俺?似てないな』
ミセ*゚ー゚)リ『だってニコニコのおにいちゃん、みたことなかったから』
( ゚д゚ )『想像で書いたってことね』
ミセ*゚ー゚)リ『おにいちゃんも、この絵みたいにいつもニコニコしてくれたら、ミセリも…モゴモゴ』
( ゚д゚ )『なんだよ、もごもご言ってたら分からないよ』
ミセ*゚ー゚)リ『だーかーら、この絵みたいにえがおだったら、ミセリ、おにいちゃんだいすきになるのに!』
( ゚д゚ )『……ふーん』
ミセ#゚ー゚)リ『ふーん、ってなにそれ!ひどい!』
( ゚д゚ )『いや、大好きになってくれるの?いつも怖がって近付かないくせに?』
ミセ*゚ー゚)リ『なるよ!』
( ゚д゚ )『…わかった、じゃあいつでもどんな時でもニコニコしてあげるよ』
ミセ*^ー^)リ『わーい!やったやったー!』
( ゚д゚ )『これはギブアンドテイクだからな、ミセリ』
ミセ;*゚ー゚)リ『おにいちゃん、あたまいいからってむずかしいこといわないでよー』
( ゚д゚ )『まぁ、つまり、これは契約として成り立っているってことだ。俺はニコニコして優しいお兄ちゃんになってやる、
その代わりミセリはいつまでも俺のこと好きでいるんだぞ?いいな?』
ミセ*゚ー゚)リ『うん、いいよー』
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341 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:16:52 ID:UbyIhszM0
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( ゚д゚ )『もし、ミセリが約束を破ったら…』
ミセ*゚ー゚)リ『やぶったら?』
( ゚д゚ )『俺以外、ミセリを愛せないようにしちゃうよ?』
ミセ*゚ー゚)リ『なにそれ?どういうこと?』
( ゚д゚ )『大丈夫、そうなったとしても、俺だけはミセリの優しくてニコニコしたお兄ちゃんでいてあげるからな』
ミセ*゚ー゚)リ『ふぅーん?よくわかんないけど、わかったー!』
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342 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:17:42 ID:UbyIhszM0
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あぁ、そうだった…、約束したのに、なのに私ったら
( ゚д゚ )「思い出したか?ミセリ」
ミセ;ー;)リ「思いだ……したっ…」
ミセ;ー;)リ「だから、だから…だからお兄ちゃん、あの時も…!」
( ゚д゚ )「…あぁ、それか。じゃあ、その話を最後に読み聞かせてあげようか」
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343 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:19:09 ID:UbyIhszM0
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爪'ー`)y-『ミルナ、お前本当気持ち悪いな!』
从 ゚∀从『笑えねーのかよ、お前はよぉ!』
(´・ω・`)『人間じゃないんじゃないの?』
( ;゚д゚ )『痛い…痛いよ…やめて…』
从 ゚∀从『だったら笑ってみろよ、なぁ!』
(´・ω・`)『中々無茶な要求だけどね、この状況で笑えって』
爪'ー`)y-『俺は面白いけどな』
(´・ω・`)『まぁ、やってる側だからねぇ』
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344 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:19:52 ID:UbyIhszM0
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( ;゚д゚ )『おれの笑顔は1人にしか見せないって決めて…!?』
ジッー…
ミセ;*゚ー゚)リ
( ;゚д゚ )(なんで此処にミセリが!?まさか、乗り込むタイミングを狙ってるのか!?)
从#゚∀从『意味わかんないこと言ってねーでさっさと…』
『うっせーな、いま、笑ってんだろ』
(;´・ω・`)『って、ええ!?』
爪;'ー`)y-『おま、それが笑顔か!?』
ミセ;゚ー゚)リ『…』
ダッ!
( ゚д゚ )(…ふぅ、笑顔に安心して逃げたか…)
从 ゚∀从『よくこんな状況で笑えたな、お前変態だったのか?あははは!』
( ゚д゚ )(ミセリに虐められてるのばれちゃったなぁ…まぁ、普通にしてればいいか)
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345 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:20:44 ID:UbyIhszM0
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『ミセリ、おはよう』
ミセ*゚ー゚)リ『…』
『ミセリ、僕の分のケーキもたべていいよ』
『ねぇ、ミセリ』
『ミセリ』
『ミセリ』
ミセ#゚ー゚)リ『…話しかけないでくれる?』
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346 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:21:33 ID:UbyIhszM0
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( #゚д゚ )『くっそ、なんだよミセリの奴!これからは俺の分のケーキを食べたら貸しにしてやる!』
( #゚д゚ )φ『この使わなく交換日記に、アイツへの貸しをメモしといてやる!』カキカキ
( #゚д゚ )『このノートが、貸しの『正』の字で一杯になった時!そう、その時こそ!』
( #゚д゚ )『幼稚園の時の約束は破られたとして、あれを実行してやる!』
( ゚д゚ )『…ま、ただの反抗期だろうし、すぐ仲直りするだろうけど』
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348 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:23:58 ID:UbyIhszM0
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( ゚д゚ )「…そう、どうせ一過性の反抗期だろうと思ってたんだ」
( ゚д゚ )「でも、あのノートは結局『正』の字で埋まってしまったんだ」
( ゚д゚ )「ミセリが『僕の大切な額を割ってしまった』、という貸しでね。
だから、契約通り、ミセリは僕以外には愛してもらえないようになってもらったよ」
ミセ-ー-)リ
( ゚д゚ )「ミセリ」
ミセ-ー-)リ
( ゚д゚ )「…僕の分のケーキ食べるか?お前、チョコケーキ好きだもんな。食べていいぞ」
ミセ-ー-)リ
( ゚д゚ )「ミセリは、本当に僕の読み聞かせが好きだなぁ。寝れない夜はいつも絵本を読んであげたよね、覚えてるかな、ミセリ」
ミセ-ー-)リ
( ゚д゚ )「ミセリ」
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349 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:25:56 ID:UbyIhszM0
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( ゚д゚ )「ミセリミセリミセリ」
ミセ-ー-)リ
( ゚д゚ )「…一人は、さみしいだろ、ミセリ?おれの気持ち分かってくれたか?お前に嫌われたときの俺の気持ちが」
ミセ-ー-)リ
( ゚д゚ )「…ま、分かんないよな。ミセリには俺の気持ちなんか」
ミセ-ー-)リ
( ゚д゚ )「…お前は本当、仕方のない妹だよ、ミセリ」
ミセ-ー-)リ
( ゚д゚ )「…はぁ、まったく。どーせ、1人で泣いているんだろ?」
ミセ-ー-)リ
( ゚д゚ )「でも、大丈夫だよ、ミセリ。昔みたいに、すぐに慰めに行ってあげるから」
「なんたって、俺はどんな時でも、なにをされても、お前だけの優しいお兄ちゃんだからな」
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350 名前:名も無きAAのようです[] 投稿日:2014/08/11(月) 04:26:56 ID:UbyIhszM0
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(
)
i フッ
|_|
13本目、お終い